ポケモンGOの神髄

Notre Dame de Paris

相模原市で、戦後最悪の大量殺戮事件があったというのにマスコミの報道は腰が引けています。

遥々、京都にお住まいの京洛先生から電話がありまして、「何で大手マスコミは報道しないんですかね? 国有放送会長の命令に従って、お上の言うことだけ書けばいいってなもんじゃありませんよ。ゲリラであるはずの週刊誌も、結局のところ、エスタブリッシュメントですから、異質な者が出てきようとすると、選挙妨害だろうが何だろうと排除する。唯一頑張っているのは、『日刊ゲンダイ』ぐらいですよ。あそこだけは、きちんと報道してます」と、長時間憤慨されておりました。

そこで、最近、スマホとコンビニの台頭のおかげで、すっかり販売部数が落ちてしまった日刊ゲンダイを買って読んでみました。昔は、帰りの電車に乗れば周囲に数人夕刊紙を読んでいる人がいたものですが、私のほかに誰もいませんでした。皆んなポケモンGOをやってます(笑)。

確かに、日刊ゲンダイだけ、犯人の出身大学や両親の職業まで書いてますね。大手メディアが報じないのは、何か理由があるんでしょうね、きっと。オサエとかガサイレとかウラトリとか色んな方策で。

◇ポケモンGOは悪魔の囁き?

さて、また、そのポケモンGOの話ですが、7月から異動になった職場の隣席のおじさまが、何と、年甲斐もなく(笑)、このポケモンGOに大夢中で、今やセミプロ並みです(笑)。

私自身、このゲームのやり方や楽しみ方がサッパリ分かりませんでしたが、このおじさまの教えで、その神髄(笑)が分かりました。やはり、ゲームにはチュートリアルが必要です。

このおじさまは、20年前にポケモンの任天堂ゲームが流行した時に、お子さんと一緒に取り組んでいたので、私と違って全くプリオキュペーションがありません!それに、好奇心もまだまだ旺盛なので、かなりのステップに到達していました。

彼曰く、ポケモンGOとは、昔流行った「たまごっち」みたいなもんだというのです。このゲームも、卵を孵化してモンスターを育てたり、「養分」を与えてモンスターを強くして、戦って、さらに飛躍できたりするのです。

つまり、「少年ジャンプ」か何かの漫画雑誌の「勇気」「友情」「冒険」だったか、それみたいな趣旨のテーマがいっぱい詰まっているので、子供たちが夢中になるわけです。

その一方で、おじさん、おばさん連中が、ハマるのは、「ダイエット」になるからです。モンスターを探したり、強くなる武器を手に入れるためには、そのようなスポットに行かなければなりません。そして、このポケモンGOには、歩くキロ数が設定でき、その分歩くと、ご褒美が貰えるシステムになっているようなのです。

そこまで到達できれば、もうセミプロ級です。なるほど、これなら、老若男女が嵌るはずです。私もカラクリを見破り、上機嫌ですよ(笑)。

付け加えますと、危険な「歩きスマホ』でポケモンGOをする輩は、全くのトーシローさんだけです。セミプロなら、歩いている時は、スマホは垂直に下に向けて、画面は見ません。モンスターが現れたりすると、バイブレーションで震えるので、安全な所に身を寄せて、立ち止まってモンスターを退治すればいいのです。(ただし、電池の消耗が激しいですよ。)

でも、日本人はせっかちですから、「歩きスマホ」も、「ながら運転」もなくならないでしょうね。自分自身と他人様が痛い目に遭わない限り!

私もそのうち熱りが醒めるでしょうからやめますよ。何しろ、ポケモンGOを始めたのも、このブログのネタづくりのため(偉い!)でしたから(笑)。

ポケモンGO論争

銀座「歓」のランチいわしたたき丼1000円、えらあえ時間掛かっとったけんど、うめえかつた

昨日の朝は、出勤途中、乗ってる電車が人身事故に遭遇してしまい、1時間近く車内に閉じ込められてしまいました。

冷房も止められて、車掌さんから「窓を開けて下さい」とアナウンスがありました。

これだけ狭い空間に超満員で身動きできず、長く閉じ込められますと、閉所恐怖症といいますか、エコノミー症候群みたいな感じで、気分が悪くなってしまいました。

理由が何にせよ、事故を起こして一般市民に迷惑を掛けた加害者は、普通の精神状態ではなかったのでしょう。同情とまではいきませんが、もしかしたら、そのhe or she は、生真面目な人だったのかなあ、と想像したりしました。

人生をあまり生真面目に考え過ぎても、どうにもならないことはどうにもならないので、クダラナイことにでも現を抜かしていれば、あっという間に時間が過ぎて、70歳、80歳になりますから、心配することはありませんよ、とその人には声をかけたいぐらいでした。

今、世界中でスマホゲーム「ポケモンGO」が大ブームのようです。よく知らないのに偉そうに書きますが、ポケモンはもともと日本のオリジナルで、任天堂がゲームにして20年ほど前に世界中で大ヒットしたそうですが、今回のスマホゲームを開発した会社はアメリカの会社で、ポケモンの原作者や任天堂に入ってくる著作権は3割から4割程度と聞きます。(そのせいで、急上昇した任天堂の株も下落しました)

要するに6割ぐらいの収益が、ガッポガッポとアメリカの会社に流れていくそうなのです。上手くできてますねえ…。

そして、この「ポケモンGO」を巡って、著名人が大論争を展開しています。

火を付けたのは有名漫画家さんで「ポケモンGOなんかやると馬鹿になる。やってる奴は軽蔑しますね」と発言。確かにまともな尤もな意見です。

これに対して、著名漫画家と同棲して、自分がフリーメーソンの会員であることを公表している世界的に有名な整形外科医は「そんな目くじらを立てなくてもいい。楽しめばいい。軽蔑することもないんじゃないの?」と反論しております。

お二人は、還暦前後の御老人の皆様です。このように、「ポケモンGO」は今、若い人だけでなく、高齢者の間でも話題沸騰です。私も電車の中の隣席で「ポケモンGO」をやっている60代半ばとおぼしき老婆(失礼!)を発見しました(笑)。

ということで、自称「素敵なおじさま」の私も、仕方なく(何でぇ~?)「ポケモンGO」をやってます。(電車内や歩きながらはやりません!)自宅のある田舎では、それほど何とかスポットは見当たらなかったのに、職場のある天下の帝都銀座は、世界的な観光地のせいか、スポットだらけです。

ネット上には、もう早くも「ポケモンGO」攻略法の指南が溢れていて、私のようなド素人までもが知っている「ピカチュウ」の確保の仕方まで載っていました。

私は、もう既に、その最初の3匹のモンスターを確保してしまったので、もうピカチュウ獲得は、当分無理です。

「早く言ってよ~!」てな感じです(笑)。

日本人は劣化して馬鹿になったと言われます。こんなスマホゲームばかり歩きながらやっていては、そりゃそうなりますよ。誤解を恐れずに言えば、ポケモンGOに熱中して、テレビでアホなお笑い番組ばかり見続けてさえいれば、せめて時間的に、他人様に迷惑を掛けるような事件事故を起こすような考えにまで及ばなくて済むということだけかもしれません。

こんなこと書くと炎上するかな?

でも、今日は珍しく電車は順調に動いています。

恥を知らない

帝都日比谷公園

「戦後最悪」の大量殺人事件が、神奈川県相模原市の障害者施設で起きました。
亡くなられた被害者は19人以上で、まだかなりの方が、重体のようです。

抵抗ができない弱者を無差別に殺害するとは、26歳の犯人の動機が分からないとはいえ、全く理解できませんね。重罰を受けてほしいですが、弁護士は、心神耗弱だのかんのと言って減刑を求めることでせう。遺族としては、たまったものじゃありません。

何しろ、犯人は、事前に大島理森衆院議長に、大量殺人を予告する自筆の犯行声明をわざわざ手渡しに永田町まで行ったそうじゃありませんか。

犯行現場は、今年2月まで犯人が勤務していた施設で、本人は、施設内で何か揉め事を起こしたとかで、退職前後に大麻を吸引していたことも発覚しています。

これから、どんどん事実が明らかになっていくでしょうが、両親は教師で、その両親が異様にも一戸建ての住宅から出てしまったという報道もありました。無職の犯人は、一人住まいで高級自動車を乗り回していたようですが、生活費の原資は何処からきたのか不思議です。

えっ?また、人身事故?

今年で何回目の遭遇だろう?

あと、一時間動かない?

困るしかないすね。(電車内で書いているため)

都知事選とポケモン

Hibiyha

来る都知事選は、権力ポストを得るためには、いかなる女の武器を使いかねないと噂されていたあのいやあなおばあさまが当選するとかで、非都民としては、どうせ選挙権がないので、野次馬になるしかありません(笑)。

今回の都知事選には、過去最多の21人が立候補しているそうですね。かつて、元米国紙記者を売り物にして、毎日メディアに登場して、ブイブイ言わせていたおじさんも、すっかり陰に隠れてしまいました。

朝ラジオをつけると、都知事選立候補者の演説をやっているので、朝の仕度をしながら聴いていても、これまた面白いです。

まず、立候補者の顔が見えないし、名前を連呼されても、どうせ泡沫ですから、すぐシャボン玉のように消えてしまうので、誰も覚えようともしない(笑)。

となると、当然、演説も過激になります。よくぞ、国有放送局の電波に乗ったものだと感心する人も出ていました。

その人は、「NHKをどげんかせんといかん」とか何とか言った党総裁で、元NHK職員。その人によると、薬物疑惑、電車内痴漢、金品横領、協会内不倫と最近のNHK職員による事件が多発しているので、NHKをぶっ潰すことを公約に掲げていたのです。何と言っても、NHKの正規職員は、な、な、何と、平均1800万円もの年収があるとか。

これが、都政と何の関係があるのか、私にはよく分かりませんが、出処は、他人様の税金、じゃなかった、視聴料金ですから、貰い過ぎですよね?

もう一人は、元英国放送局の職員だったとかという人で、公約は、横田飛行場の都への返還。

横田飛行場は現在、戦勝国米軍の管理下にありますが、広さは東京ドーム158個分だそうで、新宿からわずか30分という近さだそうです。「観光立国」を目指す日本にとって、今の羽田、成田の二つでは足りず、第三の国際飛行場が必要だと主張しておりました。東京より人口が半分のニューヨークでさえ、既に国際飛行場が三つあるというのです。

その40代前半の方は、自分は、反米ではなく、脱米。中国が覇権大国として台頭してきた今、米国一辺倒では危ない、といったような政治的信条も開陳してました。

失礼ながら、何処の大手メディアも泡沫候補の主張には触れないでしょうから、渓流斎ブログは、敢えて火中の栗を拾ってみました。

◇ポケモンは、監視社会の産物か?

昨年大変お世話になった片岡様のお陰で、知的?好奇心も復活しまして、素敵なおじさまは、今世間で大評判のポケモンとやらをスマホにダウンロードして、挑戦してみました。

そしたら、大手メディアが報じる「事実」と、私個人が体験した「事実」が、如何に乖離しているか、まざまざと見せつけられました。

まず、私は、ど田舎に住んでおりますが、わざわざ、観光スポットや都会や聖地とやらに出掛けなくても、モンスターはあちこちに出現します。私の自宅にもいましたよ(笑)。

ですから、歩きスマホなんかしなくても、居ながらにして、モンスターを捕まえることができました。

それより、実に驚愕したことは、地元に住んでいる人でもほとんど知られていない寂れた無名の神社や祠までが、得点ポイントの拠点となって、写真入りで出てきたことです!

えっ?何これ?有名な観光スポットなら分かりますよ?それが、こんな田舎の誰も知られていない何でもない所まで、写真付きで網の目のようにカバーされているとは…?!

もう世界中何処に行っても逃げられない。ジョージ・オーウェルのような監視社会が既に蔓延ってしまっていたという現実に、あたしは衝撃を受けたわけですよ。

怖い社会になったもんです。

ポケモンとは何者だ?

奥会津 parめんくい村赤羽彦作村長

昨日から、我らが日本國でも、「ポケモンGO」なるもののスマホでの配信が解禁されて、大騒ぎです。

わしらは、「素敵なおじさま」世代なので、ポケモンなるものが何者なのかさっぱり分かりません。正確には、分かろうとしないのかもしれませぬ(笑)。

20年ほど昔に、社員番号第一号様の電気紙芝居局で、ピカチューとかの光線が、見ている子どもさんたちに悪影響を与えるとか何とかで、これまた大騒ぎしたことがあり、ポケモンとは、そのピカチューのことでせうか?

まあ、こんな◯◯なことを言っていては、誰にも相手にされないでせうが、ま、い、か、って感じです。

それに、あちしは、全く、電子ゲームなるものは、やりませんからね。

何で今、大人たちまで、大騒ぎしているかといいますと、早めに解禁した米国では、軍事機密や原発関係などの立ち入り禁止区域に、モンスター探しで彷徨く輩がいて、大問題になったとか、歩きスマホで、車に轢かれそうになったとかいう事案が続出したからです。

昨日解禁された我が日本國でも、早速、歩きスマホや、地震で崩れ落ちて立ち入り禁止区域に指定された熊本城に入り込んだりした輩がいたらしく、ネタ探しで齷齪しているメディアに情報を提供しているようなもんでした。

私も、知ったかぶりばかりするのも嫌なので、昨晩、そのポケモンとやらのアプリをダウンロードしようかと思いましたら、変なニュースを聞いて保留しております。

その悪いニュースとは、「位置情報」を使って、ポケモンのアプリをダウンロードした人間の自宅や本名や学校まで分かるらしく、それをネットに掲示して、晒されているというのです。それが、匿名を使っても、何でもすぐバレてしまうそうです。

ほんまかいな、です。

ちゅうことで、私もまだ生きているうちに晒し者になりたくありませんから、保留しているわけです。

でも、このブログのために(笑)、挑戦してみようかしら?

大橋巨泉考

銀座にて

タレントで司会者で放送作家で元国会議員の大橋巨泉さんが82歳で亡くなられたそうで、もう、何年も前から御病気で何度も手術をされていましたから、いつかはという気がしてましたが、やはり、現実を目の前にすると不思議にも意外な気がしました。

電気紙芝居の中でしか知りませんが、あんな太々しい繊細さに欠ける傲慢な人で、自分の趣味や遊びを仕事にしてしまう羨ましい才能の持ち主は、そういないことでせう。あの人は、生まれてこの方、人には一度も頭を下げずに生きてこられた方だったのでは?

サラリーマン諸君は、そんな生き方ができなかったので、彼に対してはやっかみ半分、憧れ半分てとこだったんじゃないでせうか。

ただ、彼の凄かったことは、56歳にしてセミリタイア宣言して、電気紙芝居のレギュラー番組から降りたことでしょう。まだまだ人気は衰えず、視聴率は、稼げたでしょうが、彼なりの美学と潔さがありました。

そして、「11PM」などで彼が好んで取り上げたギャンブルやストリップに俗臭が漂っていたにせよ、リミットぎりぎりの品性がありましたね。

当時は、低俗番組と批判されたとはいえ、今の脳味噌が腐るような紙芝居番組と比べれば、かなり上品にさえ見えてきてしまいます。

大橋巨泉がセミリタイアしたのは、1990年のことですから、26年も昔。もはや彼の全盛期を同時代に体験した人も少なくなってきたことでしょう。

「巨泉・前武のゲバゲバ 90分」や「クイズダービー」なんか面白かったなあ…。
昭和も遠くなりにけり、です。

心の誓い Bon Anniversaire ?? 第5刷

フランスの森 Copyright par Mme A N

今日、2016年7月18日は、「海の日」の祝日ですが、個人的には、渓流斎の節目の誕生日に当たります。

我ながら、短気で無鉄砲な性分が、途中で自然界から淘汰されずによくぞ茲まで生きてこられたと思っています。

いや、昨年のように危ない年もありましたけどね(笑)。まさに、今年は再生の年になりました。心を入れ替え、近くの中山神社でお祓いを受け、「古事記」「日本書紀」を一から勉強し直して、近現代史を見つめ直すことに致しました。

心入れ替えの序でに、一つ、心に誓ったことがあります。

残りの人生は、もう「自分や他人様(ひとさま)の意にそぐわないことは、勉強でも遊びでもやらない」ということです。意にそぐわないことをやらされることは、自分としても、他人様としても不幸なことです。

幸いにも、禄を食む組織内では、私は、もう無理をして嫌いな人と付き合いはしなくて済む「へんあつめのつぼね」という肩書に就くことができました。

嬉しいことに、全世界から祝電と誕生日プレゼントが押し寄せて大変です。と、嘘でもブログにはそう書いておきましょう(笑)。

これからは、もう若くないので、健康に気を付けて、相も変わらず周囲に迷惑を撒き散らして(笑)生きていく所存ですので、そこんとこ、宜しくお願い申し上げます。

渓流斎朋之介

大下英治著の「激闘!闇の帝王 安藤昇」

  1. ある日の銀座コリドー街

    いつも、そそっかしい名古屋にお住まいの六代目海老不羅江先生から、急にこんな飛脚便を送って来られました。

    …大下英治著の「激闘!闇の帝王 安藤昇」(さくら舎刊、1600円)を読みだしましたが、これが「講釈師、見て来たような嘘をつき」と言いますか、ついつい引き込まれまれてしまいました。…

    何でしょうか、と、突然?

    …帝都は銀座8丁目にある老舗天麩羅店「天国」裏の第2千成ビルに事務所を構えていたのが、あの白木屋乗っ取り事件やホテル・ニュージャパンのオーナーとして名を馳せた、”ケチ”で”悪党”の横井英樹です。その横井を安藤昇が襲撃する一コマ。渋谷の青山学院大学の前にあった「網野皮革店ビル」に安藤組の事務所があったこと。次から次に有名人との逸話が出てきて、恐らく、貴人は、涎、垂れ垂れで読まれることでしょうね。…

    何で、あ、あたしが…?

    …残念ながら、同書は、公立図書館のような気品の高い所では閲覧不能、蔵書されない珍本ですから、1600円出して買うしかありませんね。網野善彦先生の難しい歴史本や、古典、さらには理屈ばかりこねる人士には、理解不能な書物でしょう。堂々と銀座のど真ん中にある本屋さんで買われることですね。屹度、読むのに熱中して、スマホ歩きの若いアンちゃんと衝突しますよ。銀座のホステスで、作詞家、作家としても名を残した山口洋子ママも、安藤昇の間夫だとは、この本で初めて知りました。キックボクシングの野口さんとしか知らなかったですからね。…

    と、急にこんな飛脚便が届けられれば、その「逸話」とやらが私も気になり、読んでみたくなりますね(笑)。

    安藤昇は、当時としては大学を出た(中退ですが)インテリの渡世人として、渋谷を拠点に一時は500人もの子分を抱えて羽振りをきかせていました。その後、役者に転向して、俳優として成功したので、知る人ぞ知る有名人です。

    しかし、何で今頃、安藤昇の本が出版されるのか、不思議だったのですが、昨年末に亡くなっていたんですね。私は、昨年は旅行で黄泉の国に行っていましたので、昨年一年間に起きた世の中の出来事を知りませんでした。

    安藤昇は、小生の父と同じ大正15年生まれでした。安藤昇は、いわゆる特攻隊崩れだそうですが、私の父も10代で帝国陸軍の一兵卒として志願して日本のために戦いました。いわゆる一つのポツダム伍長です。

    父が戦死していたら、私もこの世に生まれなかったのだなあ、と感慨深くなってしまいました。

暴中膺懲にはならない?

珍しい白鳥対ヌートリアの戦いの瞬間(仏在住のANさんから)

辺見庸著「1★9★3★7」を読んでいたら、久し振りに「暴支膺懲」という言葉が出てきました。何?読めない?とな。

ぼうしようちょう…横暴なシナを懲らしめてやれ…といった意味です。帝国陸軍による中国侵略のテーゼとなり、先の戦中はスローガンとなり、盛んに喧伝されました。「鬼畜米英」と一緒に使われることも多く、特にその御先棒を担いだのが、当時の最先端メディアの新聞でした。

しかし、今回の件では、何処の国もメディアも「暴中膺懲」などと言ったりしませんね。

ここでは、仲裁裁判所の下した裁定に、中国が「そんなもん知るか」と拒絶して、国際法に従わないことを明白にしたことについて、言っています。

振り返ってみませう。

オランダ・ハーグの仲裁裁判所は昨日の7月12日に、中国が主張している南シナ海の広い範囲で独自に設定した「九段線」には「法的根拠はない」との裁定を下したのです。

これは、中国が南シナ海の西沙諸島や南沙諸島などに軍事拠点と見られるような要塞を建設したり、艦船や戦闘機を派遣したりして、着々と覇権を確立し、危機感を感じたフィリピンが「国連海洋法条約違反だ」と仲裁手続きを求めていたものです。

中国の強引な海洋進出に対する初めての国際的な司法判断で、これで中国の主張する「歴史的権利」が否定されたわけです。

これに対して、中国政府は「判決に拘束力なし」と拒絶したのでしたね。

そもそも、「歴史的権利」という言葉こそ、幻想であって、領海や領土などは弱肉強食の論理で人間が勝ち取ったという面を完璧に否定できず、それこそ、日本が「歴史的権利」を主張したら、南シナ海も日本の領海であると主張できないこともないのです。

ご案内の通り、海南島も日本領土で、日本政府の支配下にあった歴史もありますからね。

ということは、国際法に拒否権を発動する今の中国、というより、人民解放軍勢力は、世界第2位の経済力を追い風にして、世界制覇を狙っているのではないか、と東南アジア諸国をはじめ、世界中が注視していると言っても過言ではないでせう。

このまま、中国が国際法を無視して軍事力を拡大すれば、そのうちリットン調査団(?)を派遣せざるを得なくなり、極東の島国も憲法を改正して軍需産業を軸に経済を活性化して、合法的におおっぴらに、中国からの「侵略」を阻止する軍事行動を発展させることができる良き口実を与えかねないのではないかと、私は思っています。

ただ、80年前のように、暴支膺懲にならないのは、当事者である東南アジア諸国連合(ASEAN)の足並みがそろわないからです。ASEANには、華僑が多く、ほとんど経済的社会的政治的実権を華人が握っており、何といっても「経済最優先」が、先の悲惨な大戦を通じて身にしみて分かっているからでしょう。

えっ?知らない?

谷町社会

東銀座

いつも「獅子身中の虫」様からコメントを頂きますと、ドキドキして思わず姿勢を正してしまいます(笑)。しかし、中身にはいつも感心させられておりますよ、提督閣下。

◇NKHって何?

さてさて、その提督閣下の大嫌いな朝日新聞が「大訂正」をやらかしてしまいましたね。「大誤報」ではありません、念のため(笑)。

何が哀しいのか、新聞社としては最も主張したいが、殆ど読んで貰えない「顔」とも言うべき社説の中で、「NHK経営委員」と書くべきところを、「NKH経営委員」とやってしまったのです。

神南方面から文句が来て初めて分かったのでしょうか?

明らかに人為的ミスですが、これを書いた論説委員さんは、恐らくパソコンで執筆していることでしょうけど、変換ミスではなく、「思い込み」で、「NHK」を「NKH」と打ってしまったんでしょうね。以上、この話は長くなるのでこれでお終い。

◇噺家のギャラは2500円!

最近の経済週刊誌「ダイヤモンド」が面白い、といつぞや書きましたが、先週号は「落語」特集で、これまた面白かった。実は、立ち読みして買わなかったので、細かい所は、覚えていないのですが(笑)、衝撃を受けた事実がありました。

さすが、経済誌だけあって、噺家のギャラを調べておりましたが、何と、上野の鈴本演芸場にしろ、新宿の末廣亭にしろ、真打だろうが、大ベテランだろうが、1日のギャラは、2000円~3000円程度だというのです。

内訳を詳しく書いておりましたが、まず木戸銭(入場料収入)の半分を席亭(劇場支配人)が持っていく。残りの半分をその日の出演者で均等に分配される。大体、寄席は昼と夜の二回興行で、マジックや切り抜きの人もおりますから、1日の出演者は30人ぐらいとなり、残りを皆で山分けするとなると、2500円程度にしかならないというのです。

これでは、ワーキングプアじゃありませんか。ショックでしたね。では、何で、噺家は、偉くなると弟子を持って羽振りがいいような生活をしているのか?いやはや、そう見せているだけで、実際には全国で1200人程度いる落語家さんで食べて行けるのはその1割程度。売れっ子となると、50人もいればいい方ではないでしょうか。

そこで、思い浮かぶのは、タニマチです。所謂一つのパトロンさんです。大坂の谷町筋も江戸時代から贔屓のお相撲さんを抱える豪商が多く住んでいたのでそう呼ばれた、と聞いたことがあります。

昔も今も変わらないのです。

関取も、噺家も、役者も、絵師も、活字芸者も、そして、落下傘政治屋もワーキングプアで、そのままでは生活できないわけですから、パトロンに縋るわけです。その仲介役を務めたのが顔役や口利きや引手茶屋です。

電気紙芝居の時代になっても変わりません。引手茶屋が大手広告代理店に取って代わり、「旦那、好い子いまっせ。御宅で使いませんか?」と斡旋してきます。

旦那衆は「よっしゃ、よっしゃ」と百両ばかし、「おまえも、悪やの~」と言って斡旋業者に渡します。仲介役は、台本作家を雇って芝居を作り、その番組の途中に旦那衆が売り込みたい効きもしない偽丸薬の宣撫活動にその好い子を使って、○○な大衆を洗脳するわけですよ。大衆も騙されることが生き甲斐ですからね、これで、「物々交換」が成立。

噺家も、本業では食えないので、お線香の宣撫活動に勤しんだり、ラーメンを売り込んだりして大忙しです。もっとも、「笑点」のレギュラーメンバーになれれば、一回100万円以上の地方公演がありますから、十分に本業を生かすことができますが。

◇キアロスタミ監督

先日亡くなったイランの巨匠キアロスタミ監督は、あまり有名な俳優は使わず、台本も綿密ではなく、ドキュメンタリータッチで撮ることで有名でした。

困ったのは俳優陣です。「監督、次の台詞は何と言ったらいいんですか?」と迫ります。

すると、キアロスタミ監督は「貴方は、明日の自分がどうなっているか断定できますか?」と、涼しい顔で応えるそうです。

監督としては、明日さえ分からぬヒトの運命の儚さや不安定さをスクリーンで表現したかったのかもしれません。

 ですから、今回の参院選の結果だけを見て、未来を予測する評論家が多くいますが、警戒するべきでしょう。瓦版の「後講釈」もうんざりです。

 誰も責任を取りません。

 Tomorrow never knows.