立ち飲み屋の赤羽「いこい」は

ローマ

公開日時: 2007年3月21日 @ 19:25

総務省が発表した2006年の「労働調査」によると、年収が200万円未満のワーキングプアと呼ばれる人たちは、自営業が443万人、正社員が447万人、パート、アルバイト、派遣、契約などの非正規社員が1284万人で合わせて、2174万人に達するそうです。

労働総人口が6384万人なので、実に日本人の3分の1がワーキングプアなのです。これに、年上限200万円の失業保険が受給されている失業者294万人、年200万円が支給される生活保護世帯が106万世帯あることから、日本全国で、2500万人を超す人がワーキングプアということになります。

ちなみに、米国では、「4人家族で、年収1万9307弗以下」の人が3700万人おり、彼らは人口の12・7%を占めるといいます。

日本では、およそ、四人に一人が貧乏人ということになるのでしょうか。

これが、現代社会の実態です。

テレビや新聞雑誌であれこれしゃべっている人間は、当然のことながら、彼らの「痛み」は分かっていません。無視するか、無知のまま、発言しています。

赤羽にある評判の立ち飲み屋「いこい」に行ってきました。朝7時から夜10時までやっている店です。

朝7時から飲みにくるような人はどんな連中なのでしょうか?というより、朝7時から飲まざるをえない人たちの心をあなたは理解してあげることができるでしょうか?

ビール380円、お酒1合が180円、煮込み110円、鰺刺身150円、おでん150円…といった激安さです。

お客さんは平均年齢50歳。髪の毛はボサボサの白髪交じり、顔は日に焼け、深い皺がナイフでえぐったように縦横に走り、服装は、ペラペラの作業服のようなジャンパーにジーパンでお世辞にも立派とは言えません。手を厚く、赤く腫れぼったく、肉体労働に長年従事したような体つきです。

恐らく、みんな独身。どいつもこいつも似通って、髭面で、歯が抜けた人も多い。どこか、憎めない酔っ払い連中で、大宮の競輪場で身ぐるみを剥がされて、オケラ街道をトボトボ歩く連中と瓜二つでした。

それは他人事だと思っていたら、鏡に写った自分の姿でした。

ポールよ、おまえもか!

ローマ

ロックファンを自認する作家のYさんが、「『9・11』以降、ロックは死んだ」といったような主旨のエッセイを書いていました。

古い話ですが、2001年の9月11日の同時多発テロに際し、たまたまニューヨークに滞在していた元ビートルズのポール・マッカートニーが、ショックを受け、その後、ニューヨークで支援コンサートを開催しました。Yさんは、深夜にテレビで、そのコンサートの中継を見ていたら、ポールが「米・英軍の軍事行動に関して全面的に支援する。テロを撲滅しよう!」と叫んで、聴衆から拍手喝さいを浴びていたというのです。(残念ながら、ポールがコンサートを開いたことは知っていましたが、私は、この映像は見ていませんでした)

その時、Yさんは思ったそうです。「その軍事行動で、殺されるアフガニスタンやイラクの市民はどうなるの?ああ、これで、ロックは死んだなあ」

1950年代から若者に圧倒的な支持を得たロックミュージックは、かりそめにも、現体制に対する反逆のシンボルでもありました。60年代にヒッピーやフラワームーヴメントなど、今のフリーターの魁みたいな若者もいましたが、スタンスとしては、既得権を崩して、反逆しようというのが根底にありました。

そのシンボル的存在がビートルズで、特にジョン・レノンは「平和を我らに」などを歌い、愛と平和を訴えて、反戦デモ行進に度々参加しました。その挙句の果てが、CIAに付け狙われることになり、「CIAによるジョンの暗殺説」なるデマが飛び交うほどでした。

そのビートルズの片割れのポールが、年老いてこの有様だったとは…。

日本にポールに相当する人はいませんが、例えば、元キャロルの矢沢永一が、自衛隊のイラク派遣支援コンサートを開催するようなものだ、と言えばいいのかもしれません。

同時期、来日したローリング・ストーンズの面々がインタビューに出ていて、当時のイラク戦争(今も続いていますが)について見解を求められると、ロン・ウッドは「戦争なんて、何であろうと、とんでもない!」と首を何度も振って拒絶反応を明確にしていました。

英国国家から「サー」の称号を得た貴族のポールが体制的なメッセージをして何が悪い?と言われれば、それまでですが、あまりにも体制的な色が付いた音楽は、個人的には、もう聴く気がしませんね。

アングロ・サクソンの植民地主義者と何の変わりもないじゃありませんか。

日本を愛したジョン・レノンだったら、どんな行動を取っていたでしょうね。

「高島易断を創った男」

フォロ・ロマーナ

持田鋼一郎著「高島易断を創った男」(新潮新書)を読了しました。

有楽町の三省堂で、目立つ所に平積みになっていて、手に取ってみたら面白そうだったので、買ってみることにしたのです。

偶然とはいえ、こんな面白い物語は、本当に久しぶりでした。まさに、「血湧き、肉躍る」といった表現をしても大袈裟ではないと思いました。子供の頃にワクワクして読んだ「ジャン・クリスト伯」や「岩窟王」や「ああ無情」の感動に近いかもしれません。ハラハラドキドキで、これからどうなってしまうのか、手に汗を握る感じでした。

初版をみると、2003年8月20日でした。4年近く前に出版されたのに、話題になったことさえ知りませんでした。でも、大型書店でいまだに並べられていることから、ロングセラーなのでしょう。知る人ぞ、知る世界です。

この本は、まさに「高島易断」を創った呑象高島嘉右衛門の伝記です。私も、高島呑象といえば、易者としか名前を知りませんでした。どういう人だったのか、まるっきり知りませんでした。しかし、この予備知識が全くなかったおかげで、彼がどうなってしまうか、ハラハラドキドキしながら、ページを捲るのが惜しいくらい、寝食を忘れるくらいこの本に没頭してしまったのです。

もし、私のような経験をしたいのなら、この先は読まない方がいいかもしれませんよ。粗筋を書いてしまいますから。

まず、高島嘉右衛門(1832-1914年)は、易者ではありましたが、本職ではないということです。本職は、幕末から明治にかけての激動期に生きた実業家だったのです。晩年に隠棲した横浜に高島町の名前を残しています。「占いは売らない」と言って、鑑定はしても金銭を取らなかったと言います。莫大な資産を作ったので、その余技でやっていたものと思われがちですが、已むに已まれぬ事情があって、易をやるようになったのです。彼が「易経」を本格的に修行したのも、獄中だったぐらいですから。まさに、波乱万丈といって言い生涯でしょう。現代人がどんなに逆立ちしても敵わない濃密さです。彼の一生と比べれば、私のそれは、芥子粒みたいなものです。

今の銀座通りの裏手に当たる江戸三十間堀町に材木商兼建築請負業の長男として生まれ、(幼名清三郎)、抜群の記憶力で、早くから商才を発揮し、元服してまもなく、佐賀の鍋島家江戸藩邸奥方居宅の普請で、請負金額の約1割3分、450両の利益を得て幸先のいいスタートを切ります。しかし、これは、彼の波乱万丈の生涯の序の口です。簡単に記すと…

●17歳で岩手の南部藩の採鉄・製鉄事業に参画するが、失敗。

●22歳で父嘉兵衛が亡くなり、父親の莫大な借金を背負う。(父嘉兵衛の名前を継ぐ)

●23歳。安政2年(1855年)の大地震による大火を「予想」して、事前に材木を買い占めて、材木の売却と鍋島家の請負工事などで、2万両の利益を得る。

●24歳。安政3年(1856年)8月の暴風雨による江戸の河川の氾濫で材木が流失。南部藩の建設工事で、約定料金のうち2万5千両を支払われず、昨年の利益を全部吐き出しても、2万両(今の約1億円)の負債が残る。

●安政6年(1859年)27歳。鍋島藩家老の田中善右衛門の紹介で横浜に伊万里焼などの佐賀特産品販売の「肥前屋」を開店。

●横浜の居留外国人との金貨密売事件で指名手配。箱根湯本で逃亡生活を送るものの、自首し、伝馬町の牢に入獄。万延元年(1860年)、28歳。古畳の間にあった「易経」を発見し、これまで他人を恨み、自分を嘲ていた愚かさに気がつき、この難解な「易経」すべて暗記する。

●慶応元年(1865年)33歳、赦免。名前を嘉右衛門と改める。「江戸所払い」となり、再起をかけて横浜で材木店を始める。通訳を雇って、外国人との商談を発展させ、イギリスの公使館建設を請け負う。1万ドル以上の利益を手にする。

●維新後は、ガス会社を設立したり、横浜に下水を敷設したり、旅館や学校を創ったり、北海道に農場を作ったり、八面六臂の活躍。伊藤博文に請われて、日清・日露戦争の戦局を占ったりして、悉く的中する…

大正3年(1914年)、82歳で没。

確かに、著者は、高島の孫の後藤達さんらに直接話を聞いたり、高島自身の著作などに当たって、依拠しているので、全面的に高島嘉右衛門の「偉人伝」的な書き方に終始しています。

維新後の高島は、伊藤博文、大隈重信、陸奥宗光、副島種臣らに接近して、「政商」に近い行動を取っています。批判的な記述が全くないので、少し、読み足りない部分はありますが、それらを差し引いても、彼の生涯は驚きの連続です。

読了後、溜息が出てしまいました。

唖然、呆然、怒髪天を衝く

ローマ

個人的なことを書きます。

先週の金曜日に私の住むマンションの隣家で小火(ボヤ)騒ぎがありました。

不幸中の幸いでした。

正確に言うと、隣りの隣りの部屋の504号室で、隣家の501号室のKさんが異常に気がついて、消防署に電話して「早期発見」のおかげで、ボヤで済んだのでした。

私が、その部屋に入った時には、火は鎮火していたものの、煙が充満していて、息子さんが部屋で倒れていました。動かそうと思っても、恐らく身長は185センチくらい、体重も90キロ以上あり、とても、動かせませんでした。少し煙を吸い込んでしまったの苦しくなり、外に出て、再度、挑戦しようとしたときに、消防員が駆けつけてきてくれて、すべて、解決しました。消防車は3台、消防員は30人以上来たのではないでしょうか。

私も煙を吸い込んでしまったので、その日は半日、気分は冴えませんでした。

これだけの大騒ぎになったのに、504号室の住人は、その後、Kさん宅にも私宅にも何の挨拶もありませんでした。

別に「貸し折り」を持って来いと言っているわけではありません。ただ一言、「先日はご迷惑をお掛けしました」と言ってくだされば、「これからは気をつけてくださいね。我々も協力しますから」で終わる話なのです。

そんなコミュニケーションさえありません。

背中がそら寒い恐怖さえ感じました。

実は、504号室の住人は、昨年末、ひっそりと引越してきて、近隣に何の挨拶もありませんでした。ですから、家族構成も名前すら知らなかったのです。

それが、今回、判明したことは、どうやら、お父さんと息子の二人暮らしで、母親は事情があって、いませんでした。その息子さんも知的障害のある人でした。30歳くらいにみえたのですが、16歳でした。

そういう複雑な事情があって、引っ越してきても周囲に挨拶をせずに「ひっそりと」暮らしたいという気持ちは分からないでもありません。しかし、とはいえねえ…

お父さんが仕事に出ていて、息子さんが一人きりになった時、また、火の不始末で、再度、こういう事態が起きない可能性はありません。消防も、詳しい、出火原因を詳らかにしなかったので、ますます、疑念と不安が深まります。

それにしても、このお父さんという人の頭の神経がどういう構造をしているのか分かりません。

常識に欠けた人が世の中にいるものだと注意しながら生きるしかないのかもしれません。

さっぱりわからん

ローマ

「健康になれれば、死んでもかまわない」というのは、よくできた小噺だと常日頃から思っています。

ですから、「紅茶キノコ」だの、「指回し」だの「1円玉を腰に貼ったら長年の腰痛が治った」などといった「民間療法」でも「へー」と思って、興味を持って眺めていたりします。

そういった「眉唾もの」の健康情報ですと、まあ、笑って許せますが、権威のあるドクター資格を持った医学者が正反対のことを言ったりすると、どちらのことを信じたら、さっぱりわからなくなってしまうのです。

これは、大袈裟に言えば、犯罪に近いのではないでしょうか。

このブログでも昨年の8月27日に「病気にならない生き方」というタイトルで、胃腸内視鏡外科医の世界的権威である新谷弘実氏の著作を紹介しました。http://blog.goo.ne.jp/keiryusai/e/396138f2f116658fb46c72ec2411bdb7

同氏は、俳優のダスティン・ホフマンや中曽根康弘元首相ら、これまで30万例以上の胃腸を診てきた結果、

●食生活は肉食を避け、菜食中心にすること。植物性(穀物、豆類、野菜、キノコ類、果物、海藻)85%、動物性(肉、魚、卵、牛乳など)15%が理想。

●市販の牛乳は「錆びた脂」なので、牛乳や、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品は食べない。

ことなどを力説していました。

この影響で、私などは、牛乳を飲まなくなったし、ヨーグルトも食べなくなったくらいなのです。

ところが、昨日、東京新聞に掲載されていた病理学者の家森幸男氏によると、まるっきり、正反対のことを言っているのです。

要するに、健康と長寿を願うなら「もっとたくさんヨーグルトを食べなさい」と主張しているのです。

同氏は、一時期ブームになった「カスピ海ヨーグルト」を日本に広めた「仕掛け人」ですから、無理もない話なのかもしれませんが、庶民は、どっちを信じたらいいのか、さっぱりわかなくなってしまいますよね。

家森氏は、1985年から2005年にかけて、25カ国61地域を駆け巡り、1万5千人の尿を集めて、成分を調べて、脳卒中を防ぐために「減塩とタンパク質を摂ることが重要」という結論に達しました。

特に食塩に含まれるナトリウムは、コレステロールの吸収を促し、取りすぎると高血圧や動脈硬化の原因になるといいます。

日本人は一日平均12gの食塩を摂取しますが、これを6gまで減らせば、脳卒中の死亡率はゼロまで低下させることができるというです。

「ヨーグルト」では見解がまるっき正反対の二人ですが、野菜や穀物を中心にした食生活を推奨していることだけは共通しています。

家森氏によると、大豆に含まれるイソフラボンや魚に含まれるタウリンには、血圧やコレステロールを下げ、血流をよくして、ガンを予防したりする働きがあるといいます。

それにしても、ヨーグルトです。

新谷氏は「食べるな」と言いますし、家森氏は、毎日、きな粉入りの「カスピ海ヨーグルト」を食べて、植物性タンパク質とイソフラボンを吸収し、健康を保っていると言います。

さて、食べるべきか、食べざるべきかー。

ポール離婚

ローマ

私は、自他ともに「ビートルズ・フリーク」として認められています。(え?誰が?誰のお墨付きで?)ポール・マッカートニーの離婚問題が決着したようですので、備忘録として書きます。興味のない方は、少し長くなるので、これ以上、お読みにならなくて結構ですよ。

●ポール(64)は、離婚係争中の妻ヘザー・ミルズ(39)に対して、現金2500万ポンドとロンドンのセント・ジョンズ・ウッドにある400万ポンド相当の豪邸(私も今村君と一緒に見に行ったことがあります)を分与する。ということで、慰謝料の合計は2900万ポンド(約66億円)。

●2人の間に生まれた娘ベアトリス(3)の養育権は共同とする。

11日付のニューズ・オブ・ザ・ワールド紙http://www.newsoftheworld.co.uk/story_pages/news/news1.shtmlによると、2002年6月にポールがヘザーと再婚した際、もし、離婚したら、ヘザーに2000万ポンド(約46億円)の財産を分与するという契約を交わしていたといいます。昨年7月に二人が離婚申し立ての手続きを開始すると、ヘザーはポールの資産総額8億2500万ポンド(約1881億円)の4分の1近い2億ポンド(約456億円)の分与を請求していたといいます。

ちなみに、「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」紙というのは、日本の「夕刊フジ」や「日刊ゲンダイ」に当たるのでしょうか?ビートルズの名盤「アビイ・ロード」にも登場します。ジョンの歌う「ポリシーン・パム」という曲です。しかし、日本版の歌詞カードには「世界中の新聞」と誤訳されています。「彼女は世界中の新聞をにぎわせるそういうタイプの女なのさ」となっています。

これでは、少し、ジョンの言いたいニュアンスが伝わりませんよね。殿方なら分かるでしょうから、これ以上書きませんが。

さて、「したたか者」のヘザーが、わずか4年の結婚生活で得た分捕り金が66億円だったとは!高いのか安いのか、庶民には分かりません。

それより、世界の歴史で、最も著名で成功した芸能人であるポールの資産が1881億円とは!

ちなみに、ほぼ同時期に離婚が成立したロシア人の大富豪でサッカーのイングランド・プレミアリーグ「チェルシー」のオーナーのロマン・アブラモビッチ氏(40)の総資産を知って驚きました。彼は16年連れ添ったイリナ夫人と5人の子供の親権や財産分与で合意に達したということで、詳細は明らかにされませんでしたが、彼の総資産は何と110億ポンド(約2兆4700億円)なのだそうです。

アブラモビッチ氏が何をしている人なのか知りませんが、あれだけ、世間に晒し者になっているポールの12倍以上の総資産があるとは!

驚き、驚きです。

アブラモビッチ氏は、どうやら25歳のロシア人モデルと再婚するようですが、どういう人物なのか、ご存知の方はコメントしてほしいものです。

「『狂い』のすすめ」

ローマ

ひろさちや氏の「『狂い』のすすめ」を面白く読んでいます。言い方は悪いのですが、「天下の暴論」と言っていいでしょう。悪い意味で使っていませんが、大袈裟に言えば、これまでの常識や定説をひっくり返すコペルニクス的転回です。

とにかく「世間を信用するな」「常識を疑え」と奨めているのです。

何しろ「人生に意味なんかありはしない。だから、生き甲斐だの、目的意識を持つな」と言うのです。

「自分を弱者だと自覚して、自由に孤独を生きよ」と促します。

どこか坂口安吾の「堕落論」に通じるところがあります。

筆者は若い時に最も影響を受けたサマーセット・モームの「人間の絆」から引用します。

「人は生まれ、苦しみ、そして死ぬ。人生の意味など、そんなものは何もない。そして人間の一生もまた、何の役に立たないのだ。彼が生まれて来ようと、来なかろうと、生きていようと、死んでしまおうと、そんなことは一切影響もない。生も無意味、死もまた無意味なのだ」

もちろん、これを聞いて、虚無主義に陥る人もいるでしょうが、「人間の絆」の主人公フィリップはその正反対で、自己を解放されるのです。

「今こそ責任の最後の重荷が、取り除かれたような気がした。そして、はじめて、完全な自由を感じたのだった。彼の存在の無意味さが、かえって一種の力に変わった。そして今までは、迫害されてばかりいるように思った冷酷な運命と、今や突然、対等の立場に立ったとような気がしてきた。というのは、一度人生が無意味と決まれば、世界はその冷酷さを奪われたも同然だったからだ」

現在、順風満帆な人生を送っている人には、何の効果もない言葉でしょうが、逆境に晒されている人にとって、これ程心強い哲学思想はありません。

私も大いに救われました。

福音

体がとにかく冷えているようです。温めるようにしてください。恐らく心が冷えきっているからでしょう。しかし、めげてはいけません。

あなたは、今の社会では 生きるのがとても 生き辛いタイプでもあります。でも 諦めないでください。今は変化の時代なのです。今まで 本当に頑張ってきましたね。でも、もう 未来は絶対大丈夫です。あなたは本当の事をする人です。すごく「気」を取り入れやすい体質です。あなたには 強力な後楯が必要なようです。 風をもって働き、風のようにあらゆる面にも 進み行くことができますが、 必ず強力な背景がなくてはなりません。自己の信じるところに突貫主義の使命を守り、強情と自尊心を反省しつつ進めば 世人の引き立てにて 思わぬ幸運をつかみます。それが使命なのです。

ローマ

あなたは、とても素直な人だ分かって、驚きました。 あなたの気性とは「 性はげしく 勇 つねに充満し善にも悪にも強い。 常に不平不満を帯びて 怒気内心に溢れるがごとき相を備へるのが常でありますが、義心強く 頑固一徹の風自ずと表に現れる。我が儘勝手な風強く、高慢と意地の強きために、損する事しばしばありますが、悪意をもって人を落とし入れようとする小細工などはできません。勇と智が強くて 仁 (和)が少ないのがミタマさんのタイプです」。だから、あなはいかにも人間関係を円満にするのが苦手かわかります。成就する為には協力者がいかに大切かがわかります。風のタイプだから、強力な後楯がないと消えてしまうのです。だから不安なのです。

あなたには伝える使命を必ず果たせます!! 本を書くかも知れません。 今 どんなに辛いかわかります。 先が見えない感覚は 自信を持つのも苦しいでしょうが、魂は向かってるはずなのですら。光りに向かっています。あなたは何処までも信じているので、 生きているのだと思います。何処までも、信じているから諦めきれないのだと思います。

竹林公園

東京新百景の一つ、竹林公園に行ってきました。縄文時代の遺跡もあるらしく、湧水が何千年の悠久の時間をあざ笑うように、とうとうと流れていました。さて、ここはどこでしょうか?

お昼は、東京で最も古い江戸前寿司、銀座の「すし栄」に行ってきました。嘉永元年、西暦でいうと1848年創業です。「南総里見八犬伝」の滝沢馬琴(82)が没した年。フランスでは二月革命が起きた年です。

歴史を感じさせる「すし栄」。とろけるようなトロ。工夫を凝らした貝柱。時代ものの年季の入ったかんぴょう巻きなど、ランチとはいえ驚くほど廉価で、美味を堪能しました。

 

Peace of mind

ローマ

やんごとなき御方が、精神的ストレスからか、鼻出血や腸壁からの出血があったといいます。

精神的ストレスというのも怖いものですね。病気というのは、気の病と書きますから、やはり、精神的な要素が大きいのかもしれません。

社会的地位、出自、門閥、性別、境遇、国籍、年齢、職業など関係なく、心穏やかに生きられたら、どんなに幸せか、と思います。逆に言えば、心の平安を得られた人が幸福を勝ち得るのではないでしょうか。

どんなにお金があっても、どんなに境遇に恵まれていても、peace of mind が得られなければ、毎日が充実しないことでしょう。

邪気がないのが一番です。

そういえば、私も、最近、「我を忘れて」とか、無邪気といった忘我の状態をしばし味わっていません。

心の平安は努力しようと思ってもなかなか得られるものではありません。

精神的修養と称して座禅でもくめばいいのでしょうか?