森友文書改ざん事件の処分が甘い

私ごとき菲才がとやかく言っても始まりませんが、森友文書改ざん問題の処分は、納税者として全く納得いきませんね。

識者によると、この処分とは(1)刑事責任(2)行政責任(3)政治責任の三つがあるそうです。それにならえばー。

(1)の刑事責任には先週、色目を使った検察(大阪地検特捜部)が嫌疑なしとして、不起訴処分にしました。国有地を8億円も値引きしたことが刑事責任を問うほど因果関係があるのかどうか立証できなかったらしいのですが、理由は何とでも言えます。最初から、何処からか圧力を受けたのか、責任追及するつもりがなかったってことでしょう。安倍首相がかつて勤務していた神戸製鋼には、民間ということで、検察が強制家宅捜索してますからね。検察当局が、身内かわいさか、財務省から予算を減らされたら困るからなのでしょうか?

(2)の行政責任は、昨日、麻生財務相が20人の処分を発表しました。これだけの大人数なのに、麻生財務相は「組織的だが、組織ぐるみではない」とわけの分からないことを開陳するのです。矛盾してませんか?

結果的に、平たく分かりやすく言えば、筆頭責任者の佐川宣寿・元理財局長が、罰金500万円、監督責任者の麻生財務相が罰金170万円で幕引きを図る魂胆。

何しろ、日本の歴史始まって以来の大それた公文書改ざん事件ですよ(最近やっと、財務省も「書き換え」ではなくて「改ざん」と認めたようですが)。

国のかたちの根幹である公文書が偽造されれば、何もかも信用できなくなります。学者だって、ジャーナリストだって、企業広報だって、公文書を引用して論文を書いたり、記事を書いたりするわけでしょう。その根幹が間違っていたら、国民は何を信じたらいいのでしょう。

(3)の政治責任は、政治家以上にその政治家を選んだ国民を追及するべきかもしれません。しかし、(安倍晋三首相が)「私や妻が関わっていたら、総理も国会議員も辞める」と言ったのが全ての始まり(2017年2月17日)で、その一言がなければこんなことになっていない。官僚がまるで全て悪いかのごとく言われるが、あんなことやりたくてやった人は誰もいない」と発言したのが野党議員なら分かりますが、政権自民党の石破茂・元幹事長ですからねえ。

これにはホント、魂消た。