陸別町 

北海道十勝管内の陸別町というところに行ってきました。

「日本一寒いまち」を売り物にしてます。
冬場は、最低マイナス30度にもなるので、これを逆手に取って、毎年2月の第一土日曜日に「しばれフェスティバル」なるものを開催しています。

氷のかまくらを作ったりして、「北国の雰囲気」を味わうのです。

そういえば、人間は自分にないものに憧れる習性があるらしく、北海道に旅行に来る外国からのお客さんは、「南国」の台湾が多いのです。何しろ、彼らは雪を見たことがないのですから…。

陸別には仕事で行ったのですが、この時期に行ったのは、あまり寒くならないうちに行きたかったのと、今年3月いっぱいで廃線が決まった「ふるさと銀河線」に乗ることが目的の一つでした。

今年流行語となった「想定内の範囲」で、やはり、見るからに「鉄道オタク」といった感じのファンが何人か乗っていました。

「ふるさと銀河線」とは、写真の通り、何でもない1両の単線です。ふるさと銀河線については、以前書いたことがあるので、今日は省きます。

暮れなずむ陸別は、零下何度あるかわかりませんでしたが、底冷えする寒さでした。

もう二度と、この街に来ることはないでしょう。

この町自慢の「銀河の森天文台」にも二度ほど行きました。国内最大級の115センチの反射望遠鏡があります。運が良ければ、オーロラが見られるのです。
名前は聞かなかったのですが、ここの職員というか若い天文学者が、星が好きで好きでたまらない、といった感じで説明してくれるのです。

本当に、空気が綺麗で、周囲になーんにもない所です。私は思わず「寂しくないですか?」なんて、言わずもがなの質問をしてしまったのですが、彼は嫌な顔一つもしないで「こんな好きなことができて、本当に幸せですよ」と、全く次元の違う答えをしてくれたことを、昨日のように思い出します。

また、陸別は、明治期に72歳の関寛斎が開拓した地として有名です。司馬遼太郎の小説「胡蝶の夢」に登場します。駅には「関寛斎博物館」も付設されています。

陸別さん、ありがとう!