世の中の仕組み seventh edition

中国の小城下町、興城。城内の繁華街 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

またまた、嬉しいコメント有難う御座います。誰方様か分かりませんが、御丁寧にもお寄せ頂きまして感謝申し上げ奉ります。

さて、私、渓流斎は、小さい頃から、世の中の仕組みについて、大いなる興味を抱いてきました。一体、誰が世の中を動かしているのか。何のために?どうして?

結局、分かったことは、哀しい哉、人間というものは、最後は、名声と富を求めるものなんですね。

名声とは、勲章。富とは金儲けに尽きます。以前、ホリエモンという人が「金儲けして何が悪い」と叫んでおりましたが、まあ、その人の価値観ですから、その通りで、反論の余地はないでしょう。

ただ、一生懸命にガムシャラに働いていたら、大金持ちになったという人もいますね。

キーエンスという会社があります。大阪の計測機器の会社で、あまり宣伝もしていないようですし、私もよく知りませんでした。ところが、先日発売の「週刊現代」の「ウラ大金持ちランキング」で、この会社の名誉会長さんが、第1位を獲得していたのです!総資産3062億円、名誉会長さんの年収が9億8000億円といいますから、あたしなんか卒倒しそうです。

でも、この会社、思い出しました。昨年の東洋経済誌の全国の会社ランキングで、生涯報酬がトップだったのです。確か、6億円だったと思います。大企業でさえ、3億円ですから、ダントツの1位です。聞いたことがなかった会社でしたが、そう言えば…と思い出しました。(ただ、この会社を辞めた元社員によると、仕事はかなり激務でブラック企業に近いが、待遇は格別だという。お金と仕事量は比例するということか?)

ちなみに、週刊現代のランキングによりますと、4位はアパグループ社長さんで、総資産2200億円で、御本人様の年収は、何と33億円!この方は、選挙違反をしたとされる某氏のタニマチで、巨額の政治資金を供与したということですが、1億、2億なんて、単なる端金に見えるんでしょうね。

 城内にも憩の場が Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

ところで、最近の三菱自動車の不祥事で、株が大幅に下落しています。

三菱自動車は、三菱グループの一角で、同グループは、何と言っても、三菱重工業と三菱商事と三菱東京UFJ銀行が「御三家」で、この3社でグループの方針を決定しているようです。その決定事項を毎月行われる「金曜会」で通達されるようです。

御三家の中で最も発言力があるのが、重工で、その社長と会長を10年間務めた88歳の相談役が「三菱の天皇」と呼ばれ、今でも実権を握っているそうです。今でも、というところが凄いところです。

三菱自動車は、重工の下請けとして独立したようなもので、子会社みたいなもんです。それが、笑ってしまっては怒られますが、問題を起こした自動車の社長さんが、この重工の相談役の息子さんなんですね。そして、この相談役は、週刊新潮のインタビューで、三菱自動車が燃費の数字を水増しして記載した不祥事については、「コマーシャルみたいもん。誰も燃費で買う人はいない」と平然としているのですからね。

唖然としてしまいます。

昔から三菱重工は、「防衛省御用達」と言われて、ミサイルや戦車などを作っているので、国策会社みたいなものです。一般消費者なんか相手にすることはないので、あまり宣伝なんかしなくてもいいし、踏ん反りかえっていればいい、と陰口を叩かれることがありますが、そんな陰口でも納得してしまいました。

 城内散策の後に城門へ Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

で、次は名声、つまりは、勲章の話です。ちょうど、昨日は「春の叙勲」が発表されました。勲章には、大きく分けて二種類あり、政治家や民間人が受章するのが旭日章、瑞宝章は、偉い官僚様や公務員が受章します。

その中でも、序列がありまして、民間人の最高は、旭日大綬章です。昨日発表された叙勲者の名前を見ますと、その中に、元東急電鉄社長と元三菱商事社長の名前がありました。

つまり、東急と商事の両社が超一流企業という格付けです。キーエンスという会社がいくら頑張っても、旭日大綬章は、恐らく受章できないと思われます。(受章されていたら、失礼!)

各社、某国営放送のようなマスコミも含めて、「勲章担当役員」がいて、一つでも格が高い勲章を受章できるよう政府に対して、工作活動をするという話を聞いたことがあります。

でも、財閥は、国策会社みたいなもんですから、そんなチャチな工作はしなくても、普段からの「伝統」で大丈夫ではないでしょうか。単なる憶測ですが…。

昨日は同時に、旭日小綬章も発表され、北島三郎 さん、富司純子さんといった芸能界の有名人が受章されました。「中」ではなくて、「小」ということは、やはり格差があるということでしょうか。

 外国人もいらっしゃいました。上から旭日重光章に大指揮者のリッカルド・ムーティ氏(イタリア)、次の旭日中綬章が英「エコノミスト」誌の元編集長ビル・エモット氏(英国)、その下の旭日小綬章が、シャンソン歌手のサルバトール・アダモ氏(ベルギー)。ここら辺の格付けはよく分かりません。外国人なら、日本への貢献度の度合いが基準になるのでしょうか。

所詮、人間社会は、いくら撲滅を叫んでも、有史以来、格差社会ということで、誰も彼も、目の前に鈴をぶら下げられれば、飛び付いて、格差社会を肯定する構図なのでしょうか。

格差や知事の無駄遣いを批判するのは、勲章にも、お金にも縁がない私と貴方だけかもしれませんよ(笑)。