さいたま市の桜
以前は、殆ど全くと言っていいくらいテレビを見なかったのですが、三途の川を渡り損ねて娑婆に戻ってきてから、よく見るようになりました。
昨日は、有料放送の映画が無料で見られるというので、チャレンジしてみましたら、「タダほど高くつくものはない」の典型で、画面の左端に御丁寧にも「無料放送中」と大きく告知表示して、うまい具合に字幕が読めないように邪魔しているのです。
「この告知を消すには、有料放送をお申込み下さい」との御案内。
さすがです。
見たかったのは、ゲーリー・クーパー、グレイス・ケリー主演の西部劇の名作「真昼の決闘」(1952年)でした。
字幕として読みづらいので、お陰様で「High noon」として、いいリスニングの勉強になりました。
裏切りやら逃亡やらで、たった1人で4人組の一味と対峙せざるを得なくなった保安官の内面がよく描かれていました。
この作品で、アカデミー賞主演男優賞を受賞した名優ゲーリー・クーパーは、この映画公開の9年後、60歳で亡くなっていたんですね。
昭島市の桜
最近よく見るのは、天下の公共放送の「ブラタモリ」です。
あれはよく出来た番組ですね。
タモリの博識ぶりが話題になりますが、事前に相当予習しているんじゃないかと勝手に思ってます(笑)。
そうでなくても、彼は特に地理や地質学には精通してます。
今週と先週は京都でしたので、力を入れて見ました。先週の特集「清水寺」は、特に聖と俗の境目に閻魔大王と小野篁を祀る六道珍皇寺を取り上げてましたが、京洛先生のお陰で何度も京都巡りをしているので、拝観したことがあるので懐かしくなりました。
昨日の特集は「祇園」でした。若い近江アナは、「お茶屋」と「置屋」と「仕出し屋」の三点セットをご存知なかったようですが、それは仕方ないことでしょう。
東京では、「待合」「置屋」「料亭」と呼ばれ、これが揃うと三業地と呼ばれます。
最も有名な花街は、新橋、赤坂、柳橋、浅草、芳町(人形町)ですが、四谷荒木町、大塚のほか、江戸時代の宿場町だった内藤新宿や千住などに面影を少し残しております。
東京・日比谷公園の桜
話は、京都に戻して、祇園にある赤穂浪士や歌舞伎の忠臣蔵でも有名な「一力茶屋」(一見さんお断り)が出てきましたが、江戸時代では、ここが花街の境目だったとはこの番組で初めて知りました。
つまり、江戸時代は、建仁寺の敷地の南側だけを花街として開放していたんですね。
その後、鴨川に堤を作って、敷地を拡大し、明治になって建仁寺の北側も花街として開拓されたようです。同時に四条通りに市電を開通させるために、道路を拡げて花街を移動させた様子もやっておりました。
建仁寺は、京洛先生の御先祖様の菩提寺でもあり、何度も参拝させて頂きましたが、祇園の発展に関わっていたとは全く知りませんでした。寺社領を開放したわけですから。
もっとも、建仁寺が建てられたのは鎌倉時代ですから、それ以前は、今の八坂神社、もともとは祇園社の全て広大な社領地だったんですね。これも知りませんでした。
番組では一言も触れていませんでしたが、前にもこの渓流斎ブログ(2016年5月24日「今来の才伎」)で取り上げましたが、京都の有名な祇園祭りは、この八坂神社(祗園社)の祭神をまつったものです。
そして、この八坂神社は、山城国愛宕郡の八坂郷のゆかりの神社で、この地域に本拠を置いた八坂造は「狛国人より出づ」(「新撰姓氏録」)ということで、高句麗系の氏族だった、というのが古代史の権威上田正昭京大名誉教授の学説です。
古代高句麗とは、今の北朝鮮です。ということは、祇園祭りとは、北朝鮮のお祭り?
今、朝鮮半島では緊張関係にあるので、番組では忖度して、あまり八坂神社の歴史を取り上げなかったのかしら?