文句一つあり

Iyeiyasu Takuwaga

彼奴は、本当に大嘘つきで、大嫌いですよ。顔を見るだけで吐き気がします。

 現に、「120%出ない」と言っていた酋長選に出馬して当選したではありませんか。

 「引退する」と宣言したって、誰も信用していませんよ。来年の藩選抜選挙に立候補するに決まってますよ。

 その証拠に、昨晩は、早飛脚を飛ばして東進し、時の最高権力者である正一位関白太政大臣と、高級料亭「一力茶屋」で密談したというではありませんか。恐らく、「ムッフッフフ…紀伊国屋、おぬしもワルじゃのう…ムワッハッハッ…」なんてやっていたことでしょう。

 だらしないのは、電気紙芝居屋、電子紙芝居屋、素粒子紙芝居屋連中です。早速、視聴率やら頁観を稼げる役者は他にいないとばかり、手ぐすね引いて彼奴のことを待っているというじゃありませんか。

 電気紙芝居屋は特に、時の権力者とべったりですからね。宣伝投資者の顔色を窺ってばかりで、藩閥政治の批判精神のひとかけらもない。何をやっても儲かればいいという地球規模主義に染まっています。

 えっ?彼奴って誰かって?

 そりゃあ、アタシだって、検索すれば、すぐばれるような書き物はしませんよ(笑)。

 何しろは、彼奴は引退して、もう公人ではなく「私人宣言」していますからね。それに何と言っても、彼奴は、他人に変わって弁ずることを生業にしているらしいですから、大嘘や屁理屈やゴネ押しはお手の物といった感じですからね。何しろ、わずか一ッ時の直談判でさえも、千両も取るという噂じゃありませんか。

 おーこわ、おーこわ。

 何処かの国では、権力者の噂話を書いただけでも、逮捕されるらしいじゃないですか。

 せめて、我が国だけは、そんな前近代的な振る舞いだけはしてほしくないものです。