心が折れない人

佐久間象山塾跡

県主(あがたぬし)増添劇場は、本人の辞任表明でようやく幕が下りました。失礼ながら、もうあの思い詰めているようで無神経な顔には飽き飽きしておりました。こんなことを言えば、顔が似ている一族郎党眷属が聞けば怒ることでしょうが。

それにしても、しぶとい人でした。屈辱をバネにして最高学府の頂点に立った人だけあって、育ちが違います。まず、何と言っても、最後の最後まで権力にしがみついて離さず、心が折れない人でした。日米通算4257本の世界最多安打を達成したマーリンズのイチローのように屈辱をバネにしたからでしょう。

これでも、私なんかも、屈辱だらけの人生でしたが、その屈辱のバネなんて、簡単にへし折れてしまいましたからね。おかげでまた「使い物にならん」と左遷です。トホホホですよ。

さて、最近、「古事記」「日本書紀」などを読んでいて、どうしても疑問になることが沢山出てきました。

そこで、無理を押して、とうとう吉川弘文館編集部編「日本史必携」事典を購読してしまいました。な、な、な、何と6480円もしました。2007年3月10日発行の第2刷で、10年前の初版ながら、まだ「新刊」として売られていました。これ以上の本が、ライバルの山川出版からも出てきていないということなんでしょうね、きっと。ちなみに、自称現代史研究家の私は、同じ吉川弘文館編の「近代史必携」(4700円+税)の方は、既に発売された頃に購入しております。いい事典ですが、現在、品切れのようです。

この「日本史必携」の方は、年代年表などは勿論、天皇家系図、藤原家系図、…徳川家系図などが充実しています。

日本の古典を読んでいて、分からなかったのが、年代と役職で、例えば、正一位、従一位だのと出てきますが、「兵隊でいったら、どれくらいの位やろうか」(山下清画伯)といった感じでチンプンカンプンでした。それが、この本には、色々と古代から近世までの役職がだくさん出てきました。こんなに分かってしまっていいのかしら、と思うくらい、バッチリでした(笑)。

ただ、残念なことは、この本は古代から近世までカバーされていますが、今話題沸騰の桃井さんとこの大河ドラマ「真田丸」を見ていて参考になる諸国戦国時代の大名図解が出てこないのです。もっと、群雄割拠の時代や役職などを詳述してくれる事典だとばかり思っていましたが、安土桃山時代そのものさえ、深く取り上げていません。それ以外は、ぜんぶ、いいんですけどねえ。

渓流斎の法則 その357回 第3刷

淡路島名物「鯛茶漬け定食」

・M都知事の年収は、2900万円。ボーナスを入れれば、4年間で、1億5000万円とか。

・都議会との取引に成功したMは、都知事を辞めないとか。リコールしかないでしょう。そもそも、都民の暮らしのことは考えず、自分の金しか目がない田舎もんですから。福岡の恥。

・斡旋収賄罪の疑惑で大臣を辞任したAさん。司法取引したのか、不起訴の判定。「これでは、検察不信になる」と有識者。いやいや、最初から庶民は信用してまへん。政治家と法曹人は最初からグルでしょう。

・大阪の80歳の高齢者が、オレオレ詐欺で8億5000万円も騙されて奪われたとか。過去最高額。全国的にも大阪人は、◯◯だから騙されないという定評を覆す?

・昨日、品川駅で、歩きスマホの若い女が、「どけ、どけ」と言わんばかりに、こちらに突進してきた。周囲は全く目に入らない様子。俺様の天下。

・マースィーの法則だった「歩きスマホはなくならない」「オレオレ詐欺はなくならない」は、今後、渓流斎の法則に移管。

幸福とは何か? 第6刷

そして始まる絶景、絶景 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur
まずは、週刊文春が火を付けた疑惑について、舛添都知事の論理の破綻した言い訳を読みましたが(顔を見たくないので、新聞で)、彼には、公職から永久に降りてもらいたい、早く辞職してもらいたいと思いました。会計秘書の責任にして、強欲で政治を私利私欲で利用している、取るに足らないつまらない人にしか見えません。

回転寿司代も家族旅行代も「会議」と称して、懐に入れてしまうなんて公私混同もいいところです。公職に就いた人は、「李下に冠を正さず」です。何でも、領収書をもらって請求すれば、通ると思っては大間違いです。そして、釈明して、食事代や旅行代は「返せばいいだろう」と開き直っていますが、都民なら、せめて3カ月ぐらい減俸してもらわなければ、怒りが収まらないでしょう。

できるなら、リコールでもしてもらいたいのですが、私は都民ではないので、これ以上は言えません(笑)。

続いて、三菱自動車のこと。不祥事が続いて株価が大幅に下がったと思いましたら、電光石火、ゴーンさんの日産・ルノー連合が買収して、傘下に入れたとか。

驚きましたね。天下の三菱を半値で買い取るとは!

この意味は、三菱自動車の燃費偽装が発覚する前は、同社の株式は864円でしたが、ゴーンさんは、三菱の株価の暴落を見据えて、この4割以上も低い468円で買い叩いたというんですからね。

さすが、グランゼコールのエコール・ポリテクニークを卒業して、パリ高等鉱業学校の工学博士号を取得した人だけあって、状況判断が適格で、利に聡いですね。

状況とは、本来なら手を差し伸べるはずだった「三菱御三家」の三菱重工と三菱商事と三菱東京UFJ銀行はいずれも、巨額の赤字を抱えていたことです。銀行は黒田さんのマイナス金利のおかげで、商事は、チリ銅鉱山など資源投資の大失敗で、重工も造船業で大赤字といった具合で「子会社」の救済にまで手が回らなかったということになります。

三菱の不正を霞ヶ関にチクったのは、日産ではないか、といった誠しやかな噂が流れ、ルノーに出資するフランス政府からも、「社長としての役職手当が多すぎるのではないか」とクレームが付いても涼しい顔をしていた、日産だけでも年収20億円もある強欲で貪欲で欲の皮が突っ張った顔が目の前にチラついてしまいました。

あ、私は、三菱車でも日産車でもオーナーではないので、これ以上言えませんが。

でも、三菱自動車が半ばオーナーであるサッカーJリーグの現在首位争いで活躍している浦和レッズが今後、どうなるのか心配です。日産は、既に、横浜F.マリノスを持っていますからね。

やっと秘境黄龍溝に辿り着く Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

ご存知の方も多いと思われますが、米「ハーバード成人発達研究所」というところが、戦前の1938年から現在に至るまで、724人の生活、健康、幸福度を75年間以上、追跡調査して、「人間の幸福とは何か」という命題を追及しております。

724人は、ボストンの最貧スラム街に住む人から、ハーバード大学出身の超エリートまで様々で、貧困層から大金持ちに躍進した人もいれば、富裕層から転落した人まで、これも様々。現在も90歳代で生存している人は60人もいるそうです。

そして、最大の命題である「幸福」について、同研究所の調査で分かった結論は、お金や富や名声や勤勉ではないんだそうです。

家族や友人、知人、地域社会の人とのつながりで、いい人間関係を築いた人ほど、健康で、幸福を感じるのだといいます。

ですから、一番良くないことは、孤独と言いますか、孤立で、こういう人は脳機能も記憶力も低下して寿命も短く、結果的に幸福度も低いそうです。

普段喧嘩していても、イザという時に頼れるパートナーがいれば、幸福度は高くなるそうです。

勿論、人間関係は複雑で厄介ですから、いい関係を築くには努力もいります。それには、メールや電話だけでつながるのではなく、直接会って、散歩したり、デートしたり、連絡を取ったりする方法が一番いいそうです。

同研究所のウォールティンガー所長は「1週間に会う人の数が多いほど、人は幸福を感じる。人とのつながりには、柔軟性が必要です。他人をコントロールすることは不可能なので、他人の考えを尊重して理解することが大切です」と語っています。

人生80年、90年時代となり、男は特に定年退職すると、めっきり老け込んでしまいます。しかし、幸福者ほど、退職後、頑張って、遊び仲間をつくった人なんだそうですよ、佐藤さん、鈴木さん、高橋さん(最大公倍数)。

あと、年を取れば取るほど、幸福度が増すのは、人生、残り時間が少なくなり、優先順位を決めて、これまで、仕事や義務感や義理でやっていたことから解放されて、好きなことができるようになるからだ、という指摘には納得してしまいました(笑)。

年を取るのも悪いことばかりではないなあ、と思える瞬間でした。

パナマ文書より舛添知事の方が問題なのでは? thirdedition

艶やかですね  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

日本関係の「パナマ文書」が、チラホラと公表されつつあります。

ネット上でも大いに話題になって、色んな人の名前が挙がっていましたが、ガサネタも多かったようです。

でも、今回は、「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)に加盟して、直接第一次資料に接触できる朝日新聞と共同通信が報じているので、ネット情報とは違い、間違いないでしょう。ICIJは、日本時間の5月10日午前3時に、内容を公表するようですから、興味ある方は要チェックです。

今回、日本関係で俎上にあがった会社は、丸紅と伊藤忠。何か、ロッキード事件のルートを思い起こさせますね(笑)。ま、若い人にはこの話は通じないでしょうが。

あと、ネット上で話題になっていた日本を代表する報道機関のNHKと世界一の広告代理店の電通は、全く関係がなかったようです。

以前から噂されていた1964年の東京五輪をセコムした飯田会長はアウト。他に、UCC上島珈琲の上島会長の名前も取り沙汰されています。

 これも艶やか  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

で、今日、一番書きたかったのは、「パナマ文書」ではなく、「文春文書」の方でした。「舛添知事 『公用車』で毎週末『温泉地 別荘』通い」という告白スクープ記事のことです。調査報道です。よく調べ上げたと思います。

今週号の他の記事は、ほとんどマンネリ化して面白みに欠けましたが、この記事1本だけでも、買って読む価値はありました。

週刊誌が出る前から、舛添知事は、海外出張の度に、超高級ホテルのスイート・ルームに宿泊して(一泊15万円)、航空機もファーストクラス(チケット代225万円)。都民の血税を使って優雅な大名旅行をして、何か調子に乗っているのか、勘違いしているのか、ふざけた公人だなあ、と思ってましたら、豈はからんや、でしたね。

記事を読むと、全くせこい男です。哀れにさえ思えます。

何しろ、東京都の年間予算は約13兆円で、スウェーデンの国家予算並みらしいですね。これじゃあ、舛添さんも国王気取りになるのも無理もないのかもしれません。

文春の調べによると、舛添知事は湯河原にある別荘に年間49回、公用車を使って往復していたらしく、経費は400万円。年間49回ということは、年間52週しかないので、ほぼ毎週末、別荘に通っているということになります。

この別荘は、300坪の広大な敷地に和風の数寄屋造りと堂々たる洋館の二棟が屹立しているらしいですね。もちろん温泉付き。不動産屋さんの話では、土地建物で約2億円だそうです。

せこいことに、この別荘は、個人ではなく、MIPE、これじゃ分からんですね(笑)、つまりは「舛添政治経済研究所」の所有になっているそうです。ちなみに、このMIPEは、舛添さんの妻が代表取締役で、本人も役員に名前を連ねているとか。

なーんてこたあない。節税対策じゃないですか。これじゃ、タックスヘイブンの「パナマ文書」と何処に違いがありますか?
税金逃れ、という点では同じではないでしょうか。

しかも、この人は参院議員時代の4年間に自宅を「事務所」として利用したとして、少なくとも2000万円以上の家賃をMIPEに払っていたという疑惑というか前科があります。これは、国会議員ですから、国民の税金である政党助成金が家賃として還流されたらしいので、国民としてはいい迷惑です。

関東地方の大地震は、30年以内に起こる確率が70%と言われています。もしものとき、東京都の危機管理の最高責任者が都内から100キロも離れている神奈川県にいては、何の指揮もできないでしょう。災害に遭ってしまってからは、道路も閉鎖されるなど、身動き取れないのがオチです。

それなのに、文春でスクープされても、舛添知事は「ルールに従ってやっている。全く問題はない」と居直るだけ。厚顔無恥もいいところです。自分の懐の金のことになると、せっせと領収書をこまめに集めて申請するのに、他人の金である税金は使い放題、いや使い易いということなのでしょう。

そもそも、「テレビに出てるから」とか「有名だから」とか「東大出身だから」といった単純な理由で、人格や本性を分かりもしないのに、彼を選んだ都民も国民も悪いということですよ。

しかし、相手は、SPを従えている絶大なる権力者。無名の渓流斎如きが何を書こうが、所詮、犬の遠吠えですよ。

トランプ氏もヒラリーさんも同じ?

 ワニノ・ホテル Par Duc Matsuocha-gouverneur

今日は、飯場でちょっとしたことがありまして、ほんの少し思うところがありましたが、まあ、それはそれで、また明日からも頑張ることにしました。哀しい哉、それしかありませんからね。

ワニノ・ホテル Par Duc Matsuocha-gouverneur

とは言っても、今日は別に書くことはないのです(笑)。

まあ、スーパーチューズデイで共和党候補のトランプ氏が圧勝して、もしかして、もしかして、民主党候補のクリントン女史を圧倒して、彼が大統領になるんじゃないか、と、今、世界中で大騒ぎです。

日本も多大な影響があるので、見過ごすことはできません。彼の一挙手一投足に眼が離せませんね。

ワニノ公民館 Par Duc Matsuocha-gouverneur

不動産王の異名を持つトランプ氏は、フランスの極右政党国民戦線のル・ペン氏みたいなもんでしょうかね?―と、こんなことを書くと本人から、いや両者から怒られますかね?

トランプ氏の個人資産は5000億円以上とも言われ、お金は泉のように湧いて使えないほどありますから、何処の組織、団体に遠慮することはなく、まさに言いたい放題です。ウオール街を敵に回しても、何のそのです。

それでも過激な発言には恐怖すら感じさせます。中には、「マジ?」「本気?」と言いたくなる程で、「イスラム教徒の(米国)入国は、禁止する」とか、「メキシコ国境に壁をつくる」とか、「米国の雇用が落ちているのは、中国と日本のせいだ」とか…。

当選したいがためのリップサービスなのか、本気なのか、ちょっと判断に苦しみます。

実際にトランプ氏にあったことがある日本人の国際経営コンサルタント氏は「非常に頭が切れる人で、彼ならやれる」といった趣旨の発言をしていましたが、「日本は米国に防衛を押し付けて、ただ乗りしている」といった発言は事実誤認でしょう。トランプ氏は、政治家経験がないので、「おもいやり予算」のことなど知らないんでしょうね。

 海の向こうは樺太 Par Duc Matsuocha-gouverneur

一方のヒラリー・クリントン氏も、急に「TPP反対」を言い出したり、「日本はわざと円安にして貿易で利益を挙げている。米国の雇用を守ろうではないですか」と、これまた事実とは異なった演説をしたりして、有権者に対するリップサービスなのか、「反日的」です。

要するに、民主党=左派、共和党=右派というのは間違っていて、民主党も共和党も大差はないエスタブリッシュメントだということです。奴隷を解放したリンカーンは共和党ですし、広島・長崎の原爆投下にゴーサインをしたトルーマンは民主党ですからね。

スーパーチューズデイで大勢が決すると言われてますから、恐らく、ヒラリーさん対トランプ氏の決選投票になることでしょう。

どちらになっても、「強い米国」を復活させるために保護貿易に徹底しそうですから、日本にとっては手強い相手だということは確かです。

とんだ恥さらし 宮崎謙介議員

 糠平温泉

イケメン議員か、イクメン議員が知りませんが、男性国会議員としては異例の育児休暇の取得宣言をして、賛否両論の話題をふりまいた188センチの長身、宮崎謙介衆院議員(35)=自民党二階派=が、やっちゃいましたね。スクープした「週刊文春」2月18日号は、”ゲス不倫”と報じています。

お相手は「90センチのバストが武器」(週刊文春)という美人タレント宮沢麿由(34)とか。宮崎議員の妻、金子恵美衆院議員(37)が今月5日に無事に男児を出産しましたが、その6日前に宮崎先生は、地元京都で、彼女と密会していた、と写真付きで報道されていました。

これは駄目じゃん。とんだ恥さらしです。自分が注目されているという自覚がなかったのでしょうか?何しろ、国会議員は国民の血税を吸って生きているわけですから、公人です。こんなことをしては、男性の育休取得を賛成した人にとっては、肩すかしを喰った感じです。

この宮崎議員は何者なのか―? 週刊文春には詳しく書かれていますが、早大商学部卒業後、IT関連会社などを経て、人材紹介のベンチャーを起業。2006年に加藤紘一元幹事長の三女と結婚し、女性問題を起こしてわずか3年で離婚。2012年に自民党に公募して、あてがわれた京都三区から「落下傘候補」として出馬して、当選した人らしいですね。

最近の「週刊文春」は冴えてますね。お蔭で、久しぶりにここ何週にもわたって、買わされています(笑)。

◆最近の気になる数字

【3300億円】アサヒグループホールディングスが欧州ビール4社に提示している買収金額

【413億円】高級ホテルの予約サイト「一休」の全株式をヤフーに売った創業者森正文氏が得た売却額

【255億円】有価証券報告書の虚偽記載で株主訴訟を起こされた、堤義明元コクド会長ら旧経営陣が西武ホールディングスに支払う賠償金

【143億円】ホリエモンが2005年にライブドア株を売り抜けた売却益(推定)

【56億円】ホリエモンが”宇宙詐欺”に引っかかった被害額(推定)

甘利大臣辞任と再びのSMAP解散騒動

Ovihiro

甘利経済再生担当大臣が28日に、突然、辞任しました。本人は、少なくとも2月4日のTPP署名式まで「職務を全うしたい」と述べていたので、ちょっと意外でした。

建設業者から約1200万円の便宜供与を受けたという「週刊文春」の報道をほぼ全面的に認めた、ということなのでしょうか。
となると、辞任だけでは済む話ではないでしょう。

甘利氏は、由緒ある一族で、平安時代にまで遡ることができ、戦国時代は武田家の譜代家老も務めていたということです。甘利元大臣は、その末裔とも言われています。

ネット時代になると、色んな情報が飛び交いますね。今回の件について、中には凄い陰謀論をばら撒く輩もおりますが、私は単なる贈収賄事件と睨んでいます。

面白かったのは、昨日発売された「週刊文春」と「週刊新潮」との報道の違いでした。文春のスクープをまともに後追いしていては売れないので、新潮の方は、文春の曖昧さの痛いところをついていました。

例えば、文春は、献金した千葉県の建設会社を「S社」とぼやかしていますが、新潮は「S社とは薩摩興業のこと。なぜ、文春は堂々と書かないのか」と追及します。そして、本名で文春に暴露した人物についても、もともと正式の社員ではなくて、裏組織から送り込まれた胡散臭い人間だという印象を与える書き方でした。まるで、芥川龍之介の「藪の中」ですね。

あと、「SMAP解散疑惑」をスクープしたのは、週刊新潮だそうで、それを察知した事務所側が、スポーツ2紙にネタを売り込んだそうです。真偽は分かりませんが、SMAP報道に関しては、文春より新潮の方が上でした。文春では、マッチが主催したシャンシャンの手締め式では、何事もなく終わったような感じでしたが、新潮は、SMAPの面々が先輩のマッチやヒガシに迷惑をかけたことを謝罪する場面を、後輩でライバルの嵐の連中が見ている真ん前でやらされて、大層プライドが傷つけられた、といったような踏み込んだ書き方でした。

何となく、SMAP騒動は、このままでは終わらない感じです。

私は、この渓流斎ブログで「キムタクは、したたか」と書いて「絶対に許せない」と非難を受けましたが、文春は、一連の騒動で誰が悪いか、といった読者アンケートを募り、木村さんはメンバーの中で最高の第2位にランクされました。

この中で、ある読者が「キムタクは平成の小早川秀秋だ」とまでコメントしているのです!

こおれんは、凄い。凄すぎる。「したたか」どころじゃありません。

もっとも、小早川秀秋が何者なのか知らなければ、全く意味が通じませんけどね(苦笑)。

熱烈なファンの皆さんとは違って、一般の人は、今回の騒動を創業者と雇用者との内紛に見立てたり、見方がかなりシビアだということが、分かりました。

辺野古事業、防衛省の天下り先が8割も受注とは

Vietnam

今朝1月3日付の朝日新聞朝刊のスクープ記事だと思いますが、「辺野古事業 天下り先が8割」の見出しで、移設事業の8割が、防衛省や自衛隊の「天下り」先業者が加わる共同事業体(JV)が受注を勝ち取っていたというのです。

「辺野古事業、防衛省の天下り先が8割受注 730億円分」 ←詳細

それによると、埋め立て用のコンクリート新設工事を受注した「五洋建設」、「清水建設」、「みらい建設工業」のJVに、航空自衛隊幹部学校副校長様らが天下り。陸上警備の「綜合警備保障」には、警務隊長様らが天下り。水域生物等調査の「いであ」には、南関東防衛局部長様らが天下り。

これに対して、防衛省の公式コメントがふるっています。

「建設工事の契約手続きについては、、関係規則にのっとり適正に行われているものと認識しており、防衛省職員の再就職と普天間飛行場代替施設建設事業にかかる入札の落札率との間に因果関係があるとは考えていない」

そうですか…。誰も声を上げなければ、渓流斎が言いましょう。

「因果関係はあるんでなえかえ!?」

慰安婦問題、決着か

あっ!!

もう仕事収めて、年末年始休暇に入った方も大勢いらっしゃることでしょうね。

昨日は、ソウルで歴史的な政治決着がつきました。慰安婦問題について、日本と韓国の両政府が合意したのです。

「最終的かつ不可逆的な解決」を確認したといいますが、「不可逆的」とは、普段、化学や医学で使われる専門用語です。英語で、irreversible です。私は、表が白っぽい、裏が黒っぽい「リバーシブル」のカーデガンを持っていますが、ir は「その逆」「その反対」の接頭辞ですから、裏返しできない、逆転できない、という意味になります。この他に、撤回できない、取り消しえない、という意味もあります。今回は、後者の意味でしょう。

そんな科学用語を政治の世界で使うとはよっぽどのことですね。

内容については、安倍首相が「心からのお詫びと反省の気持ち」を表明し、韓国政府が設立する財団に日本が約10億円拠出するというのが骨子です。まだまだ、細かい点で、侃々諤々の論議があるようですが、私のような天邪鬼で皮肉屋でさえも、素直に「よかった」と感心しています。

どちらかと言えば、私は韓流ドラマや韓流音楽には全くと言っていいくらい、興味がないんで見たり聴いたりしませんが、隣国同士、仲良くするに越したことはありません。両国の文化交流や渡航が深まり、信頼関係が生まれれば、素晴らしいことだと思っています。

ついでに、この際、対馬で盗まれた仏像も返してほしいですね。

軽減税率は必要か?

Hochimin

人が真面目になればなるほど、傍から見ると、滑稽に見えることが時たまあります。

政府与党が2017年4月からの導入を目論む消費税の軽減税率を巡る与党内の駆け引きのことです。

結局、「出前・持ち帰り」は8%の軽減税率が適用されることが決定したようですが、何か、新聞の大きな活字を見て、「出張・お持ち帰りは8%」に見えてきました。
失礼! これは大失言で、お詫びして訂正いたします。「出前・持ち帰りは8%」でした。

でも、これ、何か変な感じです。

例えば、ファストフード店で、店内で食べれば10%の消費税が掛かりますが、持ち帰れば、2%安く買えるということになりますが、ということは、「持ち帰り」で買って、外で車座になって食べてもいいってことでしょうね。まあ、車の中ででもいいでしょう。

私も、たまーに、コンビニでソフトクリームを買うことがありますが、これも「持ち帰り」にして、インストアで食べてもいいらしいですね。

何か、煩雑でしょうね、小売り側にとっては。

とにかく、この軽減税率の導入によって、年間1兆円の税収減が見込まれることから、政府与党は、「低所得者向けの施策」費約4000億円をやめることにしたそうです。残りの6000億円の財源の見込みは立っていないそうです。国債発行による急場の穴埋めでは子孫に「禍根」を残すことになるからでしょう。

いやあ、最初は滑稽に思っていたのですが、だんだん深刻になってきました。

どうせ、富裕層はファストフードなんて、絶対に口にしないし、それほど出前を取ることもないでしょう。結局、いずれにせよ、消費税は、貧乏人に皺寄せがくるのです。

どうせなら、均等にして軽減税率なんかやめてしまえばいいんじゃないか、と僕なんか乱暴に考えてしまいますよ。

政府与党の連中は、選挙圧勝を狙って、財務省の大反対を押し切って、消費税8%に留めるのではないか、という噂まで流れています。

いずれにせよ、これから、だんだん、どんどん、住みにくい世の中になっていくのは確かなようです。