世の中の仕組み seventh edition

中国の小城下町、興城。城内の繁華街 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

またまた、嬉しいコメント有難う御座います。誰方様か分かりませんが、御丁寧にもお寄せ頂きまして感謝申し上げ奉ります。

さて、私、渓流斎は、小さい頃から、世の中の仕組みについて、大いなる興味を抱いてきました。一体、誰が世の中を動かしているのか。何のために?どうして?

結局、分かったことは、哀しい哉、人間というものは、最後は、名声と富を求めるものなんですね。

名声とは、勲章。富とは金儲けに尽きます。以前、ホリエモンという人が「金儲けして何が悪い」と叫んでおりましたが、まあ、その人の価値観ですから、その通りで、反論の余地はないでしょう。

ただ、一生懸命にガムシャラに働いていたら、大金持ちになったという人もいますね。

キーエンスという会社があります。大阪の計測機器の会社で、あまり宣伝もしていないようですし、私もよく知りませんでした。ところが、先日発売の「週刊現代」の「ウラ大金持ちランキング」で、この会社の名誉会長さんが、第1位を獲得していたのです!総資産3062億円、名誉会長さんの年収が9億8000億円といいますから、あたしなんか卒倒しそうです。

でも、この会社、思い出しました。昨年の東洋経済誌の全国の会社ランキングで、生涯報酬がトップだったのです。確か、6億円だったと思います。大企業でさえ、3億円ですから、ダントツの1位です。聞いたことがなかった会社でしたが、そう言えば…と思い出しました。(ただ、この会社を辞めた元社員によると、仕事はかなり激務でブラック企業に近いが、待遇は格別だという。お金と仕事量は比例するということか?)

ちなみに、週刊現代のランキングによりますと、4位はアパグループ社長さんで、総資産2200億円で、御本人様の年収は、何と33億円!この方は、選挙違反をしたとされる某氏のタニマチで、巨額の政治資金を供与したということですが、1億、2億なんて、単なる端金に見えるんでしょうね。

 城内にも憩の場が Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

ところで、最近の三菱自動車の不祥事で、株が大幅に下落しています。

三菱自動車は、三菱グループの一角で、同グループは、何と言っても、三菱重工業と三菱商事と三菱東京UFJ銀行が「御三家」で、この3社でグループの方針を決定しているようです。その決定事項を毎月行われる「金曜会」で通達されるようです。

御三家の中で最も発言力があるのが、重工で、その社長と会長を10年間務めた88歳の相談役が「三菱の天皇」と呼ばれ、今でも実権を握っているそうです。今でも、というところが凄いところです。

三菱自動車は、重工の下請けとして独立したようなもので、子会社みたいなもんです。それが、笑ってしまっては怒られますが、問題を起こした自動車の社長さんが、この重工の相談役の息子さんなんですね。そして、この相談役は、週刊新潮のインタビューで、三菱自動車が燃費の数字を水増しして記載した不祥事については、「コマーシャルみたいもん。誰も燃費で買う人はいない」と平然としているのですからね。

唖然としてしまいます。

昔から三菱重工は、「防衛省御用達」と言われて、ミサイルや戦車などを作っているので、国策会社みたいなものです。一般消費者なんか相手にすることはないので、あまり宣伝なんかしなくてもいいし、踏ん反りかえっていればいい、と陰口を叩かれることがありますが、そんな陰口でも納得してしまいました。

 城内散策の後に城門へ Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

で、次は名声、つまりは、勲章の話です。ちょうど、昨日は「春の叙勲」が発表されました。勲章には、大きく分けて二種類あり、政治家や民間人が受章するのが旭日章、瑞宝章は、偉い官僚様や公務員が受章します。

その中でも、序列がありまして、民間人の最高は、旭日大綬章です。昨日発表された叙勲者の名前を見ますと、その中に、元東急電鉄社長と元三菱商事社長の名前がありました。

つまり、東急と商事の両社が超一流企業という格付けです。キーエンスという会社がいくら頑張っても、旭日大綬章は、恐らく受章できないと思われます。(受章されていたら、失礼!)

各社、某国営放送のようなマスコミも含めて、「勲章担当役員」がいて、一つでも格が高い勲章を受章できるよう政府に対して、工作活動をするという話を聞いたことがあります。

でも、財閥は、国策会社みたいなもんですから、そんなチャチな工作はしなくても、普段からの「伝統」で大丈夫ではないでしょうか。単なる憶測ですが…。

昨日は同時に、旭日小綬章も発表され、北島三郎 さん、富司純子さんといった芸能界の有名人が受章されました。「中」ではなくて、「小」ということは、やはり格差があるということでしょうか。

 外国人もいらっしゃいました。上から旭日重光章に大指揮者のリッカルド・ムーティ氏(イタリア)、次の旭日中綬章が英「エコノミスト」誌の元編集長ビル・エモット氏(英国)、その下の旭日小綬章が、シャンソン歌手のサルバトール・アダモ氏(ベルギー)。ここら辺の格付けはよく分かりません。外国人なら、日本への貢献度の度合いが基準になるのでしょうか。

所詮、人間社会は、いくら撲滅を叫んでも、有史以来、格差社会ということで、誰も彼も、目の前に鈴をぶら下げられれば、飛び付いて、格差社会を肯定する構図なのでしょうか。

格差や知事の無駄遣いを批判するのは、勲章にも、お金にも縁がない私と貴方だけかもしれませんよ(笑)。

ブレイクスルー・スターショット計画 ナノクラフト ケンタウルス座α星 fifth edition

観客席までお出ましの美女 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 天文学の智識は、中高生程度しかありませんが、小さい頃から、宇宙の雄大さに畏敬の念を持っていました。

 太陽系、つまりは地球に寿命があるのと同じように、宇宙にも寿命があるとは小さい頃は思ってもみませんでした。

 最新の科学では、宇宙はビッグバンにより138億年前に誕生し、地球は46億年前に誕生。生命は38億年前に生まれ、単細胞、多細胞、爬虫類、哺乳類と進化して、人類の誕生が約600万年前で、猿人(アウステラロピテクス)、原人(ジャワ原人など)、旧人類(ネアンデルタール人)と進化し、約20万年前に現代人の流れを汲む新人類が誕生します。(他に色んな学説あり)

 世界最古の文明と言われるのが、メソポタミア文明で、その中で、紀元前9000年のシュメール文明が嚆矢とされ、そこで、農耕が始まり、恐らく、多少の言語も生まれて発達したのではないでしょか。

 となりますと、ヒトの文明や文化の発祥など1万年ちょっとしか経っておらず、宇宙の歴史から見ても、瞬き程度の時間と言えるでしょう。

 観客まで一緒になって Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 最近、注目される大ニュースがありました。(2016年4月12日)

 著名な宇宙物理学者のスティーブ・ホーキング博士が、太陽系はいずれ寿命が来るので、「人類が生き残るために他の星に住むしかない」と断言されまして、太陽系以外に移住できる星の探索計画を打ち上げたことです。

 太陽系に最も近い恒星系は、「ケンタウルス座α星」で、これは地球から4.39光年(約40兆キロメートル)離れていて、現在の技術ではロケットで、7万年以上から3万年もかかると言われます。えっ? 早くても3万年? 今から3万年前の人類は、まだ定住せず、言葉も満足に話せず、要するに猿と変わらぬ野人だったのではないでしょうか?(笑)

 3万年もかかってしまっては、人類が滅亡しまっているかもしれません。(「おいおい、根拠もないのにそんなこと言うなよ」との声!)

 そこで、ホーキング博士が考えたのは、光速の5分の1という超々々特急の小型探査機「ナノクラフト」。地上からこのナノクラフトに向かってレーザー光線を当て続け、推力で高速を維持することによって、約20年でケンタウルス座α座に到達できるといいます。

 ついにフィナーレとなりました Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 名付けて、Breakthrough Starshot計画。投資総額は、この20年で50億ドルから100億ドル。ナノクラフトは、超軽量薄型の光帆を組み合わせた探査機で、わずか数グラムだとか。切手サイズのチップスに小型カメラや通信機器も搭載できるそうです。

 取り敢えず、この壮大な計画の実現までの構想と研究費に、ポンと1億ドル(約108億円)を支払うのが、この計画チームの設立者の一人であるロシア人投資家の大富豪ユーリ・ミリネル氏(54)。まずは、地上から光線を発射するシステム「ライト・ビーマー」の建設から始めるようです。

 ただ、実現しても、ナノクラフトがケンタウロス座に到達するのに20年かかるので、詳細なデータが分かるのは、少なくとも44年後らしいですね。

 ちなみに、「ケンタウルス座α星」は、A星、B星、C星(プロキシマ)の三つの恒星からなる三重連星で、「宇宙戦艦ヤマト」や「アバター」などのSFアニメや映画などの舞台として使われたそうです。

 あまりにも壮大過ぎる計画で、目の前の悩み事や思想や政治や人間関係の複雑さなんぞは吹き飛んでしまいそうです。 

私は、44年先まで、生きていられる可能性は、極めて少ないですが、自分の生きている間に、地球外生物はいるのか?人類が移住できる地球以外の星があるのか?是非とも知りたいものです。

囲碁7冠とは何ぞや?

場面ごとのご挨拶  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 毎日、糠に釘を刺すような作業をしているのかと思いましたら、今日はたくさんのコメントを頂き、誠に有難う御座いました。

 皆様からのコメントだけが、暗闇の中を差すお導きの光でもあります。客観的にもなれますし、嬉しい限りです。

 明日から、ついに待ちに待ったゴールデンウイークに突入します。もし、貴方がいい会社に入っておられれば、中日も休みを取って、1週間、いやいや、4月29日から5月8日まで10日間も休暇を取れるかもしれません。

 そうなると、懐に余裕がある方なら、海外旅行に行くでしょう。都知事さん並みにファーストクラスに乗って、1泊20万円ぐらいの超高級ホテルにでも泊まりますか。

 でも、あたしゃ、今年は自重します。遠出はせず、自宅謹慎ですかね(苦笑)。本を読むか、映画を観るか、美術館に行くかぐらいしか、思いつきませんが、普段の運動不足を補って、高名な経済評論家さんのように、ライザップでもしてみますかねえ。

 私は、昨年と比べて、10キロも太りましたからね。いえいえ、ご安心ください。昨年は10キロも痩せてしまったので、元に戻ったということだけです。(笑)

 遥かなる山脈のもとで  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 さて、今日書きたいことは、プロ棋士の井山祐太さんが、26歳の若さで前人未到の囲碁の7冠を獲得したことです。

 最初にお断りしておきますが、囲碁は、私は全くの素人で、打ち方も何も分かりません。まあ、勝負事が嫌いなのか、人生を勝負しているから、他の勝負事をしないと決めたのか、自分でも分かりませんが、とにかく、囲碁も将棋も麻雀もパチンコも何もやらないつまらない人間です。ついでに、競輪、競馬も競艇も。
 
 それでも、史上初の7冠制覇のニュースには、ひどく感動しました。

 皆さん、ご存知のように、囲碁の7冠とは、名人、棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖、十段の七つのタイトルを指します。

 実は、私は、そのタイトルそのものよりも、むしろ、バックにどこのマスコミが就いているのか、そちらの方が興味があります(笑)。

 調べてみたら、以下の通りでした。ついでに、賞金順で並べてみます。

 顔見せもサービス  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 (1)「棋聖戦」( 読売新聞社)    1976年創設  優勝賞金  4500万円
 (2)「名人戦」( 朝日新聞社)    1976年          3700万円
 (3)「本因坊戦」(毎日新聞社)   1940年          3200万円
 (4)「王座戦」 (日本経済新聞社)  1952年          1400万円
 (5)「天元戦」 (ブロック紙3社連合)1975年         1300万円
 (6)「碁聖戦」 (新聞囲碁連盟)   1975年          800万円
 (7)「十段戦」 (産経新聞社)    1961年          700万円

 この中で、「ブロック紙3社」というのは、北海道新聞、中日新聞(東京新聞)、西日本新聞の3社のことで、この3社は部数も全国紙並みに多く、記事も交換したりして補完しています。

 「新聞囲碁連盟」というのは、河北新報、新潟日報、信濃毎日新聞、静岡新聞、北國新聞、京都新聞、山陽新聞、中国新聞、四国新聞、高知新聞、熊本日日新聞、南日本新聞、沖縄タイムスの13紙で、いずれも共同通信のニュース配信を受けている地方新聞です。ローカル紙とは言っても、「日本のドイツ」と呼ばれる長野県の信濃毎日新聞は47万部も発行されています。

 優勝賞金は、さすが「世界一の発行部数1000万部」を誇る(今は800万部も切るという説も)読売の棋聖戦が4500万円ですか。産経さんの十段戦の700万円は、部数に比例するのでしょうか。

 新聞社が、囲碁の棋士戦を主催するのは、勿論、新聞拡販のためです。新聞に初めて棋譜が掲載されたのは明治11年の郵便報知新聞だと言われてます。郵便報知は、その後、報知新聞となり、戦後は、今の読売新聞が吸収。本社は有楽町駅前の「ビックカメラ」(前そごう百貨店)にありました。だから、ビックカメラの階上に「読売会館」が大家さんの印としてあるわけです。

 これで整理して少しはスッキリしましたが、井山さんのことは何も書いていません(笑)。

 これでも、坂田栄男さんとか、林海峰さん、藤沢秀行さん、趙治勲さんは知っていますが、古過ぎますか?(笑)

 最近は、張栩(36)、山下敬吾(37)、高尾紳路(39)、羽根直樹(39)の各氏を「四天王」と呼んでいたらしいですね。

 井山さんは、その四天王を破っての7冠達成ですから、偉業ですね。報道によりますと、井山さんのスタイルは「過激」なんだそうです。まあ、囲碁は陣地分捕り合戦みたいなもんですから、相当、凄い碁を打つことでしょう。

 それにしても、7冠獲るのは大変ですが、それを保持するのも、想像を超える並々ならぬ体力と精神力がいることでしょう。7冠の賞金総額1億5000万円は、安いぐらいです。

 井山さんが、30代の四天王を破ったということは、20代の同世代に敵なしで、これから先、孤独のレースが続くかもしれません。

 先ほど、週刊誌を読んでいたら、「井山さんが7冠を獲得できたのは、離婚したおかげ」なんて書いてありました。さすが、新潮さん、そのえげつなさには、思わず引き込まれて読んでしまいましたよ(笑)。 
 

パナマ文書より舛添知事の方が問題なのでは? thirdedition

艶やかですね  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

日本関係の「パナマ文書」が、チラホラと公表されつつあります。

ネット上でも大いに話題になって、色んな人の名前が挙がっていましたが、ガサネタも多かったようです。

でも、今回は、「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)に加盟して、直接第一次資料に接触できる朝日新聞と共同通信が報じているので、ネット情報とは違い、間違いないでしょう。ICIJは、日本時間の5月10日午前3時に、内容を公表するようですから、興味ある方は要チェックです。

今回、日本関係で俎上にあがった会社は、丸紅と伊藤忠。何か、ロッキード事件のルートを思い起こさせますね(笑)。ま、若い人にはこの話は通じないでしょうが。

あと、ネット上で話題になっていた日本を代表する報道機関のNHKと世界一の広告代理店の電通は、全く関係がなかったようです。

以前から噂されていた1964年の東京五輪をセコムした飯田会長はアウト。他に、UCC上島珈琲の上島会長の名前も取り沙汰されています。

 これも艶やか  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

で、今日、一番書きたかったのは、「パナマ文書」ではなく、「文春文書」の方でした。「舛添知事 『公用車』で毎週末『温泉地 別荘』通い」という告白スクープ記事のことです。調査報道です。よく調べ上げたと思います。

今週号の他の記事は、ほとんどマンネリ化して面白みに欠けましたが、この記事1本だけでも、買って読む価値はありました。

週刊誌が出る前から、舛添知事は、海外出張の度に、超高級ホテルのスイート・ルームに宿泊して(一泊15万円)、航空機もファーストクラス(チケット代225万円)。都民の血税を使って優雅な大名旅行をして、何か調子に乗っているのか、勘違いしているのか、ふざけた公人だなあ、と思ってましたら、豈はからんや、でしたね。

記事を読むと、全くせこい男です。哀れにさえ思えます。

何しろ、東京都の年間予算は約13兆円で、スウェーデンの国家予算並みらしいですね。これじゃあ、舛添さんも国王気取りになるのも無理もないのかもしれません。

文春の調べによると、舛添知事は湯河原にある別荘に年間49回、公用車を使って往復していたらしく、経費は400万円。年間49回ということは、年間52週しかないので、ほぼ毎週末、別荘に通っているということになります。

この別荘は、300坪の広大な敷地に和風の数寄屋造りと堂々たる洋館の二棟が屹立しているらしいですね。もちろん温泉付き。不動産屋さんの話では、土地建物で約2億円だそうです。

せこいことに、この別荘は、個人ではなく、MIPE、これじゃ分からんですね(笑)、つまりは「舛添政治経済研究所」の所有になっているそうです。ちなみに、このMIPEは、舛添さんの妻が代表取締役で、本人も役員に名前を連ねているとか。

なーんてこたあない。節税対策じゃないですか。これじゃ、タックスヘイブンの「パナマ文書」と何処に違いがありますか?
税金逃れ、という点では同じではないでしょうか。

しかも、この人は参院議員時代の4年間に自宅を「事務所」として利用したとして、少なくとも2000万円以上の家賃をMIPEに払っていたという疑惑というか前科があります。これは、国会議員ですから、国民の税金である政党助成金が家賃として還流されたらしいので、国民としてはいい迷惑です。

関東地方の大地震は、30年以内に起こる確率が70%と言われています。もしものとき、東京都の危機管理の最高責任者が都内から100キロも離れている神奈川県にいては、何の指揮もできないでしょう。災害に遭ってしまってからは、道路も閉鎖されるなど、身動き取れないのがオチです。

それなのに、文春でスクープされても、舛添知事は「ルールに従ってやっている。全く問題はない」と居直るだけ。厚顔無恥もいいところです。自分の懐の金のことになると、せっせと領収書をこまめに集めて申請するのに、他人の金である税金は使い放題、いや使い易いということなのでしょう。

そもそも、「テレビに出てるから」とか「有名だから」とか「東大出身だから」といった単純な理由で、人格や本性を分かりもしないのに、彼を選んだ都民も国民も悪いということですよ。

しかし、相手は、SPを従えている絶大なる権力者。無名の渓流斎如きが何を書こうが、所詮、犬の遠吠えですよ。

私、祈ってます♪ 6 sence

成都チベット民族舞踊 美女たちに迎えられ Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

今晩も帰宅の電車がやられました。今春2度目です。つい、2週間前に遭難に遭ったばかりです。
まあ、はっきり言いますと、人身事故で大幅に電車が遅れて、吹きさらしのプラットホームで長い間、立って待たされた挙句、混雑した満員の社畜列車にギュウギュウ詰めにされて、疲労困憊といったところです。

前回は2時間半も貴重な時間を無駄にされましたが、今晩は1時間半で済みました。でも、冷酷ですが、いい加減嫌になりました。

他人様、それぞれ、特殊の事情がおありのことでしょう。誰でも、自分の悩みが世界一で、特殊ですからね。でも、これだけ、面識もない他人様に迷惑を及ぼすとは、考えたことはないのでしょうか。恐らく、当人は、判断力、思考力が大幅に欠けるか、なくなってしまったのでしょうね。

気持ちはよく分かります。私もそういう気持ちになったことがありますから、素直に同情できます。よーく分かります。

しかし、人生=時間ですからね。ヒトの人生を奪う権利は、なんぴともないはずですがね。

 成都チベット民族舞踊 はじまりはじまり Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

最近、メディアの自粛が気になります。

時の監督官庁のドンにどやされて、免許取り上げるなぞと脅されたものですから、春の番組改編で、危険分子のキャスターを入れ替えて、天下のNHKなんぞは、会長が上から目線で、内部の報道局会議で、「政府の発表に沿ったものだけ報道しておけばいい」などと、反骨ジャーナリストが聴いたら気絶するほど、反動的発言をして、その話が外に漏れて物議を醸しています。

これでは、天下のNHKは、単なる政府の広報宣撫機関で、1960年代に「イヌ・アッチ・イケー」と言われた時代に逆戻りしている感じです。

NHKの会長さんという方は、三井物産出身らしいので、相当気位も高い人とお見受けしました。よく「人の(三井)物産」「組織の(三菱)商事」なんて言われるように、物産は多くの人材を輩出していることで知られています。

この三井物産を実質的につくったのが、小田原三茶人の一人としても有名な益田孝(鈍翁)です。幕末生まれの彼は明治9年に、経済紙「中外物価新報」も創刊しますが、当初は、三井物産の社内報みたいなもので、物産の機関紙とも言われました。

それが、幾星霜を経て、現在の日本を代表する日本経済新聞になります。戦前、最も影響力のあった経済紙は時事新報でした。しかし、創刊者の福沢諭吉が亡くなり、番町会と帝人事件などで社長の武藤山治が暗殺されたこともあり、経営難で倒産してしまいます。これで、日経が時事に代わって経済紙のクオリティーペーパーに浮上するわけです。大企業が決算を発表するメディアは、日経というお決まりになりました。

ところで、日経は、元をただせば、物産の社内報ですから、最近の紙面を追ってみると、やはり、物産にとって耳が痛いニュースは、小さく扱う傾向がありますね。物産は、財閥解体で戦後再スタートして以来、昨年度は初めて700億円という大幅な赤字を出しました。石油危機でもリーマン・ショックでも赤字を出していなかったということになります。今回は、チリの銅事業の失敗などが原因です。

そんな歴史的な大ニュースなのに、日経だけは、どういうわけか、一面ではありましたが、小さい活字で目立たない所に配置されていました。他紙は、一面の右端の一番目立つところに、大きな活字を組んだにもかかわらずです。

ははーん、ですね。

物産の広報室は、隅から隅まで行き届いていて、有力メディアの経済記者を取り込んで、丸め込んで、いざという時は、ニュースにしないように「抑える」という噂を聞いたことがあります。あくまでも噂ですが。

最近の日経もNHKと同じように、政府関係者の意見を載せている無味乾燥な「官報」のような感じがします。

いずれにせよ、en tout cas, 渓流斎如き小物がほざいても、大メディアの皆さんは、何とも感じないでしょう。

★番町会と帝人事件については、http://ktymtskz.my.coocan.jp/cabinet/teijin.htm

J-WAVEよ、お前もか! 山崎広子著「8割の人は自分の声が嫌いfifth edition

杜甫草堂 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 図書館に本を予約しますと、読みたいときにはほとんど来ないで、大体、忘れた頃にやってくるものです。マーフィーの法則みたいですね(笑)。

 最悪なケースは、一時に、ドッと予約した本が到来すること。そして上下巻ある本を予約して、最初に下巻が来てしまうことです。

 今回は、その最悪のケースに両方、急襲されました。

 草堂に至る回廊 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 何と4冊もガバーと来たのです。しかも、その1冊は下巻のみです。そして、いつ予約したのか忘れている本ばかりでした。

 そのうちの1冊、山崎広子著「8割の人は自分の声が嫌い」を先程、読了しました。

 この本は、数カ月前に、FMラジオのJ-WAVEを聴いていたら、ある番組に著者の山崎さんが、出演されていて、面白そうでしたので、予約したのです。

 杜甫遺像 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 J-WAVEといえば、昨日、メールが来まして、同局に21日ごろ未明に、「不正アクセス」のサイバー攻撃があって、約64万人の個人情報が盗まれ、「あなた(つまり渓流斎)の個人情報が流出した可能性があります」との告知がきました。

 勘弁してよー!です。

 この個人情報は、2007年から最近まで、J-WAVEにプレゼント応募やリクエストやコメントを寄せた人が対象らしいですが、自分がいつ応募したのか、9年前まで遡っても、覚えていないんですよね(苦笑)

 何しろ、プレゼントなんか当たったためしがないのに、こんな不正アクセスなんかに当選するとは、不条理ですね。

 ただ、メールで「このたびはJ-WAVE WEBサイトへの不正アクセスによる個人情報流出の可能性がある皆さまに大変なご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。」と来ただけで、何か信頼が裏切られた気がしました。
 無名の個人の声はかき消されてしまいますし、今後の対策と防止策もしっかりしてほしいので、ブログに書いてしまいました。

 草堂よさらば Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 で、山崎広子著「8割の人は自分の声が嫌い」の本の話でしたが、申し訳ないですが、ラジオで聴いた話の方が面白かったです。山崎さんは生まれ年を明らかにしていないので、何歳か分かりませんが、本の中で、何回か娘さんが登場しますし、その名前からして、年代は想像できます。

 山崎さんは、ラジオでも本の中でも「声を聴いただけで、その人の身長や年齢や職業や健康状態まで分かる」と仰っていましたが、私は、山崎さんの声をラジオで聴いて、30歳代かと思いました。それほど声が若々しくて、つやや張りがあって、音大で声楽も習ったらしく、恐らく、毎日、自分の声を録音してチェックしているらしく、大変魅力的な素晴らしい声でした。

 でも、本を読むと、恐らく40代でしょう。声年齢が10歳以上若い、ということです。あくまでも、私の想像ですが。

 最後に本の備忘録を書いておきます。いつものように換骨奪胎です。

 ・どうして日本人にこれほど自分の声が嫌いという人が多いのかー。それは、声が自分自身を表現するとても重要な手段であり、他人と自分、社会と自分を繋ぐメディアだという認識があまりにも稀薄だからです。(162ページ)

 ・あなたが出している声はあなたそのもの。あなたが声を出し、その声があなたを作る。音のフィードバックは聴覚から脳をめぐり、身心を変えていく。声を出すことによって、いい方向にも悪い方向にも再構築されていく。だから、オーセンティク・ヴォイスを見つけ出すことが大切です。(174ページ)

 ・話す行為は、同時に自分の声を聴く行為となる。話すときには発音や声の大きさを聴覚が瞬時に判断して、声帯まわりの筋肉や口腔や唇の形を調整する。呼気も強さと量を加減し、まるで神業のように神経と筋肉の連携によって言葉を発する。そして、脳はその緻密な連携を記憶し学習し続ける。耳から取り込まれた声は、脳の言語領域をはじめ様々な部分で分析され、感情や快不快を司る。(192ページ)

 ・声のフィードバックとは、円環性を持つ心身の回路なので、ひとつの方向に回り出したら、ずっとその循環は続く。方向性がマイナス方向に進めば、悪循環、プラス方向に向かえば良循環となる。

 ・声を出すことで心身が常に作られ続け、声のフィードバックをうまく使うことで、誰もが身体も精神も変えていくことができる。思い描く自分の方向性が鮮明であればあるほど、思い通りの自分になっていける!(以上193ページ)

よおし、これから、自分の声に、意識して耳を傾けていきますか。

「レヴェナント」は★★★ second edition

杜甫草堂入口   Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

今年度のアカデミー賞主演男優賞(レオナルド・ディカプリオ)と監督賞(アレハンドロ・G・インタリトゥ)と撮影賞を受賞した「レヴェナント 蘇りし者」を近くのロードショウ館で観てきました。

IMAX(アイマックス)というものを今回初めて知りましたが、映像、音響とも一歩先に行く鮮明で迫力ある映画が楽しめる方式なんだそうで、一般1800円のところ、2000円とちょっと割高になっています。

あたしゃ、そこまで拘らないので、普通の映写で十分でした(笑)。

以下は、ネタバレの内容に触れますので、これからこの映画をご覧になる方は、お控えなすって。さようなら。

 杜甫像  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

とにかく、疲れる映画でした。前触れの宣伝を含めて、拘束時間2時間55分と長過ぎます。最後の方でトイレに行きたくなってしまい、大変でした(笑)。

何と言いますか、汚いし、苦しそうだし、寒そうだし、飢え死にしそうだし、命を取られそうだし、何か、ゆっくり落ち着いて観ることができませんでした。映画館には結構ギリギリに着いたら、混んでいて、一番前の席しか空いていなくて、顔のアップがデカ過ぎました。

美人さんなら我慢できますが、泥んこまみれで、何か曰く因縁がありそうな、胡散臭いおっさんばかり登場しますから、疲れました。

でも、主演男優賞をやっと獲得したヒュー・グラス役のレオ様は、どこまでスタントマンを使っていたのか、よく分かりませんでしたが、とにかく体当たりの演技で、土の中に入れられたり、河から滝で落ちたり、馬ごと崖から落下したり(これはスタントマンでしょう)、そして何よりも、デカい大熊に襲われて瀕死の重傷を負ったり、観ている方も引いてしまうほどでした。(映画の中で大熊のことを、レオ様は、ハイイログマではなく、「グリズリー」と言ってましたが、本物だったんでしょうか?いや、本物だったら、本当に死んでしまいますよね?)

 杜甫草堂大雅堂  Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

大自然の凄さには圧倒されますが、人間の存在そのものが悪のような気になります。

でも、とんでもない極悪人や善良な人間が登場するわけでもありません。実際にあったことを元にした作品だそうですが、元々いたネイティブ・アメリカンが残忍そうで、良心的であったり、征服者の白人が、良心的そうで残忍だったりして、何か描き方も中途半端な感じがしました。

悪役ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)も何処にでもいそうなワルで心底憎めない感じです。ヘンリー隊長(ドーナル・グリーソン)も何処か頼りない感じで、最後のフィツジェラルド討伐に連隊を率いて行けばいいものを、グラスと二人だけで行くのですからね。その先が想像できました。

厳しい大自然の中で、低音で流れるオーケストレーションは、映像の邪魔にならず、そう言えば、坂本龍一が担当していたんだな、と思い出して、注意深く音楽を後から聴くほどでした。映画の中で、音楽の存在に気付かせないことは、なかなかの手腕でしょう。

いやあ、我ながら、つまらんこと書きましたが、タダで観て、文句を言ってもお金をもらって、周囲から「先生、先生」と言われてふんぞり返っている評論家や記者さんよりマシでしょう(爆笑)。

見つかった 何が? Fifth edition

長白山麓町の朝市

いやはや、「宮仕えはつらいよ」で、平日はなかなかブログを書く時間が取れなくなりました。外でスマホで投稿はできるのですが…。

ですから、何となく、おウチでパソコンに向かうのは久しぶりのような気がします。

昨晩のことですが、嬉しいお知らせが舞い込んできました。

昨春以来、「行方不明」だった大学時代の旧友が見つかったのです。

「もう死んでしまったんじゃないのか」と半ば諦めていたのですが、見つかってよかったです。

旧友の弟さんが警察に「失踪捜索願い」を出していたので、一応、文明社会ですから、「何かあれば、知らせてくれるだろう。報せがないということは、何処かで生きているのだろう」と弟さんも腹を括っておりました。

 長白山入口
それが、一昨日の夜に、その弟さんのところに、警察から「確保しました」との連絡があったそうです。

いや、逮捕されたわけではありません(苦笑)。ある都市で、一時、路上生活をしていて、その当日は、たまたま旧友は、4カ月振りぐらいに酒を呑んだら酔ってしまったそうです。いつの間にか路傍で寝ていたらしく、通行人からの通報を受けて、彼は交番で厄介になったようです。

そして、その旧友は、「失踪捜索願い中の人物」だと分かり、家族に報せが入ったわけです。この辺の失踪情報は全国ネットでつながっているんですね。

渓流斎ブログは、世界中の不特定多数の方々が見ているブログですから(笑)、彼のプライバシーにも関わることなので、詳細について、ここではあまり書けません。

 長白山山頂を望む

まあ、ご想像にお任せします、といいますか、そこまで彼は追い詰められてしまったということです。

そして、不義理にも、彼は家族にも友人知人にも、プッツリと連絡を断ち切って、失踪してしまったのです。電話もメールも繋がらなくなりました。

でも、彼が失踪したのは、昨年の2月ぐらいですから、1年以上何をしていたのでしょうか。冬の極寒の日もあったでしょうし、氷雨も降ったこともあったでしょう。真夏は、高温多湿で、さぞかしバテたことでしょう。何しろ、彼は十数年前に大病して、障害者手帳を持つ身です。よくぞ、生き延びたものだと思います。

食事はどうしていたのかなあ…。

一時は別荘を持つほど羽振りがよかった聡明なインテリさんが、ここまで波乱万丈の人生を歩もうなどとは、学生時代は、少し想像はできましたが、まさか、失踪するとは思ってもみませんでした。どん底に堕ちたので、後は這い上がってもらうしかないと思っています。

Elle est retrouv?e.
Quoi?- L’?ternit?.
C’est la mer all?e
Avec le soleil.
……………..

L? pas d’esp?rance,
Nul orietur.
Science avec patience,
Le suuplice est s?r.

Elle est retrouv?e.
Quoi?- L’?ternit?.
C’est la mer all?e
Avec le soleil.

Mai 1872.

これは、彼が学生時代に暗誦していた仏象徴派詩人アルチュール・ランボーのL’?TERNITE(永遠)という題の詩です。時に、ランボー17歳。

見つかった。
何が? ー 永遠さ。
永遠とは、太陽を飲み込んでいる海のこと。

…………………

そこには希望もないし、
立ち上がる術もない。
辛抱強く学ぶしかない。
艱難辛苦こそ確かに実感できるものだから。

また見つかった。
何が? ー 永遠さ。
永遠とは、太陽を飲み込んでいる海のことさ。

1872年5月

(拙訳)

旧友は、この詩を自ら実践したかったのでしょうか?
とにかく、en tout cas, 私の生涯で、彼ほど常識を超えた天才肌の八方破れの人間にお会いしたことはありません。

嗚呼、大地震で甚大な被害、熊本、大分が… third edition


「支援」のため、行列ができた東京・銀座の「熊本館」

熊本・大分大地震が起きて、もう、そろそろ1週間も経ちます。

このブログで、地震について触れなかったのは、未だ地震は、現在進行形であり、触れなかった、というより、触れることができなかったからです。

これでも、小生のご先祖様は、九州出身なので、九州には親戚も住んでおりますし、まさに身につまされる思いで、情勢を見てきました。余震も含めて、想像も絶する700回以上もの揺れがあったらしく、もう限界に近いのではないでしょうか。

色んなニュースが飛び込んできます。その度に胸を痛めてます。

実は今、人身事故のため帰宅する電車が止まってしまい、吹きさらしのプラットフォームで、1時間半以上も立って待たされているのです。

寒いし、きつい。

でも、熊本・大分の被災者の皆さんと比べれば、大したことはないでしょう。

風邪の病み上がりですが、もう少し頑張ります。

そもそも、日本列島は、ブヨブヨの豆腐の上に乗っかっているようなものです。いつ、どこで、地震があるか分かりません。そんな危険な所に、よくもあんな危険な原発を稼働するものです。

今回の地震源の熊本のすぐ近くに川内原発があり、皮肉にも日本で唯一、此処だけが稼働しています。大丈夫なんでしょうかね?震源が鹿児島方面に移っているという話も聞きます。

と、思ったら、駅の目の前にあるビルの◯階に九州電力の東京支社があるらしく、何処の団体か分かりませんが、かなりのボリュームで、川内原発稼働反対のシュプレヒコールを鳴物入りでやっています。あ、歌も唄ってます。

人間は、矛盾した我儘な動物です。お腹も空いてるし、寒いし、気分も良くないしで、正直「うるさいなあ」と声に出したいぐらいです。駅員さんの案内も聞きづらい。サイモン&ガーファンクルのように「早く家に帰りたい」(苦笑)。

でも少しいい話もありました。森田拳次さん、ちばてつやさんら漫画家が、熊本のマスコットキャラクターであるくまモンを使って、応援メッセージを送っていることです。

森田さんの代表作「まるでダメ夫」を知っている人は少ないかもしれませんが、彼らしいシャレで「クマモンがクマっている 助っ人にいくベア」と書き、怪我をして包帯を巻いているくまモンに、森田さんとちばさんらしき人物が助けに行くところを描いています。

いずれも、著作権の関係で、このブログに掲載できませんが、「森田拳次 くまモン」とかで検索すれば出てくると思います。

なお、「渓流斎日乗」別冊もやっています。本編は、毎日更新することはできないかもしれませんが、別冊は写真中心なので、ほぼ毎日更新しております。
http://plaza.rakuten.co.jp/keiryusai/diary/?ctgy=3 ⇦「渓流斎日乗」別冊

「It’s 展」と嬉しいコメント third edition

 片岡画伯作品

もう、既に皆様お気づきのことと存じますが、タイトルに後にある○○edition というのは、本で言えば、初版とか3版とか、もしくは刷みたいなもので、それだけ書き換えたということになります。

例えば、昨日の「上田正昭著『帰化人』」は「25th edition」ですから、25回も書き直し、訂正加筆したということです。昨日は、日曜日でしたから、丸一日、こんなブログのために、他に何もできず、休みを潰してしまったということです。

まず、固有名詞で大間違いがあったので、すぐ手直ししましたが、扱った内容が、タッチーなイッシューになっていたものですから、弁解の余地がないほど隙を見せてしまっては、攻め込まれてしまいますから、何度、書き足したりしたものか。。。

これでも、どこからの助成金もなく(笑)、奉仕の精神でやっているのですから、草臥れ損になってしまっては、本当に泣きっ面に蜂ですからね。

そんな中で、驚いたことに「くんろくK3」という方からコメントを頂きまして、本当に嬉しゅうございました。陰の努力が報われたと思いましたよ(笑)。

「ごぶさたしております」とのコメントでしたが、正直「あれっ?どなた様でしたっけ?」といった感じです。K2はヒマラヤ山脈の山ですし、K9はワンちゃんのことなので、大体想像はつきますが、K3となると…。あっ!もしかして、KNさんかな?と思ったりしてます。

いずれにせよ、コメント本当に有難うございました。K3さんの仰る通り、渓流斎は、半年間ほど、世を忍んで、黄泉の世界に行っておりましたので、お久しぶりです。今後とも宜しくお願い申し上げます。

 米澤画伯作品

さて、西方の浄土から、本日4月18日夕に、東京は銀座の渋谷画廊(老舗とんかつ屋「梅林」二階)で「It’s展」のオープニング・パーティーがあるので、楚々のないよう、ご挨拶するように、との伝令が舞い込んできましたので、小雨の中、ほんの少し覗いてきました。

昨年の「It’s 展」のオープニングにも顔を出しましたので、およそ1年ぶりです。そこでは、懐かしい旧友にもたくさんお会いすることができました。眼帯のお仙、焼津の半次、彦作村長・実は加須仙人、北欧の騎士、首都紙芝居のお安といった面々です。

最初の写真の片岡画伯の作品は、昨年、彼女自身が大変な事案があった中、大変な思いと苦労をなさって製作された「脳内フローラ」という作品でした。もう一つは、タイトルは忘れましたが、黄泉の国が描かれていました。意外にも片岡画伯は、表面的にはお元気な様子で、「去年は、臨死体験しましたからねえ」と冗談ともつかぬような話を軽くされておりました。

もう一人の米澤画伯の作品は、コラージュでしょうか。タイトルの中に「ホレス・シルバー」と書いておきながら、彼は登場しない不思議な作品です(笑)。ご自身の20歳のときの自画像も隠されていて、遊び心満点の作品でした。米澤画伯には、昨年、小生の個人的な事案で色々と御相談に乗って頂いたりして、大変なご迷惑をお掛けしてしまいました。

画廊の市瀬支配人とも1年ぶりにお会いしました。3年ほど前に京都でご一緒して、京洛先生と3人で鍋を囲み、随分豪快な人だなあ、と感心した方でした。まあ、こうして皆さんと再会できて、生きててよかったですよ。

同展は24日までですので、お戯れを。