【特報】東急プラザ銀座・オープン

本日3月31日に東京は銀座の繁華街に新しく、ショッピングセンター「東急プラザ銀座」が開店しました。

数寄屋橋近くの、昔、東芝ビルがあった所です。(嗚呼、旭屋書店が懐かしい)

あたしは、お上りさんですから、早速、昼休みを利用して覗きに行きました。

そしたら、「あんりまー」ですよ。

人、人、人で、コブラのように群集が建物を取り囲み、行列の尻尾は、何と隣りの数寄屋橋公園ですからね。まあ、中に入るのに30分以上は掛かりそうでしたから諦めました。

何か、高級レストランと高級外資系ブランド・ショップと免税店が入ってるらしいですけど、あたしゃ中に入らなかったので、よく分かりましぇん。悪しからず。

いずれにせよ、建物は、何かグロテスクで悪趣味な感じがしました。

大宰府「政庁跡」 Second edition

Copyright Par Ebifrya-sensei

名古屋の海老付羅江先生から久しぶりに便りがありました。

何やら、奮発して5泊6日の九州旅行を敢行されたということです。

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海老付羅江先生です。

…無事、5泊6日の愚生としては長旅を終えて帰宅しました。

とりあえず、桜のシーズンですので、大宰府の「政庁跡」で撮った、咲き始めたばかりの桜の写真を送ります。…

いつも有難う御座いました。

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…「政庁跡」と言っても超低俗な民放の地上波テレビを見ているようなノールスには全くチンプンカンプンで分からないでしょうが(笑)、7世紀後半に、九州、筑前に設けられた地方行政機関ですね。…

まあ、そんな放言しても大丈夫でしょうかね?(笑)

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…政庁は、当時の首都の奈良の出先です。794年からは、京都に首都が移りましたが、菅原道真のように中央の役人から見ると左遷先みたいな感じの出先機関で、今の霞が関の本省と出先の関係で、民間会社の本社と支店と同じようなものですね。

貴人も「本社!本社!」と一時、地方を軽く見るときらいがありましたが(笑)、地方機関、支店と言っても、大変な権力を持っていたのです。…

ここに、何で小生が出てこなければならないんでしょうかね?ま、いいですけど(笑)。

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…この跡地に立つとその辺の雰囲気が今でも伝わってきますよ。特に中国との貿易では、九州は大きな拠点ですから、本社にいて、”すし郎”評論家みたいに、首相の提灯持ちみたいな「寿司」だけ食べて昼寝ををしているような、中身のない人間と違って、権力そのものを行使したわけです。「地方」を軽く見てはだめなのです。…

評論家のすし郎さんって、どなたのことでしょうか?気になりますね。

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…時代が下り、後年、平清盛も、大宰府、博多を重視して、権力奪取に挑みました。…

ほう、そうでしたか。色んなことをご存知ですね。

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…まあ、そういう所ですが、「大宰府天満宮」には、みいちゃん、はーちゃんや○能の外国人は行きますが、建物、実物がない「政庁跡地」は想像力のない観光客は、まず来ませんね。ですから、じっくりと、あれこれ思索ができました。…

なあるほど。

ショーンKと乙武さん second edition

長春街頭の果物売り  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur
 太鼓持ち評論家の鮨郎です。

 ショーンKさんのことが話題になっていますが、最近、昇龍の勢いで怖いもの知らずの「センテンス・スプリング」に追い込まれてしまっては、お陀仏になってしまいますね。

 私自身は、テレビでは見ていないのですが、FMラジオではしょっちゅう彼の声を聴いていて、低音の魅力で、バイリンガルでよくモノを知っている人なので、好感を持っていたので、ガッカリです。

 周囲のスタッフの評判も「大変腰が低い方で謙虚」というのですから、人は見かけによらぬものです。もっとも、野心がある人ほど、腰が低いとも言いますけどね。あの、中国のトウ小平言うところの「韜光養晦」(とうこうようかい=野心を隠し、力を蓄える)ですよ。

 センテンス・スプリングによりますと、第一弾は、単なる(笑)「学歴詐称」で、テンプル大学卒業ではなく、テンプル大学日本校中退で、米ハーバード大学でMBA取得は真っ赤なウソで、サマースクールか何かにちょっと通っただけ、ということでした。

 ショーンさんは、高校生の時から「ホラ吹き」で有名だったらしいですね。ここまでは少し笑える嘘です。

 しかし、第二弾では、他人を巻き込んで、ほんの少しフランスで会っただけの日本人を、コンサルタント・パートナーの在仏担当者なんかにして顔写真入りで紹介したり、斯界では有名な米国人を自分を育てた師匠にでっち上げたりして、これは駄目ですね。偽造、捏造です。もう同情の余地はありません。

 ショーン氏は、4月からフジTV系で始まる予定の報道番組のメーンキャスターとして採用される予定でした。しかしながら、当然降板。年収1億円をふいにしてしまったようですが、You ask for it.でしょう。

 「身体検査」もしないで安易に空気や評判で採用したテレビ局も杜撰だということです。トレンディ・ドラマの名プロデューサーから一気に社長に昇格した亀山氏も運のつきといいますか、「ヒトは一生、なだらかな平坦の道を歩けない」という残酷な真実を見せつけられているかのようです。

長春街頭焼き物売り  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 「センテンス・スプリング」のライバル誌である「ニュー・カレント」は、あの乙武さんの不倫を報道しています。

 乙武氏は、ちょうど、今夏の参院選で自民党から立候補するという観測記事が流れていましたから、絶好の(?)タイミングです。

 それにしても、ニュー・カレント記者の凄い張り込みぶりです。あそこまで、事細かく書かれてしまっては、乙武さんも正直に白状しなければならなかったんでしょうね。あっさりと、5人の交際を認めてしまいました。

 早速、乙武さんのツーショットがネット上で拡散しているようですが、お相手の女性は、信じられないほど、かなりの美人さんが多いですね。そうは言っても、健全で良識のある皆さんは、検索なんかしないでくださいね(笑)。

 男女間の話ですから、深い事情も色々とあるでしょう。が、私はそこまで関心ありません。

 むしろ、彼が今夏の参院選に立候補するかどうかに興味があります。

長春街角の果物店  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

ところで、マイナス金利になって、シガナイ銀行経営になったもんです。

以前は、確か、土曜日でも、自分の銀行口座から降ろしたり、入金したりしても、無料だったはずですが、今は、108円の手数料を取るのですね。

何で自分の預金から引き出すのに、手数料なんか取られるでしょうか?平日も、8:45~18:00まで、辛うじて無料ですが、それ以外の時間帯は、しっかり108円取られるのです。

何てこったあ、ですよ。

その点、ゆうちょ銀行の場合は、土曜日どころか、日曜、祝日でも、手数料は取られません。

調布先生がよく言ってました。
「皆、そんなこと、知らないんだよ。本当に世間のことが分かってない。それでいて、知ったかぶりばかりするんだ」と。

誰もがショーンKさんのような腰の低い人には騙されてしまうということですよ。

フィンテックと世界の自動車界 second edition

長春・賭けマージャン?Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 新生活が始まって、なかなかブログを書く時間と言いますか、余裕がなくなってきました。仕事で一日中会社のパソコン画面を見ていると、家に帰ってまた見る気にはなりませんからね。

 個人的なことながら、昨年のほとんどは、黄泉の国を彷徨っていましたから、新聞もテレビもあまり見ることはありませんでした。

 昨年は、「敗戦70年」「安保法案」と戦後重要な節目となる企画やテーゼがたくさんあったのに、この世の人ではなかった私は、ほとんど接することができませんでした。ジョーンKです。自称近現代史研究家はもう失格で肩書は返上しなければならないと思っております(笑)。

 長春・賭けマージャン?Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur 

 扨て、新生活が始まって、色んな情報が入ってきて、しかもそれらを理解することができるようになると、恐らく、昨年辺りから出てきたと思われる、私にとっては耳慣れない、あまり意味が分からない言葉が、新聞などで多く見かけるようになりました。
 例えば、「SEALDs」とか、「トリプルスリー」とかいった新語です。

 最近よく出てくるのは、「IoT」とかいうIT用語です。Internet of Things の略語で、「モノのインターネット」という意味です。日経なんかは「あらゆるモノをインターネットでつなげる」と、前振りで説明してくれるので、意味が分かりますが、何処もかしこも「IoT」という言葉で溢れています。どうせ、米国からの受け折りなんでしょうけどね。
 
 IoTは、例えば、監視カメラとか家電などに接続して、ユビキタスに、つまり、いつでも何処にいても、手元のスマホなどで監視できたりする大変便利なツールですが、これもパソコンやスマホと同じで、絶えず新しいソフトやアプリを更新しなければならず、バグができたり、ウイルスに感染したりする危険があるそうです。

 そうです。便利には何かの犠牲と失うものがあるということなんですね。

 もう一つ、気になる新語は「フィンテック」です。フィンテックとは、金融(finance)と技術(technology)を組み合わせたまたまた米国発祥の造語らしいですが、今、「フィンテック革命」と言われるぐらい、お零れに与ろうと、様々な人間が蟻のように、壇蜜さんじゃなかった、蜜に群がっているそうです。

 私にはよく分かりませんが、どうやら、今はやりのAI(人工知能)を使って資産運用して、ぼろ儲けする目論みがその一つにあるらしく、機を見て敏な、目ざとい賢しい某出版社が、フィンテック関連雑誌を年間購読料48万円で発行すると、噂になっています。「年間48万円は高いかもしれませんが、フィンテックを使えば、それぐらいすぐ取り戻せますよ」とその雑誌の編集長さんは豪語するぐらいですから、フィンテックって、よほど凄いんでしょうね。

 長春街頭の野菜売り Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 まあ、世の中、金、金、なんでしょうか。

 もう皆さんは既にお忘れでしょうが、日産自動車のカルロス・ゴーン社長(62)の2014年度の役員報酬が10億3500万円だと昨年、大騒ぎしておりました。恐らく、一応日本の会社の経営者としては最高額ではないでしょうか。ゴーン氏は、まだ45歳だった1999年から親会社の仏ルノー(現在、ルノーは日産株の43.4%取得して事実上傘下に収めている)から派遣されて、最高執行責任者(COO)に就任しておりますから、その16年間の総額は庶民では想像もできませんね。

 ゴーン氏の現在の肩書は、ルノー会長兼CEOと日産の社長兼CEOを兼ねていますが、日本の同業他社と比べて、役員報酬があまりにも「破格」だったので、これだけ話題になっていたのでしょう。

 ちょっと古いですが、2013年度の比較がありました。

 日産ゴーン社長  役員報酬9億9500万円  純利益3890億円
 トヨタ豊田社長    報酬2億3000万円  純利益1兆8232億円
 ホンダ伊東社長    報酬1億5000万円  純利益5741億円

 つまり、日産は、トヨタやホンダほど純利益を挙げていないのに、同業他社の日本人社長よりも多くもらい過ぎではないかという批判があったわけです。

 これに対して、ゴーン社長の反論は「世界の自動車メーカーのCEOと比べれば遜色はなく、むしろ少ない方だ」というものです。そこで、同年の世界のメーカーのCEOの報酬を見てみますと…。

 ・伊フィアット・グループ(伊フィアット、伊アルファロメオ、伊フェラーリ、伊マセラッティ)CEO 報酬額31億2000万円 純利益2800億円
 ・米フォード・グループ(米フォード、英アストンマーティンなど)CEO 報酬額23億6000万円 純利益7510億円
 ・独フォルクスワーゲン・グループ(独フォルクスワーゲン、独アウディ、チェコ・ショコダ、独ポルシェ、伊ランボルギーニ、英ベントレー、仏ブガッティ=最高速度400キロで世界一速い車とギネス認定。車体価格は約2億円で、ビートたけし様御愛用)会長 報酬額21億3000万円 純利益1兆2960億円
 ・米GMのCEO 報酬額14億7000万円 純利益3960億円
 ・独ダイムラー(独メルセデス・ベンツ)会長 報酬額11億5000万円 純利益9400億円

 他に独BMWグループ(独BMW、英ロールスロイス、英ミニ)、仏PSA(仏プジョー、仏シトロエン)などがありますが、残念ながら、数字が分かりません。(ご存知の方教えてください)

 いやあ、ここまで書いてみて、他人の懐を詮索することが如何に空しいか、よく分かりました(苦笑)。ただ、世界の自動車のメーカーが、ここまで弱肉強食の論理でM&Aで再編されていたとは思いも寄りませんでした。

「カラヴァッジョ展」は★★★★

パリ市場にて

21日(月)は振替休日。世間の人は、お休みなので、大層混むだろうと予想して、朝早く出掛けて、東京・上野の西洋美術館に「カラヴァッジョ展」(一般1600円のところ無料招待券を1380円で買収)を観に行って来ました。(忙しくて、やっと今日書けました=笑)

正解でした。少し余裕を持って本物に接することができました。

カラヴァッジョ(1571~1610)は、バロック美術の大家で、後の巨匠ルーベンスやレンブラントらに影響を与えたと言われますが、かなりの自惚れ屋で、素行も悪く、瞬間湯沸し器並みの短気。殺人まで犯して逃亡し、38歳の若さで亡くなってしまうという波乱万丈の生涯を送った人です。

光と闇を描き分けた先駆者とも知られ、私も彼の大ファンで、10年近く前に、わざわざイタリア半周旅行の際に、ローマのサン・ルイジ・ディ・フラチェージ教会を訪れ、彼の名前を一気に高めた「聖マタイの召命」(1600=日本では「関ヶ原の戦い」があった年)を観に行ったものです。

この「聖マタイの召命」は、右端にペテロを従えたイエスが、マタイに自分の使徒になるよう召命している有名な作品です。かつては、中央で、人差し指で「自分ですか?」と問いかけているような髭を蓄えた初老の男が、マタイだと言われていましたが、1980年代になって、その髭の右横で俯いてお金を数えている仕草をしている横向きで表情が見えない若い男がマタイではないかという説が有力になってきました。

髭の男は、自分自身を指差しているのではなく、右前隣の男を指差して、「この男ですか?」とイエスに問いかけているわけです。マタイは、徴税人だったので、お金を数えていることが、その証拠ではないかと言われています。

カラヴァッジョの生涯は、38年しかないため、その作品は少なく、約60点と言われていますが、教会に据え付けられて持ち出しが不可能な作品も多いので、今展で11点出品されているということは、かなり見応えがあると言えるでしょう。海外初公開作品(「法悦のマグダラのマリア」)もありますが、勿論、「聖マタイの召命」は、持ち運べないのでありません(苦笑)。

ところで、カラヴァッジョの本名は、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョです。そして、ルネサンスの有名な彫刻家ミケランジェロ(1475~1564)の本名は、略してミケランジェロ・ブオナローティです。

何でカラヴァッジョは、ミケランジェロではなくて、何でミケランジェロは、ブオナローティではないんでしょうかね?ちなみに、ラファエロは、ラファエロ・サンティで、名前が通称。レンブラントも、レンブラント・ハルメスト・ファン・レインが本名。

近現代は、マネにしろ、モネにしろ、ゴッホにしろ、みんな苗字が通称になっているのに…、

「家族はつらいよ」は★★★★ second edition

ハバロフスク駅  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

京洛先生のお勧めでロードショー映画「家族はつらいよ」を、ユナイテッドシネマでau割引価格で観てきました(AL)。

山田洋次監督作品。まあ、「男はつらいよ」の大監督ですから、こういった喜劇はお手のものなんでしょうが、ちょっと、ドタバタ過ぎたような感じもしました。

特に、父親の平田周造役の橋爪功と、長女金井成子役の中嶋朋子がちょっと演技過剰気味で、目が覚めてしまいましたが、長男の嫁史枝役の夏川結衣の抑えた演技は、自然にみえて、プラスマイナスゼロという感じでした。

 雨の降る真夜中の乗車  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

ストーリーは見てのお楽しみということで、書かない方がいいでしょう。

観終わって、すっきりしたので、満足しました。松竹伝統の「大船調」とまではとてもいきませんでしたが、「小船調」はいっていたかもしれません。シリーズ化されるんじゃないでしょうか。

みんな役柄でキャラがたっていましたから(笑)。

 保守点検中  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

邦画だと、俳優の顔と名前が一致して、役者さんの背景的知識もあるから、深読みではなくて、「深観」ができます。洋画だと知らない俳優が出てくると、名前も分からず、役がごっちゃになったりしますから(笑)。

例えば、最後に周造がビデオか何かで観ているのは、小津安二郎の「東京物語」。前回も「東京物語」のオマージュ的作品「東京家族」を発表したりして、山田監督の小津監督への並々ならぬ思い入れが伝わります。

もう一つ、周造の妻富子役の吉行和子の台詞に「(老後は)大丈夫。弟の遺産(作家で成功して著作権を継承したため)があるから、細々と暮らせますから」といったようなものがありましたが、この台詞で、当然、吉行の兄である吉行淳之介を思い起こしますよね。

長女の夫金井泰蔵役の林家正蔵が「どうもすみません」とこぶしを額に持っていく仕草は、ワザと山田監督が指示したのでしょう。もちろん、この台詞と仕草は、林家正蔵の父林家三平の十八番です。

また、「あの俳優観たことあるけど、誰だっけ?えっ?木場勝己?木場勝己も随分老けたなあ」などと、口にはとても出せないことが思い浮かぶのも、邦画ならではの「深み」かもしれません。

まあ、若い人が見てもこんなことは分からないでしょう。自分も、いい意味で歳を取ったということかもしれません(笑)。

「脳には妙なクセがある」third edition

 登り甲斐がある  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 最近、脳に関して関心と興味が湧いています。

 池谷裕二著「脳には妙なクセがある」(扶桑社)は、エッセイをまとめて、単行本用に全面書き直したもので、大変面白かったです。

 悪く言えば、海外の「ネイチャー」や「サイエンス」など一流の科学誌に載った臨床実験をそのまま引用したものですが、巻末に挙げた参考文献だけでも207点もあり、しかも全て英文。これだけ、読みこなすだけでも重労働です。まあ、著者の本職は、東大大学院の薬学系研究科の准教授ですからね。

 著者は、今、若手の脳学者としてメディアに引っ張りだこだそうですが、私は彼の著作は初めて読みました。

 初心者にも分かりやすく書かれているので、とにかく途中でやめられないほど面白いです。悪口を言っておきながら、お勧めです(笑)。

 機関車もいろいろ  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 色んなことが書かれているので、まとめることはできません(笑)。ですから、心に残った意外な臨床結果を順不同で、そして換骨奪胎で羅列してみようかと思います。

・意識と無意識はしばしば乖離する。しかし、実は無意識の自分こそが、本来の真の姿なのだ。

・歳を取ると、より幸せを感じるようになる。

・楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい。つまり、笑顔という表情の出力を通じて、その行動結果に見合った心理状態を脳が生み出す。これは、笑顔に似た表情を作るだけで愉快な気分になれるという実験データから得られたもので、行動(出力)は、心理や気分より先だということ。

・同じように、眠くなるから横になるのではなく、横になるから眠くなる。

・人差し指が薬指より短い人は、株儲けしやすい。

・オーガニック食品が健康によいという科学的証拠はいまだに欠如している。農薬を使わない自然派野菜が優れていると感じるのは妄想に過ぎない、という説も。
 おばあさん、危ないよ  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

・私たちは相手の顔の「左半分」を特に重視している。だから、左半分さえ笑っていれば、それだけで何となく笑っているようにみえる。相手にとっての左視野は、自分の「右側」に注意が集まっていることになる。

・人間は、映像や外界の判断を担当するのが「右脳」のため、「左視野」に強い反応をするが、「左脳」も左視野を重視する傾向がある。

・勉強は、「入力」を繰り返すよりも、「出力」を繰り返す方が、脳回路への定着が強い。つまり、教科書を復習するよりも、問題を解く方が効果的だ。

・脳によいもの。例えば、オメガ3不飽和脂肪酸(DHA=魚油に多く含まれる脂肪酸)、フラボノイド(ココア、緑茶、柑橘類など)⇒認知機能低下の改善

・脳の本来の役割は、外界の情報を処理して、入出力変換装置」だった。つまり、当時の脳は、とことん身体感覚(入力)と身体運動(出力)の処理に特化したはず。

・しかし、ヒトの場合、旧脳(小脳、脳幹、基底核)より、大脳新皮質が、発達した。大脳は、身体性が希薄で、解剖学的にも、身体と直接的な連結はほとんどない。

・従って、大脳新皮質が主導権を持つヒトの脳には、身体を省略したがる癖が生じ、その結果生まれたものが、計算力、同情心やモラルなどの機能ではないか。

 ま、この辺でやめときます。ご興味のある方はどうぞ、購入されるなり、図書館でお借りになるなりして下さい。

 さて、渓流斎ブログの恒例のランキングを下欄に付記しておきまする。

日付       閲覧数   訪問者数  ランキング

2016.03.20(日)  307 PV  144 IP   11878 位 / 2440228ブログ
2016.03.19(土)  212 PV  109 IP   14059 位 / 2439133ブログ
2016.03.18(金)  163 PV  89 IP   17896 位 / 2437913ブログ
2016.03.17(木)  150 PV  78 IP   17041 位 / 2436749ブログ
2016.03.16(水)  335 PV  141 IP   7902 位 / 2435488ブログ
2016.03.15(火)  237 PV  119 IP   13798 位 / 2434107ブログ
2016.03.14(月)  212 PV  122 IP   12145 位 / 2432824ブログ

中学校の同期会 Third Edition

 機関車いろいろ Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

昨晩は、東京・西新宿の「珍味館」で、中学校を卒業して以来初めて同期会に参加してきました。実に44年ぶりという長い歳月ですから、皆さん、街ですれ違っても全く分からないくらい容貌と体型が変化していました(笑)。

44年ぶりの再会ですから、お互いに、ほとんど、若き青春時代も悩める中年時代も知りません。人生の黄昏といいますか、夕焼け小焼けで、人生の酸いも甘いも知り尽くしてしまった初老での再会は、何か複雑なものでした。

まあ、個人的な話ながら、これも「社会の縮図」だと思って、この先も読んでみてくださいな。

 機関車いろいろ Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

今回、同期会ができたのは、幹事を引き受けてくれた黒田さんや吉野さんや宮崎君や中山君らのお蔭でした。私も感謝したいと思います。

我々の中学校は公立で、東京都心から少し外れた緑の多い武蔵野台地にあり、同期の親は、公務員やサラリーマンの団地に住む「転勤族」が多かったので、その後の消息を調査するのが、個人情報保護法にも阻まれて(?)大変だったようです。

我々の同期は5クラス(正確には6クラス)ありまして、1クラス男女各21人か22人で、全体で216人。そのうち連絡先が判明したのはわずか68人でした。その中で、同期会に参加したのは男子14人、女子14人の28人でした。調査の結果、早くも8人の同級生(男子ばかり)が亡くなっていたことが、この会に参加して初めて知りました。

私の1年生の時の担任だった数学の上沼先生も参加して下さり、まだ75歳で、水泳や山歩きなどをして身体を鍛えているようでしたので、とても、元気でした。先生は、我が母校に教員として務めたのはわずか6年間だけだったということも初めて知りました。

そして、テニス部の顧問で熱血先生でした。道理で、参加した人の多くがテニス部出身で、今でも愛好会に参加したりして楽しんでいるということを話していたので、「ああ、この会はテニス部つながりだったのか」と納得しました。

 機関車いろいろ Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

私の場合は、色々と引っ越しをしたので、「行方不明」でしたが、中学時代の友人で今でも唯一付き合っている石田君から連絡があったので、参加できたのですが、石田君の場合は、中学卒業以来、引っ越しせずに自宅にいたので、連絡が取れたのです。どうやら、幹事さんたちが、卒業名簿で、全員に電話をかけたようです。本当にご苦労様でした。

今では、ネットが発達しているので、若い人は簡単にSNSか何かで連絡がすぐつくでしょうが、我々旧世代は、ネットを見てアクセスしてきたのは、たった一人だったそうですよ(笑)。

さて、私は今、お酒が呑めないので、早めに帰宅させてもらいました。すると、京洛先生からたまたたま電話があり、先ほどまで参加していた同期会の話をしたところ、「あたしも、還暦の年に中学の同窓会に参加したことがありますよ。でも、違和感を覚えませんでしたか?南北に分断された朝鮮で、板門店辺りで、ガラス越しに親子親戚が何十年かぶりに再会するようなものですよ(笑)。朝鮮民族の人たちは、『アボジ、オモニ、ヨボセヨ~』と大声で涙を流しながら、ガラスをバンバン叩いたりして感激するでしょうけど、日本人の場合は案外冷静で、しらっとしていたんじゃないですか?」と、鋭いことをおっしゃるのです。

そう言えば、こちらがはっきり覚えているのに、向こうは「どちらさまでしたっけ?そんなことありましたか?」なんて、しゃあしゃあ言う人がいる一方で、私の方がすっかり忘れているのに、向こうが覚えている場合もありました(笑)。

公立学校でしたので、職業もさまざまで、最高学府を出て都心の有名な弁護士事務所で働いている優等生もいれば、国立大学の准教授になっている人や地方の銀行員になっている人もいましたし、何と、機動隊員になったガタイの大きい怖そうな公安の人もいました。(その人は中学時代は、クラスも違って一言も口をきいたことはありませんでしたけど)

中には、余命を宣告された病気を押して参加したりした人もいました。「残りの人生は自分の好きなことだけやる」と宣言して、楽しみに同期会に参加したそうです。

普段とは違って、私の名前を気安く、呼び捨てされたりすると、何か、中学時代に一瞬戻ったような気になりました。まあ、私は、悪ガキでしたので、中学時代には全くいい思い出はありませんでしたが、袖触れ合うも他生の縁です。また、同期会があれば、何度でも参加したいと思っています。

小野小町でシンクロニシティ! Second Edition

 白梅 Par Duc Kyoraku-sensei

この渓流斎ブログを毎日、チェックされている皆々様方には失礼をば仕りました。2日間も休んでしまいました。

まあ、弁解はいっぱいあるんですが、更新できなかったのは、単なる、疲れてしまっただけです(苦笑)。

「小野梅園」Par Duc Kyoraku-sensei

さて、京都にお住まいの京洛先生から最新情報が送られてきました。
このブログは、古今東西同時多発的に展開されておりますから、久しぶりの西の情報です。

 「隋心院」Par Duc Kyoraku-sensei

…本日は、このブログの愛読者の皆様もよくご存知の支配人と宗匠さんの美女二人が1泊2日で上洛され、その「雇男」をしてまいりました(笑)。…

ホッホー、雇男とは、今で言うガイド、もしくは、アテンダーですかねえ。

 「小野小町 歌碑」Par Duc Kyoraku-sensei

…昼食は皆様もこれまた、ご存知、ご承知のガンテンの介、堀川三条西入る「三条商店会」の一角にある、洋食レストラン「力」にお導きしました。

遠来からのお客さんだけに、女将さんが歓待してくださり、ご両人はランチメニューの中で、うまずいめんくい村の赤羽彦作村長ご推薦の「洋食B」を注文され、愚生は「洋食弁当」をお願いしました。…

おお、世間は狭いですね。

 紅梅 Par Duc Kyoraku-sensei

…お二人とも店の雰囲気や料理の味に気に入られたようで、女将さんとも和まれて、あれこれ世相談議に花が咲いておりました(笑)。当然、貴人のお噂も出てました。坂東の一隅でくしゃみをされていたと思いますが(笑)。…

まあ、こんな自分でも、何かお酒のツマにでもなれば、何でもお使いください。別に大したことはないと思いますけどねえ(笑)。

 紅白梅 Par Duc Kyoraku-sensei
…「力」で昼食後は、京都市営地下鉄に乗って、梅の名所、山科の小野にある真言宗「隋心院」に出かけてきました。この渓流斎ブログに掲載して頂いている写真は満開の小野梅園です。「北野天満宮」の梅苑よりは、こじんまりとしていますが、門跡寺院だけに園内全体が和らかい雰囲気が漂って、美女ご両人とも満足気でした。…

確かに綺麗な梅がたくさん咲いておりますね。

 隋心院 Par Duc Kyoraku-sensei

…隋心院は小野小町のゆかりのお寺で、小野小町に恋慕する深草少将が”百日通い”をした、といわれるところです。また、この「小野」というこの地域一帯は「小野氏」の根拠地で、隋心院は正暦二年(991年)に仁海が創建した歴史のあるお寺です。この近くには、醍醐寺もあり、春は桜、秋は紅葉の名所です。…

 隋心院 Par Duc Kyoraku-sensei
えっ!?それは奇遇ですね。ちょうどその頃、つまり、京洛先生が美女に囲まれて、小野小町の所縁のお寺で、梅見をされているとき、小生は昼休みで、小野小町の有名な「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」(古今集)という歌が、ふと浮かんできて、ちょうど、過去の我が身を振り返って、何度も下の句を唱えていたのです。不思議ですねー。

偶然ですね。テレパシーですか?いや、気持ち悪いくらいですよ(笑)。

この歌の花は、研究者の間では、通常、桜の花のことを指しますが、梅の花の方が、色の移ろいがあるという意味で、ふさわしいかもしれません。桜は散るだけで、と言えば、語弊があるかもしれませんが、桜の花びらの色の移ろいに注目する人はあまりいないのではないか、と愚考しまして…。

 梅林
Par Duc Kyoraku-sensei
…ちょうど「力」の傍から地下鉄東西線が走っているので、電車に乗ると、この隋心院や醍醐寺まで、20分ほどで行けるので、今度、渓流斎さんが上洛されたおりは、「力」で昼食を食べて、腹ごなしに、これら名刹に出かけたいものですね。…

有難う御座います。早く、回復して、体調を整えていきたいと思っております。

傘、直ったけど…

仲御徒町の「ワカオ」

例の柄が取れてしまった高級折り畳み傘。銀座周辺で、修理店を探したところ、全然見つからなかったことを先日書きました。

そしたら、その晩、京都にお住まいの京洛先生から電話があり、「その傘、『ワカオ』で、お買いになったんしょ?そんなら、ワカオで直してもらはったらいいじゃないですか」と仰るのです。

ワカオは、少し遠い。東京メトロ日比谷線の仲御徒町駅近くにあります。

早速、昨日昼休みに行って、今日の昼休みに取りに行きました。

もう、買って一年以上経ちますから、タダではあり得ず、一体幾ら掛かるか心配でした。

そしたら、大将は「2000円でいいよ。安くしときましたよ」と、仰るではありませんか。私も、ネット検索で、「傘修理、350円から」なんて広告もありましたから、まあ、1000円ぐらいかな、と値踏みしていたので、がっかりしてしまいました(笑)。

昨日は、京洛先生から言われた通り、「私にこの店を紹介してくださった方(京洛先生のこと)は、大将の先代のこともよく知っていて、とても良い人だと言ってましたよ」と、べんちゃらしておいたのですが、効果なかったですねえ(笑)。

まあ、この高級折り畳み傘、7000円で買いましたから、修理代金2000円を入れて、9000円の傘とすることに今日決めました!

※珍しく本文と写真が一致しました(笑)。浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ