阪神と村上ファンド

これから、少しはタイトルに注意しなければなりません。「責任者、出て来い!」なんて、衒っているだけで、非常に品がありませんでした。自分でも吃驚してしまいました。失礼致しました。

今日は、「村上ファンド」が、阪神電鉄の株を買占め、筆頭株主に躍り出たニュースに目を惹かれました。目下約38%の株を保有し、今後同社株の過半数取得を狙っている村上ファンドは、阪神電鉄の「子会社」であるプロ野球阪神タイガースの株式上場を提案したそうです。

「子会社」とカギ括弧を付けたのには理由があります。経済に疎いので、細かい数字はあげられませんが、タイガースは確かに電鉄の子会社とはいえ、実際の稼ぎ頭は、電鉄ではなく、このタイガースだったのです。(18年ぶりにリーグ優勝した2003年の12月期の売上高は、179億円だったそうです)

親会社の電鉄は、マラソンの距離(42.195キロ)にも満たない営業距離しかありません。しかも、海岸線を走るので、線路を拡張する術もありません。「下町」の工業地帯を走り、乗客からの収入が飛躍的に伸びることは考えられません。「山の手」を走る阪急電鉄とは大違いなのです。20年近く昔に、スポーツ記者として阪神球団を担当していたので、その当たりは肌身に染みて実感しております。

つまり、阪神の球団と電鉄の関係は、ホリエモン騒動で一躍有名になったニッポン放送の「子会社」のフジテレビみたいなものなのです。

村上氏は、やはり、目の付け所が違うようです。大阪・梅田の一等地に商業施設、阪神百貨店などを持つので、「村上ファンドは、阪神のことを電鉄というより不動産会社とみている」という関係者の談話が載っていましたが、まさにその通りなのです。

阪神は、今日、買収防衛の対抗策として、大和證券SMBCとアドバイザリー契約を締結したそうですが、今後の動向に目が離せません。

それにしても、まだ46歳の若さというのに、元通産官僚の村上世彰氏の風貌というか、たたずまいは、どうも…。いや、これ以上書くと、品性に触れるので書きません。