非人道的な米軍 

自分の故郷の現況を英語でブログに書いて発信したところ、米軍に逮捕されたというイラクの青年がラジオに出演していました。

音声で聞いただけなので、どういう人なのか、名前すらメモすることもできず、気になっていたのですが、それが、イラクの首都バグダット西方のラマディに住むカシーム・トゥルキさんだということが、今朝の東京新聞で分かりました。

3年前にイラクで人質として拘束された高遠菜穂子さんの通訳ガイドの現地スタッフとしても活躍中で、このほど、来日して、全国で講演会を開いているようです。

トゥルキさんは、現在のラマディの様子について、米軍によって、「テロ撲滅」の名目の下で、街がこの3年間で何度も攻撃され、建物は破壊され、医療機関は閉鎖され、電気は止まり、食糧や水が不足した。友人の何人も戦闘で亡くなったーという事実を淡々と書いただけで、米軍によって「反米分子」として摘発され、軍に拘束されたというのです。

不衛生な収容所に閉じ込められ、粗末な食事しか与えられず、2週間の拘束中、毎日2回、衆人監視の中で「健康管理」の理由で、全裸にさせられたというのです。

非人道的というのは、このことではないでしょうか?

早速、トゥルキさんのブログを読みたくて、検索してみたのですが、正確な英語の綴りが分からないので、発見できませんでした。どなたか、ご存知の方、教えてください。

諦めかけたところ、そうだ、日本語ではどうだろうか?ということで、日本語で検索したら、結構出ていました。新聞では、今朝の東京新聞以外では、あまり、出ていなかったのですが、ネットでは、かなり、ヒットしました。

彼のブログは、本(「イラクからの手紙ー失われた僕の町ラマディー」)としても出版されていて、高遠さんは、共訳者として名前を連ねていました。A5版 84ページ 500円(送料込680円)。ネットでも注文できるようです。

ネットでは、トゥルキさんの講演を聞きにいったという人が、米軍による全くひどい話を書いていました。建前主義のマスコミでは、ここまで惨状は伝えていません。

トゥルキさんは「米兵に話しかけたら、棒で殴られ両手両足を後ろ手に縛り上げられ頭に袋をかけられ、6月の灼熱の太陽の下、直射日光で熱くなってコンクリートの上にうつぶせに転がされました。両手両足を後ろ手に縛り上げられているので胸に全体重がかかり息もできないほど苦しい状態が続きました。そのまま4時間放置されました」と語ったというのです。

これが、「世界警察」を自認する正義の味方が成す所業なのでしょうかね?

庶民の王者

Roma

来日中の中国の温家宝首相が、都内のホテルで宗教団体の名誉会長と会談した際、名誉会長は「閣下、光栄です。うれしいです。政治家でなくて庶民の王者と会ってください。庶民は大事です」と話しながら温首相と握手したそうです。

「庶民の王者」とは、名誉会長ご自身のことを指すのでしょうか。それとも一般名詞として、他の人のことを言っているのでしょうか。

それにしても「庶民の王者」というのは凄まじい言葉ですね。

こんなことを書くと、炎上してしまうでしょうか?

日本は米国の植民地か?

ローマ

アメリカ合衆国政府は、東京・赤坂1の10の5の駐日大使館敷地の賃貸料を9年間も払っていないということを、10日付毎日新聞夕刊で初めて知りました。(コラム「牧太郎の大きな声で言えないが…」)

1998年以降、一切払っておらず、催促してもラチがあかないとか。

超一等地、赤坂の地価相場は、3・3平方メートルあたり、897万円(4月3日調査)。それが、駐日大使館敷地が1万3000平方メートルもあるというのに、年額250万円。その250万円さえ、9年間も払っていないというのです。

日本はアメリカの植民地なのか?

同紙の読者以外は知らない事実なので、あえて再録致しましたが、牧太郎さんには、堂々と大きな声で言ってもらいたいものです。

従軍慰安婦問題について

ローマ

いわゆる従軍慰安婦問題が最近またニュースで度々取り上げられています。

アメリカの下院でマイク・ホンダ議員が決議案を提出したのがきっかけで、慰安婦制度は「その残忍さと規模において、輪姦、強制的中絶、屈辱的行為、性的暴力が含まれるもので二十世紀最大の人身売買事業の一つである」と断罪しています。

ホンダ下院議員は、名前から分かるように、カリフォルニア州選出の日系議員で、支持母体は、アジア系アメリカ人で、産経新聞などによると、ホンダ氏の多額献金者の中には、中国系の世界的な反日団体「世界抗日戦争史実維護連合会」会長のアイビー・リー氏らが含まれているそうです。ホンダ氏の支持者には反日プロパガンダの闘志らが多数いるということです。この決議案の提出は、何と6回目だということも、不明を恥じながら今回のニュースで初めて知りました。

今回、これほど大きなニュースになったのは、3月1日に安倍首相が「当初、定義されていた強制性を裏付けるものはなかった」と発言し、米国内で一斉に反発の声があがったためです。

国内では「従軍慰安婦は強制的だった」と発言すると、いまだに「左翼自虐史観だ」と糾弾される雰囲気があります。ですから、国民の大多数の支持を得ている自民党の総裁である安倍首相の発言は、極めて自然な思想信条から発言されたものでしょう。3月16日に閣議決定した政府答弁書でも「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」としています。

私は戦後生まれで、粒さにこの問題を研究したわけではなく、新聞、雑誌等の報道などに接するのみなのですが、先日(4月1日付)、毎日新聞に掲載された作家の瀬戸内寂聴氏の寄稿文には、目を瞠らせられました。実は、この文章の最初の部分も氏の文から引用したものです。

瀬戸内氏は、これまで、4人の慰安婦に会ったことがあり、韓国人の3人は、日本軍により強制的に拉致されたということをはっきり書いています。そのうちの1人は友達と道を歩いていたら、走ってきた軍用トラックがいきなり止まり、兵隊が降りてきて、荷物のようにトラックに投げ入れられた、というのです。北朝鮮の拉致と何ら変わらないことを戦争中に日本軍は白昼堂々とやっていたわけです。

こういうことを書くと、また反日分子だの、左翼自虐史観の肩を持つのかと批判されそうですが、私は旗幟を鮮明にします。強制性を裏付ける資料が見あたらなかったとう政府見解があっても、そういう資料は破棄か焼却されたのではないでしょうか。瀬戸内氏も「私は彼女たちの話を造り話とは絶対思わなかった」と断言しています。

ですから、私は、従軍慰安婦に強制性があった、という立場を取ります。

ただし、私は反日分子でも左翼自虐史観の持ち主ではありません。米帝の覇権主義には辟易していますし、なぜ、ホンダ氏が、今、殊更に取り上げるのか、組織背景や動機などについても知りたいものです。

誤報ではないでしょうか?

ローマ

浅野史郎氏が昨日、東京都知事選に立候補の意思を固めたようですね。どの新聞も一面で報じています。

ところが、某マスコミはその前日に、「浅野氏、出馬に否定的」と報じていました。

『浅野史郎前宮城県知事は27日、明言を避けながらも、出馬の可能性について「考えはフリーズしている。思考停止状態」と述べ、否定的な考えを示した。』

というのです。

「否定的な考え」の根拠になっているのが、「フリーズ」と「思考停止状態」です。しかし、この言葉のいずれも、出馬するか、しないかは、最初から仕切り直して、考え直すというニュアンスですし、どこにも「否定的」なニュアンスはありません。もしも仮にそういうことなら、浅野氏は最初から「出馬しない」とか「推薦を受けるつもりはない」と言うことでしょう。

概ね、人間は嘘をつく動物ですから、一般的に人事のニュースは難しい、と言われています。

しかし、この某マスコミは、あまりにも早とちりです。結果的に誤報ではないでしょうか。

内部事情を知りたいものです。

防衛省昇格に想ふ

函館

防衛庁が、いよいよ防衛省に「昇格」されるようですね。靖国問題では、あれほどピリピリしていた「戦勝国」中国が、黙認するようですから、何ら問題なく、国際社会でも承認されることでしょう。

でも、何か、きな臭い感じがします。教育基本法も改正して、お国のために忠誠を尽くす若者たちを沢山育てあげることになるでしょうから、遅かれ早かれ、自衛隊は自衛軍となり、志願制から徴兵制になることも絵空事ではなく現実として充分考えられます。

太平洋戦争であれだけ近隣諸国に迷惑をかけ、自国でも甚大な被害を蒙ったというのに、人間、喉下過ぎれば、熱さを忘れてしまうものです。実際の戦争体験者も高齢となり、亡くなりつつあります。

もう15年も昔の話ですが、当時、自費出版ブームで、自費出版社の編集者に話を聞きに行ったことがあります。当時、激戦の真っ只中で闘って、生き残った軍隊体験者は60歳代後半から70歳代でしたので、余力を振り絞って、自分の悲惨な戦争体験を自費出版の形にして残す人が多かったようです。その時、話を聞きに行った編集者、名前は忘れましたが、50歳代の男性でしたが、その方から信じられない言葉が発せられました。

「他人が戦争で亡くなろうが、どこで亡くなろうが関係ないから、こんな戦争体験記なんて誰も読まないでしょう。だから自費出版になるのです」

私は、唖然として言葉が出ませんでした。しかし、15年経ってもこうして彼が言ったことは、耳元に残っています。15年前ですらこういう状況でしたから、現代の状況は想像に難くありません。

またも石原都知事が…

ヴェニス

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061125-00000073-sph-soci

石原延啓(40)という「偉大な」芸術家を知っていますか?

石原慎太郎都知事(74)によると「余人をもって替えがたかった」そうです。

問題となっているのは、その延啓氏が慎太郎氏の四男であること。その息子のために、といわれても仕方がないような、若手芸術家の育成を目的とした現代芸術振興事業「トーキョーワンダーサイト(TWS)」を自ら発案し、2003年3月、延啓氏をTWSのアドバイザリー委員として渡欧させて、その旅費や宿泊費など、約55万円は公費から支出させたということです。

「公私混同ではないか」と批判されても仕方がないでしょう。

延啓氏が、本当に余人をもって替えがたい偉大な芸術家なら誰でも納得できるでしょうが…。

でも、誰も知らないでしょう?

慎太郎氏は、やっぱりおかしい。「裸の王様」になっています。誰か彼に教えてあげなければなりません。だから、3選を阻止するしかありません。

日刊ゲンダイにも興味深い記事が出てました。

東京都が「経営」するお茶の水にある美術ギャラリー「ワンダーサイト」のステンドクラスはこの延啓氏の「作品」だそうで、、都が300万円で購入したのです。このワンダーサイトというのも、何か怪しいギャラリーで都内に3館あり、年間経費が5億円。石原ファミリーと親しい建築家の今村有策氏が館長、その夫人の佳代子氏が副館長なんだそうです。延啓氏の「作品」を購入することを決めたのも、今村氏らしいのですが、都議会関係者は「石原知事は都民にも議会にもこの事実を隠している」とのこと。

慎太郎さん、あなたの息子さんが、それほど余人に替えがたいのだったら、正々堂々と事実を公表したらどうですか?

 

石原都知事は図に乗っている

ミラノ・ドゥオモ

<a title=”石原都知事、規定超す宿泊費 共産都議団が指摘(朝日新聞) – goo ニュース” href=”http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2006111504660.html?C=S” target=”_blank”>石原都知事、規定超す宿泊費 共産都議団が指摘(朝日新聞) – goo ニュース</a>

http://news.google.co.jp/news?q=%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E6%85%8E%E5%A4%AA%E9%83%8E&hl=ja&lr=&sa=X&oi=news&ct=title

石原慎太郎都知事が2001年9月のワシントン出張の際、1泊26万円の超高級ホテルに泊まっていたことが、共産党都議団の調査で分かりました。(詳細は上記のアドレスをクリック)

この記事によりますと、都知事の宿泊費、交通費、日当は総理大臣と最高裁長官と同額だそうですね。ですから石原さんも、ご自分もそのクラスと同等と認識されているのではないでしょうか。

石原氏は「何も豪勢な旅行をしようと行っているのではなくて仕事だから」と釈明(?)していますが、その背後に強烈な選民意識と貴族趣味が見え隠れします。ガラパゴス島で大型クルーザーを5日間借り切ること(1泊13万1千円)など、都政と何の関係があるのかしら。単なる石原氏の趣味か慰安旅行ではないでしょうか。

そもそも、この石原さんは、これまで数々の問題発言を行ってきました。フランス人は数の数え方も知らないから、フランス語は国際語になりえない、と言ったり、年配の女性はもう子供を産めないから生きる資格がないと言ったり…。やれやれです。こういう一方的な発言は、当事者以外の人からは拍手喝さいを浴びることになるので、彼の人気を支えることになるのです。

選挙では投票の6割も獲れば、悠々と当選します。しかし、政治に無関心な人間が多いせいか、投票率など5割にも達しません。ですから、実質、有権者の3割が投票すれば、莫大な権力を手中に収めることができるのです。

石原氏は息子2人を国会議員に育て、3人目の息子も来夏の参院選でデビューさせようと画策しているという噂も流れています。「石原王国」万々歳ってところでしょうか。そういうのは日本人は大好きですからね。

私は東京都民ではないので、都知事選の投票権がないのが本当に残念です。

とりとめのない感想

洞爺湖

安倍晋三「論功型仲良し」内閣がスタートしましたね。

本来のマスコミの役割は、権力が腐敗しないように絶えず監視の目を光らせるべきなのに、特に、週刊誌ジャーナリズム、特に、安倍新総裁から直々に「手記」を寄せてもらった「週刊新潮」や、新書で「美しい国へ」を発売して売れ行きを気にしている文藝春秋は、どこか腰がひけていると感じるのは私だけではないのではないでしょうか。

新聞の投書で、茨城県に住む77歳の男性が「政治感応度」なる新語を提唱していました。本来は、経済用語で「価格感応度」という言葉があり、この言葉を政治の世界に応用したというのです。

価格感応度というのは、どのように使われるかというと、例えば、新聞に折り込まれているチラシを見比べて、どこが安い店か探す消費者を価格感応度が高い消費者だというそうです。低いのはその逆で行き当たりバッタリで店に入って、高価格のものをつかまされる消費者です。

この用語を政治の世界に応用すると、常に新聞や雑誌やラジオやテレビなどから情報を収集して政策を判断する人が、政治感応度が高い人。低い人とは、テレビだけからそのイメージだけで反応してしまう人たちということになります。小泉「ワンフレーズ」「キャッチフレーズ」前首相は、確かにテレビを意識したパフォーマンス政治家であったことは確かで、彼は多くの一般大衆の支持を獲得しました。

でも、恐らく殆どの人は複数の新聞や雑誌を読み比べたりしないでしょうね。他に楽しみたいことが一杯ありますし、人間ですから雑事に追われます。まあ、はっきり言って、物心付いた時から全く思考停止状態で楽な気持ちで、受身でテレビに接している日本人の方が多いということです。

最近、詩人の荒川洋治さんが「文学は実学である」と盛んに訴えています。

バブル経済華やかりし頃の日本で、大学の文学部の志願者が大幅に減りました。文学など、毒にも薬にもならず、もっとはっきり言えば、お金にならなかったからです。少しは聡い若者は官僚になるための法学部か経営者を目指して経済学部、商学部を狙いました。

「最近の若い人は本を読まなくなった」と嘆く声は昔からよく聞かれますが、荒川さんは、最近それが特にひどいというのです。宮崎勤事件から宅間事件に至るまで昨今の、信じられないような凶悪な犯罪は、被害者の痛みに対する想像力の欠如にある、と荒川さんは睨んでいます。想像力を育むには、文学に接して養うしかない。よって、文学は結局、実学であるーといったような趣旨の発言をしているのです。

ある意味で、政治も文学です。我々有権者は、政治家の政策なり、ビジョンなりを「言葉」を通して信じるしかないからです。その政治家が言っている事が正しいかどうか、判断するのも、「政治感応度」であることは改めて言うまでもありません。

今日はちょっと硬かったかな?

新首相には

蓋を開ける前からすでに結果が分かっているという勝負では、歴史上のどんな優秀な胴元でも賭場さえ開くことができなかったでしょう。第一、客が集まらないわけですから。

しかし、智に長け、利に聡い輩たちが、早くもミツバチが蜜を追い求めるように利権ポストに群がり、献金活動に邁進している姿は浅ましさを通り越して見苦しい限りです。

そもそも、国民の皆様はこの異常事態をどこまで理解しているのでしょうか?人気だけは最期まで落ちなかったキャッチフレーズ宰相の禅譲という鶴の一声で決まった人に日本のすべての将来の舵を託して果たしていいものでしょうか。議員歴13年で、党の重要ポストと閣僚は通過したものの、まだ大臣経験さえもない若い三世です。

A級戦犯容疑者の孫で、苦節三十年の末に志半ばで倒れた父親の雪辱を胸に登場した彼の野心は、憲法を改正して教育基本法を改正して「美しい日本」をつくることです。つまり、集団的自衛権を認めさせて、国内海外での自衛の下での武力行使を可能たらしめて、お国のために見事散ってみせる子供たちを養育する勅諭を教え込ませるつもりなのでしょう。

すべての国民がそれが分かっていて、過半数が賛同すれば大義名分は果たせます。しかし、フリーターやニートに陥っている若者たちが将来戦場に行くかもしれないのに、自民党を支持する理由がさっぱり分かりません。現状に不満がないのでしょうか。

「安倍政権は短命で、来夏の参院選の惨敗の責任を取って下野する」という評論家もいます。党員ではなくて総裁選の選挙権のなかった国民が真意を表明する機会を逃してはいけません。