田蓑橋の桜

田蓑橋の桜 par Naniwa_sensei

 大阪の浪華先生です。

大阪・中之島の「国立国際美術館」に、「クラーナハ展」を見に出かけてきました。

 東京は桜が開花したそうですね。

大阪の桜見物は「造幣局」の通り抜けが有名ですが、堂島川に面した田簑橋傍の小さな一角に植えられた枝垂れ桜は、日当たりが良いせいか、このように咲き始めていて、カメラを向ける人が目立ちました。

 クラーナハ展は、既に”花のお江戸”では開催が終わり、その巡回が、此処、浪華でも、今月16日まで開かれています。1月28日から始まっているためか、入場者は少なく、ゆっくり見られました。

 1517年の宗教改革から500年を記念した展覧会ですが、この時代に生きた宮廷画家クラーナハは、単なる画家、芸術家というより「政治的に生きた人」とも言えますね。というのも、「宗教改革」のマルティン・ルターとも親交があり、彼の肖像画を何枚も描き、プロテスタントのシンパとして、対立するカトリック側からは、絵の注文をとる”商売人”か”実業家”と見ていたようです。

田蓑橋の桜 par Naniwa_sensei

会場に並んだ作品も、首を切断された男と、貴婦人の「ホロフェルネスの首を持つユナイト」。透けたベールの、愛の女神を描いた、艶かしい「ヴィーナス」。老いた男と、若い女性の不釣り合いなカップル」。どれも、見る人の心理を見越していて、刺激的な絵ばかりでした。

そう言えば、ここを発祥地とする大阪朝日新聞社の見るからに巨大なツインタワービルが完成しつつあります。テナントオフィスと高級ホテルが開業します。

本業である新聞販売が激減、というより頭打ちのせいか、副業の不動産業で生き残りをかける魂胆なのでしょう。

この辺り、天下国家を論じたがる新聞記者諸君は少しも分かっていない。自分たちの足元に野火が迫っているのに、手を拱いているばかり。灯台下暗しですね。

まあ、「教育勅語復活」「共謀罪採決」「お友達加計学園血税導入疑惑」の安倍首相の支持率が、いまだに50%も超えるようでは、この先の日本も心もとないですが。