ついに「ニーベルングの指輪」に挑戦

【5/5(金)のアクセス数】閲覧者数=439PV、訪問者数=214IP、順位=3836位

賢明なる読者諸兄姉の皆々様方は、お気づきでしょうが、ここ1週間、この渓流斎ブログのタイトルの前に書かれたものは、リヒャルト・ヴァーグナー(1813~83年)の楽劇「ニーベルングの指環」のタイトルでした。あらましは以下の通りです。
(1)前夜祭「ラインの黄金」(1854年)
(2)第一日「ヴァルキューレ」(1856年)
(3)第ニ日「ジークフリート」(1871年)
(4)第三日「神々の黄昏」(1874年)

私は青年の頃、大したことはない大志を抱き、いつか、ドイツのバイロイト祝祭歌劇場に行って、この「ニーベルングの指環」を観劇するのが夢でした。

何しろ、ヴァーグナーが音楽家人生の全てを精魂込めて書き上げた大抒情詩の芸術です。構想(1848年)から完成まで26年もの長きに渡って作り上げた大芸術です。北欧神話などを題材にした難解中の難解劇。ニーチェと対等に渡り合ったヴァーグナーですから、作曲家ながら文学にも造詣が深い。そして、自信過剰の鼻もちならない傲岸不遜。

演奏するだけでも、16時間以上掛かるといいますから、実際にバイロイト劇場で公演する際は、休息日を挟み、1~2週間は掛かるとか。しかも、チケットは5年から10年先まで売り切れ、ときたもんですからね。

ヴァーグナーの作品だけは、オペラとは言わず、楽劇と呼ばれます。

このバイロイト祝祭歌劇場は、ヴァーグナーの楽劇を公演するだけのために、パトロンであるバイエルン国王ルートヴィッヒ2世の手厚い庇護で建設されたものでした。「ルートヴィッヒ」は、名匠ヴィスコンティ監督も映画化しましたが、お陰で、バイエルンの国家財政は破綻し、ルートヴィッヒ2世も悲運にも狂死しました。

私も、余命いくばくもなくなってきた今日この頃、現地まで行くという青年の頃の大志を貫徹するには、如何なものかという風合いとなり、それなら、長い休暇が取れたとき、せめて、ビデオでも買って、自宅のサロン(笑)でゆったりと鑑賞しようではないかという野心がムラムラと起き、今年の大型連休を控えた4月に思い切ってDVDを購入して、連休中は一人悦に入って鑑賞しているわけですよ。

いや、「悦に入って」は嘘でした。まるで、千日回峰の修行僧のような苦行に近い苦難に強いられています(笑)。理由は後で説明します。

購入したDVDの演奏は、ダニエル・バレンボイム指揮、イタリア・ミラノのスカラ座管弦楽団。これは超々一流。2010年から13年に掛けて、スカラ座で収録されたもので、恐らく、イタリアの国営放送ライで放送されたものだと思われます。舞台監督はギイ・カシエール。衣装デザイナーがティム・ヴァン・スティーンベルゲン。この衣装が奇抜過ぎて、舞台に溶け込むのに苦労しましたね。何しろ、歌手の衣装はまるで薄汚い古着のようなおかしなものばかりで、気になってしょうがありませんでした。

肝心の歌手さんですが、ジークフリート役のランス・ライアン、ブリュンヒルデ役のニーナ・ステム、ヴォータン役のルネ・パペ、いずれも超有名なんでしょうが、小生、不勉強で知りませんでした。

また、その肝心の歌手さんですが、オペラ歌手というのは、大成するのに、5年、10年どころか20年以上修行しないと一人前と言われないのかもしれませんね。あの肺活量の鍛え方と声帯の使い方は超人的ですからね。コロラトゥーラなんてとても人間業とは思えませんから。

で、何を言いたいのかといいますと、出演されている歌手の皆さんはいずれもお年を召した、なんて口が裂けても言えませんから、かなりのベテランの方々ばかりで、今のビデオのハイビジョン画面は鮮明ですから、皺やシミやホクロなどが丸見えですから、ちょっとフォトジェニックに欠けてしまいました。

特にオペラ歌手は、身体そのものが楽器となるので、デブじゃなかった、縦と横に物理的に拡張された方が多く、ロマンチックな恋の歌を唄い上げておられても、フォトジェニック的には興醒めて少し引いてしまいました。

オペラはよく日本の歌舞伎と比較されますが、オペラ歌手は二の腕が普通の人の胴回りほどありますから、つい関取さんのようにも見え、どうもオペラは、歌舞伎と大相撲の二つの要素が一緒に楽しめる感じでした。

嗚呼、こんなことを書くと、いくら何でも海外の熱烈なファンから殺されるかもしれませんね。しかし、決して、個人を誹謗中傷するために書いたわけではないので、誤解されないように。私は暫し逃げ隠れすることに致します。

DVDは輸入盤だったので、日本語字幕がありませんでした。日本語がないのに、韓国語の字幕があるので不思議に思っていたら、巨人ファゾルト役がベルリン在住の韓国系の歌手ヨウン・クワングチュルという人だったからなんです。何か、日本人にも見える東洋系の人が出演していたので、誰なのかと思いました。私は知りませんでしたが、韓国では超有名人なのでしょう。

ドイツ語はさっぱり分からないので、英語の字幕にしましたが、普段御目にかからない詩語や文語のオンパレードでこれまた苦労しました。千日回峰の修行とはそういう意味でしたが、この苦行を乗り越えれば、とてつもない喜びと悦楽が待っている気がしています。(笑)

サイバーテロ攻撃なのかなあ…?

大型連休の真ん中で、のんびり過ごしています、と言いたいところですが、昨日は、もう20年ぐらい使っているフリーメールのGメールさんから連絡がありまして、「他のユーザーがあなたの(メールの)パスワードを使用しました」と連絡がありました。

ひょっえー、ですよ。

早速、パスワードを変更しましたが、このメールは、20年間、一度もサイバーテロ攻撃に遭ったことがなかったので、すっかり安心しきっていました。

実は、もう一つ、ヤフーメールの方は2回、サイバー攻撃に遭ったことがありました。いや、正確には3回でした。yahoo!ジャパンのメールが2回、米国Yahoo!メールが1回です。

もちろん、パスワードはその度に変更しました。

ヤフーの場合は、不審のアクセス先まで教えてくれて、何と、それは中国からだったんですよ。これにはびっくり仰天。

Googleは、不審なアクセス先まで丁寧に教えてくれませんでしたが、もしかして、また、外国からのアクセスだったかもしれません。

それにしてもです。

油断も隙もあったもんじゃない。嫌な世の中ですね。

私は別に盗み取られるような情報はない…、とまでは断言できませんね。膨大なビッグデータを解析して、私の銀行口座から、家族関係、友人知人、仕事関係、そして、あらまほしけれの恋人、愛人、鉄人、使用人、AIロボットまで暴露されてしまうかもしれません。

三木武吉は、「妾を4人も囲っている」と非難されると、「間違ったことを言ってはいけない。5人だ!」と微動だにせなかったらしいですが、私はそこまで大物じゃないすからね。

もっとも、小生の場合は、このようにブログをやっているので、既に、かなりの線で個人情報が晒されていますからね(苦笑)。

嗚呼、もうブログもやめようかしら。手遅れかあ…。

人間、痛い目に遭わないと分からない動物なのか?

銀座「魚斗」鯛茶漬け定食

昨日5月3日のアクセス数は、閲覧数360PV、訪問者数186IPの5425位でした。普段通りに戻りましたので、本音で行きましょうかね(笑)。

昨日の日本会議の会議で、安倍首相がビデオメッセージで登場して、「憲法改正して2020年に実施」構想をぶちまけました。

何しろ、お爺さんの岸信介(歴史上人物のため敬称略、以下略)以来の悲願なんだそうですね。首相になれなかったお父さんの悲願は二度も達成しましたから、今度は偉大なる祖父の悲願達成に邁進することになったのでしょう。

衆参両院議会では、与党が3分の2の議席を獲得してますから、憲法改正の発議が可能で、机上の空論ではなく、現実味を帯びているわけです。

森友学園の籠池前理事長を運営委員にかつぐ日本会議を始め、改憲派は万々歳、欣喜雀躍です。護憲派左翼は、議会少数派ですし、力も勢いもありません。核実験を繰り返す野蛮な北朝鮮と、慰安婦問題合意不履行の信用できない韓国と、防衛費を増強して東アジア支配と覇権主義を高揚させる中国が追風になって、世論を味方につけていますから、今がチャンスです。

私は、か弱い立憲主義者、護憲主義者ですが、安倍首相の発言を聞いて、驚きはしませんでしたが、こんなあからさまに宣言するとは随分、物騒な世の中になったものだというのが正直な感想です。

そう言えば、安倍首相が4月24日に東京・飯田橋のグランドパレスの日本料理店「千代田」で、讀賣新聞の渡辺恒雄主筆と密談したのは、5月3日付の讀賣新聞にこの構想を掲載して、選挙民の顔色を伺う約束をしていたんですね。そうとは知らず、小生は、翌4月25日の渓流斎ブログに、呑気にも浅はかにも「『千代田』会談」などという唐変木なことを書いてしまいました。

今の国会は、一強多弱の大政翼賛会体制ですから、何でもやりたい放題です。集団的自衛権を認める安保法制という名の戦争法を成立させ、今度は、共謀罪という名の治安維持法を成立させようとしています。

今は、世界的に「自国第一主義」という名の右翼が台頭して、まるで1930年代が復活したような様相です。

ドイツ・ナチスが選挙で政権を獲得したのは、1933年1月(ヒトラー首相、42歳)のことです。

いや、ヒトラーの先輩にはイタリアのムッソリーニがおりました。1925年12月には首席宰相兼国務大臣に就任して独裁体制を確立しました。

そもそも、ムッソリーニは社会主義を信奉する労働者のための政党であるイタリア社会党出身で、独自の政治理論「ファシズム」(結束主義)を提唱しました。ということは、ムッソリーニは左翼?

今でこそ、ファシズムやファシストは、「悪の権化」の代名詞として使われていますが、当時は、最先端の流行ファッションで、あの木村東介も、若き頃、ムッソリーニに憧れて、集団で黒シャツを着て徒党を組んで政治運動をしていたと、自分の著作の中で回顧しておりました。

1920年代から40年代にかけて、世界中の若者がファシズムを人類の救済策として受け入れていたことが分かります。

ところで、問題の2020年を控えて、安倍首相は「東京五輪開催」を大義にして、テロ対策法=共謀罪法、実は治安維持法を成立させてようと必死です。評論家の森まゆみさんは「共謀罪を成立させなければ東京オリンピックが開催できないと、安倍首相が仰るのなら、オリンピック開催を返上したらいい」と大変勇気のある発言をしておりましたが(毎日新聞とのインタビュー)、私も同感です。

どうせ、オリンピックは、競技場やインフラ設備建設で大手ゼネコンが儲けるだけですからね。それと、国際オリンピック委員会(IOC)委員という名の特権階級連中の金城湯池なのです。(庶民は開催してもらわなくても一向に困らない!)

私は、戦前の「隣り組」のような監視社会が再導入されるのは真っ平御免です。

最近思うに、右翼も左翼も軸足が大分ズレてきて、傾向が変わってきたような気がしております。

あの漫画家の小林よしのり氏が、まさか民進党の参考人として、共謀罪反対を表明するとは思いも寄りませんでした。

また、憲法改正論者の大勲位中曽根元首相が、集団的自衛権には反対していたということも意外でした。

世の中、安倍首相が鳴らすラッパに踊らされて、このまま邁進するととんでもない社会になると危惧しています。とにかく、戦後72年。戦争を知らない世代が8割を超え、悲惨な戦争体験者が少なくなってきました。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」では取り返しがつきません。何と言っても、歴史の教訓を忘れてはいけないのです。

忠臣蔵外伝と葛飾北斎

木村東介著「女坂界隈」(大西書店、1976年初版)を読んでいたら、忠臣蔵外伝として意外な史実を教えてもらいました。

この本に所収されている「赤穂浪士討ち入り余話」というタイトルで書かれた短い論考です。

以前にも渓流斎ブログで取り上げましたが、木村東介(1901~92年)は、山形県米沢市出身で、若い頃、中野正剛門下の国粋主義団体「雲井塾塾長」として活動しながら、善隣書院主宰で書家の宮島詠二(大八)に諭されて、古美術商を生涯の仕事として捧げた人です。後年、ジョン・レノンと会って、彼の人柄に触れて、一緒に歌舞伎座で歌右衛門の「隅田川」を見た人でしたね。

木村東介は、文章家としても知られ、何冊かの著作を残しています。

さて、忠臣蔵ですが、言わずと知れた話で、饗応役の高家(こうけ)吉良上野介義央(よしなか)に意地悪された(と思った)赤穂藩主浅野内匠頭長矩(ながのり)が、江戸城松の廊下で、刃傷沙汰に及び、切腹を申しつけられ、赤穂浪士が吉良邸に押し入って仇討ちをして、本懐を遂げるというのが本筋です。

しかし、実は真相が不明な部分も多く、そんな単なる仇討ち話だけではないんですね。

まず、浅野内匠頭は、織田信長と豊臣秀吉(の五奉行だった)に仕えた浅野長政の五代目子孫に当たり、赤穂浅野家は長矩の代で断絶します。

そして、吉良義央は、「忠臣蔵」では悪役ですが、三河国吉良地方の領主としては、新田開発や水利事業などを行い、地元では名君として崇拝されています。

また、高家とは、幕府の儀式、典礼を管掌する位の高いお役目で、吉良上野介は、役高1500石、領地4200石に過ぎないのに、大名(1万石以上)並みに従四位上に任じられていました。一方の浅野内匠頭は、播磨赤穂藩の五万石の大名ながら、従五位下と官位が吉良上野介より低かったのです。

さて、木村東介さんに教えられたことは、元禄15年(1702年)の赤穂事件の38年も昔の寛文4年(1664年)5月のこと。上杉家四代綱勝が、鍛冶橋の吉良邸に招かれ、お茶を喫したところ、腹痛を起こし、手当の甲斐なく死去します。享年27。毒殺説も囁かれました。三〇万石の名門上杉家(関ヶ原の戦い以前は、会津若松120万石!)を恐れての幕府からの差し金説もあったようです。

上杉家は、室町幕府を開いた足利尊氏の生母を輩出する名門。その後、関東管領に任じられ、憲政の代で長尾景虎に家督を譲り、景虎は入道となって上杉謙信と名乗ります。その謙信公以降、景勝ー定勝ー綱勝と続きましたが、四代でお家断絶寸前。

そこで、吉良家が、子息三郎を上杉家の養子として五代目を継がせ、吉良三郎は、上杉綱憲と名乗ることになるのです。後に、上杉家は米沢に移封、そして15万石に減封され、「為せば成る」で有名なあの上杉鷹山(治憲)を輩出したりするわけです。

ということで、吉良家と上杉家との縁が浅からぬどころの話ではありません。

赤穂浪士が討ち入りした時、仇討ちに備えて、上杉藩の剣客小林平八郎を始め、鳥井利右衛門、須藤与一右衛門ら二十数人が吉良家の付人として派遣されたわけです。

そして、どういうわけか、上杉藩の剣客たちは赤穂浪士に大した抵抗をするわけではなく、潔く討ち死にしたといわれます。

もう一つ、意外な逸話として、この上杉藩の剣客小林平八郎の孫娘が宝暦10年(1760年)9月、本所松坂町と本所割下水の間に挟まれた辺りで、男の子を産み、時太郎と名付けられます。

この時太郎こそが、後の天才絵師葛飾北斎となるわけです。

凄い話っだったでしょう?

【追記】

イタリアのファッショ気取りだった若き木村東介が、宮島詠士に初めて会った際、師匠中野正剛の名刺と自分の「雲井塾塾長」の名刺を差し出すと、宮島詠士は、いきなり2枚の名刺をもみくちゃに握り潰してしまった。

その際に言った言葉。

「支那の何万何十万の無辜の民を殺し、幾多有為の日本青年の骨を中国の山河に晒して、一体何の得るところがある。中野の馬鹿者にそう言っておけ」

再び「大政翼賛会に抗した40人」…

明治25年創業 八丁堀「あさだ」 天蕎麦 950円

gooブログには便利な「アクセス解析」というものがありまして、どんな方がアクセスされているのか、個人のアドレスまでは分かりませんが、どんなキーワードでアクセスしてきたのか、分かるようになっています。

4月26日は5028ものPV(ペイジビュー)があり、全体の第22位だったことは先日書きましたが、原因はやはり、オノ・ヨーコさんのようでした。

当日は、「オノ・ヨーコ、 認知症」で検索した方が最も多く、幸か不幸か、たまたま、仕方なく(笑)この渓流斎ブログに突き当たった方が多かったわけです。その後、渓流斎ブログは、71位、322位、764位、1491位、2872位とランキングは落ち込みましたから、私としては、やっと正常に戻りつつあるのではないかと分析しています。

以前は、6000位から7000位の間でしたからね。

ということで、渓流斎ブログは、いつもらしい傍若無人の(笑)備忘録に戻ります。

盆栽展外伝

楠精一郎著「大政翼賛会に抗した40人 自民党源流の代議士たち」(朝日新聞社)は、戦時下に軍部の意向に逆らってまで大政翼賛会に反対し、議会政治を守ろうとした衆議院院内会派「同交会」に結集した37人プラス3人を取り上げたものです。

大政翼賛会体制とは、「一強多弱」の議会政治体制のことです。歴史は繰り返しますね。

こんな早く「いつか来た道」に戻るとは思いませんでしたが。

最近、本は一度読んだだけでは覚えられなくなりました(笑)。そこで、彼らの経歴を出身別にまとめてみましたー。

【新聞記者】
●田川大吉郎(1869~1947)長崎出身。東京専門学校卒。郵便報知新聞~都新聞~台湾新報。憲政会など。

●安藤正純(1876~1955)東京・浅草出身。東京専門学校卒。日本~朝日新聞社。政友会。

●河野一郎(1898~1965)神奈川小田原市出身。早稲田大学政治経済学部卒。朝日新聞社。山本悌二郎農水相秘書を経て、政友会鳩山一郎派。戦後、日本民主党結成。鳩山内閣で農水相。

※このように朝日新聞出身者は、他に、自由党総裁緒方竹虎(二・二六事件の際、主筆兼常務取締役として青年将校と対峙)らに代表されるように、反日でも左翼もでもなく、保守本流の本派、元祖のエスタブリッシュメントだということが分かります。

【大学教授】
●植原悦二郎(1877~1962)長野出身。ワシントン州立大学卒。明大教授などで政治学、比較憲法学。政友会など。

●世耕弘一(1893~1965)和歌山県新宮市出身。日大卒。朝日新聞社、ベルリン大学留学を経て、日大教授、近畿大学総長。政友会

【院外団】
●大野伴睦(1890~1964)岐阜出身。明大退学処分。鳩山一郎に兄事。戦後、衆院議長。林譲治、益谷秀次と自民党御三家。

【弁護士】
●斎藤隆夫(1870~1949)兵庫・出石出身。早稲田専門学校卒。弁護士合格。鳩山一郎の父鳩山和夫法律事務所で見習。明治45年初当選。昭和11年の粛軍演説、15年の反軍演説で除名処分。戦後、日本進歩党最高幹部。

●星島二郎(1887~1980)岡山・倉敷出身。六高~東京帝大卒。大正9年、立憲国民党から初当選。治安維持法に反対。戦後、衆院議長。後継者は、秘書だった加藤六月(運輸族のドンと呼ばれた)

※体制派にいて、治安維持法に反対することは、よほど生命の危険を顧みず、勇気のあることだったと思います。

●片山哲(1887~1978)和歌山県田辺市出身。東京帝大卒。弁護士。社会民衆党など。戦後、首相。

●鳩山一郎(1883~1959)東京帝大卒。弁護士。政友会。戦後、首相。

●三木武吉(1884~1956)香川県高松市出身。東京専門学校卒。明治40年、判事検事登用試験に合格。のちに枢密院議長となる原嘉道法律事務所で弁護士。東京市議会議員などを経て、憲政会衆院議員。戦時中、軍部の横暴に抵抗。昭和30年の保守合同では、政敵大野伴睦と手を結ぶ。

【地方議員】
●坂東幸太郎(1881~1974)香川出身、旭川市移住、早大卒。旭川市会議員経て、衆院議員。憲政会・民政党。治安維持法に反対。

●林譲治(1889~1960)高知県宿毛市出身。京都帝大卒。宿毛市長、高知県会議員を経て、衆院議員。鳩山一郎派。父は、逓信相農商務相を務めた林有造。吉田茂の実父竹内綱代議士とは従兄弟。従って、林譲治は、吉田茂とは又従兄弟で、吉田第一次内閣では、書記官長(官房長官)。

盆栽展外伝

【軍人】
●宮脇長吉(1880~1953)香川出身。陸士15期。政友会。斎藤隆夫除名反対7人のうちの1人。。佐藤賢了中佐「黙れ」事件の当該者。

●原口初太郎(1876~1949)福岡出身、陸士8期。中将、政友会。斎藤隆夫除名投票棄権。

【裁判官・弁護士】
●名川侃一(1883~1944)広島出身、明治法律学校卒。東京地裁部長退官後、弁護士。甘粕事件弁護人。政友会。

●一松定吉(ひとまつ・さだよし、1875~1973)明治法律学校卒。大審院検事で退官。民政党。

※私学出身者は、帝大出身とは違い、将来の出世が見込まれないため、政界に転出する人が多かったようです。

【外交官】
●芦田均(1887~1959)京都出身、東京帝大卒。ペテルブルク、パリ大使館勤務。政友会。戦後、首相。

【政治秘書】
●川崎克(1880~1949)三重県伊賀市出身。日本法律学校卒、尾崎行雄の秘書。民政党代議士。

以上 果たして茲まで読まれる方が何人いるでしょうか?

これでアクセス数が減ることでしょう(笑)。

泉下で泣いている桑原武夫、忘れられた大学者

前沢宿「川松」

京都にお住まいの京洛先生が、カンカンに怒っておられます。

京都市で、フランス文学者で文化勲章受章の桑原武夫京大名誉教授(1904~88年)の1万冊の蔵書が、ゴミとして破棄された事件を憂えてのことです。

「恐らく、京都市職員幹部が、桑原武夫の名前を知らなかったんじゃないか。AKBやら鶴瓶のことはよく知っていても、歴史に残る大学者を知らないとは無知にもほどがある。世も末じゃ」と嘆いておられます。

どぜう

事件は、4月27日の一部報道で発覚しました。

京都市教育委員会は、無断で廃棄していた市生涯学習部の担当部長の女性(57)とだけしか書いておらず、名前まで分かりませんが、その部長を減給6カ月の懲戒処分にしたそうですが、実に甘い!

57歳にもなるのにこの教養のなさと民度の低さ。市民の血税で食べさせてもらっているという自覚にも欠けます。

市教委の説明では、遺族から寄贈された当初は、蔵書は桑原さんの書斎を再現した記念室で保管されていたそうです。そのうち、人々の記憶も風化して、蔵書は市内のあちこちの図書館で「お荷物」のようにキャッチボールされて、2015年12月、当時図書館副館長だった犯人の担当部長の判断で勝手に廃棄したといいます。
 
あとで、犯人の担当部長は「図書館と蔵書が重複し、目録もあるため廃棄してよいと考えた。遺族に相談すべきだった」と弁解しているそうですが、本当にお粗末君です。目録を作れば、原本は捨ててもいいという感覚です。

市からの謝罪を受けた桑原さんの遺族は「重要な資料が行政機関で引き継がれなかったのは信じがたい。残念だ」と言うのがやっとで、茫然自失だったことでしょう。

遺族は、歴史的にも価値のある蔵書が散逸しないように、京都市に寄贈したはずです。行政が信頼できなければ、一体、何を信じたらいいのやら?

うなぐ

京洛先生は「この一件は、現代の実相を見る思いがします。廃棄を指示した京都市幹部の教養度が分かります。恐ろしいほどの無知、無教養です。いわば、京都市は、泥酔で無免許の人間に公用車の運転をさせているようなもので、減俸どころか馘首するべき事件です」とまで言って、断罪しています。

京洛先生が、ここまで怒りを顕にするのには訳があります。

スタンダールの「赤と黒」やジャン・ジャック・ルソーの「社会契約論」は桑原訳で読み、岩波新書の「文学入門」は当時のほとんどの学生が読む教養書で、桑原武夫は身近な存在だったからです。

しかも、行きつけの寺町通りの老舗寿司屋「末廣」には、桑原武夫の書が飾っており、彼もこの店の常連だったことが分かります。

おには

もっとも、京洛先生の話では、この「末廣」は、江戸の天保年間創業ですから、看板の「末廣」の額を揮毫したのが、頼山陽だといいますからね。となると、頼山陽の息子で、安政の大獄で処刑された頼三樹三郎も通っていたかもしれませんし、近くの書店兼版元「竹苞楼」に通っていた上田秋成もこの店の常連だったかもしれません。

それでも、江戸時代なんて、京都の人にとっては、つい最近の出来事。

よく京都人に対するジョークで、「京都の人は、『先の大戦』というと、太平洋戦争のことではなく、幕末の鳥羽伏見の戦いのことを指すんですよ」と言われていましたが、それは間違い。

「先の大戦」とは、応仁の乱のことでした!

28年ぶりの世界盆栽大会

Copyright par Keiryusai

ゴールデンウイーク真っ只中ですね。

ごく私的なことながら、昨日は、母の卒寿ということで、秋篠宮殿下も御来駕されたことがある前沢宿の鰻屋「川松」で、誕生会。兄弟夫婦のごく身内だけが集まりました。とにかくおめでたいことでしたが、姉が膝の関節炎で杖をついて登場してきたので、眷族間では、病気の話で花が咲きました。

Copyright par Keiryusai

今日は、28年ぶりに「世界盆栽大会」が日本での開催ということで、埼玉県のさいたま新都心まで出掛けてきました。

新都心駅に到着したのが、午前10時40分頃で、かなり混んでいて、当日券発売窓口は、かなり並んでいるということだったので、途中で、大会を後援しているコンビニ2軒も寄ってみましたが、前売券しか販売しておらず売り切れでした。

仕方がないので、会場のスーパーアリーナの窓口を並ぼうとしたところ、既に超満員で、けやき広場のところまで長い列。無愛想な係員に尋ねたところ、「さあね、3時間ぐらいかかるかな」というので、即、撤退を決断しました。

Copyright par. Keiryusai

せっかく、新都心駅まで来たわけですが、あまり時間を無断にしたくありませんからね。入場は、諦めました。動物園の人間を見に来たわけではありませんから(笑)。

思えば、民放もNHKも、世界盆栽大会の模様は、テレビで散々、やってましたからね。盆栽は、いわゆる一つの「絵になる」からでしょう。

テレビは、取り上げる題材は何でもいいんです。民放はとにかく、スポンサー様様ですから、商品が売れるように共同正犯(笑)を心掛けなければなりませんが、それ以外の「番組」は「絵になる」ことが最優先なのです。

テレビは見世物ですから、絵になれば、何でもいいんです。
Copyright par Keiryusai

テレビの番組で初めて知ったのですが、今は、世界的な盆栽ブームなんですね。
「世界盆栽大会」が1989年に第1回大会がさいたま市で開催されてから、世界各国で4年ごとに開催されるようになり、欧米やアジア、アフリカなどの諸国を回って、今回28年ぶりに日本に戻ってきたわけです。

埼玉県伊奈町には木村正彦さんという盆栽の世界的な巨匠がいらっしゃって、世界各国から盆栽愛好家が彼の盆栽園を訪れ、幸運にも木村さんと会うと、青い眼の異人さんたちは涙を流さんばかりに喜んで一緒に写真を撮ったりしておりました。

Copyright par Keiryusai

埼玉県旧大宮市には盆栽村があって、今はさいたま市北区盆栽町になっていますが、ここには30軒ぐらいの盆栽園がありました。いずれも1923年の関東大震災で被災した東京市小石川区の盆栽業者らがここまで逃れてきて再開発したのです。

世界的な巨匠、木村さんもこの盆栽村出身で、この盆栽村は、今でも5軒ほど営業しているそうです。

テレビでは、この盆栽村で修行する若い米国人も登場して、盆栽の奥深さや日本文化の深淵さに感心していました。

Copyright par Keiryusai

せっかく、さいたま新都心駅まで足を運んだので、駅前に展示されていた盆栽さんの写真を撮ってきました。

小生は、これだけでも感服してしまいました。

【4月29日のアクセス数】

閲覧数=807PV、訪問者数=529IP、順位=764位

高給取りのEU職員と電波芸者

あ、銀座にポールが出現! par Keiryusai

特務機関長渓流斎は、世界各国に諜報部員を派遣して、日頃から情報収集活動に余念がありません(笑)。

先日、EU職員の給与が異様に高いのに、既得権益者の一部であるマスコミは報道しない、と苦言を呈したところ、ブリュッセルに派遣しているイ号8823から、以下の報告がありました。

《EU職員の年金などを差し引いた平均月給は、6500ユーロ(約75万円)で、最高級の局長クラスは、1万6500ユーロ(約190万円)です。これに加え、子ども1人につき月額376ユーロ(約4万3千円)など様々な手当が上乗せされ、所得税も免除されます。退職後も最高で最終給与の7割の年金をもらえます》

なるほど、そういうことでしたか。

イ号8823は、こんなこともコメントとして付け加えております。

《特に、日本のマスコミが”聖女”に祀りあげているIMF専務理事のラガルトは、母国フランスで散々悪事を働き、本来なら監獄入りなのに「国際公務員」首脳としてヌクヌク生き永らえています。お天道様が許すはずがないのに、中国でさえいち早くラガルトの再任を支持しています。中国も彼らと同罪の腐敗した官僚組織であるということが分かります。
この際、こういう国際機関や国際公務員の行革キャンペーンを張り、膿を出し切るのが国際メディアの使命ですが、その大手メディアが、彼らに世論操作で操られたり、接待で篭絡されているのですからどうしようもありません。フランス大統領選のマクロン候補も、こういう高級官僚の守護神であることは間違いありません。》

あらまあ、そこまで言い切って大丈夫かしら。諜報部員が現地で調査したのならほぼ間違いないでしょうが。

千代田区

もう1人、永田町に派遣している諜報部員ロ号1414からの報告です。

《「機密防止保護法案」に反対のジャーナリストの声明や記者会見について、大手紙は朝日新聞が小さくバタ記事で載せている程度で、各メディアは、ほとんど無視です。そこで調査したところ、いずれもテレビでおなじみの顔ぶれで、一部は最近あまりテレビの画面に出ていない干された人物も名を連ねておりました。以下の通りです。

鳥越俊太郎
金平茂紀
田勢康弘
田原総一朗
岸井成格
川村晃司
大谷昭宏
青木理 (以上敬称略)

それにしてもこんなジャーナリストの風上にも置けない商売丸出しの「電波芸者」の顔ぶれが反対するのですから、よほどこの法案が成立すると、ワイドショー番組から時事的なテーマで発言しにくくなるということなのでしょう。

鳥越は、敗れた小池都知事の「専属マッサージ師」、田原は「墓石のイメージキャラクター」、田勢は「演歌評論家」、岸井は「相撲評論家」、大谷は「警察専門の司法書士」、青木は、マスコミ協定の掟破りをした「記者クラブのお茶汲み」になるしかないでしょう。》

まあ、何と凄い報告書なんでしょう。

私も人目に触れないように慌てて隠しましたよ。

エスタブリッシュメントという既得権益者との闘いだ

パリ「ロトンド」 par Keiryusai

やっぱりおかしい。昨日からgooブログのカリキュレイターが壊れてしまったらしい(笑)。

【4月27日のアクセス数】
閲覧数=2,575PV 訪問者数=1,968IP 順位=71位

ですからね。

ありえない!笑って過ごすことにしました。

さて、世界が注目しているフランス大統領選。私は既に、遠い昔にマリーヌ・ルペン国民戦線(FN)暫時前党首(48)の当選を予言していますので、今更、変更しませんが、5月7日の決戦投票でほぼ当選確実視されているマクロン前経済相(39)が昨晩、早くも「祝勝会」を開催したため、物議を醸したようです。

場所は、パリ・モンパルナスの超有名カフェ「ロトンド」。政治家や支持者だけでなく、有名女優や作家詩人らも招待したらしく、参加できなかった(?=笑)支持者らからも顰蹙をかったようです。

渓流斎ブログには珍しく、本文と写真が一致しております(笑)。この写真は、3年前にパリを放浪した際に、自分で撮ったものです。

23日の仏大統領選第1回投票で、マクロン氏とルペン氏が勝ち残り、EU残留を目論むアンシャンレジームが、早速、「マクロン支持」を表明しました。今回立候補したルペン氏以外の候補者をはじめ、現職のオランド大統領、それにライバルのサルコジ前大統領までもがです。

マクロン氏にとって、何と言っても大きかったのは、フランス財界の全面的支持です。

しかし、考えてみれば、マクロン氏はもともと、ロトシルド、英語読みするとロスチャイルド系の投資銀行出身です。ユダヤ系資本の国際的シンジケートとして知られていますから、彼らのバックアップは甚大なのです。

彼らとしては、何はとまれ、国際金融の安定と中東問題の解決が第一ですからね。

今回の第1回投票で、フランス通信(AFP)が、マクロン、ルペン両候補の支持率が優った仏全土の地図を色分けして図解しておりましたが、本当に面白いことに、左右対象的なんですね。

つまり、ブルターニュなど西部地域はマクロン氏の圧勝、ベルギーやドイツなどと国境を接する東部地域は、ルペン氏の圧勝だったのです。

トランプ米大統領は、中西部の「ラストベルト」地帯を制覇して、選挙戦で勝利したと言われますから、さながら、フランスのラストベルト地帯は、東部なんでしょう。西部より東部の方が失業率が高いのでは。

かようにして、フランスを二分する闘いが5月7日に繰り広げられますが、これはフランス一国だけの問題ではなく、世界的な影響は多大です。

正式に公開されていませんが、EUの職員にしろ、世界の財務官僚の天下り先のIMF職員にしろ、数千万円とか数億円とかの年収を得ているという噂です。

こういう重大なことを、既得権益者の一部であるメディアも報道しません。

マクロン氏が、浮かれて下馬評通りに勝利すると思ったら、ルペン氏から足元をすくわれることでしょう。この仏大統領選は、社会の矛盾にますます不満を持った民衆と、既得権益者との闘いの構図になっているわけですから。

渓流斎ブログ、昨日のアクセス数が第22位とは!怖い、恐ろし過ぎる…

菜花散歩道

【4月26日のアクセス数】
閲覧数=5,028PV 訪問者数=3,873IP 順位=22位

えーーーー!?

何かのま、ま、間違いではないでしょうか。

御覧の通り、昨日のアクセス数が第22位だったとは!閲覧のペイジビュー(PV)も5028? ありえない!普段のPVは250~350で、順位は6000位~7000位ですからね。

史上最高値ながら、お~コワ~

何かあったんすか?

昨日取り上げたオノ・ヨーコさんの威力だったんでしょうか?

恐ろしい有事になったものです。

ま、今日も平常心でいきましょう。(スポーツ選手か?!)

今村復興相発言を逆手にとって、昨日からツイッターで「東北でよかった」というハッシュタグで、東北の素晴らしさを発信する人が増え注目されているそうですね。

綺麗な三春の桜や、美味しそうな盛岡冷麺の写真などが投稿されています。

正直、あたしは、ツイッターは個人サイトみたいなもんはあるものの、波長が合わないといいますか、はっきり言って読みづらいので、殆ど見ないのです。

しかし、この渓流斎ブログは、ツイッターと同期しているので、投稿するとツイッターにも掲載され、恐らく、昨日はそれでアクセス数が増えたのかもしれません。(でも、いつも同期してるんですが)

ところで、渓流斎の先祖は、久留米有馬藩の御舟手役とかだったらしいので、オリジンは九州人です。

しかし、おなじ佐賀九州人の今村・前復興相とは違い、東北に対する愛着度は何百万倍もあります。

そもそも、この渓流斎という雅号は、釣りとは関係なく、青森県十和田市の「奥入瀬渓流」から拝借したものだということは、長年の愛読者の皆さまは既にご存知でしょう。

しかし、渓流斎ブログは秘密結社のように(笑)、体制批判のスタンスでやっておりますから、あまりアクセス数が多くなると、共謀罪に引っかかるのではないかという懸念がありまする(笑)。

誰も読んでいないと思えば、気楽に書けるのに…と、内心喜んでおきながら、早くも天邪鬼ぶりを発揮してます。

それにしても、恐ろし過ぎる…