臨床心理学の用語の一つに「フォーカシング」なるものがあることを初めて知りました。
北海道新聞の編集委員が、フォーカシングの創始者ユージン・ジェンドリンさん(78)にインタビューしている記事を読みました。(27日朝刊)
その記事によると、フォーカシングとは、自分の体の喉からお腹にかけての中心部分に注意を集中して「今、気になっていることは何か」を自分自身に問いかけることから始まります。例えば、仕事や恋愛や夫婦関係や病気や子供の問題などが浮かぶとします。
その中で、何が一番強く感じるのか、を問い直し、それにぴたりと合う言葉やイメージを思い浮かべます。すると、一番重い問題は「仕事」で、「失敗するのが怖い」と出たとします。再度、自問自答して、過去の失敗例を思い出し、「そうか、そういうことを繰り返すのが怖いのか…」などと納得します。すると、自然と体が楽になって、具体的にどう対処していったらいいのか、自ずから分かってくる…。
こういった調子で、フォーカシングは、問題解決や意思決定、様々な創造性、心理療法など個人的成長に広く役立つというのです。
心理学者でカウンセラーでもある創始者のジェンドリンさんは、インタビューに対して「話を聞いてくれる人がいることが大切です。相手は耳を傾け、よくわからないことを聞き返してくれるだけでいい。それによって、あなたは、何もひっかかることなく、押し付けられずに、人と相互作用できます」と応えています。
フォーカシングをもっと知りたい人は、以下のホームページを参照してください。
「フォーカシング研究所」 http://www.focusing.org
「日本フォーカシング協会」 http://www.ne.jp/asahi/focusing/jfa/j-focusing