一期一会という言葉の重み

朝ラジオを聴いていたら、途中からで、どなたが発言していたのか、詳らかではないのですが、どうやら精神科医の方で、よく人のことを「お天気屋」とかいいますが、やはり、「人間は天候に左右される」といったようなことを話していました。

例えば、低気圧が近づくと、曇りや雨などの曇天になり、気分が落ち込む。それは、空気中の酸素の濃度も低くなり、自律神経にも影響するというのです。

高気圧はその逆ですね。

ですから、曇天の日が多い日本海側、特に秋田などの東北で、自殺者が多いのは、天候と関係があるというのです。

確か、温暖な宮崎、沖縄あたりな自殺率が少ないのでしょうね。

天候に左右されて、気分が落ち込んだ時は、体をよく動かして、深呼吸をして、酸素を多く取り入れた方がいいとアドバイスしていました。

なるほど!と思いました。

今朝読んだ新聞で一番面白かったのは、毎日新聞の「記者の目」でした。大阪社会部の広岩近広さんの書いた「元上司に学ぶ晩年のスタイル」という記事です。広岩さんが駆け出し時代の鳥取支局長だった小林宏行さんのことを書いています。小林さんは、広島で被爆経験があり、運よく助かりましたが、一緒に暮らしていた祖母を亡くしました。学徒動員で軍需工場に出かける時に祖母から「暑いのに、ご苦労やな」と声をかけて見送ってくれたのに、小林さんはろくな返事をせずに出て行ったことを「生涯消え去らない悔い」というのです。

その後の、小林さんの人生のモットーは「一期一会」です。

私も、この言葉の持つ深みと重みを忘れかけていました。

皆、誰でも一期一会なのです。明日はどうなるのか、誰にも分かりません。

そう思えば、小さな人間関係でクヨクヨすることなく、本当に毎日、人とは誠実に接することだけを願うものです。

私も少しは吹っ切れた気持ちになりました。