4月からスタートした後期高齢者医療制度がすったもんだの状態に陥っています。75歳以上の高齢者の保険料を年金から天引きするという有無も言わせぬ極悪非道な制度です。3年前の12月の医療制度改革で決まったらしいのですが、今回、メディアが報道してくれなかったら、気付かなかったほどです。お上は、そっとやってしまおうという魂胆があったのではないでしょうか。
そもそも、「後期高齢者」というネーミングはいかがなものでしょうか。日本人はもう75歳以上は生きるな、と国家が宣言しているようなものです。これから、大量の団塊世代が「後期高齢者」の仲間入りをするため、その先手を打って、医療費を確保したい、というのが本音のようですが、この制度が確立すれば、そうでなくても少ない年金を毟り取られ、全く他人事ではない話です。
昨日、盛んに野党代表らが、「おばあちゃんの原宿」巣鴨で、この制度の廃止を求めて立会い演説会を開きましたが、全く「明日は我が身」です。「姥捨て山」よりひどい制度だと演説するする人もいましたが、確かにそれに近いかもしれません。
ああ、日本は何でこんなに夢も希望もない国に成り下がってしまったんでしょうね。非正規雇用で格差であえぐ若者が後期高齢者になった頃、どんな世界になっているかゾッとします。