池田町の「スピナーズファーム・タナカ」に久しぶりに行ってきました。(ここには70匹の羊がいます。興味のある方は、ホームページを見てください)
前回行ったのが春先だったので、実に7ヶ月ぶりです。そこで、悲しい話を聞きました。未熟児に近い形で生まれたサホークの「ジョンコ」が先月、亡くなったのでした。
ジョンコは、親に見離されてしまったので、人間の方にばかりなつく不思議な子羊でした。子羊というより、小鹿のようでした。脚もクビも細く、「育つかなあ」と心配してました。案の定でしたが、あまりにものあっけなさで、涙一つも出ませんでした。大抵の羊は、長命といえば、14,5年生きればいい方だそうです。しかし、亡くなると、埋葬するのにお金が掛かるので、亡くなる前に「処分」してしまうそうです。ですから、10年くらいの命といったところでしょうか。ジョンコは、わずか、9ヶ月の命でした。合掌
帰り道のホームセンターで犬の置物がありました。「僕を買って!」と訴える目をしていたので、思わず買ってしまいました。写真がそうです。名前は、ジョンコにちなんで、同じ名前を付けました。
池田町では、駅前通りにある「ゆたか」というお食事処に入りました。店主のSさんが、食材に関して大変こだわりを持っている人で、お茶も全国を廻って、熊本県のあるお茶屋さんと契約して仕入れています。
Sさんは「ここだけの話、変なお茶は農薬を飲んでいるようなものですからね」と声を潜めて話しました。出された箸の「包み紙」にはこう書かれていました。
食は「人に良い」と書きます。
つまり、健康のためということです。
当店では、料理の基本である水は、備長炭や浄水器を使って濾過し、塩はミネラル豊富な天然塩を使用しております。
特別なことではありません。
ほんの小さなことですが、そんな気持ちでお客様をお迎えしたいと思っております。
店主
鶏肉も全国的に有名な秋田県の比内地鶏と契約していました。親子丼を食べましたが、本当に美味しかったです。
Sさんが、ここまで、拘るのには理由があります。食物添加物アレルギーに長年苦しんできたからです。Sさんは、全国、いや全世界を廻って料理修行を積んで、今の店を継いだといいます。和食から洋食まで、中華以外の色んなレパートリーがありました。
それにしても、この北海道の地で、拘りを忘れずに自分の仕事に誇りを持つ職人を見て、清々しい気持ちになりました。
追記…「スピナーズファームタナカ」のホームページを探したら、ブログもあって、ここに、在りし日のジョンコが掲載されていました。ご興味のある方はどうぞ!