パナマ文書より舛添知事の方が問題なのでは? thirdedition

艶やかですね  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

日本関係の「パナマ文書」が、チラホラと公表されつつあります。

ネット上でも大いに話題になって、色んな人の名前が挙がっていましたが、ガサネタも多かったようです。

でも、今回は、「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)に加盟して、直接第一次資料に接触できる朝日新聞と共同通信が報じているので、ネット情報とは違い、間違いないでしょう。ICIJは、日本時間の5月10日午前3時に、内容を公表するようですから、興味ある方は要チェックです。

今回、日本関係で俎上にあがった会社は、丸紅と伊藤忠。何か、ロッキード事件のルートを思い起こさせますね(笑)。ま、若い人にはこの話は通じないでしょうが。

あと、ネット上で話題になっていた日本を代表する報道機関のNHKと世界一の広告代理店の電通は、全く関係がなかったようです。

以前から噂されていた1964年の東京五輪をセコムした飯田会長はアウト。他に、UCC上島珈琲の上島会長の名前も取り沙汰されています。

 これも艶やか  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

で、今日、一番書きたかったのは、「パナマ文書」ではなく、「文春文書」の方でした。「舛添知事 『公用車』で毎週末『温泉地 別荘』通い」という告白スクープ記事のことです。調査報道です。よく調べ上げたと思います。

今週号の他の記事は、ほとんどマンネリ化して面白みに欠けましたが、この記事1本だけでも、買って読む価値はありました。

週刊誌が出る前から、舛添知事は、海外出張の度に、超高級ホテルのスイート・ルームに宿泊して(一泊15万円)、航空機もファーストクラス(チケット代225万円)。都民の血税を使って優雅な大名旅行をして、何か調子に乗っているのか、勘違いしているのか、ふざけた公人だなあ、と思ってましたら、豈はからんや、でしたね。

記事を読むと、全くせこい男です。哀れにさえ思えます。

何しろ、東京都の年間予算は約13兆円で、スウェーデンの国家予算並みらしいですね。これじゃあ、舛添さんも国王気取りになるのも無理もないのかもしれません。

文春の調べによると、舛添知事は湯河原にある別荘に年間49回、公用車を使って往復していたらしく、経費は400万円。年間49回ということは、年間52週しかないので、ほぼ毎週末、別荘に通っているということになります。

この別荘は、300坪の広大な敷地に和風の数寄屋造りと堂々たる洋館の二棟が屹立しているらしいですね。もちろん温泉付き。不動産屋さんの話では、土地建物で約2億円だそうです。

せこいことに、この別荘は、個人ではなく、MIPE、これじゃ分からんですね(笑)、つまりは「舛添政治経済研究所」の所有になっているそうです。ちなみに、このMIPEは、舛添さんの妻が代表取締役で、本人も役員に名前を連ねているとか。

なーんてこたあない。節税対策じゃないですか。これじゃ、タックスヘイブンの「パナマ文書」と何処に違いがありますか?
税金逃れ、という点では同じではないでしょうか。

しかも、この人は参院議員時代の4年間に自宅を「事務所」として利用したとして、少なくとも2000万円以上の家賃をMIPEに払っていたという疑惑というか前科があります。これは、国会議員ですから、国民の税金である政党助成金が家賃として還流されたらしいので、国民としてはいい迷惑です。

関東地方の大地震は、30年以内に起こる確率が70%と言われています。もしものとき、東京都の危機管理の最高責任者が都内から100キロも離れている神奈川県にいては、何の指揮もできないでしょう。災害に遭ってしまってからは、道路も閉鎖されるなど、身動き取れないのがオチです。

それなのに、文春でスクープされても、舛添知事は「ルールに従ってやっている。全く問題はない」と居直るだけ。厚顔無恥もいいところです。自分の懐の金のことになると、せっせと領収書をこまめに集めて申請するのに、他人の金である税金は使い放題、いや使い易いということなのでしょう。

そもそも、「テレビに出てるから」とか「有名だから」とか「東大出身だから」といった単純な理由で、人格や本性を分かりもしないのに、彼を選んだ都民も国民も悪いということですよ。

しかし、相手は、SPを従えている絶大なる権力者。無名の渓流斎如きが何を書こうが、所詮、犬の遠吠えですよ。