打つべきか、打たぬべきか、それが問題だーインフルエンザ考

築地・仏料理「蜂の子」A定食880円

あら、いつの間にか、「食通」さんや「通りがかりの人」さんからコメントをお寄せいただいております。どなた様か分かりませんが、どうも有り難う御座います。

◇インフルエンザのワクチンがない?

会社内での話。以前のようなアナログ時代でしたら、毎年、この時期に「インフルエンザ注射のお知らせ」が回覧板で回ってきて、よく手書きで申し込んでいたものですが、21世紀になってすっかりデジタル化されて、社内の事務事項に関しては、全て、社内LANを通じてネットで申し込むようなシステムになってしまいました。

私のような「終わった人」は、もう社内政治には全く関係ないので、以前のように社内LANの連絡事項を読む機会がめっきり減ったところ、その「インフルエンザ注射申し込み」の期限がいつの間にか過ぎており、当日に会場に行くと、「今年はインフルエンザのワクチンが少ないので申し込んだ人しか駄目です」と拒否されてしまいました。

そして、「それほど予防接種を受けたい方は、外部の病院に行って打ってください。全額出ませんが、一部補助金が出ます」と言われてしまいました。

「オーマーガー」ですね(笑)。

もう20年ぐらい前に酷いインフルエンザに罹ったことがあり、1週間近く高熱が続き、フラフラになってしまったことがありました。それに懲りて、毎年、インフルエンザの予防接種を打つように心掛けていたのですが、今年はどうしようかと、なってしまいました。

過日、ネットに「予約不要」と書いてあったので、会社の近くの行きつけの病院に行くと、やはりそこでも「今年はインフルエンザのワクチンが不足していて、いつ入荷するか分からないので、来週また電話で連絡してください」と言われてしまい、スゴスゴと引き下がりました。

そして、その来週に当たる先週月曜日。運の悪いことに風邪を引いてしまい、インフルエンザどころではなくなってしまったのです。風邪引いているのに注射はまずいでしょう?

で、そうこうするうちに、新聞等を読んでいたら、文藝春秋御用達の著名医師近藤誠さんが、週刊誌でも単行本でも「インフルエンザの予防接種はするな!」と提言しているではありませんか。

ありゃあ、どうしたらいいんしょかねえ?

確かに予防接種を受けても型が違ったりすると、別の型のインフルエンザに罹った人もいました。要するに免疫が効かないということなんでしょうけど、そうなると、効くか効かないかは、運、不運もあって、まるで丁半博打のような気がしてきました。

うーん、インフルエンザの注射を打つべきか、打たないべきか、ハムレットのように悩んでしまいます。

亡父十三回忌で久しぶりの親戚の顔合わせ

平林寺「たけ山」会席料理

今日11月18日(土)は父親の命日で、ちょうど13回忌に当たるということで、身内の親戚だけで墓前で法要を営みました。雨が心配されましたが、法事の午前中だけはもってくれて、無事に済ますことができました。

当初は、母親と3人のきょうだいだけでこじんまりとやるはずだったのですが、あれよあれよという間に、孫と曽孫まで参加することになり、幼い子供たちはジッとしていられるわけがなく、法事といっても、途中で抜け出したり、走り回ったり、まるで「学級崩壊」状態でした(笑)。

平林寺「たけ山」名物の饂飩

私の母親から見ると、現在、子供が3人、孫が6人、曽孫が7人恵まれたことになります。

単純計算でいきますと、子供3人、孫6人、曽孫12人、玄孫(やしゃご)24人…と幾何学級数的に増えていくことになるんでしょうけど、だんだん分からなくなってきますね(笑)。

私から見た場合も、甥っ子や姪っ子がもう子育て世代になりましたから、名前を覚えるのが大変です。それに、甥や姪の子供を何と呼ぶのか、分からなくなってしまい、調べたところ、姪孫(てっそん)、もしくは又甥、又姪と呼ぶんですね。

逆に、日本も超高齢社会になりましたから、祖父母の親は曽祖父か曽祖母、曽祖父母の父は高祖父、その母は高祖母と言うそうな。ひいじいちゃんから、ひいひいじいちゃんが普通になってきたわけですね(笑)。

(私の祖父は、父方=高田正喜、享年41も母方=岡本五八、享年45も、二人ともまだ40歳そこそこで病気で亡くなっておりますから、今の時代なら医学も発達していて、良い薬もあることでしょうから、身内ながら大変気の毒に思っています。)

お隣の中国では、長い間、「一人っ子政策」をとってきたので、兄弟姉妹がいないどころか、伯父、叔父、伯母、叔母も絶滅(?)してしまったと聞きます。中国人なのに、「伯夷叔斉」の故事を知らない人がいるかもしれません(笑)。

私の親戚が集まるのは、法事や結婚式程度ですから、本当に何年かぶりに皆んなで会ったわけですが、何となく、不思議な感じがしました。今回、幼い又甥、又姪諸君の殆どとは初めて会いましたが、まだ2歳のあどけない又姪とも血の繋がりがあるわけで、やはり、当たり前の話ながら、奇跡的なことを感じてしまいました。

人生、生きていると、裏切られたり、騙されたり、辛いことも多いですけど、「生きてあれよかし」ですね。長生きさえすれば、神様は、こうして曽孫に会わせてくれるような掛け替えのないプレゼントをしてくれますから。

南禅寺「天授庵」 京都紅葉狩りの旅

京都・天授庵 ©️par kyoraku sensei

京都にお住まいの京洛先生から「紅葉狩り」便りが届きました。

この「渓流斎日乗」で、よく読まれる人気サイトの上位だけが、パソコンだと右手に、スマホだと一番下に掲載されておりますが、第1位が京洛先生の記事、第2位が西大寺先生の記事なんですからね。

嫌になっちゃいますよお(笑)。

京都・天授庵 ©️par kyoraku sensei

(京洛先生のお手紙)

…今日は昼過ぎからデジカメをぶら下げ、南禅寺境内の塔頭「天授庵」に出かけて、綺麗な紅葉を写してきました。
この「天授庵」のあった南禅寺の場所は、大昔の文永元年(1264年)に、亀山上皇の離宮(禅林寺殿)があったところです。
その後、正応4年(1291年)、禅寺になり、それが、南禅寺のルーツです。その後、1339年(暦応2)光厳天皇の勅許により、虎関師錬が、南禅寺の開山に関わった無関普門(大明国師)の塔所として、この天授庵を建立、南禅寺の塔頭の中でも、由緒正しい塔頭という事です。…

知りませんでしたね。それにしても、よくご存知だこと。

京都・天授庵 ©️par kyoraku sensei

…しかし、この天授庵も、文安4年(1447年)の「南禅寺の大火」で類焼、さらに、今話題になっている「応仁の乱」でも兵火に見舞われ、およそ130年間、荒廃したままになっていたそうです。
ようやく、1602年(慶長7)細川幽斎が再興、境内には、池泉を主にした庭や枯山水の二つも作られました。
京都の寺社は、何処も、時の権力者の手によって焼失されたり、時代が変わると、新しい権力者によって、再興されたり、栄枯盛衰が激しいことがよく分かります。…

なおるほど。栄枯盛衰、諸行無常ですね。

京都・天授庵 ©️par kyoraku sensei

…この時期は、色艶やかな、紅葉を見ようと、昼間は勿論、夜はライトアップで、「天授庵」も、大勢の観光客でごった返しています。
小生も拝観料500円を払って紅葉を愛でましたが、本堂前の庭や書院南庭での紅葉が特に見事でした。…

いやあ、ご苦労様のことでありました。

電気自動車は羊の夢を見るのか?

築地「青龍 」四川風ピリ辛焼飯 890円

◇日本の産業構造を変える大変革

朝方、NHKラジオを聴いていたら、技術コンサルタントの湯之上隆氏が「社会の見方・私の視点」のコーナーの中で、今後、自動車がガソリン車から電気自動車に世界的に移行しつつあり、そうなると日本の産業構造を根本から変えるほど大変革が起きる、と忠告してました。(「電気自動車シフトが日本の自動車産業に与えるインパクト」=今なら検索すれば「聞き逃し」で聴けます)

湯之上氏によると、今のガソリン車が電気自動車に移行すると、現在、自動車産業に従事している日本の労働者81万人のうち、半分の40万人以上が失業するのではないかというシミュレーションを予測してました。

自動車産業は確かに幅広い。所謂、車屋さんは要のエンジンを開発して、設計デザインや組み立てをしていても、その「素材」となる鉄鋼やガラス、半導体、プラスチック、シートベルト、ハロゲンランプなど殆どが他のメーカーからの「借り物」です。

しかも、鉄板やら何やら作るときには、それに合った鋳型が必要で、成型などを作る企業も必要です。これら複雑に用途が絡み合っている産業は一口に裾野産業と呼ばれますが、今ガソリン車から、電気自動車になるとガソリン車用のエンジンだのタンクだのマフラーだのが要らなくなる。そうなると、今の自動車の下請けの部品メーカーの40%は要らなくなるというのです。

となると、生き残るためには、電気自動車用部品を作る企業に転身するか、最悪の場合は、全く業態を変更しなくてはならないケースも出てくるようです。

また、電気自動車になると、今のスマホのように、簡単に組み立てられるようになるそうですね。

◇サウジアラビアで粛清

そうなると、石油の需要も減っていくのかしら?

ここ数年、原油安が続き、世界最大の石油大国であるサウジアラビアで石油産業一本槍からの脱却を図る皇太子による「粛清」が世界の注目を浴びています。

確かに、昨年の日本での電気自動車の売り上げは全体の0.5%で影響は少ないのですが、湯之上氏は「まだガソリン車の売り上げが伸びているので、経営者に危機感がない。手遅れにならなければいいのですが」と警告してました。

英仏は2040年までにガソリン車とディーゼル車の製造を禁止し、インドは30年までに禁止。中国も30年までに禁止する方向で調整が進んでいるそうです。

湯之上氏によると、電気自動車化の流れは、どうやら環境対策というより、世界的な自動車産業の主導権争いが背景にあるといいます。

日本もこの大きな産業構造の変革についていかなければ、乗り遅れてしまうと、湯之上氏は警告してました。

日馬富士事件をズバリ推測

銀座「和らん」旬菜盛定食 1500円

◇場外乱闘事件

今、角界は土俵外で大騒動が巻き起こってます。

横綱日馬富士(33)=伊勢ヶ濱部屋=による東前頭八枚目貴ノ岩(27)=貴乃花部屋=への暴行事件のことです。

現在進行形で今後どんな展開になるのか分かりませんし、私のようなインサイダー情報を持たない輩が予想しても、多分外れると思いますが(笑)、恐らく、日馬富士は引退か、廃業に追い込まれることでしょうね。

しかしながら、この事件はあまりにも不可解なことが多過ぎます。

トラブルがあったのは、巡業先の鳥取市内の飲食店で、10月25日深夜から26日未明にかけてのこと。貴ノ岩の貴乃花親方が鳥取県警に被害届を提出したのが29日。それでも、貴乃花親方が日本相撲協会に被害届を提出したのが事件から3週間も経った11月14日だったということです。

その14日に貴乃花親方が専属評論家契約を結んでいるスポニチが事件をスクープして発覚したことから様々な憶測を呼びました。

例えば、日本相撲協会の八角理事長に対する意趣返し。つまり、貴乃花親方は2年前の理事長選で惨敗したことから、現執行部体制に対する不満があり、態と場所中にトラブルを表面化させたのではないかという疑惑です。

私は、そこまではないと思います。モンゴル人同士のトラブルだったので穏便に済ませたかっただけかもしれませんが、貴乃花親方の行動の不可解さは否定できませんね。

◇八百長なければ日馬富士が一番強い?

トラブルから発生したのは、モンゴル出身力士による宴席で、日馬富士は、日頃から貴ノ岩の生意気な態度が気に食わなかったという伏線があった上に、その場で貴ノ岩が「もうあなたたちの時代じゃない」と挑発して、日馬富士が説教したところに、電話がかかってきたか、もしくは、スマホを弄って黙殺したかのように見えたため、激昂して貴ノ岩をビール瓶で殴って重傷を負わせたということです。

普段は穏やかな日馬富士は酒癖が悪く、「酔うと何をしでかすか分からない」という報道もありました。何しろ、三升も呑んでしまうそうな。

日馬富士は30発も殴り続け、止めに入った横綱白鵬まで投げ飛ばしたといいますから、八百長がなければ、日馬富士が今の角界で一番強いことが証明されてしまいました。

あれっ?何か変なこと書いてしまったかな?(笑)

 

井上達夫著「リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください」は、今の時代、是非とも読むべきです

井上達夫著「リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください」(毎日新聞出版)の初版は2015年6月20日発行で、ちょうどその頃の私は事情があってこの世の人でなく、異界を彷徨っておりましたので、もちろん、読んでおりませんでした。

最近、遅ればせながら、この本と、昨年3月15日に発行された同書の続編「憲法の涙」を合わせて読んでいます。

いずれも、法哲学者の井上東大大学院教授が編集者のインタビューに応える形で、話し言葉を書き言葉の活字に起こされ、平易と言えば平易ですが、やはり難解と言えば難解で、色々と賛同したり、反発したりして考えさせられたことは確かです。

◇極右の歴史修正主義も極左の自虐史観も批判

井上教授は、極右の歴史修正主義も極左の自虐史観も両方ともバッサリと袈裟懸けしており、その様は鮮やかで爽快感すらあります。

井上教授は、あの右翼の巨頭と言われる百田尚樹氏を相手に一歩も譲らず、反駁罵倒して、あろうことか、あの百田氏が口ごもってしまうほどの怪力の持ち主で、何と言っても、髭を生やした鬼のような形相や関西弁風でのまくし立て方があまりにも恐ろしいほど強烈です(失礼!)。

https://m.youtube.com/watch?t=12s&v=8Oc0fH96Zq8

ですから、この本の批判をしようものなら、生命が脅かされるのではないかという危機感がありますが(苦笑)、いや、むしろ共鳴する部分が多く、今のような戦前回帰のようなキナ臭い時代では必読書ではないかと確信し、取り上げることにしました。

今、保守もリベラルも色んな定義が飛び交い、若い人は共産党が保守で、自民党がリベラルだと確信して、訳が分からなくなってますが、井上教授によると、リベラリズムとは「啓蒙」と「寛容」という二つの歴史的起源があるといいます。

啓蒙主義とは18世紀にフランスを中心に起こった思想運動のことです。因習や迷信を理性で打破し、抑圧から人間を解放しようとするというものです。寛容は16世紀の宗教改革後に、欧州ではすさまじい宗教戦争が起き、荒廃の中でウエストファリア条約が結ばれ、その経験から出てきたものです。

私は、法哲学という学問がこの世に存在することを知りませんでしたが、井上教授は、御専門ですから、カントからヒューム、カール・ポパー、ジョン・グレイ、ジョン・ロールズといった色んな著名学者の学説を引用したり、批判したりしておりますので、まずは手に取って読まれるといいかもしれません。

◇ドイツの「戦後処理」は日本ほど立派ではなかった?

この本で、無学の私が瞠目したことは、「ドイツは、自分たちの戦争責任の追及を日本よりずっと立派に行った」という「神話」を多くの日本人が信じ切っているという指摘です。

まず、特筆しなければならないことは、ドイツは自分たちの戦争責任を二重の意味で限定していることです。一つは、責任の主体はドイツ国民ではなく、ナチスであること(ドイツ国民もナチスの被害者となる)。

そして、責任の対象は、ドイツがやった侵略戦争の相手ではなく、ユダヤ人だということ。つまり、ホロコーストなどは謝罪しても、チェコ侵略やポーランド侵攻などの戦争責任を認めてきたわけではないといいます。

有名な例として、1970年に西独のブラント首相(当時)がポ-ランドを訪問して、ユダヤ人の犠牲者の慰霊碑にひざまずきました。しかし、ユダヤ人ではない一般のポーランド人が蜂起して犠牲になった慰霊碑には行っていなかったというのです。

また、東西ドイツ統一後は、ナショナリズムが高まり、あの戦争は、あくまでもナチスの犯罪でドイツ国民と国防軍は犠牲者だったという歴史修正主義が起こったといいます。

(この本については、これから折を見て何度か取り上げます)

「密偵」は★★

映画「密偵」ポスター

◇750万人も観客動員

韓国で750万人もの観客を動員した大ヒット映画「密偵」(キム・ジウン監督)を、先週の日曜日、ちょっと風邪気味を押して出掛けて新宿まで電車に乗って観てきました。

片渕須直監督のアニメ映画「この世界の片隅に」が1年間の超ロングランという記録を伸ばしてまだ上映中だと言われてますが、それでも私も観たこの名作の観客動員は200万人ですからね。

韓国の人口(5125万人=2016年)は、日本の半数以下なのに、750万人も動員するとは、何じゃこっちゃ!と思い、つい無理して観たわけです。日本でも大ヒットした「シュリ」(1999年)や「JSA」(2000年)と同じくらい面白いのかなあと期待したわけです。

◇日ごろの鬱憤を晴らす?

しかし、ちょっと大いに期待し過ぎてしまったせいか、満足度は落ちてしまいました。まあ、仕方ないでしょう。大日本帝国によって植民地となった朝鮮の1920年代が舞台で、「義烈団」と呼ばれる革命独立組織が、暗躍するものの、そりゃあ、韓国の映画ですから、日本はとんでもない植民地征服者であり、朝鮮に正義があるという描き方で、最後は日本人はやられるという映画ですからね。韓国の人も日ごろの鬱憤を晴らすことができたのでしょう。

主役のソン・ガンホは今や国民的大スターらしく、日本では来年4月に公開される予定の光州事件を題材にした実話を基にした「タクシー運転手」にも主演しているようですが、興行成績の成功は彼によるところが大きかったのでしょうね。(「シュリ」にも出演していたらしいですが、あまり覚えてません=笑)

ソン・ガンホは、元朝鮮人ながら今や革命団を取り締まる日本の警察の犬と嫌われるイ・ジョンチル役。民族間で悩みを募らせます。セリフの日本語のうまさには驚いてしまいました。鶴見辰吾がイ・ジョンチルの上司の朝鮮総督府警務局部長ヒガシ役。人気俳優イ・ビョンホンが、義烈団の団長役、コン・ユという若手俳優が義烈団のリーダー役でした。女優さんは、名前を覚えられず、皆同じ顔に見えてしまいました(笑)。

映画なので、やたらと必要のない人殺しがあり、ちょっと荒唐無稽な場面も多くがっかりしてしまいましたが、近現代という時代的には好きなので、上海や満洲などの場面や話も出てきて、当時のファッションや自動車や列車内も厳密に再現していて、それなりの見どころもありました。

消費税増税は言語道断ですよ!

築地・中村屋 ランチ弁当 850円

◇洗脳されてますよ、渓流斎さん

名古屋の篠田先生です。

いつもながら、渓流斎さんとやらは甘いですね。洗脳されてますよ。

昨日の「消費税増税は必須、このままでは国家財政破綻の危機?」の記事です。ああたは、すぐ騙されてしまいますね。

講演者の大学名誉教授さんは、恐らく、数多くの資料を提供され、今の日本の現状はこうなっている。このままで行けば大変だ。デフォルトするかもしれない。大変だ、大変だ、とさぞかし危機感を煽っておられたことでしょう。

それは間違いじゃありませんよ。でも、あたしに言わせりゃ、その学者さんは純粋過ぎるということです。

そもそも、経済学なぞ学問じゃないと思っております。ノーベル経済学賞なんてものは、本当はないんですよ。スウェーデン銀行がお金を出して表彰しているだけの話で、スウェーデン銀行主宰経済学賞というのが正確で、ノーベル経済学賞でも何でもないんですよ。

恐らく、件の名誉教授が引用されたデータは殆どは、財務省か厚生労働省の資料でしょう。えっ?図星ですか?

それなら、財務省か厚労省の思惑通りに思想傾向も行動規範も進みませんか?

別にその大学名誉教授に恨みも何もないし、非難するつもりも毛頭ありませんけど、その方はもしかして、財務省の審議会委員のメンバーの一人か何かに選ばれていて、「国家財政が破綻する」「消費税増税しか他に道はない」とお先棒を担いだりしていないでしょうね?

◇消費税が官房機密費に?

そもそも、税金には色が付いてませんから、国庫に入ってしまえば、どんな使い方されているのか分かったもんじゃない。消費税が内閣の官房機密費か何かに回って、時の権力者の飲み代に化けてるかもしれないのですぞ。

それに、今でも、年商1000万円以下の零細事業者は免税対象となって、消費税分を国庫に納めてないんでしょ?ザル法じゃないか。

社会保障費や医療費が膨大になっていると指摘されていて、その実態はデータで裏付けられているのに、安倍首相は、消費税増税分を教育費無償に使うと断言してるんでしょ?

意味ないんじやん。これじゃ、消費税を10%にしたって、20%にしたって、焼石に水で大した効果がないわけですよ。

マスコミやジャーナリストまでもが、財務省のレクチャーをそのまま書いて「報道」しているだけ。学者も時の権力者のデータを鵜呑みにして学説とやらを構築してるだけじゃありませんか?

もう少し冷静になって考えてみてくださいな。

消費税増税は必須、このままでは国家財政破綻の危機?

築地本願寺・江戸開基400年

◇薄過ぎる国民の危機意識

昨日は、甲南大学の東京キャンパスで開催された公開講座を聴講してきました。

講師は、甲南大学の中島将隆名誉教授で、全く権威主義的なところがなく、下から目線で、みなさんと一緒に今の危機を見詰めて、克服しましょうではありませんか、といった好感が持てる学者さんでした。

テーマは「日本の国債相場を支えているものは何かー国債の現況から考える国家財政ー」。

気が早い方の皆さんのために、結論を先に書いてしまえば、中島名誉教授の信念は「これ以上日本が赤字国債を発行し続ければ、財政は破綻する。それなのに、政府も官僚も金融機関も国民も危機意識が薄過ぎる。この危機を回避するには消費税を上げるしかない」というものでした。

◇面白い人間観察

これまた、気が早いのですが、この中島氏の学説に対して、60歳代後半かと思われる参加者の一人が「ずっと黙って聴いていたけど、あなたの考え方は、悲観的過ぎるんだよ。2045年になれば、日本の人口は減る。ということは、今のシュミレーションのような社会保障の膨張も減るはず。日本にはAI技術もあり、今の若い人も頑張っている。2045年なんてあとちょっとだよ。日本はまだまだ捨てたもんじゃないんだよ」と、年長の先生に対してどっちが講師か分からないような説教を大声で垂れていて、これまた面白い人間観察ができました(笑)。

酒井抱一の墓=築地本願寺

◇「低負担・高福祉」の構図

中島名誉教授の長い長い講義を一言にまとめるのは難しいのですが、箇条書きにしますとー。

◎日本は2017年、全人口に占める65歳以上の高齢者が28%となり、「超高齢社会」に突入。

◎1990年代のバブル崩壊後、デフレ→名目成長率の低下→税収入の減少。合わせて減税政策の実施。

◎1961年の皆保険・皆年金制度、73年の福祉法、2000年の介護保険制度で社会保障と医療費が膨張。(意外にも年金はそれほど大した増額にはならない)

◎赤字国債を無制限に増発し、「低負担・高福祉」の構図が定着化。

◎経済構造の激変により、金融機関に貸出先のない資金が形成され、国債へ投資。(国債金利の低下により保有者は含み益。発行者は利払いが減り、赤字国債増発に対する危機感の欠如が加速。しかも、租税法により市場の信認が担保されている)

➡︎中島名誉教授の提言は

◎「低負担・高福祉」では次世代にツケを回すことになるので「高負担・高福祉」を選択するのは当たり前という認識を持つこと。

◎そのためにも財政規律を確立すること。

◎諸外国を見ても、付加価値税はスウェーデンとデンマークが25%、イタリア22%、英、仏20%、ドイツ19%、中国17%、韓国、豪州10%、日本は8%。消費税増税は選挙の焦点にはならないが、社会保障の財源を確保するためには、増税はやむを得ないのではないか。

◇政府債務残高が飛び抜けて高い日本

この後の質問コーナーの中で、「今後、国債が暴落したり、ハイパーインフレになったりする可能性があるのか」との質問に、中島氏は「日本の国債の暴落は考えにくいが、このまま無制限に国債発行を続けていくわけにはいかない。日本の政府債務残高がフローもストックも世界的に見て飛び抜けて高い。マグマが溜まって、いつ爆発してもおかしくないかもしれない」などと答えておりました。

赤穂浪士間新六の供養塔=築地本願寺

◇洗脳されてしまったか?

このほか、国債の日銀保有率と財政ファイナンス、また、通貨発行のライアビリティと国債ファイナンスとの関係、赤字脱却のための外債売却などについての質問が出ましたが、私に理解できなかったどころか、中島先生まで「ちょっと難し過ぎて、専門ではない私には答えらません」と謝っておられました。

いずれにせよ、赤字国債増発の現状については、国民一人一人が考えていかなければならないことは確かです。

私自身は、あれほど消費税増税には懐疑的でしたが、「やむを得ないのかな」と思いました。洗脳されてしまったのかしら?

荒井さん、どう思われますか?

「圓光寺」〜「詩仙堂」京都の旅

京都・圓光寺

天才IT技術者松長社長の尽力で、皆様のコメント欄を分かりやすく設けました。

さらなる皆様方からのコメントをお待ちしております。

京都・圓光寺

奈良の西大寺先生の最大のライバルである京都の京洛先生から、西大寺先生の投稿を御覧になって、早速、飛脚便を飛ばしてきました(笑)。

…東都の紅葉は色づきましたか? こちらは、まだこれからですね。
11月中旬からが、紅葉狩りの本番でしょう。一気に、観光客も増えて、洛中、洛外は大変な賑わいになると思います。
貴人が、過日、上洛されて、鑑賞された京博の特別展覧会「国宝」(今月28日まで開催)ですが、第Ⅲ期展示が始まっていますが、志賀島出土の「金印(漢委奴国王印)」(12日まで展示、福岡市立博物館所蔵)は、最前列で見るには、40分~1時間くらいかかるそうですよ。凄い人気ですね。これに、これからの紅葉シーズンが重なるのですから、京博の前は長蛇の列が予想出来ます。

◇徳川家康開基の圓光寺

迂生は、今日、ちょっと早めに、徳川家康が開基した、京都市左京区の一乗寺にある紅葉の名所、臨済宗南禅寺派「圓光寺」に出かけて来ました。
家康が慶長6年(1601年)に教学を普及するため「足利学校」の学頭だった三要元佶(さんよう・もときつ)という禅僧を招いて、京都伏見に「圓光寺」を建てたのですが、その後、相国寺境内に移ったりしたこともあり、寛文7年(1667年)に、此処、一乗寺に移転しました。お寺も、あちこち引っ越したり、廃寺になったり、栄枯盛衰があるわけです。

京都・圓光寺

◇家康のブレーン

家康に請われて、下野国の足利学校から、「圓光寺」の開基に関わった元佶禅師は、彼の有名な「家康のブレーン」で、事実上、幕政を差配した金地院崇伝や天海上人と同じく、「黒衣の宰相」と呼ばれた実力者だった、と言われています。

◇「貞観政要」を刊行

家康は、圓光寺を教学普及の場にするため、お坊さんだけでなく、俗世間からも、向学心のある人間の入学を許したそうで、聖俗合わせての学問所にしようと考えたわけですね。そして、「貞観政要」などの書物を刊行しました。活字と言っても「鉛」でなく、「木活字」による印刷です。圓光寺の宝物館には、その「木活字」が展示されています。文字通り、出版文化の草分け、嚆矢といえます。
木活字をじっくり見てきましたが、保存状態も、よく、この「木活字」を使った印刷物は、「伏見版」、「圓光寺版」と呼ばれています。
また、同寺には、家康の「歯」も埋葬した東照宮もあります。、家康ゆかりのお寺がこんなところにあったとは、貴人も知らなかったでしょう(笑)。
迂生も徳川家康が、そんな、お寺を、京都に建てたとは知りませんでした。

◇近くに石川丈山の詩仙堂

「圓光寺」の、紅葉は、まだ、色づき始めたばかりです。観光客もそれほど多くいませんでした。
近くには、石川丈山(先祖代々「徳川家」譜代で、丈山は家康に仕え、「大坂夏の陣」でも功名を建てたのですが、この後、武士を棄て、文人になり、50才過ぎに「詩仙堂」を建て、朱子学、詩、煎茶道に勤しみ、90歳の生涯を終えました)の建てた「詩仙堂」もあります。

京都・圓光寺

圓光寺の拝観料は500円ですが、一乗寺周辺には、この「詩仙堂」や宮本武蔵の”一乗下り松の決闘”があった、という場所もあります。もっとも、決闘の地は、このほか、拙宅傍にも、「決闘の場所跡」があり、「決闘の地」は複数で真偽不明ですが、一乗寺界隈は見るところが沢山あります(笑)。今度、ご上洛された折ご案内します。

◇丁稚羊羹、鳩餅、武蔵饅頭

また、あの赤羽彦作村長が涎を垂らしそうな「丁稚羊羹」「鳩餅」、それに「武蔵饅頭」などの甘い「名物」が売られています(笑)。
彦作村長が同行されていたら、パチパチ、写真撮影されていたことでしょうね(笑)。この近くには「修学院離宮」もあります。…

なるほど、圓光寺と詩仙堂は私もいつか行きたいと思っております。