犯人に間違えられた話

銀座

日本は少子高齢化で、この先、景気が低迷して、近い将来、もはや経済成長が見込まれないアジアの小国になると識者は予想してます。

しかし、生活のため、都会に出稼ぎに出てきますと、そんなこと、あまり感じられませんね。

都心の駅は、とにかく人、人、人でいっぱいですからね。電車内も立錐の余地もなく立ちっぱなしです。鬱陶しいと言ったらありゃしまへん。

昨日の夕暮れ。帰宅を急ぐサラリーマンや天下りした文科省の元役人に混じって、混雑する駅の構内を蟻の兵隊のように順列縦隊で歩いていたら、右横斜め前を歩く中年女性の肩がけのツーウェイバッグのチャックが半分ぐらい開いているのが目に飛び込んできました。

貴重品が入っていなければ、別に大したことなく、もしかして、格好良いと思って開けているのかもしれませんが、スリの多い諸外国ではまず考えられません。

どうしようかなあ、と思って、彼女の方をチラッと見たところ、たまたま目と目が合ってしまったので、「チャック開いてますよ」と声を掛けてあげました。

そしたらどうでしょう。

そのオバハン(もう女性ではなく)は、キッとこちらを睨み返し、まるで私がチャックを開けた犯人か痴漢であるかのような扱い方をするのです。

呆れましたよ。

見て見ぬフリでもすればよかったのでしょうか?

だから、都会を彷徨く田舎もんは嫌いです。