中札内村
公開日時: 2007年6月29日 @ 08:35
昨日の毎日新聞「記者の目」によると、匿名による誹謗中傷問題を取り上げた同紙社会部の岩佐淳士記者が、ネット上で、中傷やうそを交えて同記者を非難する書き込みがあふれたことを書いています。取材先に渡した名刺を元に名前や電話番号が晒され、記者の写真が載ったホームページが探され、「電凸」(電話による突撃)を受け、そのやり取りがブログに書かれたそうです。中には「岩佐記者を退職に追い込もう」なんというサイトもあるようです。
いやあな感じです。私も他人事ではありませんから。
岩佐記者も「匿名の悪意」を黙って見過ごすわけにはいかない、とはっきり書いています。
ただでさえ、日本人は無責任なのに、匿名という安全地帯の免罪符を獲得すれば、誰でも好き勝手に発言できます。匿名は隠れ蓑なので、正体がバレルことはないからです。
でも卑劣ですね。ネット先進国の韓国では、匿名による悪意な書き込み「アクプル」が横行し、それによって傷ついた人が自殺する事件が相次いでいるそうです。そこで、韓国では、実名で登録しないとネットで情報発信できない「実名登録制」が7月から始まるといいます。自由なネット社会が政府国家に統制されるわけです。
悪意の書き込みをする連中は発信元もばれないように、不特定多数が利用するネットカフェから発信する「確信犯」なのでしょう。同記者らに送られたメールの中で「2chをブログに否定的に書くと攻撃される」「2ちゃんねんらー(2ch利用者)から袋だたきに遭うので内容は公開しないでほしい」という意見が目立ったそうです。悪意を持って誹謗中傷する人たちは、自分では気が付かないでしょうが、いつかは、自分も同じような目に晒されます。因果応報。天に唾を吐けば、自分に降りかかってくる真理を理解していないだけなのです。
それでも、私はそういった連中ばかりではないことを信じています。自分の任を弁えた良識を持った人の方が遥かに多いという性善説を取りたいと思います。
そうでなければ、こんなブログを続けてなんかいられません。