世界はあるだけ

 

Cahier(覚書)

 

●2月18日、85歳で死去したフランスのヌーヴォー・ロマンの巨匠アラン・ロブ=グリエの言葉。

「世界は、意味があるわけではないし、不条理であるわけでもない。それは単に、在るだけなのだ。」

…うーん…悲しみも苦しみも、喜びも、楽しさも、そこにあるだけなのかもしれない。感じている自分がいるだけで。嫌なことは考えないこと、感じないことが一番なのかもしれない。気にしない。そうすれば、必ず、気にならなくなる。達観せよ、達観せよ。世界は自分の考え次第。自分が構築したものが世界…

●昨晩は、南青山の寿司店で業界と業界通の大物二人の会合に同席しました。私が固有名詞を出して、質問したら「誰が聞いているか分からないのに、如何なものか」と業界の大物に睨みつけられてしまいました。ベテランの私でも子供扱いです。確かに業界を動かしているのは60歳代後半。私なんぞはまだまだひよっ子です。後継者問題などについて、高言を拝聴致しました。

●米大統領選、民主党候補指名争いは、益々熱を帯びています。崖っぷちに立たされたヒラリー氏が、大票田の4州で3勝1敗と挽回。新聞は「オバマ氏のモロさが露呈した」と盛んに書いています。でも、報道を見ただけでは、さっぱり分かりませんね。そもそも、民主党は、労働者や弱者の味方で、共和党は金持ち優遇政党みたいな報道がされてきましたが、民主党の方が対日政策の厳しさは苛酷で(変な日本語ですが)、日本人にとって、民主党が政権を取れば、碌なことはないと言う人もいます。

2030年には、米国では、黒人人口が白人人口を上回り、白人はマイノリティーになるという予測もあります。バラク・フセイン・オバマ氏が大統領になる可能性は十分あるでしょうが、バラ色の世界を期待するのは危険かもしれません。

●某誌で知らされたこと。外国人の名前で語尾に「-ヤン」とか「-アン」とあると、その人はアルメニア系だということです。有名な人は、あのベルリン・フィルの指揮者だったカラヤン。旧ソ連の作曲家ハチャトリアンもそう。画家のジャンセン、シャンソン歌手のシャルル・アズナブールもアルメニア系らしい。

実業界ではロッキード事件で有名になった同社副社長のコーチャン氏、米国の不動産王でルノー・日産とGMの提携を画策したカーク・カーコリアン氏、美術館でも有名な石油王カルスト・グルベンキアン氏もアルメニア系ということです。