Apple ID にはまた参った! 犯人が実力行使か?

嗚呼、また、やられてしまいました。

例の「Apple ID 乗っ取り事件」ですが、またまた引っ掛かってしまいました。

昨日の夜7時前に以下のメールが来ました。

ご利用の Apple ID XXXX@yahoo.co.jp に新しい支払いを設定いただきありがとうございます。

日付と時刻 :  2018年6月18日 10:20 J63S52T70
のブラウザ :

セキュリティ設定の確認と更新を行うには、Appleアカウントページにアクセスします。他のユーザが不正にお客様のアカウントにアクセスしていると思われる場合は、すぐにセキュリティの詳細設定を変更してください。

セキュリティ保護のため、この自動メッセージはご利用のアカウントに登録されていrるすべてのメールアドレスへ送信されています。不明な点がある場合は Apple サポートをご利用ください。

今後ともよろしくお願いいたします。
Apple サポート

 

「新しい支払い設定しました」なんて来たら、焦るじゃありませんか。銀行口座が盗まれたのか?犯人はついに、具体的な行動に出たな、と思ったわけです。そこで慌てて、メール内の「アップル・サポート」をクリックしてしまいました。

そしたら、クロアチア語かチェコ語か分かりませんが、東欧系の言語のサイトが出てきました。

あとで考えたら、これがいけなかったのです。

会社のパソコンはセキュリティがしっかりしてますから、同じ箇所をクリックしてみたら、「このリンクは安全ではない可能性があります。情報を盗まれる危険があります」との表示が現れました。自宅のパソコンはそんな表示は出てきませんでした。

嗚呼、やられた!恐らく、犯人は自宅のパソコンからパスワードを盗んだことでしょう。

そこで、アップルIDのパスワードを変更しようと思ったら、またまた例の中国語の質問と答えが出てきて、それ以上、入ることができず、変更できなくなってしまいました。

嗚呼、参った、参った。困った。

メールにはしっかりとアップルのりんごのマークも付いていて、本物と見分けがつきませんでした。

Apple IDについて は、いわゆる詐欺のフィッシングメールが横行しているようです。検索すれば、色々出てきます。

皆さまも気をつけてください。

パソコンに詳しい石田先生に相談したところ、「不審なメールの添付やリンクは、開けないことが絶対の原則です」と諭されてしまいました。

確かに。でも、焦って慌てると平常心を失ってしまうものです。

皆さまも、普段から、こういう詐欺メールが来るものだと肝に銘じて、絶対に気をつけてください。

若者と老人との間で階級闘争が始まるのか?

五木寛之著「孤独のすすめ」(中公新書ラクレ・2017年7月10日初版)は、タイトルから、てっきり、孤独になることをすすめている話かと思ったら、何と、今は「嫌老時代」で、働かないで、高級外車を乗り回したり、海外旅行に行ったりして遊んで暮らしている老人と、彼らの年金を支え、しかも将来自分たちの年金が確実に保証されていない若者との間の「階級闘争」の時代になるといった予言の書でした。

分からないでもありませんが、「階級闘争」なんて、19世紀的な、日本で言えば1920~30年代か、せめて1960~70年代の全共闘世代風の古さで、何となく違和感を覚えつつ、一気に読んでしまいました。

東久留米「松屋」かき玉蕎麦 800円

上記の「階級闘争」は、何も私が言っているわけではありませんからね。少し引用しますとー。

・私もたまに感じるのだけど、若者が集まるコーヒー店などに高齢者が足を踏み入れると、すーっと空気が冷める気配になる。(100ページ)

・結論を言えば、「嫌老感」はやがて、一種の「ヘイトスピーチ」にエスカレートしていく危険性がないではない、と私は見ています。…「働かない人間たちが、優雅に生活を楽しんでいるじゃないか」「なぜ、生活の苦しい自分たちが、高齢者たちのために身銭を切らなければならないのか」「あいつらは社会の敵だ、排除しろ!」(110ページ)

まあ、こういった調子です。

五木さんは、最後の「おわりに」で、人間不信や自己嫌悪から逃れるいい手段として、「回想の力」を挙げ、これによって乗り越えることができると力説しておられます。

これがなければ、身もふたもない話で終わってしまいますので、唯一の救いです。

本文の中で、五木さんが昔、パリで買った高級靴を買ってそのままにしておいたのを引っ張り出してきたら、当時の60年代に起きたことを色々と思い出しり、昔の流行歌を聴いて、青春時代の思い出に浸ったりする話などにも触れてます。

「懐古趣味でもいいじゃないか。人間だもん」という声が聞こえてきそうですが、相田みつをさんの言葉じゃなかったでしたね(笑)。

カジノ実施法と中東問題

6月15日の衆院内閣委員会で、いわゆるカジノ実施法案が自民、公明、日本維新の会の賛成多数で強行採決されました。

自民、公明、維新の会の皆さん、まずはおめでとうございます。他人がギャンブル依存症になって、借金過多で家庭が崩壊しようが、本人が自殺しようが、その人の勝手ですから、関係ないですもんね。

強行採決した彼らの名前をいちいち列挙しませんが、彼らはギャンブル依存症対策もしっかり盛り込んだと胸を張っているのです。それは、統合型リゾート(IR)の設置数を全国で最大3カ所とし、連続する7日間で3回、28日間で10回に入場を制限するというものです。まあ、これなら、依存症なんかならずに済み、安心だあ~!

カジノは、全国で3カ所ということですが、当然、政治的忖度で、菅官房長を物心両面で支えている横浜港運協会の藤木幸夫会長の推している「横浜」が選ばれることでしょうね、きっと。

京都・三室戸寺 Copyright by Kyoraque-sensei

それはともかく、このカジノについて、国際政治学者の高橋和夫氏がもう何年も前から「日本と中東関係に影響を及ぼす」と警告しています。

私は先日、ラジオで聴いて初めて知ったのですが、カジノを開設すると言っても、パチンコはともかく、日本にそんなノウハウがあるわけがありませんから、当然、海外の大手企業からの投資を仰ぐことになります。その筆頭が、米カジノ大手企業会長のシェルドン・アデルソンという人で、トランプ大統領とも親しく、ユダヤ系の人だそうです。当然、イスラエルのネタニヤフ首相とも親密で、同首相を通して、盛んに日本にカジノ設置を働き掛けてきたそうです。

彼は、マカオやシンガポール(「マリナーズ・ベイ・サンズ」)などでもカジノを経営しています。

アデルソン氏は大富豪ですから、トランプ氏に献金して政治的影響を持つと言われます。また、米国とイスラエルの二重国籍を持ち、イスラエルでフリーペーパーを発行し、ネタニヤフ首相賛美の論調で市民を宣撫しているといいます。当然、米大使館のエルサレム移転やパレスチナ問題などに多大な影響を持つわけです。

国際政治学者の高橋氏は、このアデルソン氏のカジノ企業が日本に進出することになると、中東問題に発展するのではないかと危惧するのです。いまだに日本は中東に石油を依存してますからね。

このことはほとんどの日本人は知らないことでしょう。全て、水面下で物事は進められていたわけですからね。

私も先日、ラジオを聴いて初めて知ったのですが、もしかして、シンガポールにカジノ視察に行った国会議員の皆様の中にも知らない人がいるかもしれません。

所詮、他人事だから関係ないですか。

チョムスキー「誰が世界を支配しているのか?」とは、どんな原則や価値観が世界を支配しているのかということ

ノーム・チョムスキー著「誰が世界を支配しているのか?」を辛うじて読了しました。読破で はありませんね。やっと、読み倒したといった感じです(笑)。

原著「Who rules the World?」by Noam Chomsky  は、欧米知識人の間で大ベストセラーになったらしいですが、その知的レベルの高いこと!

翻訳者の一人である大地瞬氏は「訳者あとがき」の中で、「読みだしたら止まらなくなり、2度読んだ」そうで、版権が日本でまだ取得されていなかったことから、出版社に掛け合って翻訳書を出したといいます。

この本については、前回にも書きましたが、今年90歳になるMIT名誉教授チョムスキー氏による傲慢な「世界の支配者」に対する批判です。

本書の中で特に割かれているのは、1960年代のベトナム戦争、キューバ・ミサイル危機、パレスチナ・イスラエルの中東問題、イラン問題、地球環境問題などです。彼は、国家転覆、大量虐殺…陰に陽に指令する支配者層に対するアンチテーゼの事実を列挙して批判しています。

例によって、目を引いた箇所を換骨奪胎で引用させて頂きます。

・「誰が世界を支配しているのか?」というのは、結局、「どんな原則や価値観が世界を支配しているのか」ということだ。(「世界」とは、ワシントンとロンドンの政治支配者の世界ということ)

・「フォーリン・アフェアーズ」誌とは、支配者階級の間で最も権威のある雑誌だということだ。

・中央銀行である日本銀行は、日本政府が51%の株式を所有しているが、米FRB(連邦準備制度理事会)は、12の連邦準備銀行が株式を持ち、米政府は株式を所有していない。つまり、FRBの実権支配者は私企業ということになる。

・ジョン・ロックは、植民地の管理者だった。

・NAFTAもTPPも、保護主義の要素が強く、決して「自由貿易協定」ではない。「自由」は御用メディアが使う「不当表示」だ。内容の多くは貿易とは関係ない。投資家の権利を守る協定なのだ。おかげで、労働組合の多くが切り崩された。経営者が「労組をつくるなら、工場をメキシコに移転する」と脅したからだ。これには「政府による確実な支援」があった。

この辺にしておきます。

 

京都・宇治「三室戸寺」の紫陽花が見どころです

おはようございます。皆様おなじみの京洛先生です。
梅雨入りで、洗濯がスムーズに運びませんね。迂生は先生なんですけど(笑)。陋宅に自動乾燥機など高級品は持ち合わせておらず、天日干しですから往生します。「〇〇殺すには、刃物はいらぬ。雨の三日も降ればよい」と言いますが、コンピュターが進化している時代でも、天気は、暮らしに大きく影響、左右しますね。
 梅雨時の花といえば、薔薇、紫陽花、菖蒲、梔子(くちなし)、睡蓮などですが、一昨日は、10円硬貨でおなじみの宇治の「平等院」ではなく、その手前の紫陽花の名所の修験宗の別格本山「三室戸寺(みむろとじ)」に出かけてきました。
 此処は1200年前の宝亀年間に、光仁天皇の勅願で建てられた古刹です。平安時代を偲ぶ五体の重要文化財の仏像が安置されていますが、今の本堂は江戸時代の文化年間に建てられたので、まだ180年くらいしか経っていません。
 境内1万株の、紫陽花は、紫、白、ピンクから真っ赤な色まで多彩で、これは見応えがありますね。
 通常、観光客は宇治の「平等院鳳凰堂」までは足が向きますが、京阪電車の「宇治」駅より一つ手前の「三室戸」駅で降りて、同寺に行く人はまだまだ少ないですね。
 それでも紫陽花のシーズンになると、京都新聞はじめ各紙の「京都市内版」で、「三室戸寺の綺麗な紫陽花が今年も咲き始めました」といった記事が出ることもあり、京都市内から「ほんなら見に行きまひょか?」「ついでに、宇治の新茶でも買って来まひょか」という人や、海外からの観光客もやって来ます。
迂生も夕方近くになりましたが、三室戸寺を訪れました。
紫陽花を愛でる人で賑わっていました。どんな紫陽花が咲いていたのか、ご覧頂くべく、早朝ながら御報した次第です。
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トランプ氏は意外にも名大統領として歴史に名を残すかも

幼児を虐待死させて両親が逮捕されたと思ったら、今度は東海道新幹線車内での無差別殺傷事件。その22歳の容疑者は「誰でもいいから人を殺したかった」と取り調べで応えたといいます。10年前の秋葉原無差別大量殺傷事件を思い起こさせます。そして、闇サイトで初めて知り合った鬼畜どもによる浜松市の29才看護師連れ去り死体遺棄事件と耳を疑うような心を痛める極悪事件がここ1週間続き、厭世気分になってしまいました。

これから、「人を見たら泥棒と思え」ではなく、「人を見たら殺人犯と思え」と子どもたちに教えなければならないのでしょうか。殺伐とした世の中は今に始まったわけではありませんが、本当に嫌になってしまいますね。

ところで、史上初の米朝首脳会談が6月12日(火)、シンガポールで行われました。新聞・テレビ等で報道された通りですが、木曜日発売の週刊誌はあまり大々的に取り上げませんでしたね。部数売り上げ向上につながらないからなのでしょう、恐らく。

マスコミのどこも、この米朝会談について、「失敗」扱いで、専門の学者のほとんどが「60点」という辛い採点を付けてます。朝鮮半島の非核化が検証可能という保証をトランプ米大統領が取り付けることができず、北朝鮮に一方的に利する結果になったから、というのがその主な理由でしたが、私は、個人的には「よくやった」と思ってます。つい半年近く前までは、ミサイルが飛び交って一触即発の雰囲気でしたから、両首脳が握手するなどとても想像できませんでしたからね。私なら85点を付けてもいいです。

それより、私自身、以前はトランプ大統領のことは「とんでもない人」だと思っていたのに、この米朝会談をきっかけに、「とてつもない人」だと思うようになりました。

有言実行の人で、これまで公約していたことの中で、「メキシコ国境に壁を建設してその費用をメキシコ側に支払わさせる」という以外は、ほとんど実行してきたのではないでしょうか。TPPからの離脱、地球環境問題のパリ協定からの離脱、貿易戦争に発展しかねない鉄鋼、アルミ、自動車等への高い輸入関税などです。

特に日本の基幹産業である自動車に以前の2.5%からその10倍も25%に引き揚げる暴挙は、日本人としてとても許せませんが、トランプ大統領はほとんど国益のため、自国第一主義を声高に叫び、失業率を17年ぶりに3%台に低下させるなど、ラストベルト地帯でも景気のどん底から明るい兆しが見えてきたという報道もあります。

17年前の2001年はクリントン大統領ですから、その後のブッシュ大統領もオバマ大統領もできなかった景気回復を、禁じ手かもしれませんが、成し遂げたのですから、一目を置くべき大統領かもしれません。

勿論、好き嫌いは別です。

これまでの世界中のマスコミがトランプ大統領を悪者扱いにしてきたおかげで、世界中の人々が彼に偏見を持つようになりました。

しかし彼ほどの愛国主義者はいないかもしれません。極右の超国家主義者かもしれません。でも、これまでの歴史家らが指摘するような超国家主義者=軍国主義者と彼には当てはまらないようです。

「誰でも戦争ぐらい簡単にできる」「戦争ゲームのような米韓合同軍事演習は中止する」といったようなトランプ大統領の発言は、驚きを禁じ得ませんでした。私も、彼のことをイケイケドンドンの軍国主義者だと思っていたからです。

平和主義者と言われたあのケネデイ大統領が、南ベトナムに軍事介入して、ベトナム戦争を泥沼化させた張本人なのですから、皮肉なものです。マスコミや歴史家によるネーミングは当てにならないということでしょう。

大金持ちのトランプ大統領ですから、只管自国第一主義、保護主義政策を取るので、中国のように領土拡大の野心などありません。

彼は、IMFやEUなど国際組織に対してはかなりの猜疑心を持っており、貿易も多国間協定ではなく二国間で結ぼうとしてます。

スポーツのIOCやFIFAの汚職事件を見て分かるように、国際組織には莫大な利権があります。トランプ大統領は、殆ど仕事しないでその利権だけを独占している国際官僚貴族の腐敗ぶりを見聞したからこそ、敢えて逆方向の自国保護主義に向かったのではないかと勘繰りたくなります。

勿論、アメリカは中間選挙を控えており、「トランプのパフォーマンスは、点数稼ぎ」という批判はよく分かります。

しかし、リベラルのハリウッド俳優が彼を「アホバカ」扱いするなど、あまりにも彼を侮辱するような心無い批判が多過ぎたので、敢えて個人的見解をさらけ出してみました。

これからの展開次第では、「名奉行」から「悪代官」に転落する可能性もありますが、意外と「名君」として名を残すのではないかと思ってます。ただし、米国の歴史教科書で(笑)。

パソコンのトラブルで疲労困憊 チョムスキーの「誰が世界を支配しているのか?」も問題山積で重すぎる話

ここ2,3日、先日買い換えたばかりのDell パソコンでちょっとトラブってます。

Wi-Fiの接続で、通信速度が極端に遅くて、うまく繋がらないと思ったら、原因はルーターが「節約モード」になっていたためで、「節約モード」をオフにしてやっとスムーズに繋がり、解決しました。

そしたら、今度は、Windows10のエクプローラーEdgeとかいうのが、うまく起動しません。どうやら買ったばかりなので、うまく初期化されていない感じで、すぐ「IMEが無効です」とバッテンが表示されて、フリーズしてしまいます。

相手は機械ですから、こっちがイライラしても始まりませんが、時間ばかり無駄に流れて疲れてしまいます。

今日は会社の富士通のパソコンまでご機嫌斜めで、社内無線LANで繋がってますから、アップデートを指令され、再起動をかけたら、今度は、ワードもブラウザーもフリーズ(もしくは応答なし)ばかりするようになり、仕事が何度も中断されて余計疲れました。

幸い会社には技術担当の青年がいるので、診てくれますし、個人用パソコンの方は、この機種を勧めてくれたITに詳しい石田先生がいるので、何度もメールで問い合わせて、救って頂きました。感謝深謝多謝です。

先達はあらまほしけれ、ですね。

銀座「能登輪島」 能登ランチ定食850円

そんな中、今、寸暇を惜しむようにして、ノーム・チョムスキー著、大地瞬、榊原美奈子訳「誰が世界を支配しているのか?」(双葉社、2018年2月25日初版)を読んでますが、内容が深刻過ぎて、心苦しいといいますか、読み進めるのが辛いです。

チョムスキーは、「生成文法理論」を提唱して現代の言語学に革命を起こした言語学者で、私の学生時代から既に著名で、雲の上の存在のようなオーソリティーでした。今はどうしているのか、学生時代の友人の安田君という奇才が熱烈に信奉していたことを思い出します。

チョムスキーは1928年、米ペンシルベニア州生まれですから、今年90歳です。マサチューセッツ工科大学(MIT)名誉教授。1960年代のベトナム反戦運動から筋金入りの反政府主義者で、何度も投獄された経験の持ち主です。

ですから、この本も反体制=反米、政府批判の書と言ってもいいでしょう。何しろ、アメリカという国の成り立ちである先住民の大虐殺にも触れ、裏庭である中南米には親米政権になってもらわないと困るので、CIAによる反米国家の転覆(チリのアジェンデ政権など)や、「世界制覇」を維持するためのイラク、イランに対する封じ込め、親イスラエル寄り政策によるパレスチナ人の虐殺への直接的、間接的加担、そしてゴールドマン・サックスなどによる金融支配など、これでもか、これでもかと抽出し、白日の下に晒し出します。

比較的進歩的で、穏健派と言われた民主党のケネディやクリントンやオバマ大統領についても、「共和党のブッシュよりひどい」とコテンパンに批判します。

パレスチナ問題にせよ、地球環境問題にせよ、本書でこれだけ多く問題提起されると、とても、とても、安穏には暮らせず、まともな神経では立ち向かえないと思いました。

正直、逃げ出したくなりました。

さて、一体、誰が世界を支配しているのか?ーチョムスキーによると、「世界」とは、ワシントンとロンドンの政治支配層のことで、彼らの意にそぐわない輩のことを「テロリスト」とか「過激派」とかレッテルを貼り付けて、最後は殲滅するというのです。

個人的に以前から「正義」というのは胡散臭いと思ってきましたが、正義というものは、そういう脈絡で主張されていくものなのですね。

「勃興するチャイナタウン 中国人激増の西川口をディープルポ」から多くを知りました

最近、電車に乗っても、街を歩いていても、外国人が増えたような気がしています。

それも、観光客ではなく、子ども連れ、乳母車で電車内に突進してくる赤ん坊を連れた母親など、どうみても働いて暮らしているような外国人家族です。数年前ではなく、1年前から急に増えた気がします。

先日、都心から離れた京浜東北線沿線の某駅で、目だけを出したブルカを着た黒ずくめの女性を、この年で、間近に生まれて初めて見たときは、さすがに驚きました。嗚呼、そういう時代になったのかと。

新聞の片隅に載ってましたが、今や、全国のコンビニでは約2万人の外国人が働いているそうですね。「留学生」とか「研修生」という「かたち」らしいのですが、実質、門戸開放ということなんでしょうね。超高齢社会の少子化で、霞ヶ関も財界も永田町も「人手が足らない」「人手が足らない」と恐怖心を煽ってますから。

京浜東北線といえば、東京の赤羽から二つ目に西川口という駅(埼玉県川口市)があります。ここは、かつては過激な風俗店がひしめく歓楽街だったのですが、いや、らしいのですが(笑)、2000年代前半から埼玉県警による一斉撲滅キャンペーンなどで店が激減し、「空白地帯」になったビルに中国人が大勢大挙し、今や、横浜や神戸と比べ物にならないくらい本場の中国料理店(日本人向けの中華料理ではなく、中国人による中国人のためのモノホンの中国人向け味付け料理)が軒を連ねるようになったそうです。

「日本にいながらにして本場中国料理が味わえる!」と「日本人観光客」も押し寄せているそうです。

この模様を現地ルポしたのが、高口康太さんというジャーナリストで、「週刊東洋経済」2018年2月3日号の「隠れ移民大国ニッポン」特集に「勃興するチャイナタウン 中国人激増の西川口をディープルポ」と題して、探訪してます。

もう4カ月以上前に出た雑誌なので、データがほんの少し古くなってしまいましたが、川口市に住む中国人は、2012年末~17年6月末で6222人増加し、1万8698人。市民の3・2%が中国人だといいます。今(2018年6月)は、これよりさらにもっと増えていることでしょう。

川口市は、東京都と埼玉県の県境の荒川を越えた埼玉県の街で、吉永小百合主演の「キューポラのある街」の舞台として知られています。東京と比べると物価も土地も家賃も安いことから、多くの外国人が住むようになったとも言われます。

特に西川口では、中国人が多く住み、中国語の看板が多くみられ、日本語ができない読めない書けない中国人でも生活に困らないため、いつの間にか集まるようになったと言われてます。

先ほど取り上げたルポでは、高口さんはよく取材しており、「飲食店は東北地方(かつての満洲)出身者が多く、水商売は福建省出身者が多い」とのこと。お互いに棲み分けしているらしいのです。

店舗を借りるのに高額の敷金がいるはずですが、ちゃんとそこには裏業者がいて、闇取引の地下銀行もあることも暴いてます。

この記事は、骨太のルポルタージュとして私は絶賛したいと思います。

ちなみに、高口さんの奥さんは中国・天津出身で、西川口駅前エリアを歩きながら「(ドラえもんの)どこでもドアで中国に帰ったみたい。懐かしい!」と感激したそうです。

電車内を見回すと、働き盛りの日本人の紳士淑女のほとんどがスマホのゲームに熱中してました。国際競争時代、これでは、日本人はハングリーな外国人に負けてしまうなあ、と思った次第。余計なお世話か?

ただのネット情報は「万引き情報」

福島の柴先生です。
渓流斎「おや、随分お久しぶりですね」
柴「おぬしは最近、六本木のデスコでブイブイいわせてるらしいじゃないか」
渓「何十年前の話をしてるんですか」
柴「おお、随分久しぶりだったからな。ところで、『米朝首脳会談』はマスコミの予想を大きく覆して『和気あいあい』で終わるでしょうなあ。『拉致問題』はどうなりますかなあ。注目しているのは日本だけの話で、刺身のツマにもならないかもしれませんぞ」
渓「急に随分大胆な発言…」
柴「まあ、長州の安倍首相が、単なる『米国頼み』で、自分では何も拉致交渉していない。そのことを全く批判しない日本のマスコミは痴呆老人と同じですよ。NHKを見ていたら『安倍の代理人』の岩田明子記者が『トランプさんが、このホテルを決めたのは、安倍首相が訪米した時に、板門店よりこちらが良いと進言したからです』と話していましたが、まさに、安倍政権べったりの御用ジャーナリスト田崎四郎の『女・田崎』版です」
渓「あらま、凄い言い方!」
Copyright par Kyoraque-sensei
柴「また、話が変わるが、電脳空間では色んな情報が飛び交ってますなあ。『金正日は日本人だった』なんという『説』まであります。金日成の右腕だった陸軍中野学校出身の畑中里の息子だったというのです。まあ『噂』ネタでしょうなあ(大笑)。近頃、ネットではなく、直接に個人と一対一で話をしたりする人や、直かに、おカネを投じて情報を入手する人が本当に少なくなりました。トランプ米大統領が『包括、多国間交渉』よりも個別の『一(国)対一(国)の交渉』を主張するのは時代のその先取りですよ(笑)。
 合理的に見えるようでも、もう、多国間、包括交渉の時代じゃないのです。WTOもG8もTPPもEUもすべて包括、団体の取り決めです。時代遅れなのです」
渓「おやおや、随分、話がバカでかくなってきましたね」
柴「マスコミ出身の貴人も御存知のように、直接の情報収集にはおカネがかかるので、その『値打ち』が分からない人間ではやれません。ただし、手間がかかっても直接情報は中身があります。だから、ただのネット情報は、いわば、安直な『万引き情報』なのですよ」
渓「うまいこと言いますね。カンヌ映画祭グランプリの是枝監督『万引き家族』をご覧になったんですか?」
柴「もちのろんだよ。それより、この映画は右翼からは頗る評判がよくないらしいな。いつも、アッキーと手をつないで映画鑑賞する映画好きの安倍首相も、この映画は全く無視。是枝監督の『公権力から距離を置きたい』とブログに書いたことに腹を立てているという噂が流れている」
渓「ははは、それも『噂』情報でしょう。昔、先生は、ネットなんて単なる『便所の落書き以下』と称されてましたが、最近は『万引き情報』に格上げですか?」
柴「格上げじゃないよ。今でも『便所の落書き以下』という思いは変わってない。ネット情報もSNSで故意にコンピューターで操作して、フェイクニュースを垂れ流したり、リツイートしたり、拡散したりしているらしい。おっそろしい世の中になったものだよ」
渓「御意。確かに。何を信用したらいいのか分からない時代になってきましたね。ネットには『万引き情報』といわず、『詐欺情報』が溢れてますからね」
柴「ま、気をつけることだね。自分だけは引っかからないと傲慢になったらおしまいだよ。…ということで、今日はこの辺で」

自殺した米有名シェフ、ベトナムでも悲しみに包まれる

昨日の休み、家でたまたま米CNNテレビを見ていたら、米著名料理人アンソニー・ボーデインさん Anthony Bourdain という人が、8日にフランス・アルザス地方のケゼルスベールの高級ホテルで首吊り自殺したというニュースが報じられていました。61歳だったといいます。

私は全く知らない人でしたが、2013年に放送が始まったCNNの料理・旅番組「パーツ・アンノウン(邦題:アンソニー世界を駆ける)」に出演して、一躍人気者になり、世界中で顔が売れている超有名シェフだったとか。

2016年にはオバマ大統領(当時)がベトナムを公式訪問した際に、彼と2人でハノイ市内のブンチャー(つけ麺)食堂で、気軽に食事を取っている姿が同番組で紹介されたこともあり、ベトナムでもボーデインさんの人気が高かったといいます。

“Low plastic stool, cheap but delicious noodles, cold Hanoi beer.” This is how I’ll remember Tony. He taught us about food — but more importantly, about its ability to bring us together. To make us a little less afraid of the unknown. We’ll miss him.

↑ オバマ氏による追悼ツイッターから転載(オバマ氏の右がボーデイン氏)↑

何と言っても、ボーディンさんはその前に何度もベトナムを訪問し、ベトナム料理の魅力を世界中に伝えるテレビ番組を何本か制作していたそうです。

ボーディンさんは気取らない性格で多くの人に愛されたらしく、あの大統領のオバマ氏と食事をするというのに、豪華とは言えない狭い大衆店で、ビールを飲みながら、わずか3米ドル程度のポーク麺と春巻きを注文して食べたといいます。ボーデインさんが、この店の味を気に入っていっていたからなのでしょうね。

お蔭で、そのハノイ市のつけ麺店「フオンリエン」は、世界中から観光客が押し寄せるほどの人気店となり、店内にはオバマ大統領とボーディンさんが座った上の写真の小さなテーブルといすがショーケースの中で飾られているそうです。

ボーディンさんの死を知った多くのベトナム人がこの店に詰め掛けて、彼に哀悼の意を捧げるとともに、ベトナム料理の素晴らしさを世界中に広めてくれたことを感謝していたことが、地元の新聞に載っていました。

かつて米国はベトナムで泥沼の戦争を続け、枯葉剤などの後遺症もいまだに残り、ベトナムにとっては、憎んでも憎み切れないかつての敵国なのに、こうして、食を通して市民レベルの友情が育まれるものなのですね。

ホッとするエピソードでしたので、茲にご紹介致しました。