「007 スペクター」は★★★★

Paris

何を隠そう、とは言っても、別に隠す必要もないのですが、私は映画「007シリーズ」の大ファンで、大人げもなく(笑)小学生の時から観ております。全作を観ています。もっとも、子供の時は、映画館には行けませんから、テレビで見ていましたが。

けれど、確かに全24作を観ています。そして、細かい内容は全部忘れています(笑)。でも悲観してはいけません。また、新たに、新鮮な気持ちでビデオを観られるという特権を持つことができるということですから(笑)。

扨て、今鳴り物入りで、ロードショー公開中の最新作「スペクター」を観てきましたよ。

ジェームス・ボンド役は、やはり、初代のショーン・コネリーがあまりにも恰好良すぎて、ナンバーワンだと思いますが、6代目のダニエル・クレイグもなかなかのものです。第4代ティモシー・ダルトン、第5代ピアース・ブロスナンとハンサムが続いたので、クレイグはどう見ても、真逆(失礼!野性的と書けばよかった)。あまり期待していなかったのですが、彼の第1作の「カジノ・ロワイヤル」と観ると、何か一番ボンド役にふさわしいような、人間味を感じて、すっかりファンになってしまいました。

「スペクター」はよかったですよ。難癖つければ、もう少し短くしてもいいかな(つまり間延びするシーンがあったということ)と感じましたが、まあ満足な出来でした。最初から、荒唐無稽なフィクションだということは分かっていても、ハラハラドキドキ。どんな銃弾の嵐を浴びても007は死なないですからね(笑)。

最初の「つかみ」のメキシコの「死の祭り」(確か)のシーンは、どうやって撮ったのか、凄いアクションで度胆を抜かれてしまいました。

どう考えても、本物の祭りに潜入して撮影できるわけがなく、要するに多分、あれだけ多くのエキストラを集めたということでしょう。もしかしたら、CGかもしれませんが、とにかく「製作費をかけているなあ」と圧倒されました。

これから観る皆さんに遠慮して内容については、触れないことにしましょう。

ただ、一点だけ、気になったことがありました。それは、「食事する場面」が一つもないということです。もちろん、お決まりのドライ・マティーニなどお酒を飲むシーンはありますが、レストランが出てきても、食べ終わった後、何か食べ物を美味しそうに、もしくは淡々と食べるシーンがないのです。それに舞台となっている場所が、砂漠のど真ん中だったり、雪深い山奥だったりして、コンビニがあるわけでなく(笑)、「どうやって食糧を調達するのだろう」と思ってしまいました。

かつての007シリーズも食事のシーンは出てきたでしょうか?全作観ても、私は忘れています。読者の皆さんの中には小生より「マニア」がいることでしょうから、コメントでご教授ください。

最後に、ボンドガールは、昨年観た「アデル、ブルーは熱い色」に主演したフランスの女優レア・セドゥーでした。彼女がボンドガールに抜擢されたというゴシップ記事を昨年読み、是非観たいと思っていたのですが、やはり、良かった。ボンドガールにピッタリでした。

007シリーズが続いているのも、product installation(確か)と言って、車や時計などの小道具に製品を忍ばせて、「宣伝費」として莫大な製作費の穴埋めをしているからでしょう。今回もボンドは、オメガの時計に、トム・フォードの高級スーツをばっちり決めてました。あ、宣伝の尻馬に乗ってしまった!(笑)