騙されることが大好きな人間

亜沙久佐

Getting the heave-ho in that sort of peremptory fashion triggers our deepest fears of being abandoned. It can cause even the calmest, most level-headed people to start behaving obsessively.

最近、アメリカでは、ネットのSNSの世界で突然、交流を遮断することを「ゴースティング」と言うんだそうです。

お化けになる、という意味でしょう。

何があっても、もう返事をしない。二度としない。恐らく、相手のアドレスすら削除してしまうことでしょう。

実行者は、何らかの理由、それが、飽きたから、でも、疲れたからでも、軽い気持ちでも何でもいいんです。本人は、能動的である程度の理由が分かっているからいいのですが、何も知らない受け身のやられた方は堪りません。

「何か、悪いことでもしたのか?」「不愉快な思いをさせてしまったのか?」ー等々、強迫観念と妄想ばかりが広がります。

「ツイッターに100万人ものフォロワーができた」「フェイスブックで10万人もの友達ができて繋がった」などと、日々楽しんではいても、所詮、そんなもん、シャボン玉の泡のような儚い心もとないものなのです。

「繋がる」ことが安易で、上っ面なものだったとしたら「離れる」こともいとも簡単で、義理も人情も、まして罪悪感もないでしょうから、ゴースティングなんてお茶の子さいさいなんでしょう。

あ、そう言えば、何処かの誰かさんが「ブログのアクセスが少ないから、もうやめよう」なんて言ってましたが、この人も分かっていませんね。

ネットなど、所詮、泡沫だということが。

いい加減、目を覚まして、自分自身がネットに依存していることに気が付き、ネットなんぞ二の次にして、適当にあしらう時代になってきたということですよ。

だから私は、数年前にフェイスブックはやめました。あの世界から抜け出すのに、「いいのですか?」「本当に脱会していいのですか?」「本当にやめていいのですか?」という戦慄する程しつこい難所、関所を一体幾つ潜り抜けて脱会できたことか!そんじょそこらのダサい新興宗教より悪どいことが分かりました。

フェイスブックもツイッターも、ヤフーもグーグルも楽天もアマゾンも、個人情報を丸盗みして、宣伝広告をピンポイントで攻撃してくる阿漕な商売をしていることに誰も気がついていないことに、私は本当に唖然としてしまいます。

人間は、騙されることが大好きなんですね。