雨宮敬次郎か、岩谷松平か?

伊太利亜フィレンツェ

宝塚をつくった小林一三、東武鉄道をつくった根津嘉一郎らは、今の山梨県出身。いわゆる「甲州財閥」の一角を占めていることは皆さんもよくご存知のことと思います。

しかし、雨宮敬次郎となると、京都の京洛先生のようによほどの通ではなければ、今では知る人も少ないことでしょう。

この方、「投機界の魔王」と呼ばれた人です。何と言っても、魔王ですからね。コワ~。江戸時代の弘化3年(1846)生まれ。明治維新後の新国家を建設する中、鉄道や電力などのインフラ事業に投資して、巨万の富を得た甲州財閥を代表する人です。

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あるネット情報によりますと、この雨宮敬次郎の別邸が、かつてホテルニュージャパンがあった東京・永田町にあり、敷地内には動物園もあった、という記述を見て驚いてしまいました。

まあ、ネット情報ですから、「偽ニュース」かもしれませんけどね(笑)。

横井英樹が買収したホテルニュージャパンが火災の大惨事に遭ったのが、1982年なのでもう35年も経つので、このいわく付きのホテルについては、若い人は知らないかもしれません。今では、この敷地は外資系プルデンシャル保険の手に渡り、森ビルの開発でプルデンシャルタワーが建っています。

ホテルニュージャパンの別地下には、ニューラテンクォーターという昭和30年代から50年代にかけてかなり有名なナイトクラブがありました。ここで、あの力道山が暴力団員に刺されたことでも知られています。ロバート・ホワイティング著「東京アンダーワールド」にも出てきますね。

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で、このホテルニュージャパンの前に何があったかと言いますと、昭和11年の2・26事件でも有名になった日本料亭「幸楽」があったことは、近現代史に興味のある方の間では常識です。

今でも写真だけが残っていますが、目黒・雅叙園のような大広間のある超高級料亭でした。

その幸楽の前に何があったかと思ったら、投機界の魔王こと雨宮敬次郎の別邸があったというわけです。

しかし、他のネット情報によると、ここには、雨宮敬次郎ではなく、岩谷松平(いわや・まつへい)の別邸があった、と記しているものを発見しました。

岩谷松平と言っても、今では忘れられてしまった人物ですが、「煙草王」と呼ばれた明治の大富豪です。

政府が専売制度にする前に、奇抜な宣伝で「天狗煙草」というタバコを売り出して、それこそ巨万の富を手にした大富豪です。今の東京・銀座の松屋デパートの敷地に天狗煙草の本社があったといいますから、どれほど繁盛していたか想像つくことでしょう。

この岩谷松平の別邸が、幸楽ができる前の敷地にあったとしても何ら不思議ではありません。

 雨宮敬次郎か、岩谷松平か?

真実は一つなんですが、米国でトランプ大統領が登場して以来、世の中には、真実は二つもあるらしいので、両方なのか?

識者の方には是非ともご教授願いたいものです。

と、書いても、どなたも投稿してくんないんですからに~