山名義鶴さんという応仁の乱以来の子孫

たふきふたわあ

私の畏敬する松岡将さんが、先日、調布先生に「お父さんの一代記『松岡二十世とその時代』をお送りしたい」というので、住所をご教示したら、調布先生から当方に返事がきました。

 その返事で、不肖渓流齋が驚いたのは、調布先生が、この本の索引に出ている山名義鶴という「東大新人会」のメンバーの一人に昔、六本木の洒落たレストランで会ったことがあるというのです。驚きましたよ。

 調布先生のお父さんが山名氏と同じ明治24年生まれで、幼馴染で、それを通じて知っていたということでした。これも、”テレパシー”でしょうかね(笑)。

山名氏という人はあの「応仁の乱」の西陣の総大将、山名宗全の子孫で、彼は「東大新人会」のごく初期のメンバーで、松岡閣下の御尊父松岡二十世氏にとっては先輩みたいな人です(笑)。

山名義鶴さんは、「東大新人会」の学生時代は左でしたが、戦後は、民社・同盟系の海員組合などのブレーンとして活躍していました。

 調布先生に言わせると、ひょっとすると、当時、山名さんたちを弾圧しようとした権力側には、応仁の乱で東陣側だった細川何某とかの子孫も蠢いていて、”大正期の応仁の乱”だったかもしれません、という珍説でした。時代が変わっても、歴史は、今も繰り返しているのですね。

 これは、今大ベストセラーになっている「応仁の乱」よりも、うがった見方かもしれません。松岡閣下も「ぼくの本が、こういう解釈になるのか」と吃驚仰天、腰を抜かされるでしょう(大笑)。
 
調布先生が山名義鶴さんとお会いした時は70歳を過ぎていたそうです。その時、「おう、そうだ、そうだ、絵描き(日本画家)の堂本印象君とも同い年でね。皆、仲が良かったよ」などと昔の思い出話を披露してくれたそうです。

山名さんは、それから数年後亡くなったそうですが、丸岡藩の有馬一族から婿養子を貰われ、今でも家系は存続されているようです。

 調布先生に言わせると、明治24年生まれは、大正デモクラシーの中で青春を過ごした世代です。お金に不自由しないので会社や大学勤めなどはせずに、せいぜい「大原社会問題研究所」などに関わるくらいで、勝手気ままに自由に人生を謳歌した人士が多かったようです。

 つまり、「労働者」ではないのです。そういう意味では、調布先生の父親は「大原孫三郎みたいな男がいたから、『大原社会問題研究所』が出来たのだ。孫三郎も若い時は散々、放蕩、極道をして、年を経て、医療、文化、社会問題に目覚めて、あれだけスケールの大きなことができた。なんでも体験しないと大人物は生まれない」と言っていたそうです。

 堂本印象も、造り酒屋の息子で、日本画と言っても彼の絵は、ローマ法王庁の基督教、バテレンから日本の社寺仏閣、さらに、最高裁の大壁画、社会風俗まで、大胆になんでも取り入れ描くわけですからスケールの大きな画家です。

 明治24年生まれというのは、日露戦争が始まる以前です。「大津事件(来日中のロシア皇太子が津田巡査に大津で襲われる)」や、「濃尾大地震(約10万人が死亡)」が起こった年です。

 皆さんもよくご存知、”マムシの周六”こと、黒岩涙香の「萬朝報」は、翌明治25年の創刊です。日本初の日刊紙「東京日日新聞(現毎日新聞)」の創刊も同年ですから、活字メディアは当時、最先端のメディアだったのです。

 ですから、山名さんらが生まれて成人になったのは大正初頭です。物心がついた明治43年に起きた「大逆事件」などは、冷静に見ていたわけで、「デモクラシー」が盛んになるわけですね。

 「大東亜戦争」なんてのは、もっと、もっと、後世で、まあ、時代の変化は、生まれた世代によって感じ方も違って当然になるわけです。

 調布先生の父親や山名さんの時代は、相撲は、梅ケ谷や”雷電の再来”と言われた太刀山の時代です。昭和初期に連勝記録を打ち立てた双葉山などまだまだずっとこの後の話です。

そういう時代だったのです。
 

共謀罪施行記念日と外部不経済論

勝海舟生誕地

今日から共謀罪を施行します。

悪い奴は実行しなくても、計画しただけで逮捕します。顔を見れば分かります。

人間には虚言癖があります。それが、たとえ国会の場であっても、裁判所でも、居酒屋でも、別に良心の呵責なんかありませんから、嘘をついても平気です。

片や「行政が歪められた」と言っても、片や「記憶にございません」と言えば、水掛け論です。

人間は永遠に理解し合えない動物ですから、今の世の中を決めているのは「人気」です。

人気さえあれば何をやっても許されるのです。

しかし、人気がなくなれば、ただの人。裏切り、転覆、人身掌握、何でもありです。

◇外部不経済

英経済学者マーシャルが提唱した経済用語として、外部不経済というものがあります。

これは、市場での経済活動の外側で発生する不利益が個人や企業など悪影響を与えることを指します。

これが、最近、観光業界や日本のお役所でも頻繁に使われるようになってきました。

つい最近まで、日本への訪日外国人観光客を1000万人の大台に乗せようという一大キャンペーンが、観光庁を中心に運動が起きました。それが5年前の2012年です。前年に東日本大震災と福島原発事故があったため、観光客が620万人に落ち込んだからです。

その後、13年についに念願の1000万人の大台を突破すると、中国人の「爆買い」も話題になり、昨年16年は、な、な、何と2400万人を突破していたのです。

道理で、私の通勤路になっている東京都心の銀座が外国人観光客で足の踏み場もないほどごった返しているわけでした。

莫大な観光収入が入り、地域を活性化してくれ、不景気対策になるというメリットがある半面、デメリットもあります。

また、最近は、観光客ではなく、どうみても身近に住み込んでいる赤ん坊連れのアジア系外国人も多く見かけるようになりました。これが、電車という公共施設の中で実にうるさい。我が物顔ですよ。

昔の話をすれば、鬼が笑いますが、昔は、外国人と言えば、大使館に勤務する人か、米軍関係者か、宗教ミッションか、学者文化人、語学講師に限られていましたが、最近は違ってきました。

人間は分かり合えませんから、外国人定住者の中にはいくら注意をしても、ゴミを出す日を守らなかったり、夜中に騒いで安眠妨害したり、不慣れなバスに乗って、一万円札を出して、時間のロスを同乗者に与えたり、集団でスクラムを組んで急いでいる通勤路を邪魔したりする事案がたまに起きます。

東京もそうですが、京都にお住まいの京洛先生は、「もう勘弁してくれー!」と叫び声をあげでいます。まるで、環境汚染されているといった雰囲気です。

こういったデメリットを外部不経済という言い方をします。

こういう事を言い出すと、革新的でリベラルな人たちは「不寛容な精神」だの、「移民排斥主義者」などと弾劾します。

そうじゃないんです。

日本人同士でさえ理解し合えないのに、宗教も文化も違う異国者に対して、自分の生まれ育った土地で何で気を遣って身を小さくして、縮こまって生きていかなければならないのかと気分不爽快に思っているだけなのです。

寛大を自慢する人たちは、彼らを引き受けて面倒見てくれるのならまだしも、そういう建前論を言う輩に限って、我関知せずの態度を決め込み、いざと言う時には自分たちの要塞に逃げ込んでしまうのです。

奴らは本当にズル賢いのです。

金持ち喧嘩せず、だから。

官僚に告ぐ、君たちは国民を搾取しているのかえ?

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大阪にお住まいの堂島先生からの情報によりますと、産学共同で「東大病院」が、優秀な医者による会員制の「医療クラブ」ができたそうです。入会金が200万円で年会費は50万円。最高級の医療器材による「人間ドック」と、最高の医療スタッフによる医療が受けられるそうです。

 しかし、世の中はそういった恵まれた人間はほんのわずかですよ。人口の10%もいないでしょう。

 元国税調査官と称する大村大次郎さんという恐らくペンネームと思われる方が書かれた「これは官僚によるタックス・テロだ! 『見えない』税金の恐怖」(ビジネス社)は、読めば読むほど、恐怖に駆られてしまいます。
 ●奨学金という搾取機構 

 ●なぜ、日本の公共料金は世界一高いのか?

 ●サービス残業という酷税

 ●天下り官僚の手数料ビジネス
 
 ●貧困という重税

 ●なぜ日本は「見えない税金」が多いのか?

 ま、目次を見ただけで、ぞっとします。

 以下、例によって、換骨奪胎で引用しますと―。
 
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 ◎日本の大学の授業料は、実質、世界一高い。国立大学の授業料も昭和50年は年間3万6000円だった。それが平成元年は33万9600円となり、平成17年から53万5800円にまで急騰。

 ◎日本の財政悪化は、少子高齢化が原因ではない。1990年代から2000年代にかけて、貿易赤字に苦しんでいた米国の言いなりで日本は600兆円以上もの超巨額な公共事業を行ったからだ。

 ◎福島原発事故が起きる前、東京電力社長の役員報酬は7200万円だった。また、2011年3月期決算によると、電力会社10社の広告費合計が866億円だった。東電の場合は、テレビ、ラジオ、新聞の広告費が年間116億円。これでは、東電の批判などできないだろう。

 ◎東電の原発事故処理は約21・5兆円といわれ、これは電気料金の中に上乗せされて、結局、このつけを国民が支払っている。

 ◎つまり、電力会社とは、国から守られた美味しい商売で、莫大な報酬を手にし、経団連の重要ポストなどを掌握して財界のボスとして君臨し、マスコミに金をばら撒いて批判を封じ、事故が起きて損失が出たら国民の税金で補てんを仰ぐ、そういう存在だ。(96ページ)

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 ◎確定拠出年金は、国に支払う手数料が異常に高い。まず、口座開設手数料として、「国民年金基金連合会」という国の機関に2777円支払う。その上に、「口座管理費用」という名目で毎月103円の手数料を取る。しかし、こんな手数料を何で取るのか全く意味が分からない。これは、ピンハネ以外の何モノでもない。

 ◎なぜなら、「国民年金基金連合会」が厚生労働省などの天下り先になっているからだ。つまり、霞ヶ関の官僚たちの天下り先にお金を回すために、手数料を異常に高く設定しているのだ。

 ◎雇用保険や労災は、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」と独立行政法人「労働者健康安全機構」が業務を請け負っている。こういった労働保険業務は、別に厚労省が直接やればいいだけの話なのに、官僚がこれらの機構を自分たちの天下り先としてつくっている。結局、国民はピンハネされているのだ。

 ◎役人はなぜ無駄遣いをしたがるのか?それは、官庁にとって、予算を残すことは「絶対悪」であり、絶対に使いきらなければならないからだ。ありもしない出張をでっちあげたり、不要なものを購入したりするのも、こういう理由で生まれてくるのだ。

 ◎会計検査院は強い権限を持っているのに役立っていない。筆者も、国税調査官として会計検査院と一緒に検査に立ち合ったことがあるが、彼らは信じられないくらい悠長で呑気でいい加減だ。だから、省庁の多くは会計検査院のことなど怖がっていない。実際、彼らよりマスコミや市民オンブズマンの方がよほど多くの税金の無駄遣いを見つけてくる。

 ―どうですか?皆さん。あきれ果てましたか?

 まあ、電力会社の幹部や霞ヶ関の官僚のすべてがこんな輩とは限りませんが、「いやそんなことはない」「フェイクニュースだ」と異議を唱えてくれる骨がある官僚、元官僚はいませんかねえ?特に、元厚労省キャリアの東大出身の超エリート豊田真由子議員とか。

国立能楽堂~千駄ケ谷~神宮プール~聖徳記念絵画館

国立能楽堂

昨日は、通訳案内士研修会で、東京・千駄ケ谷の国立能楽堂にホントに久し振りに行って来ました。

すっかり変わって生まれ変わり、座席の前には航空機内の座席のように、一人ひとりに電光画面があり、日本語と英語で謡曲が表示されます。

現代人は、注釈がなければもう歯が立たない謡曲ですから、これは有り難い。でも日本語より英語の方が理解できたので我ながら情けない!

狂言「入間川」と能「二人静」を見たのですが、脇正面前から8番目で3200円とは、これは超がつくくらい安い。銀座にできた「銀座シックス」の地下に移転した観世能楽堂は、1万3500円ぐらいしましたから。
超美人能楽師ヨーコさん。ご主人はジョンさんではなく、ポールさんで、外国人から二度驚かれるそうです。

能楽鑑賞の前に、プロの女流能楽師レイヤー陽子さんの講義がありました。もともとロシア演劇をなさっていた女優さんですが、30歳過ぎてから梅若六郎の舞台を観て感激して、能の世界に飛び込んだ方でした。

静御前と同じ香川県出身の日本人で米国人と結婚されました。

非常に面白かったのは、役者が登場する歌舞伎の花道のことを能楽では橋掛りと言いますが、能の場合、楽屋を仕切る揚幕(中国の陰陽五行説より五色)の向こうが、死者や怨霊などが住む異界。この橋掛りを通って、約6メートル四方の本舞台が現実世界、というのがお決まりごとなんだそうです。

たったこれだけの基礎知識で能鑑賞がグッと面白くなります。

後ろに控える後見は、役者の衣装を直したり、小道具を片付けたりしますが、急に役者が舞台で倒れた時の代役になったり、役者が謡曲を忘れた時のプロンプターとしての役割も果たすそうです。

能楽堂内の食堂「向日葵」のランチは1500円。三ツ星かな?

狂言が始まる前に、松岡心平東大教授による「音阿弥」に関する講義がありました。観阿弥、世阿弥親子は誰でも知ってるでしょうが、音阿弥を知ってる人は少ないのではないでしょうか。

音阿弥は、名前は観世三郎元重。世阿弥の甥(弟四郎の子息)に当たる人で、世阿弥に男の子がいなかったので、当初は養子となり、観世家三代目として認められます。しかし、その後に世阿弥に男の子 元雅が生まれるので複雑になります。(詳細省略)

いずれにせよ、この音阿弥と世阿弥の女婿金春禅竹(一休さんのお友達)の二人が、観阿弥世阿弥親子が大成した能楽を発展させた能楽界の最大の貢献者です。

ちなみに観阿弥、世阿弥、音阿弥は、観世音菩薩から取られたもので、だから、世阿弥は「ぜあみ」と読み、「せあみ」とか「よあみ」とか読まない、と松岡教授が力説しておられました。勿論、音阿弥は、「おとあみ」ではなく、「おんあみ」ですぞよ。
能楽堂内の中庭

能楽鑑賞を終わり、せっかく遠路東京にまで上ってきたので、近くを散策しました。千駄ケ谷と言うと直ぐ思い出すのが俳優座をつくった俳優、演出家千田是也の逸話です。

本名伊藤圀夫。千田是也は芸名です。大正12年の関東大震災の際、無政府主義者大杉栄が惨殺されたり、朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだというデマが飛び交ったりしました。この名前は、彼がそんな世情物騒な折り、千駄ケ谷を歩いていたところ、自警団から朝鮮人と間違われて暴行されたことからつけたそうです。つまり、千駄ケ谷のコリアン、千田是也です。(諸説あり)

話が逸れますが、自警団はよく、「お前、10円と言ってみろ」と言ったそうですね。日本人なら「じゅうえん」と言えますが、朝鮮系の人は「ちゅうえん」と発音してしまうからです。

私が子供の頃、よく家に物売りが来て、ゴム紐を「奥さん、ちゅうえんでいいから買ってください。ちゅうえんでいいから…」と言っていたのが、耳の奥に残ってます。

話か逸脱しました(笑)。

東京体育館

千駄ケ谷駅の前には「津田スクール・オブ・ビジネス」という専門学校があったはずでしたが、今は本家本元の津田塾大学になっておりました。

東京体育館も、昔の姿とはまるっきり違って様変わり。これもびっくり。

普請中

デザインで色々と揉めた国立競技場はこのように3年後の五輪開催を目指して建設中。

この国立競技場、昔は仕事でよく通ったものですが、あれからもう40年近い歳月が経ってしまったとは!

今はなき神宮プールに建つ証明碑

信濃町駅に近い神宮プールは、入ってみたら、フットサル・サッカー場になっていたので吃驚仰天ですよ。受付の愛想の悪い中年のおじさんに聞いたら、何か、浦島太郎か物珍しい動物を見るような蔑んだ目で「プール?知らないなあ。もう10年以上前から変わってる」と素気無い。

米国に住む今村君と、若い頃、この神宮プールに行って、よく女の子から引っ掛けられたりしたのですが、今村君も「そんなとこ行った記憶もない。先生もお年だから思い違いじゃないの?」ですって!うーん、反論する証明写真がない!

聖徳記念絵画館

その足で聖徳記念絵画館に行き、もうあまり来ることもないし、せっかくなので500円を払って中に入りましたよ。今年は大政奉還150周年。教科書にも載っているあの有名な京都二条城の絵画のほんまもんが、ここにあります。

絵画館は、明治天皇の偉業を、お生まれになった幕末から崩御するまでを描いた絵画80枚が展示されております。

大激動の時代を生きた明治帝は、今で言えばまだまだ若い61歳で崩御されていたとは、これまた改めて驚愕してしまいました。

絵画館から神宮外苑の銀杏並木を見る。右に伊藤忠本社ビルが見える

ここは、「常に警察官により厳重に警備されている」とガイドブックに書かれてましたが、一人もいなかったなあ(笑)。

それより、周辺の人の多さにはウンザリ。どうしたものか、冷静に考えたら、この日の夜に神宮球場で、ヤクルトー広島戦が行われることになっていたのです。

明治記念館の前庭は、ビアガーデンになってました。

賢明なる読者諸兄姉の皆様は覚えておられると思いますが、明治記念館も神宮球場も、明治神宮グループが運営しているのでしたね。もちろん、聖徳記念絵画館もです!

出目是閑吉満~長江実業グループ

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そこで問題です。正解の方は豪華景品が当たるかもしれません。その代わり、外れたら豪華景品を渓流斎宛に送ってもらいます(笑)。

【問1】
●出目是閑吉満、この方は誰でしょう?

【問2】
●老年学の世界的権威、英ケンブリッジ大学のオーブレイ・デ・グレイ博士の説では、今から20年後人間は何歳まで生きることが可能になるのでしょうか?
(a)150歳
(b)200歳
(c)250歳
(d)それ以上

【問3】
●今話題沸騰の毒性外来種「ヒアリ」の女王アリが1日に産む卵の数は?
(a)500個
(b)750個
(c)1000個
(d)それ以上

【問4】
●タックスヘイヴン(租税回避地)として中南米のパナマやケイマン諸島が有名ですが、アジアでも香港とシンガポールにもあります。もう一つ、アジアには知る人ぞ知るタックスヘイヴンは、何処の国の何島でしょうか?

【問5】
●香港最大の財閥は、不動産と金融の長江実業グループですが、創業者李嘉誠(リー・カーシン)は最初、何かで財を作ってこれだけのコングロマリットをつくることに成功しました。それは何でしょうか?
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全部できた方はかなりの物識りですが、いないと思います(笑)。

【問1の答】
●出目是閑吉満(1526~1616年)能面製作者、いわゆる面打。「でめ・ぜかん・よしみつ」と読みます。越前大野の人。豊臣秀吉から「天下一」の称号を与えられました。出目家は、近江の井関家と並び室町時代末から代々、面打の家業を継ぐ。
面打ちには格付けがあり、最も歴史の古い聖徳太子や弘法大師作となると「神作」と呼ばれます。

小面(こおもて=若い女面)が得意だった石川龍右衛門(南北朝~室町時代初期)は、「十作」の一人に数えられ、今でも伝わっております。

【問2の答】
(d)のそれ以上。人間の寿命は、1000歳まで生きられるとか。ほんまかいな。秘訣は、細胞のダメージを極力抑え、細胞の復元に努めるといいらしいのですが、複雑過ぎてあたしには分かりません。

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【問3の答】
(d)のそれ以上。ヒアリの女王アリは、1日1400個も卵を産むそうです。ダメだ、こりゃ。

【問4の答】
マレーシアのラブワン島です。日本の某金融会社もここに支店を置いていたとか。ということは…。

【問5の答】

創業者李嘉誠が1949年にいつまでも枯れない造花を「香港フラワー」のブランドで欧米に輸出して巨万の富を得たそうです。香港最大の企業集団・長江実業グループ創設者兼会長の2013年度世界長者番付資産は310億米ドルとされ、世界8位の大富豪だとか。So what?

【拡散禁止!】日本会議、加計学園問題は矮小な話

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京洛先生 相変わらずつまらないブログを書いてますな。何が「日本会議」ですか。あんなもん、活字芸者が騒いでいるだけで大した勢力でも何でもないですよ。騒ぎ過ぎですよ。

渓流斎 はあ、あれでも、朝の5時に起きて一生懸命に書いたんですけど…。あたしゃ活字芸者じゃないので、原稿料なしで…。

京洛先生 だから、ああたは駄目なんですよ。本質を見抜いていない。物事は、今流行りの本当か嘘かではないのです。本質か、本質ではないか、なんです。
日本会議なぞはその典型で、単なる1万人かそこらの極右集団ということだけで、何の本質もありません。早晩、内部分裂して雲散霧消するはずです。そういうことを、ああたは書かなきゃならないのです。

渓流斎 はあ…

京洛先生 森友学園も、加計学園の問題もそうですよ。小さい、小さい。実に小さい。人間の業の中のほんの僅かなちっぽけな通過点に過ぎませんよ。首相の安倍そのものが器が小さ過ぎます。
それより、よくぞ大手マスコミはあそこまで、「国有地を破格の安値で払い下げた」なぞと非難できますね。

マスコミも同罪じゃないですか。

朝日新聞の築地本社は、もともと海上保安庁の国有地ですよ。格安どころか、目の玉が飛び出るほどの安値で払い下げを受けたのですから。

毎日新聞の一ツ橋のパレスサイドビルだって国有地。政府に楯突くのが可笑しい(笑)。

その点、安倍の広報機関紙とお墨付きを得た読売新聞は偉い。大手町の国有地を払い下げてもらった御恩を一生忘れていない。91歳にもなるナベツネが今でも陰に陽に最高権力者として君臨することができるのも、この国有地払い下げで暗躍したからですよ。まさに、論功行賞。生涯年金、生涯保障ですよ。

大手町族の産経新聞も、日本経済新聞も同じ穴の貉。みんな、国有地払い下げです。天下の公共放送NHKだって、豊洲に移して空いた築地市場に社屋を移転する話が、石原都知事との間で決着がつくところだったんですからね。

どこも、森友学園や加計学園の払い下げを批判できないのです。天に唾を吐くようなもんです。

こういうのが本質です。分かるでしょ?こういうこと書かなきゃならんのです。

渓流斎 はあ…

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京洛先生 はあ、じゃないんですよ。ああたは、まったく本質が分かっておらん。

マスコミは「忖度」「忖度」と騒いでおりますが、昔から、物事は最高権力者の裁量で決まるのです。

だから、安倍首相も、はっきりと、俺の友人の加計君にくれてやった。何か文句あるか、と言えばいいだけの話なんです。そして、朝日さん、あんたんとこにも安く分けてやりましたよね、と言えばいいんです。

無知な大衆は歴史を学ぼうとしないのです。

元を言えば、東京の一等地なんて、大手町にしろ、殆どが大名の上屋敷じゃないんですか。薩長の盗賊が暴力で革命を起こして分捕って、好き放題に分けただけですよ。

だから、世の中、うまく立ち回ったもん、才覚のあるもんが勝ちなんです。これが本質。

政商と言われようが、利権屋と言われようが、おべっかや追従ができない奴がヤッカミで言ってるだけなんですよ。

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渓流斎 はあ、しかしながら、先生は庶民の味方じゃなかったのですか?

京洛先生 そういうことを言うから、ああたは駄目なんですよ。物事の本質が分かっておらん!

体制派も反体制もないんです。マスコミがいい例でしょう?反体制のポーズを取っているだけで、裏でしっかり政府と手を握っているのです。

右翼も左翼も極右も極左もないのです。

そんなもん、幼稚園の席順にも劣る話で、何ら本質を突いていない。

右翼思想を持つ左翼も、左翼的思考を持つ右翼もたくさんいるのです。極右と極左は、実は大変仲がいいのは、共通のエートスを持っているからです。似た者同士なんですよ。これが、本質。無知な庶民はそこが分かっていない。

渓流斎 はあ、そんなもんすか。

京洛先生 そんなもんですよ。

昨日も奈良の春日大社に行ってきて、帰りの電車の中で日刊ゲンダイを買って読みましたが、安倍の支持が落ちると北朝鮮がミサイルを打ち上げて、脅威を撒き散らす。人気挽回のために、裏で手を引いて連絡し合ってるんじゃないか、などと推論を展開してますが、案外、そういう話が本質になるのです(笑)。

渓流斎 えっ?それでは、本質なら嘘でも構わないのですか?

京洛先生 またまた、ああたは、そういう屁理屈を捏ねるから駄目なんですよ。

小池都知事なんか見てご覧なさい。細川にくっつき、小沢にくっつき、自民にくっつき、節操のない渡り烏。元キャスターかライターか知らないけど、庶民はあんなんでコロッと騙される。

都民ファーストなんて、大半が政治経験のない烏合の衆の集まりです。親分の金を持ち逃げした元政治秘書もいるそうじゃないですか。そのうち、週刊誌が続々とスキャンダルを書き出すことでしょう。

ま、ああたも頑張ってくらさい。

渓流斎 はあ

「日本会議の正体」

目黒不動尊(目黒とは、眼が黒いのではなく、馬の畔道という説があり、ビックリ)

松居一男です。この度は、世間の皆様にはお騒がせ致しました。

さて、青木理著「日本会議の正体」(平凡社新書)を読了しました。

この本は、菅野完著「日本会議の研究」(扶桑社新書)と対をなすもので、性格もアプローチの仕方もちょっと違います。

菅野本が、地を這うようにして泥んこになりながら、この安倍政権に多大な影響を与えている右翼団体の実体を探ろうと格闘している様がよく現れているとしますと、大手マスコミ出身の青木本は、最初から大きなハンディをもらい、余裕で大所高所から俯瞰的に論じている感じです。

菅野氏は一人で格闘していたのに対して、青木氏は、出版界では有名で優秀な編集者の「金澤君」(小生もお会いしたことあります=笑)を引き連れたり、週刊誌「AERA」の連載を語り、主語も「私たち」だったりします。(新潮社新書の編集者安河君も頑張らなければいけませんね)

菅野本は、ほぼ「生長の家」一色なのに対して、青木本は、海外の論調にも目配りし、もっと全国規模の右翼団体の緩やかではありますが、緊密な連係と歴史を描いております。

どちらかと言えば、後世の資料的価値があるのは青木本ですが、独特の文体の菅野本は、推理小説を読むような謎解きの部分があり、面白さではこちらに軍配が上がりました。

いずれにせよ、両方読めば、貴方も日本会議通になれることは間違いないでしょう(笑)。

本居長世の碑

例によって、青木本を備忘録として換骨奪胎で引用しますとー。(著者に倣って敬称略、肩書等はいずれも当時のもの)

●日本会議は1997年5月30日、有力な右派団体「日本を守る国民会議」と「日本を守る会」が合流する形で産声をあげた。

●前者の「国民会議」1981年に発足。議長は加瀬俊一(外交評論家)、運営委員長は黛敏郎(作曲家)。主な役員は、清水幾多郎(学習院大学教授)、江藤淳(評論家)、瀬島龍三(伊藤忠商事会長)、井深大(ソニー名誉会長)、塚本幸一(ワコール創業者)、百地章(日大教授)、大原康男(國學院大教授)ら。

※他に世間では有名な右翼論客がほぼ全員参加しておりますが省略。百地さんは、菅野本でもよく出てきた生長の家筋。ソニーの井深さんは意外でした。

●後者の「守る会」は1974年、主に右派系の宗教団体を中心に結成。呼び掛け人は、鎌倉円覚寺貫主などを歴任した臨済宗の朝比奈宗源。彼は、尾崎行雄や賀川豊彦らと「世界連邦運動」などを繰り広げた。代表委員などの役員は、伊達巽(明治神宮)、谷口雅春(生長の家)、富岡盛彦(富岡八幡宮)、蓮沼門三(修養団)、安岡正篤(陽明学者)ら。

※いわゆる屋台骨の生長の家など新興宗教だけでなく、既存の伝統宗教もかなり入会しておりました。この中での注目は、修養団の蓮沼さんですね。私も渓流斎ブログ2017年2月10日付「蓮沼門三~修養団~フジタ」で、この方について、詳しく触れております(笑)。

●15年4月現在、日本会議の会員は、約3万8000人。年会費1万円。維持会員3万円、篤志会員10万円、女性5000円。

※女性にやさしい。

●全国に8万数千社ある神社の90数%を束ねる「神社本庁」が結成した神道政治連盟(神政連)国会議員懇談会のメンバーは、衆参両院合わせて304人。(衆院223人、参院81人)

●JR原宿駅近くの一等地にある明治神宮は、内苑と外苑を合わせて数十万坪の敷地を所有し、神宮球場や結婚式場の明治記念館、テニスクラブ、ゴルフ練習場などで、グループ子会社の年間売上高は約110億円(「ダイヤモンド」2011年7月2日号)。

※財政が苦しい日本会議の頼みの資金源になっているようです。

●海外メディアは日本会議のことを「極端な右派」(米CNN)、「極右ロビー団体」(豪ABC)、「強力な超国家主義団体」(仏ルモンド)などと報道。

※欧米メディアの報道が正しいとは限りませんが、日本のメディアが報道するはるか以前からかなり辛辣な色眼鏡で日本会議には注目していたようです。

と、ここまで書いていたら、都議会選挙で自民党が歴史的惨敗に終わったことから、早くも「潮目が変わった」との報道のオンパレード。

世の中の速い動きにはついていけましぇん。

佐川君からの手紙

美味しそう

今日7月5日付で、国税庁長官に就任した佐川である。

下郎ども、頭が高い!

民進党の阿保やチョウニチ新聞どもが、「論功行賞」だの「森友学園の機密文書を破棄したと嘘をついて騙くらかした」だの、「自民党に忠義を尽くして安倍政権を崩壊から救った」だのと、散々、根も葉もない御託を並べておるが、いい加減にしろ! だ。

大宮公園

渓流斎とやらをはじめ、反政府的言動を振る舞う生意気な臣民どもの年金通帳も、納税書も、強制執行してからすぐさま破棄してやるからそう思え!

これでも俺は、破棄することは得意なんだ。

それに、何で国家に忠誠を尽くさない輩に安全保障してやんなきゃならんのだ。

あ、これでも俺、東大出てるんだあ。

福島県のいわき市から上京してきたわけだから、いわゆる一つの田舎の秀才ってとこかな?ま、天才棋士藤井さんには負けるけどね。

えっ?何で、反政府主義者をお前呼ばわりして、中学生に「さん」付けするのかって? そりゃそうでしょう。有象無象の低脳な大衆と比べ、藤井さんの納税額は半端じゃないからな。

藤井様と言っていいくらいだよ。一緒にしないでくれ!

インドフェスティバル

これからは、俺様の流儀で、日本国家の台所とも言うべき国庫を仕切る!

ガサ入れ、手入れ、監視強化、盗聴と手段は選ばない。

脱税どころか、事前に考えて居酒屋で談義していたら、すぐさま共謀罪でしょっ引く。

俺たちは、政治家をうまく踊らさせて、陰で糸を引いてたわけさ。

官僚の全ての人事を仕切る最高責任者の荻生田内閣人事局長からもお墨付きを頂いた。

何か文句でもあるのか!?

【追記】どうやら、フェイクニュースで、財務省理財局長から国税庁長官に立身出世された本物の佐川宣寿氏を騙ったものと推測されます。

驕れるものは久しからず

茅の輪くぐり=大宮・氷川神社

先日は、大切なスマホを忘れ、昨日は眼鏡を忘れ、今日は腕時計を忘れ…。

私も世間に誇れる年齢になってきました。このまま行けば、綾小路きみまろのように、何を忘れたか、忘れることでしょう(笑)。
合併記念公園

日曜日の都議選は、あそこまではっきりと結果が出るとは想像もつきませんでした。呆気ないですね。権力は根元から腐敗する見本を見せてもらいました。

祇園精舎の鐘の声も聴こえてきました。

奢れる平家も久しからず、です。

たまたま「受け皿」があったので、浮動票の多い都会の皆さんは、自民党を避けた結果、自民党の歴史的惨敗に繋がったのでしょう。

自衛隊を私物化して応援を頼んだ稲田さんも、加計学園からの献金疑惑を否定した下村さんも、お金を払って新聞を買って悪口を書かれた二階さんも踏んだり蹴ったりです。

しかし、今回の千両役者は、何と言っても、森友学園の籠池さんでした。あれ程、安倍さん、並びに貴婦人に対して尊崇の念を抱き、園児らに万歳三唱までさせていたのに、国策捜査を仕掛けられてからは、すっかり「反・安倍」の急先鋒の闘志に転向されておりました。

安倍さんが都議選候補の応援のため、東京・秋葉原で演説している会場にわざわざ大阪から駆けつけ、貴婦人から頂いたと思しき100万円の札束を振り回して、「安倍辞めろ!」コールを周囲の若者たちと一緒に合唱して、警察らしき公安関係者に捕まっておりました。

籠池のおばはんも「安倍に携帯電話も何もかも盗られてしもうた…ほれ、ほれ」と吉本新喜劇も驚く名演技で、YouTubeカメラマンに向かって訴えておりました。

そう、こういう吉本新喜劇より面白い番組は、天下の公共放送NHKでは、官憲の手が入っているのか、放送してくれないんですよね。

「右向け右」の会長がいなくなったと思ったら、新会長は、目立たぬように生かさぬように、遥かに政権べったりで右傾化しております。

あっ?

でも、こうして「隠れた真実」を市井の民が「報道」してくれるので、健全な民主主義が保たれるのかもしれません。

それにしても、籠池さんは、千両役者。絵になる人だなあ~。

ブラケイリュウ 大宮の巻 昭和9年の不思議

大宮の料亭「含翆楼」跡

NHKの番組「ブラタモリ」を毎週楽しく見てます。知らなかったことばかりで、大変勉強になります。

前回の「名古屋」。本来、尾張(今の愛知県)の中心地は、織田信長も青春時代を送った清須だったのに、徳川家康が名古屋に城を作って、わざわざ清須の町人を地名ごと移住させて街まで作ってしまったという歴史。そして、熱田神宮との関係。凄く勉強になりました。

一昨日は、埼玉県の「大宮」でした。現在JR高崎線、宇都宮線、京浜東北線、埼京線、それに東北新幹線など七つもの路線が走り、東京駅、上野駅に次ぎ全国で第3位のターミナル駅という「鉄道の街」として知られます。が、な、何と、明治に鉄道が開始された当初、大宮に一つも駅がなかったんですね。知りませんでした。

その謎を解き明かす番組でしたので、興味津々で見ました。

私も早速、新幹線に乗って遠路はるばる大宮まで行ってきましたよ(笑)。
「含翆楼」跡地

大宮は、江戸時代、中山道の宿場町として、そして何と言っても武蔵国の一の総本社氷川神社が鎮座する街として賑わっておりました。

しかし、明治になって、当初は鉄道駅がありませんでした。

そこで、地元住民や商工会が一致団結して、駅誘致に奔走し、そのために考えついたのが、今から全く考えられませんが、軽井沢や箱根などのようにリゾート地として開発し、東京から観光客を呼び寄せることでした。

そのために、今の大宮公園、もともとは氷川神社の敷地だったところに料亭街を作ります。

それがきっかけで鉄道駅が漸くできたのです。

東京都心から1時間以内で来られるということで、そこには、森鴎外や正岡子規、夏目漱石、田山花袋ら明治の文豪も多く遊びに来て、大宮にまつわる随筆も数多く発表したので、ますます賑わったそうです。

番組では取り上げられませんでしたが、昭和に入って、太宰治が「人間失格」を執筆したのは大宮でした。

で、大宮まで自家用飛行機で飛んだ私も、今はなき料亭跡を訪ねて写真まで撮ってきたわけです(笑)。

昭和9年4月1日完成の大宮公園球場

せっかく、遠く大宮まで脚を運びましたから、近くを散策しました。料亭跡の間近に、昭和9年4月1日完成の大宮公園球場があり、現在も多くの試合が開催されています。

ここは、球場が完成した同じ年の昭和9年11月29日、日米野球第17戦が行われたところでした。ベーブ・ルース率いる全米チームが圧勝しましたが、後に日本の職業野球界に名を残すスタルヒン投手がプロデビューを果たした球場だと、高札に書かれておりました。

昭和9年とは、あの天皇機関説事件が起きる1年前のことです。

この昭和9年という年号をよく覚えておいてください。

昭和9年11月18日 行幸記念碑(斎藤実内大臣揮毫)

料亭があった大宮公園内には、この写真のように「行幸記念碑」がありました。測ったわけではありませんが、高さは3メートルはあるかと思います。

この記念碑の文字を揮毫したのが、当時の内務大臣斎藤実です。斎藤は、それからわずか2年後の昭和11年の2・26事件で暗殺されるわけですから非常に感慨深いものがあります。

昭和天皇は、例の日米野球が開催される11日前の昭和9年11月18日に大宮に行幸されていたわけです。

当時はまだ高級料亭街は残っていたのかもしれません。高札には、氷川神社にご参拝されたと書かれておりますが、もう一つの神社にもお参りされたかもしれません。

昭和9年4月9日創建の埼玉県護国神社

それが、昭和9年4月9日に設立鎮座された埼玉県招魂社(現在、埼玉県護国神社)です。私も今回初めてお参り致しました。

鳥羽伏見の役以後の国事に殉じた埼玉県関係の英霊5万1000余柱が祀られております。

この沿革を読みますと、昭和9年は、どうやら昭和天皇はこの招魂社にまで行幸されていないようですね。

目と鼻の先なのにどうしたことでしょうか。

いずれにせよ、この大宮公園には不思議にも「昭和9年」があちらこちらにありました。

近現代史探偵の私としては、とても散策し甲斐がありました。