人間疎外、いや侮辱、いや差別でなえかえ?

 これぞまさしく黒竜江 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur
 平賀貞夫です。

 恐らく、今、皆さんはリオデジャネイロ・オリンピックでテレビの前に齧りつきだと思われます。

 思いも寄らぬ予想以上の日本人の活躍に感涙興奮していることでしょう。

 五輪でメダルを取るぐらいですから、やはり、どんな人にも「物語」があり、共通して言えることは、怪我や精神的葛藤を克服した前後に、超人的な努力があったということしょう。

 まあ、世界一、努力した人間ということで、表彰台のてっぺんに上がる人が我等が同邦日本人だったりすると、感激も一入です。

 例えば、競泳女子200メートル平泳ぎで優勝した金藤(かねとう)理絵選手(27)なんて、一日、2万メートルも泳がされたそうですね、それも、毎日。五輪候補選手でもとてもそこまでできないのでは?

 柔道男子90キロ級金メダルのベイカー茉秋(マシュー)選手(東海大)は、米国人の父親は米国に帰国してしまい、日本人の母親が一人で育ててくれたそうですね。

 オリンピックとなると、「スポーツに政治を持ち込むな」とか「参加するのに意義あり」などと、建前ばっかしが掲げられていますが、本音といいますが、現実の実態は、何と言っても、国別対抗のメダル獲得争いであり、そのためにはロシアのように、国家ぐるみで薬物使用を勧めて目的のために手段を選ばなかったり、国際オリンピック委員会(IOC)委員と呼ばれるスポーツ貴族だけが大儲けして、桁違いな贅沢な暮らしぶりができることが、あまり報道されてないことが残念です。

 川上を見やれば Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 さて、言葉や名称がないと、何か手探りの暗中模索状態といいますか、雲をつかむような話で、なかなか他人を説得できないことが往々にしてあるものです。

 例えば、変態による追い回しや尾行について、適切な言葉なく、犯罪ばかり多発した頃に、「ストーカー」などというレッテルができて、やっと世間に認知されるようになったことがありましたね。

 私が今回取り上げたいことは、電話を掛けると、人間ではなく、コンピューターが出てきて、「はいの場合は1、いいえの場合は2、もう一度アナウンスを聞きたい場合は3を押してください」と応答するケースです。

 電話をかける相手は、ぼろ儲けしている通信会社で、問い合わせたり、解約したりする場合とか、旅行代理店とか、商品説明を求めるためのメーカーとか、駅やバスなど公共交通機関への問い合わせなどです。皆さんも大いに経験があることでしょう。

 そういう時に限って、急いでいるので本当にイライラしてきますよね?

 そして、川下のハバロフスクまで500余キロ Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 これら、電話でコンピューターが応答するシステムをIVR(interactive voice response system)と言うそうですね。日本語で、「自動音声応答システム」。英語が原語なので、米国人が開発したのかもしれません。

 私は、最近初めて知りました。

 このIVRとやら、確かに、人間を疎外するマシーンですね。

 お年寄りなら、マゴマゴしてしまい、分からなくなって、途中で諦めてしまうかもしれません。

 そりゃあ、生身の人間を使うより、IVRを使った方が、便利で安上がりでしょう。だけど、使う方にとって、これほどややこしく、疎外感を覚えるものはありませんね。

 お年寄りといえば、あるネット保険会社の中で、海外旅行の保険は69歳までしか入れない規定になっていることが分かりました。

 つまり、70歳以上は、その掛け捨て保険に入れないのです。

 ということは、70歳以上の人は、「人間じゃねえ!」と言われているようなものです。

 人間疎外どころか、人間侮辱、いや、差別行為ですね。

 皆さん、よう黙っていられますね。ナヌ?まだ、70歳じゃないから、自分には関係ない?