トランプ大統領は、悪徳保安官?

伊太利亜フィレンツェ・ウフィツィ美術館

アメリカのトランプ大統領が、シリア、イラク、リビアなど中東・アフリカ7カ国からの入国を一時的に禁止する大統領令を署名したおかげで、米国内では大混乱をきたしていると、大々的に報道されています。

米国内の空港では、入国を拒否された家族や会社や関係者と見られる人々の抗議デモがありました。

テキサス・レンジャーズで活躍しているダルビッシュ投手の父親は、イラン人なので、息子の応援にも行けないかもしれない、と地元ダラスのメディアは報じています。

それにしても…。

メキシコ国境に壁をつくる、などといった公約は、大統領選挙のための単なるパフォーマンスだと世界中の多くの人は見ていましたが、冗談でも見せかけでも何でもなく、本気で着々と進めています。

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今日発売の「週刊現代」の見出しを見て、思わず苦笑してしまいました。

トランプ大統領について、「こいつ、本物のバカかもしれない」なぞと書いているんですからね。彼が日本語を読めたら、名誉毀損で訴えるかもしれませんねえ。

いやはや、世知辛い世の中になってきたものです。

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トランプさんは、明白にバカではないでしょうが、事実誤認が激しいところがある人だということは、日本人の多くが思っています。

例えば、彼は日米自動車貿易の不均衡を主張されておられますが、現状は日本から米国への輸出は2.5%の関税を掛けられているのに、米国車の日本への輸出関税はゼロなのです。

トランプ大統領が不平等だと主張するのなら、日本からの米国輸出関税をゼロにするべきでしょうね。

今の安倍政権は、属国意識が強くて頼りないので、不平等条約を改定した実績を持つ井上馨卿か陸奥宗光卿の登場をお願いしますか?

そして、彼は米軍の駐留経費は、各国全額負担しろ、と迫っておりますが、既に日本は駐留経費の74.5%も負担しているのです。同じ、敗戦国のドイツなんか、わずか32.6%だというのに…。

日本の右派識者でさえ、「これ以上負担すれば、米軍は日本の傭兵になってしまう」と指摘するぐらいですからね。

私は、トランプ大統領がバカだなどとは言いません。商才に長けた頭のキレる人でしょう。しかし、思い込みが激しい過剰な自信家であり、西部劇に登場する悪徳保安官に見えます。

大統領と言えば、かつては尊敬の対象だったのに、トランプさんの品に欠ける軽さのおかげで、すっかり格が落ちて、今では軽蔑の対象になってしまった感じがします。

※注=渓流斎ブログは2016年6月13日に書いた「あめりかは王政復古」で、秋の大統領選で、「トランプ大統領」になることを早くも予言しておりました!