疑惑の出来レース

話題のボクシングWBA世界ライトフライ級タイトルマッチ、第一位ファン・ランダエタ(ベネズエラ)対同級二位、亀田興毅の試合を見ましたか?

夜の7時半からTBSが大々的に「亀田兄弟物語」を放映し、試合が始まったのは、9時前。9時54分には決着をつけなければならないのに、判定に持ち込まれ、結局、亀田の王者獲得が決定したという疑惑のレース。放送時間の2時間半のうち、30分はコマーシャル・タイムでした。

私はなぜ、疑惑レースと書くのかというと、亀田は、初回にダウンを喫したからです。大昔に、ボクシングの取材をしたことがありますが、ダウンを喫すれば、ポイントは、相手より、「-2」の差が付きます。試合は、最終12ラウンドにまで持ち込まれましたが、亀田は、ランダエタから一度もダウンを奪うことができませんでした。ということは、2点差を挽回するのは不可能だったはずなのです。しかも、終盤では何度も、亀田がぐらつく場面がありました。ポイント的に逆転できるはずがありません。

それが、ジャッジの判定は2-1で亀田の勝ちだったのです。

これは、裏に、からくりがあって、「経済波及効果」を狙ったとしか言いようがありません。亀田にはすでに、サントリーをはじめ、明治製菓など大手企業がスポンサーになっています。みすみす、「金になる木」を手放すはずがありません。30分のコマーシャルを見せ付けられて、確信しました。

恐らく「負けた」ランダエタは、亀田以上のファイトマネーをもらって、意気揚々と母国に引き上げたはずです。

「番組」では、亀田が「このチャンピオンベルトを親父に捧げます」と、結局、安物のお涙頂戴ドラマで終わりました。

嫌あなものを見てしまいました。

仕事とは?

北海道上士幌町

私の目下の大きな悩みは仕事です。毎日、自分は一体何をやっているんだろう、と大きな声を出しながら、丘の上から駆け下りたい心境なのです。

そんな折、二人の実業家の興味深い発言を新聞で目にしました。

一人は、パズルの「数独」を世界中に広めたニコリ社長の鍛冶真起さん(54)。

「好きなことを仕事にすれば、一生働かなくてすむ」(朝日新聞より)

これは、すごい名言ですよね。画家でも政治家でも弁護士でもミュージッシャンでも、自分の好きな道を選んだ人は、たとえ苦労が多くても、生き生きしてます。しかし、人は、色々と理由を取り繕って、好きなことを仕事に選ぶことはしないのです。

もう一人は、居酒屋「和民」などのチェーン、ワタミ社長の渡辺美樹さん(47)。最近、介護施設などにも事業を展開している注目の社長です。

「働くことは人生の目的で、働くことことによって自己実現を図れるはず。スローライフ志向は分かるが、できれば働かないことを理想に、楽して人生を送ろうという流れがあるのではないか」(日経新聞のインタビューから換骨奪胎)

渡辺さんが、このような発言をする原点は、彼が小学校5年生の時に母親を病気で亡くしたことにあるようです。人生には限りがあるので、一日一日を大切にして、自分の能力を最大限に生かして頑張ろうと、「将来、社長になる」と心に誓ったそうです。

そして、見事、子供の時の夢を実現させました。

私は、数年前、いわゆる帰宅恐怖症になった時、適当なウサ晴らしとして「和民」によく一人で入ったものでした。そこで、出される野菜などについて、「有機農法による野菜しか使わない」といったパンフレットが置いてあり、「単なる居酒屋ではないなあ」という認識がインプットされました。

それが、帯広に赴任した時のこと。帯広空港から街中に行く途中で、和民チェーンが契約している農場を発見し、「あ、あの居酒屋かあ」と感動したものでした。

落語でいう「オチ」が、書けません。

一生働きたくなかったら、好きなことを仕事にするといい?

ますます、わからなくなってきました。

松川先生訪問記

4月に帯広から戻ってきて、すぐにでもお会いしたかった松川邦生さんとやっと歓談することができました。松川さんは「郷土愛」に溢れ、「地元」に拘る方ですので、なかなか日程の都合がつかなかったのでした。結局、松川さんの大宮のご自宅にまで押しかけてしまいました。お会いするのは実に15年以上ぶりでした。恐らく、外で待ち合わせしても、お互いに認識できなかったでしょう。ご自宅では、ジャーマンポインターの「ヴィータ」嬢に出迎えられました。奥さんも交えて、懐かしいキャロル・キングの「つづらおり」を聴いたりして、楽しい一夜を過すことができました。

松川さんは、知る人ぞ知る出版界の仕掛け人です。作家の林真理子を発掘して世に売り出したのも彼ですが、本人は、謙遜して自分の業績について多く語ろうとしません。私は、彼とは15年ほど前に、取材を通じて知り合いました。当時、「メディアミックス」とか「ニューメディア」とかの走りの時代で、松川さんは、大手出版社から出向して、CD-ROM本など、その手の企画などを手掛けていました。頭の切れるアイデアマンでした。

これまで、仕事を通じて知り合った人は数千人に及ぶのですが、ほとんど「一期一会」で終わってしまいます。が、どういうわけか、松川さんとは年1回の賀状の交換やメールなどで細々とつながっていたのです。

一番大きかったのは、松川さんが熱心な私のブログの読者だったことでしょう。昨年、私の父が亡くなったときは、丁重なメールを戴いた時は本当に驚きました。気配りの人です。

恐らくというより、ほぼ確実に、松川さんはこのブログを読んでしまうので、どこまで書いてしまっていいやら、冷や冷やしていますが、私の責任で書いてしまいます。

松川さんは、一昨年、大手出版社を退社して独立し、若い頃から念願だった「わーずわーす」http://www.shufunotomo.co.jp/magazine/h31.htmlというライフスタイルの雑誌を発行しました。わざわざ、帯広にまで、その雑誌を送ってくださっていたのですが、そのうち、届かなくなりました。「若者の活字離れ」「出版不況」-などと評論家は何とでも言えますが、要するに、立ち行かなくなって休刊してしまったのです。

松川さんは現在「開店休業中」で、無聊をかこっている、とのことでした。

私自身も無聊をかこっているので、何かお役に立てることができればと思いましたが、具体的な話まではできませんでした。

今回の雑誌の休刊の件では、親しかった友人が彼の下を去ったそうです。「金の切れ目が縁の切れ目ですね」という松川さんの言葉が耳に強く残りました。

いやあ、書いてしまいましたね、松川さん。本当に熱心な私のブログの読者で、「高田さんが書いていた『甕雫』を飲ます店が大宮にあるんですよ」と教えてくれました。今度、飲みに行きませう。

 

三代目襲名か

日本人は何のかんの言っても、血統好きなのでしょう。歌舞伎役者のように、先代の面影を求めてせっせと劇場通いをしているのです。

日本人の心因性は、江戸時代から、いや1300年前の奈良時代から少しも変わっていません。

自民党の総裁選に谷垣財務大臣と麻生外務大臣が出馬を表明しました。

しかし、どのマスコミの論調も安倍官房長官の優勢を伝えています。

自民党総裁イコール内閣総理大臣

3代目昭和の妖怪の誕生

こんなこと書くと怒られてしまうかな?

上士幌町長からのメール

 

北海道上士幌町の竹中貢町長からメールを戴きました。

 

何と、インターネットテレビにご出演されたというのです。

 

早速、私も拝見してみました。

 

http://nf21tv.jp/newtv.html

 

40年前のNHKの教育テレビのような番組作りで、非常にダサかったのですが、「これはすごい!」と思いました。これで、どんなに人は過疎(失礼!)に住もうと、世界中に情報を発信できるということが証明できたからです。

 

米国ではもっともっと進んでいます。7月1日付の東京新聞「ネット旋風」によると、ロバート・ライトさん(49)という評論家は、自宅にビデオ機器など量販店で400ドル(約4万6千円)で買い揃え、ニュージャージー州の自宅書斎をスタジオとして、昨年末から「ブロギング・ヘッズ」として毎日、配信するようになりました。テーマは政治、宗教などで、フランシス・フクヤマなど著名人にも出演してもらって対談しています。家庭用ビデオカメラを対談相手に設置し、映像を合成したりしますが、経費は1万ドル(約115万円)を切るそうです。これだけで、個人で放送局を持ててしまうのです。

 

http://bloggingheads.tv/

 

ライトさんは「これは印刷技術の発明以来の変革だ」と話しています。

 

堅い政治、国際問題などを扱っているのですが、多い時は4万件のアクセスがあるそうです。

 

アンドリュー・バロン(35)という人が自宅で製作しているニュースパロディ番組「ロケットブーム」は毎日、40万人が視聴し、大手企業もCMスポンサーになっているそうです。

 

http://www.rocketboom.com/vlog/

 

我々はすごい変革の時代の真っ只中にいるのですね。

熱田千華子さんの3回忌

 

もうすぐ、熱田千華子さんの3回忌がやってきます。

 

2004年8月20日午前9時21分(現地時間)、彼女は米国ボストンで自転車で通勤中に交通事故に遭い、亡くなってしまいました。わずか39歳という短い生涯でした。

 

彼女と私は、会社の同僚として、3年近く机を並べたことがありました。とても優秀な方で、外国人の作家や芸術家など通訳なしで、インタビューをこなしていました。

 

ある日、一念発起して、会社を退職して、アメリカに渡りました。得意の英語を生かして、世界的なジャーナリストになるのが夢だったようです。彼女には狭い日本のグジャグジャした人間関係に合わない大陸的な大らかさがありました。

 

彼女には「場」の雰囲気をまろやかに包み込む包容力がありました。

 

ですから、本当に多くの友人に恵まれました。

今回、彼女の遺作とも言うべき本が出版されました。

 

「イーストコースト アメリカ インターネット暮らし」(新風舎)という本です。

 

彼女の友人であるNY在住の鈴木聖子さん、糸井恵さんらが東奔西走して、編集してまとめました。

 

彼女のホームページも立ち上げています。

 

http://chikako-atsuta.net/new/index.shtml

 

是非、ご覧ください。

 

私も、これまで多くのかけがえのない人を亡くしてきましたが、どういうわけか、親しみ深かった人は、その人の声が耳の奥にいつまでも残っているのです。

 

熱田さんの声も忘れません。

 

私の方が少し年長なのに、よく励まされました。

 

「そのうち、いいことありますよ」

 

苦しい時、いつも彼女の声が私の耳元でこだまします。

正義について

イスラエル軍によるレバノン侵攻について、アメリカのライス国務長官は、即時撤退を促すどころか、自衛権の行使として容認しました。

無辜の市民が多数犠牲になっているのにもかかわらずです。

これが、世界警察国家アメリカの正義の論理です。

どんな戦争も「自衛」という美名の下で行われてきました。大東亜戦争も自衛のための戦争でした。

しかし、日本はアメリカを批判ばかりしてはられません、軍需産業が一部であるアメリカの経済が減速すれば、日本経済は腰砕けになってしまうからです。

自然界が弱肉強食の食物連鎖で成り立っているように、人間界も弱者に対する搾取によって成り立っています。

正義は搾取にお墨付きを与えるための大義名分、免罪符です。

サバを読む

世の中、知らなかったことだらけです。

サバを読む、という成句は、昔からよく知っていましたが、それは

鯖の数を水増しして読むという意味から来たとは知りませんでした。

鯖は痛みやすく、その数を数えている間にでも、すぐ腐ってしまうそうです。

ですから、かつて、鯖は、獲れるとすぐに、塩漬けにしたり、糠漬け(へしこ)や、なれずしにして、若狭から京の都に運んだそうです。その道を「サバ街道」と呼んだそうです。

羽田空港で「若狭の浜焼き鯖寿司」というのも偶然に見つけて、食したことがあります。美味快感。生きていてよかった、といえるほどの味でした。

「寿司談義」が盛んですが、決して、サバを読んだわけではありません。

悪しからず。

かんながら

日本古代神道に「かんながら」という思想があるそうです。

私は初めて聞きました。それだけ、信仰とは遠い世界で日々暮らしているからでしょう。

このままでは日本は、欧米列強(古い!)の思想風土、文化、信仰、武力に侵食されて、本来日本人が持っていた純真な和の心を失ってしまうという人がいます。

そんな話を聞くと、私は、いまだに、現代の日本は、「攘夷」派と「佐幕」派の呪縛から逃れていないような気がします。

女の子が他人の目を憚らず、電車の中で化粧をしたり、若者たちが歩きながらモノを食べたりするのは、「日本人を骨抜きにしよう」と巧妙に企んだGHQの政策が実を結んだ結果という人がいます。

GHQの「3S政策」は、ことに有名です。
3Sとは、Screen Sex  Sports です。

現在日本における、ハリウッド映画の隆盛と、ポルノ解禁と、ワールド・カップの熱狂ぶりと毛唐かぶれをみると、あながち、大袈裟な指摘ではない気がします。

振り子の針が極端な欧米化に振れると、国体堅持、国粋主義が大きく頭をもだけできます。

国策捜査によって、ロシア派の鈴木宗男氏と中国派の加藤紘一、田中真紀子氏らが政権の中枢から追放されたのは、その一つの例でしょう。

戦後60年も経つというのに、日本はいまだに「戦争責任」をはじめ、戦後処理がなされていません。

本当の恐さは、日々侵食されているのに気がつかないということです。
何の為に生きているか、自覚をしないで生きていることです。