カンボジア舞踏「ラーマーヤナ」の夕べ

la cuisine tourganelle

昨晩は、日本最大の中国専門ニュースサイト「レコードチャイナ」の八牧社長兼主筆のお導きで、アンコール聖舞踏団によるカンボジア舞踏「ラーマーヤナ」を観劇して参りました。

会場は、錦糸町のすみだトリフォニーホールでした。錦糸町はかなり久しぶり。もう20年以上ぶりかと思いますが、すっかり変わって昔の面影が全くないので吃驚。錦糸町といえば、かつては場末の盛り場の代名詞みたいで、キャバレー(死語)街というイメージでしたが、今では、外資系のカフェや牛丼のチェーン店やコンビニなど、何処にでもある似たような小綺麗な盛り場になってしまいました。

最近は、生誕地にほど近い場所に浮世絵の大家葛飾北斎の美術館ができたらしく、すっかり文化都市に変貌し、観光客か住んでいるのか分かりませんが、外国人の姿が目立ちました。

流石、東京で、夜遅くなっても人通りが全く絶えず、その数が半端でないことにも驚かされました。

で、肝心の舞踏劇ですが、秋篠宮殿下と妃殿下の御臨席を賜わる格式高い夕べでした。演目の「ラーマーヤナ」は、よく知られる古代インドの長編抒情詩ですが、カンボジア風に翻案演出され、本来なら神聖な演劇だとは分かっていても、お酒を呑みながら、リラックスして鑑賞したい気分でした。

あの、インド・コブラをおびき出すような独特の音色の笛やお腹の底に響く太鼓は、どうもタイやミャンマーやインドネシアなどの東南アジア諸国に共通しており、よほどのことがないと区別がつかない感じでした。

カンボジアというと、どうも「キリング・フィールド」のタイトルで映画化もされた20世紀最大の悲劇の一つであるポルポトによる大虐殺のイメージが未だに強すぎて、ベトナム戦争の余波とその後のベトナムからの侵攻などで悲劇の国の印象で固まってしまってます。

しかし、古代中世は、アンコールワットで知られる寺院などが建設され、華やかなクメール文化が花開いたことが、舞踏劇を見て、少しだけ思い起こされました。

本当は、ラーマ王子とシータ姫に注目しなければならないのに、ハヌマン将軍率いるサル軍団のサルが本物に見まごうばかりに、動作や表情が豊かで、よく研究してるなあと感心しました。

舞台がはねて、一緒に観劇した八牧社長と御社友のU氏の3人で、錦糸町駅ビル内のアジアン料理店「サパナ」で懇親会。初めてネパールのムスタンビールを飲みました。春巻に似たガパオ、パッタイ、タードリチキンなど此処は格別に美味しかったでしたよ。

10年以上ぶりに再会したU氏の御尊父は、東大医学部長と静岡県立大学長などを歴任された方だったという「噂」を聞いて、驚いたなあ。