昨日は、調布先生と銀座で遊びました。
まず、銀座2丁目にある大衆居酒屋「三州屋」。夕方5時過ぎだというのに、超満員で、一階は満席。「二階に上がれ」(「上がってくださいい」ではない!)というので、二階に上がったところ、昔は綺麗だったかもしれない顎がしゃくれた60歳くらいのおばさんが、「聞いてない」と、「何で、上がってきたのか」と言わんばかりの露骨な言い方をするではありませんか。
この店は、ガイドブックに載り、銀座にしてはリーズナブルな値段のせいか(そうは思いませんけどねえ)、繁盛しっぱなし。そのせいか、随分、傲慢で図に乗ってしまったようです。
件のおばさんは、下足棚への靴の置き方が悪いだの、そっちは予約だから座るな、だの、サービス業を忘れて、命令調で指図するのです。注文の聞き方でさえ「何、すんの」と丁寧な言葉使いさえできない。ついに、調布先生もキレてしまい、「そんな嫌だったら、下へ行こうか。接客業なのに、そんな言い方は駄目だよ」と諭す始末。普段、冷静な調布先生なのですが、ものすごい剣幕でした。
私もはっきり言ってやりました。「ちょっと、有名な店だからと言って、図に乗ってんじゃねえか」
相手はやっと、反省した様子だったので、落ち着くことにしました。
さすがに調布先生の話は面白かったですよ。最近、ご購入あそばれた禅師・川島昭隠の書の話になり、京都五山の高僧・名僧のことを教授して頂きました。何しろ、ネット情報はいい加減なので、こういうことは書かれていませんからね。
調布先生は、「日乗さん(私のことをこう呼びます。でも、日乗というのは、日記という意味で、名前じゃないんですけどねえ)、ブログになんか書いちゃ駄目ですよ」と言うのですが、正しい知識を広めるために、仕方なく書くことに致します。
【京都五山】
別格 南禅寺 豊田毒湛
一位 天龍寺 池上湘山
二位 相国寺 橋本独山
三位 建仁寺 竹田黙雷
四位 東福寺 別所九峰
五位 寿福寺
妙心寺 川島昭隠
大徳寺
ご覧の禅師は、明治から昭和にかけて活躍された高僧で、時の政界、実業界、スポーツ界の有名人までもが師事したらしいです。だから、知る人ぞ知る存在で、彼らの揮毫した書はかなり価値があるそうです。
この他、西田幾多郎の弟子で、京大の哲学宗教学の権威だった久松真一という人http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1041.html も教えていただきました。
また、静岡県の龍沢寺の住職・山本玄峰老師http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1041.htmlは、終戦宰相の鈴木貫太郎首相がポツダム宣言受諾をするかどうかの岐路に立たされた時、相談役としてかなり影響を与えたそうです。あの田中清弦が師事したらしいですから、相当な方です。
そして、どういうわけか、「日乗さん、玉川勝太郎か福太郎の『天保水滸伝』を聞かなきゃ駄目ですよ」というではありませんか。「平手造酒は男でござる」のあれですね。
「『天保水滸伝』はいいですよ。特に『笹川の花会』を聞いてください。サラリーマンの処世術のすべてがあります」とのことです。早速、聞いてみようかと思っています。
この後、雨の中、銀座6丁目のライブハウス「タクト」へ。エルビス・プレスリーのそっくりさんジェイミー・アーロン・ケリーのコンサートを聴きにいきました。100人近く来ていたでしょうか。往年のプレスリー・ファンが大半で、私には60歳代に見えたのですが、調布先生は「いやいや、50歳代。案外若いですよ。56歳くらいでしょう」と譲りませんでした。私なんか、その人は70歳くらいに見えたんですがね…。本人に年齢を聞くわけにいかず、勝負はつきませんでした(笑)。
ジェイミーは、プレスリーよりハンサムで、歌もうまかったです。バックバンドは日本人で、これがずば抜けてうまい。ギターもベースもキーボードもドラムも、非常に技術が高かったです。歌はあまり聴かず、演奏ばかり聴いていました。久しぶりに堪能しました。