緊急のお知らせ

 「それは私です」

 

「渓流斎日乗」をご愛読の皆様、いつも、わざわざ、アクセスして戴き、誠に有難う御座います。私のような「たわ言」「戯れ言」「世迷言」に毎日、付き合って戴き、感謝の念に耐えません。

 

 

さて、突然ですが、「一身上の都合」で、今日から一週間ばかし、休載させて戴こうかと思っています。長期旅行をするわけではありません。安倍首相や小池防衛大臣の悪口を書き過ぎたため、検察による「国策捜査」が入っただの、ロシアの秘密警察の手が忍び寄ってきただの、讒謗と誣告による中傷に耐えられなくなっただの、色々と憶測が憶測が呼んでおりますが、皆さんには「一身上の都合」ということで、ご理解して戴ければと存じます。

 

熱心なファンの方々には「毎日、楽しみにしていたのに残念です」と言われてしまいそうですが、「ごめんなさい」ということで、お許しください。「早くやめちまえ」というアンチ・ファンの方々には「よかったですね」ということでご了承ください。

 

できれば、9月2日に再開したいと思います。その間、アクセス数がどうなっているのか、楽しみですが、恐らく、自分のパソコンを開くことはないと思います。ですから、その間、メールを下さってもお返事できないことをお許しください。もちろん、このブログのコメントの返事も書けません。(携帯メールのお返事はできます!)

 

不義理を重ねますが、ご了承ください、ね

 

渓流斎高田朋之介

ネットオークション 

 知床五湖

 

このタイトルを見て、苦笑している方が約1名おられると思いますが、私も笑いながら書き進めたいと思います。

 

 

昨晩は、半蔵門会館の4階にある「ラ・メール」で、懇親会。集まったのは、調布先生、連合通信の村山さん、東都スポーツの佐橋さん、東都新聞の鈴本さん、東経ビジネスの小豆沢さんと私の6人。まあ、単なる酔っ払いの戯言でしたが、久しぶりに人と歓談できて、楽しい時を過しました。(何しろ最近は、一人で本を読んでいるか、ブログを書いているくらいでしたから)

 

東都新聞の鈴本さんは、今年から論説委員にご出世され、「私説」なるものまで書かれておられ、噂をしていたところ、調布先生から電話があり、これから、彼と会うから、あなたも来ませんか?という話になり、急遽参加したのでした。彼は毎週土曜日の朝、TBSラジオにゲストコメンテーターとして出演されていますので、お暇な方は聞いてください。

 

東都スポーツの佐橋部長さんは、「誰もが皆知っていることだよ」と断言されていたので、ここに書いてしまおうかなあ、と思ったのですが、やっぱりやめておきます。ヤンキースの松井に関するスキャンダルめいた話です。まあ、誰もが皆知っているのかもしれませんが、私は初めて聞きました。

 

皆さん、さすがに読書家で、田中森一の「反転」や、河内孝の「新聞社ー破綻したビジネスモデル」なんかも話題になり、私も辛うじて読んでいてよかったな、と思いました。

 

もちろん、ブログの話になり、調布先生などは、「ブログなんて、駄目だよ。○○の落書きと一緒。信頼おけないよ。でも、○○さんも始めたらしい。来訪者が少ないので、自分で自分のブログにコメントしているらしい」などと、実は、かなり、ブログに熱中しているご様子でした。このブログも「読まない」と言いながら、密かに盗み読んでいるのかもしれません(笑)

 

その調布先生が、今、はまっているのが、ネットオークションです。皆で大笑いになってしまいました。何やら、建仁寺四代目管長の竹田黙雷の「書」を求めて、オークションを始めたのがきっかけらしく、黙雷の書は競り落とすことに失敗したらしいのですが、山本元峰という禅師の書を競り落とした話を面白おかしく話してくれました。元峰という人は、終戦時の宰相、鈴木貫太郎や血盟団らに絶大な影響力を誇った老師で、書の世界では知らない人はいないらしいのですが、私はよく知りません。

 

オークションというのは、私はやったことがないのですが、どうやら、締め切りの15分くらい前になって、急に活況を呈してくるらしく、初め1000円だったのが、急に2000円になり、それが、5000円、8000円…。調布先生が山本元峰の書を競り落としたのは、何と1万4000円だったそうです。

 

我々は皆「それは、偽者ですよ。千円でも高いんじゃないですか。ババをつかまされましたな」と大笑い。何か、ちゃちな包みにくるまれて郵送されたらしく、もちろん、鑑定書なんか付いていません。調布先生によると、品物より、鑑定書の方が10万円くらいして、高くついてしまうらしいのですね。古美術の世界も「お笑いの世界」ではないのか、と私自身は感じてしまいました。

 

調布先生は、すっかりオークションにはまってしまったらしく、「今度こそ、黙雷の書を競り落とすぞ」と意欲満々でした。

永井隆著「一身上の都合」

 公開日時: 2007年8月24日

「一身上の都合」という本を出した作家の永井隆さんが、NHKのラジオに出演していました。この本は、「一身上の都合」で会社を辞めたサラリーマン・ウーマン8人にインタビューしたものです。「人生の岐路」に立たされた時、人間はどういう行動を取るかー。窮極の選択をした彼らの人生を同情と賛同の目で見つめたものです。

永井さんは、15年前に休刊した「東京タイムズ」の記者でした。急に、職を失った永井さんは、結局、フリーのライターの道を選びますが、「一身上の都合」もそんな「一時は路頭をさ迷った」自分自身の体験とだぶらせているようです。

彼は言います。
「人生に勝ち、負けはない」

そして、「たとえ、負けたとしても、それで終わりではない」

この言葉に私は随分、勇気づけられました。

ところが、永井さんをよく知る調布先生は「彼はなかなか、したたかですよ」とおっしゃるではありませんか。

私の嫌いな「したたか」がまた出てきました。

私は「うーん」と、腕を抱えて考えてしまいました。

したたか

 カムイワッカの滝

 

防衛省人事をめぐる小池百合子大臣と守屋武昌事務次官との間の確執戦争の詳細が、今週の「週刊文春」を読んで初めて分かりました。新聞を隅から隅まで読んでも分からなかったことでした。週刊誌の真骨頂です。320円を出した甲斐がありました。

 

「なるほど、そういうことだったのかあ」と分かりましたが、詳細はご自分で読んでください(笑)

 

この中で、最も印象的だったのは、小池大臣が、同誌に対して「そもそも、したたかでない政治家なんて、政治をやめた方がいいと思う」と発言していることです。

 

やはり、小池大臣こそ、「したたか」の権化だったいうことが、目からウロコが落ちるような感覚で分かりました。

 

それにしても、世の中には「したたか」な人間が溢れていますね。

 

あわや大惨事になったのに、乗客の生命を救ったということで機長を英雄視して、自らの責任を有耶無耶にしようとする航空会社の社長。

 

賭けゴルフをしていた、と元愛人に暴露された国会議員と、何がしかの告白料戴いたその元愛人。

 

その他諸々、元女子アナ、知識人、文化人、評論家、芸能人、スポーツ選手、横綱、占い師、霊媒師、教祖、詐欺師、投資家、ファンドマネジャー、二世議員、戦争屋…。

 

 

「ロシア闇の戦争 プーチンと秘密警察の恐るべきテロ工作を暴く」

 知床

公開日時: 2007年8月22日 

今読んでいる「ロシア闇の戦争 プーチンと秘密警察の恐るべきテロ工作を暴く」(光文社)は本当に苦労しています。ちょっと、読みさした隙に、名前と地名の区別さえつかず、わけが分からなくてしまうのです(笑)。コルジャコフ、ドゥーダエフ、ステパーシン、イングーシ、グローズヌイ、ゴシュホヴォ…これらの固有名詞を見て、すぐ分かる人はなかなかのロシア通です。

 

この本の共著者は、あのロンドンで亡命中に毒殺された元ロシア諜報員のリトビネンコ氏です。「この本を書いたために、リトビネンコは毒殺された!」と帯に刺激的な惹句があるくらいです。

 

私は、学生時代にドストエフスキーの小説と格闘して、読了した時の感動と感激と達成感は何物にも変えがたいものがありましたが、この本を読破すれば、あの懐かしい感動が蘇ってくることでしょう。

 

しかし、これは単なる小説やお話ではなくて、プーチン政権の闇の部分ともいうべき大変大変恐ろしい実態が暴かれており、本当に人の生命が関わっているのです。(ドストエフスキー自身も生命の危機に晒されましたが)

よく、ここまで調べ上げて書いたものだと感心します。

 

折りしも、昨日から毎日新聞で、「プーチンのロシア」の連載が始まっています。自分の出身であるKGBや故郷のサンクトペテルブルクの人脈を政権中枢や政府系企業に送り込んで、恐怖政治で独裁体制を樹立している様が描かれています。セチン大統領府副長官は46歳、ポスト・プーチンと言われるメドベージェフ第一副首相が41歳、イワノフ第一副首相が54歳…。それにしても、みんな何とも若い!何しろ、プーチンでさえ、54歳の若さですからね。

 

しかし、それもそのはずです。ロシア人の現在の平均寿命が男性で58・6歳だったのです!(女性は73歳)1990年では、男性は63・4歳だったというのですから、異様な数字です。現代ロシアはどうしてしまったのでしょうか?

ストレスによる酒や煙草、麻薬の過度の摂取による、ガンや心筋梗塞、脳卒中、結核などが死因の上位を占めているということです。

国家からだけではなく、絶えず、周囲に監視される「秘密警察国家」は、庶民にとって、住みやすいわけがありません。

 

今の日本はまだましです。いや、今の日本はこうして物が言えるのですから、本当に素晴らしい国です。

中華航空機事故、白い恋人事件…雑感

 知床

 

昨日の那覇空港での、中華航空機の炎上事故は、さながらサスペンス映画のワンシーンを見ている感じでした。死傷者がいなくて、本当によかったと思います。

それにしても、乗員・乗客165人が脱出した直後に機体が爆発・炎上するなんて、まさに奇蹟としか言いようがありません。

事故原因がまだはっきりしていませんが、中華航空機といえば、1994年4月26日に名古屋空港で墜落事故を起こしたいわくつきの航空会社です。

すっかり、記憶の奥底に沈んでいたのですが、あの事故は、乗員・乗客271人のうち、264人もの方々が死亡し、7人が負傷した大惨事だったのですね。遺族の方々は、一日たりともこの不幸を忘れることはないでしょうが、これほどの大事故だったということを私は、申し訳ないのですが、忘れていました。

 

今回の事件が、人為的なミスなのか、過信なのか、よく分かりませんが、経済効率優先のための手抜き整備が遠因だとしたら、たまりませんね。

 

昨今、マスコミをにぎわす食品の安心・安全問題にせよ、航空機事故にせよ、行き着くところが、市場原理主義のなれの果てだとしたら、やはり人間の心の奥底にやどる倫理観と正義感しか、救いの道はないのかもしれません。

 

石屋製菓の「白い恋人」賞味期限偽装事件も、内部告発だったにせよ、社員の倫理観と正義感が、最後の手段としてとらせたものだったのかもしれません。

今、ここで「社員」と書きましたが、内部告発者は、社員ではなかったような気がします。パート、アルバイトか、契約や嘱託か、もしかしたらグッドウイルが派遣した非正規社員だったと思います。彼らは、言い方が悪いですが、経済効率と市場原理主義が生んだ副産物です。経済効率を優先するばっかりに、最後にその副産物からしっぺ返しを喰うとは…。引責辞任した石水勲社長がそのことを一番身に染みて感じたのかもしれません。

小池さんよ、あなたでなくていい!

 知床

 

解剖学者の養老孟司さんが、仕事について非常に興味深いことを、今日の産経新聞に書いていました。同じような趣旨のことを、朝日新聞のラジオ広告で養老さん自身が登場して発言していたので、ちょっと笑ってしまいましたが…。

 

抄録すると以下のようなことになります。

 

仕事について、今までの多くの人が「仕事は自分のため」だと思っている。しかし、実際問題、仕事というのは社会の側にある。(仕事は、あなたのためにあるのではなく、社会のために存在している)

仕事には能力が必要である。だから、逆に重要な仕事をしている人は、自分に能力があるからだと思うようになる。でも、その仕事は、実は世の中に必要だから存在している。そういう面がある。それを重視するなら、その仕事をするのはあなたでなくてもいい。

さらに考えてみると、殆んどの仕事は、実は「あなたでなくてもいい」のである。なぜなら仕事とは、世の中にとって必要だから存在するのであって、あなたにとって必要だから仕事は存在していない!

 

うーん、ここまで読んで、何か、小池百合子防衛大臣の顔が浮かんでしまったのは、私だけではないのではないでしょうか。

 

小池さんは、今はときめく、日本で最も注目される人物です。

国民に大人気とやらで、次期、総理大臣の噂さえあります。

それほど、今、国内で最も影響力を持つ人物です。

日本新党ー新進党ー保守党ー自由党ー保守クラブー自民党と渡り歩き、その都度、細川護煕さん、小沢一郎さん、小泉純一郎さん、安倍晋三さん…と時の権力者になびいて重要閣僚ポストをいとも容易く手に入れてしまう人。と、歴史上、記憶されるであろうキャスターあがりの政治屋さん。ちょと、美人で独身なのかもしれませんが、どんな○仕掛けで、鼻の下の長い○○○爺、口説き落としたのか、密室の攻防だけに誰も知られることがないと安心しておられるらしい人とお見受け致します。

パフォーマンスが大好きな人で、環境大臣の時、クールビズを提唱した際は、まるでファッション・モデル気取りで、カメラの前でチャラチャラしていました。

 

防衛大臣になると、「ハイブリッド戦車を導入せよ」だの、環境にやさしい軍事力を推進しておららるようですが、矛盾してませんかね?そもそも環境問題が大切なら、戦争なんかできないでしょう?

 

そう、はっきり言いましょう。

 

「あなたでなくていい」のですよ!

 

何で、あなたなのか、みーんな不思議に思っています。

27日の内閣改造が楽しみです。安倍さんの鼎の軽重が問われます。

「僕と君のブー」

  知床 公開日時: 2007年8月19日 

 

非常にマニアックな話なのですが、私がよく聴いていた60年代から70年代の洋楽ポップスの歌詞と訳詞と音源を載せたサイトを偶然見つけました。リンクは貼りませんが、「eigo21 Those were the days ナツメロ英語」というサイトです。

 

非常に凝ったつくりになっています。例えば、ロボの1971年のヒット曲「僕と君のブー」では、ロボの本名(ローランド・ケント・ラヴォア)からバンド(とはいってもソロなのにグループのような名前をつけた)デビューのいきさつ、交友関係、その後の活動、歌詞の意味まで、こと細かく記載さているので、つい、夢中になって見てしまいます。もう完全なアディクトですね。

 

このサイトがすごいのは、管理人さんが自分の力で翻訳していることです。それは、どういうことかと言いますと、先の「僕と君のブー」の歌詞について、以下の意義申し立てをしているのです。禁じ手と認識しながら、無断で引用してしまいます。

 

さてこの歌詞には, 1箇所「?」マークの場所があります。
第1連の最後のほうにある a roamer’s mind told me that’s so がそれです。

この部分はウエッブ上にある歌詞サイトの9割9分は
a woman’s mind told me that it’s so
a woman’s mind told me that so
a woman’s mind told me that’s so
のいずれかになっています。 that 以下がまちまちですが最初は a woman’s で同じです。 こうすると「女心がそれはそうだと私に言った」くらいの意味になるでしょうが,この前のところが「スタックした車を意志の力で動かした」という内容なので,意味が通じません。

いろいろ検索したら Jackson Stonewall という歌手の歌詞に音楽出版社の?マーク付きで『僕と君のブー』が載っているのを発見。 これによると問題の部分は
My roamin‘ mind told me that’s so
となっていました。
これなら「私のさすらい心がその通りと言った」となり意味が通ります。

しかし実際の歌では少なくとも my とは歌っていません。 しかも s音が聞こえます。 出版社の「正式の」歌詞には s音にあたる部分はありません。

そこで生粋の日本人の耳をしていながら, 私は, 大胆にもネイティブ・スピーカの耳に挑戦状をつきつけ, この部分は a roamer’s mind told me that’s so ではないかと提唱します。

ね?すごいでしょう?本当に驚いてしまいました!

全くマニアックな話で、興味がない人には面白くなかったかもしれませんが、私は本当に夜も眠れないくらい興奮してしまいました。

世界経済を破壊する闘争技術

 知床

 

経済問題に疎い私ですが、さすがに、ここ数日の急激な円高と世界同時株安は気になります。猛暑で、正常な判断のできない日本人に冷水を浴びせられたような気分です。昨日の日経平均株価も874円も急落しました。米国のITバブルの先行き懸念などから1426円安となった2000年4月以来7年ぶりの大幅な下落です。

 

そもそも、今回は、米国のサブプライムローンが、この世界的な経済混乱の端緒になったと言われますが、何で、アメリカという一つの国の低所得者向けの住宅ローンがこれほど国際経済に影響を持つのか、よく分からなかったのですが、こういうことだったというのです。

 

まず、住宅金融会社が貸し倒れのリスクを回避するために、「住宅ローン担保証券」などの商品を作る。これを、世界各国の金融機関やヘッジファンドが買う。(もちろん、高利回りの配当を獲得するため)ということは、サブプライムローンが焦げ付いてしまうと、世界中の金融機関やファンドが大損をこいてしまったという仕組みだったのです。ハイリスク・ハイリターンの典型ですね。転売されたローンは全体の8割に当たる1兆ドル(113兆円)で、その損失額は把握できていないようです。信用取引とかあるからでしょう。要するに、世界経済を舞台に賭場を開いているようなものだったのです。

 

機関投資家の損失だけではなく、最近、個人投資もインターネットを通じて簡単にできますから、今回の「円高・株安」による損害も莫大なものになりました。インターネットなどを通じて外貨を売買するFXと呼ばれる外為証拠金取引で、14日から16日までの3日間だけで、「個人投資家の損失が総額3・6兆円に膨らんだ」という記事も出ていました。

 

わずか1円円高ドル安になるだけで、輸出産業型のトヨタ自動車は、年間営業利益が350億円も減少するとか。ここまで来ると、私の想像力が追いつきません。

 

UCLAの経済学教授だった故ハーシュライファー氏は、純粋な経済活動以外に、生産とは無縁な技術が存在し、これらを「闘争技術」と呼んだそうです。それらは、社内の権力闘争で勝つ技術、顧客の無知に付け込んで不必要な商品を売り込む技術、政治家に取り入って、利益を誘導する技術…などです。

 

なるほど、今回の世界経済の混迷も、市場原理主義による「闘争技術」が生んだ成果だったのか!だって、やつらは生産とは無縁なことをしているわけでしょう?経済に詳しい方はご教授して戴ければ有り難いですね。

史上最高気温

  摩周湖

 

昨日の8月16日、猛暑日を書いた途端、最高気温が74年ぶりに更新しましたね。埼玉県の熊谷市と岐阜県の多治見市で、何と40.9度を記録したということです。(従来の記録は1933年7月、山形市の40.8度)

 

さすがに暑いので、昨日は市民プールに行ってきました。入場料420円、ロッカー50円。実に4年ぶりぐらいだったと思います。どこにでもあるような田舎の市民プールで、昨今のプール事故を鑑みて、高校生らしきアルバイト救助隊が絶えず目を光らせていて、一時間に一回、10分間の強制休憩があって、来ている人も、小さなお子さんと親御さん、お爺ちゃん、元気盛りの中学生、あとは、私のような得体の知れない怪しいおじさんぐらい。若くて、綺麗なお姉ちゃんは皆無でした。まさに、芋を洗う状態で、一時間ほどで出てきてしまいました。

 

それにしても、この暑さは異常です。北極の氷も溶けているらしく、海氷面積は530.7平方キロと史上最小記録を更新した、という記事も出ていました。

 

昨日は熱中症で亡くなった方が全国で11人もいました。いわゆる、鬼の霍乱というのは、熱中症のことだったのですね。2003年に記録的な猛暑に襲われたフランスでは、実に1万5千人もの人が熱中症で亡くなったそうですから、本当に馬鹿にでできません。

 

世界的同時株安も始まり、世界経済もおかしくなってきました。「我々はどこから来て、どこへ行こうとしているのか」。ゴーギャンのような心の叫びが聞こえてきますが、世間の危機意識は薄く、相変わらず、くだらないテレビを見てガハハと笑いながら一生を終えてしまう人間ばかり多い気がします。

 

いつも、こんな暗い終わり方をしているので、偶には思い出で締めくくりたいと思います。プールと言えば、「外人プール」を思い出します。外人プールというのはもちろん俗称で正式名称は知りません。そこに、米軍の防諜アンテナ施設があって、普段は治外法権なのですが、どういうわけか、夏のシーズンだけ、日本人にもプールだけ開放してくれたのです。私も、父親の仕事の関係で、入場券を入手できました。子供だったので、一日50円くらいだったのではないでしょうか?小学生から中学生にかけての元気盛りで毎日のように行っていました。まだ、当時、身長が150センチくらいしかなく、外人プールは2メートルくらいの深さがあったので、そこで、何度も水を飲みながら泳ぎを覚えました。だから今でも泳ぎには自信があります。

 

外人プールでは、米軍向けのラジオ「FEN」がBGMとしてかかっていました。ベトナム戦争華やかりし頃です。よく聴いたのは、マンゴージェリーの「サマータイム」、ジェファーソンエアプレインの「キープ・ミー・ハンギン・オン」、デイヴデイ・グループの「キサナ・ドゥーの伝説」、1910フルーツガム・カンパニーの「トレイン」、オーティス・レディングの「ドック・オブ・ザ・ベイ」、クリームの「ホワイトルーム」、ジミ・ヘンドリックスの「パープル・ヘイズ」などです。(これで年がばれてしまいますね)

 

そこで、生まれて初めて、シャワーを見たのです。女の子(もちろん外人)が、シャワーでシャンプーを付けて頭を洗っているのでびっくりした思い出があります。

 

プールサイドでは、サングラスをかけて、カクテルを飲みながら、長椅子で日光浴をしている人もいました。まるで、007の映画のワンシーンのような感じでした。そこで、マイクという男の人と顔見知りになりました。相当大人に見えたのですが、まだ、高校生だったのかもしれません。彼は、少し、足りないところがあって、僕たち日本人の子供が近づくと、浮き輪につかまりながら、笑いながら”Breast! Breast”と大声で叫ぶのです。

 

もう二度と再現できない夏の思い出です。