家計学園物語

滝の城まつり

斉川龍之介 創作「家計学園物語」

阿部関白太政大臣 あたくしは、お友達のことを依怙贔屓したり、公僕に圧力をかけたり、口利きしたりした事実はありません。もし、発覚したら関白を辞めてやろうじゃあ、(一呼吸置いて)ありませんか。

前の事務次官後川 「関白の御意向」「神祇官の最高レベルが言っている」との竹簡文書は本物です。不当な圧力で、行政が歪められました。

滝の城まつり

須賀官房長官 文書は、今東が言うところの「怪文書」であり、式部省の聞き取り調査では存在の確認はできなかった。そもそも、後川次官は、不祥事を起こして既に式部省をお辞めになった方で、悪所に通い詰め、夜鷹と遊び、内裏の御意向に背いて恋々と地位にしがみついていた下衆野郎です。何でそんな男の言ってることが信用できようぞ。

前の事務次官後川 私は下衆野郎ではありません。須賀長官こそ大嘘つきです。私は、泉洋人関白補佐官から「関白の口から直接言えないから、俺が代わって言う。関白のお友達の家計学園ために、伊予国に班田収受法を施行して、動物大学をおっ建てなさい」ときつく厳命されました。

滝の城

京都工業大学 それは面妖な。我らは、もう30年も昔から動物大学設立の申請を式部省に毎年してきたのになしのつぶて。これでは、関白のお友達の家計学園を依怙贔屓したことは明々白々の事実じゃあーりまへんか。

須賀官房長官 そういった事実は御座いません。既に正式な手続きを踏んで班田収受法は施行されました。

森朋学園児 こうして安心して暮らせるのは阿部関白のおかげです。阿部関白、万歳!阿部関白、万歳!

つづく