言い逃れマニュアル 「面白くねえなあ…」

忍城

森友学園の籠池理事長が、小學院の開校を断念し、理事長職まで放り出すとか。

こんなに早く敵前逃亡するとは思いませんでしたね。しかし、補助金不正受託疑惑などは、いくら理事長を辞めても最後まで追及されるべきでしょう。

名誉園長こと、渓流斎としましては、毎日毎日、本当に、我ながら御苦労さまで御座います。

まるで、胡散臭いジャーナリストのように、その日に起きた残像を追いかけて本当に忙しい。あにやってんすかねえ?

何しろ無報酬ですからね(笑)。
たまには、公務員を引き連れることもありますが、私人の範囲内で適切に処理していますので、法に触れることは一切ないと思っております。

さて、今日は日々感じていることを正面から書きますが、政治家にしろ、高級官僚にしろ、為政者の国会答弁を聞いてますと、足元を取られないよう、後で言質を取られないよう、何か揉め事があれば逃げられるように、本当に上手く言い逃れしておりますねえ。答弁がまるでマニュアル化されているようにもみえます。

まず、「先生ご案内の通り~」と前置きすれば、質問者と共犯関係が構築されます。後で、質問者から「あんた、あん時、嘘ついたでしょ!」と詰問されても、為政者は「あなただって、承認したんじゃないか。何で、ご案内の通り、と言った時、あなたは否定しなかったんですか?」と開き直ることができます。

そして、必ず、不法だろうが、間違っていようが、不正だろうが、「適切に処理しております」と、主張すること。そして、答弁の最後には必ず「~と承知しております」、もしくは、「~と聞き及んでおります」と語尾につけることです。

そうしておけば、後で「嘘じゃないか。不正は明らかじゃないか!」と追及されても、「いえいえ、あっしは、そう聞いただけで、それが本当か嘘かなんて、ちーとも言ってませんまんねん。だから、ただ聞いただけ、と言ったでがんす」と言い逃れができます。もしくは、そういうシステムになっております。

その筋の方面に大変詳しい名古屋にお住まいの海老普羅江先生は「抗争相手を潰したい時、子分には面と向かってではなく、窓の外を見ながら、煙草でもくゆらして『面白くねえなあ』と呟けばいいのです。そしたら、察しがいい子分だったら、具体的なことを何も言わなくても、さっさと処分に出掛けるわけですよ」と内部事情を教えて下さいました。流石です。

後で、殺人教唆罪に問われても、「旦那、あっしは何にも指図なんかしちゃあいませんよ」と言えば、警察もこれ以上追及しにくくなることでしょう。

私もいつか使ってみたいものです。

「面白くねえなあ…」(笑)

さきたま古墳公園

コンニャク・オバハン太平記 犬臭いのはお嫌い?

伊太利亜の旅(終わり)

昨日は、大阪府職員が森友学園の籠池泰典理事長を豊中市の小學院建設現場に尋ねて、お話を伺いに行ったところ、コンニャク・オバハンの異名を持つ理事長妻が、急に割り込んで、携帯でバシバシと写真を撮り始めて話し合いを妨害したため、物別れに終わったそうですね。

何か漫画の世界です。(笑)

埼玉県発祥の地

このコンニャク・オバハンに関しましては、色々と物議を醸しているようです。

ちょっと拾ってみてもー。

・理事長の妻が、森友学園が運営する幼稚園の副園長と、別の社会福祉法人が運営する保育園の園長も兼任し、補助金などを不正に受給していた疑い。不正と認定されれば、大阪市は約1千万円、大阪府は363万円の返還を求めるそうな。

・7年前、理事長妻は、小学生を殴り逮捕された事件。最高裁まで持ち込まれて有罪が確定し、罰金30万円を科せられたそうな。

さきたま古墳群

もし、これが事実だとしたら、立派な前科者になりますね。

この理事長妻、籠池詢子さんは通名で、本名は籠池真美さんと仰るそうですが、とにかく、「在日と支那人」が大嫌いだそうで、この他にもたくさんのお名前を名乗っているそうです。

あと、「犬臭い」のも苦手なようです。

大阪府職員と理事長との真剣勝負の話し合いに割り込んで、夫の制止を振り切って、非常識な行動を起こすなんて、普通考えられませんよね?

しかし、この理事長妻こそ、今回の森友事件のカギを握っていることが分かれば、今回の非常識行動も、さして驚くべきことではなかったことが分かります。

情景が目に浮かぶようですね。

安倍さんと加計さん

伊太利亜ローマ・パンテオン

あれあれ?

世界に誇る日本の大メディアが、あまり加計学園問題を取り上げないのでガッカリです。

仕方ないので、安倍さんと加計さんの交際を調べてみました。

(1)首相の一日(2013/11/18) 午後6時33分、東京・赤坂の日本料理店「佐藤」。加計孝太郎学校法人加計学園理事長らと会食。

(2)首相の一日(2014/06/17)午後6時30分、東京・芝公園のフランス料理店「THE CRESCENT」。高橋精一郎三井住友銀行副頭取、加計孝太郎学校法人加計学園理事長らと会食。

(3)首相の一日(2014/12/18) 午後7時4分、東京・銀座の中国料理店「飛雁閣」。高橋精一郎三井住友銀行副頭取、加計孝太郎学校法人加計学園理事長と会食。

※安倍さんは、高橋さんと加計さんの3人でよくお会いになりますね。

(4)首相の一日(2015/08/15) 午後5時40分、山梨県鳴沢村の別荘で、高橋精一郎三井住友銀行副頭取、加計孝太郎学校法人 加計学園理事長、本田悦朗内閣官房参与らと会食。

(5)首相の一日(2015/08/16) 午前7時、山梨県富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」。高橋精一郎三井住友銀行副頭取、加計孝太郎学校法人加計学園理事長、本田悦朗内閣官房参与とゴルフ。

※なるほど!ゴルフ仲間でしたか。

(6)首相の一日(2015/09/21) 午前7時57分、山梨県鳴沢村の鳴沢ゴルフ倶楽部。加計孝太郎学校法人加計学園理事長、友人、秘書官とゴルフ。

※この友人が誰か気になりますねえ。

(7)首相の一日(2016/03/18)午後6時36分、東京・赤坂の日本料理店「佐藤」。高橋精一郎三井住友銀行副頭取、加計孝太郎学校法人 加計学園理事長と会食。

※首相は、赤坂の「佐藤」が好きですね。

(8)首相の一日(2016/07/21) 午後6時25分、山梨県富士河口湖町の焼き肉店「鉄庵」。渋谷耕一リッキービジネスソリューション社長、加計孝太郎学校法人加計学園理事長と食事。

(9)首相の一日(2016/07/22) 午前7時19分、山梨県山中湖村のゴルフ場「富士ゴルフコース」。渋谷耕一リッキービジネスソリューション社長、加計孝太郎学校法人 加計学園理事長らとゴルフ。

※夏休みは、ほぼ毎年、山梨県鳴沢村の別荘とゴルフというパターンのようですね。

(10)首相の一日(2016/08/10)午後6時21分、山梨県富士河口湖町の居酒屋「漁」。加計孝太郎学校法人加計学園理事長、秘書官らと食事。

※翌日のゴルフが話題?

(11)首相の一日(2016/08/11) 午前6時42分、山梨県山中湖村のゴルフ場「富士ゴルフコース」。高橋精一郎三井住友銀行副頭取、加計孝太郎学校法人 加計学園理事長らとゴルフ。

※トランプ米大統領と一戦交えるぐらいですから、安倍首相のゴルフの腕前は相当かもしれません。

(12)首相の一日(2016/10/02) 午後6時、東京・宇田川町の焼き肉店「ゆうじ」。高橋精一郎三井住友銀行副頭取、増岡聡一郎鉄鋼ビルディング専務、加計孝太郎学校法人加計学園理事長、昭恵夫人らと食事。

※おっ!アッキー登場ですね。

(13)首相の一日(2016/12/24) 午後6時2分、東京・丸の内の鉄鋼ビルディング南館内のエグゼクティブラウンジで、高橋精一郎三井住友銀行副頭取、加計孝太郎学校法人加計学園理事長、昭恵夫人らと食事。

※うーん、やはり、高橋さんと加計さんは不動の地位ですね。

伊太利亜ローマ・パンテオン

続々アッキード事件 ついに本丸へ 加計学園事件

カラバッジョ

アッキード事件もついに本丸に突入し始めました。

 愛媛県今治市が、安倍首相と昵懇の学校法人「加計学園」に約37億円相当の土地(約17ヘクタール)を無償譲渡するという疑獄疑惑、もしかしてヤバイんでなえかえ事件のことです。

加計学園は来年4月、ここに岡山理科大の獣医学部を開校するそうです。学園の加計孝太郎理事長は、安倍首相の米国留学時代からの大親友で頻繁に食事やゴルフを楽しむ仲なんだそうです。第2次安倍政権になってから、「首相の一日」に加計氏の名前が12回も登場し、昭恵夫人も交えて会うこともあると、メディアもかなりしつこく調べておりますねえ(笑)。

安倍さんと加計さんとの仲は、森友学園の籠池さんとは比べ物にならないようです。昔ロッキード事件でも話題になった「刎頚の友」といったところでしょうか。

驚くべきことに、またもや、あの昭恵夫人が、この加計学園が運営する「御影インターナショナルこども園」の名誉園長になっているという事実です。

こんなことしていては、安倍首相がいくら「妻は私人だ」と強弁しても、「便宜供与」の疑惑(あくまでも疑惑ですが)が生じるのは当たり前ではないでしょうか。

伊太利亜ローマ

そして、特筆すべきことには、加計学園は、文科省の「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」の対象校になり、国からの助成金を獲得しているという事実です。

私は、加計学園なんて初めて聞きましたが、かなり手広く全国展開をやっているんですね。

何しろ、助成金(つまりは、国民の血税)の対象になったのが加計学園が運営する「千葉科学大学」と「倉敷芸術科学大学」の2件なんだそうですから。

今年に入って、文科省の天下り問題がクローズアップされてから、恣意的なさじ加減で、国有地、公有地の払い下げ事件が立て続けに起き、いずれも何らかの形で、文科省も少なからず絡んでいるとは!

以前、老人の年金や生活保護費などを搾取する「貧困ビズネス」が横行しましたが、今では「教育ビズネス」が流行っているわけですかねえ?

今、加計学園のホームページを見たら、吃驚です。看護から獣医までかなり手広く商売、いや教育ビズネスを展開しているんですね。

あの滋慶学園も吃驚です(多角経営という意味ですが、一緒にされたら失礼でしたね。ご寛恕の程を)

続アッキード事件 中華料理屋を開店したら?

伊太利亜ローマ

またまたアッキード事件。安倍首相が「あたしも妻も一切関係ない」と胸を張り、「何なら、会計検査院に調べさせればよござんす」と宣っておられましたが、この肝心要の会計検査院とやら、実に頼りないですねえ。

取り調べができるのは、関与した国土交通省航空局と財務省理財局だけで、全てのカギを握っている森友学園の籠池理事長に対する事情聴取が法律上、一切できないというのです。

まさに片手落ち。騙るに落ちた話。片腹痛しとはこのことかと言いたいですね。

籠池理事長にお話を聴けない理由は、「民間人」だからだそうですが、都合の良い時だけによく「民間人」なるカテゴリーは持ち出されることは相場が決まっておりまする。

伊太利亜ローマ

しかも、財務省は、既に森友学園との交渉内容機密文書は、「適切に処理した」という理由で全て破棄したらしいじゃありませんか。

そして、情報公開法で明らかにされた森友学園との国有地売却契約書も、肝心要の金額にはベットリとノリ弁ののりのような黒マーク。戦前の伏字と全く瓜二つで変わらない。これまた嗤うしかありませんね。

国会で答弁する財務省理財局の佐川局長は「法に則り適切に処理致しました」と、能面のような面構えで、一切の笑顔どころか表情もなし。ここまで冷徹、いや沈着冷静にならなければ局長まで昇り詰めることができないものなのか?立身出世した霞ヶ関の超エリート官僚様の姿を拝見すると、思わず手を合わせて拝みたくなります。

きっと何かの御利益があるかもしれません。

伊太利亜ローマ

で、ここにきて、森友学園の稲穂の國記念小學院については、色んな虚偽申告と補助金不正受領疑惑と時代錯誤な教育方針を理由に、開校認可が取り消される模様になってきました。

国は、売却した同額で国有地を買い戻すことができるようですが、残るはあの小學院の赤い異様な建物です。

オバハンに「無礼者」と言って、コンニャクを突き返した鴻池参院議員は、「中華料理屋みたいなやつ」と上手く比喩しておりましたが、一層のこと、あの建物はそのまま生かして中華料理屋にしたらどうでしょう?

看板を剥すのは大変でしょうから、上に「中華」とだけ書いて、「中華 瑞穂の國記念小學院」でええじゃないすか。

ワイドショーを見たオバハンが殺到しますよ。きっと。

豊中市の元国有地と金融リテラシー

バチカン市国

昨日、毎日新聞の名物政治コラムを読んでいたら、国有地がお話にならないくらい破格的安価で売却された今話題沸騰の森友学園瑞穂の國小學院の敷地がもともと何であったかについて触れていて、昭和42年の時点の登記簿では「池沼(ちしょう)」だったことを書いていました。

大阪府豊中市は、その後市内は急速に宅地化して、その沼池も間も無く埋め立てられて、住宅地か何かになっていたのでしょう。

そこで思い出しました。

バチカン市国

渓流斎の叔父さんがこの豊中市に住んでおりまして、私めは大阪で万国博覧会が開催された年の夏休みに1週間ぐらい泊まらせてもらったことがありました。

昭和45年、1970年のことですから、もう47年も昔です。そんな遠い昔の記憶を辿り寄せてみると、その叔父さんの自宅の近くに確かに沼池があったのです。

我々は、叔父さんの自宅からその池沼を迂回して最寄り駅に行き、そこから、モノレールに乗り換えて万博会場に行ったことを覚えています。私は、当時最先端の(笑)コダックのインスタントカメラを片手に大興奮で、「月の石」を見たり、当時珍らしかった「歩く歩道」に乗ったりしたものでした。

こんな体験をした人は、今では50歳は軽く過ぎているんでしょうね。御愁傷様でした(笑)。

ということで、半世紀近く経って、あの豊中市が脚光を浴びて「へー」と思ってしまったわけです。
嗚呼ローマ

ところで、話は変わって、最近、年を取ったせいか、学生時代の友人らは疎遠となり、殆ど滅多に電話がかかってこなくなりました。

その一方で、急激に増えたのが、売り込みやセールスです。昨日なんか、口座のある銀行から2件もありましたからね!

庶民ですから大した金額じゃないんですよ。なけなしの、という表現がありますが、無い袖は振れない金額です(笑)。

それなのに、「いい投資があります」だの、「効率的な運用は如何ですか」だの煩い、煩い。

私は、東洋経済とダイヤモンドと週刊現代の「騙されるな」シリーズと山崎元先生の本を読んで勉強してますから(爆笑)、単に銀行証券金融機関は、手数料を荒稼ぎしたいがために商売としてやってるだけだといことを知っております。はい。

だから、奴らは阿漕ですね。実に不埒ですね。羊の皮を被った狼です!

何と言っても、奴らは軍資金をただ同然で仕入れて、高額な利息を取る脱法スレスレの商売をしているわけですから。

とにかく、アホノミクス(浜矩子教授命名)とバズーカ黒田のおかげで、マイナス金利ですからねえ。どうにかならないもんですかね?

皆さんは大金持ちだから、今の金利を知らないでしょうが、現在銀行の定期預金の金利をご存知ですか?僅か、0.01%でっせ、銭形の親分。

1000万円預けても、年間たったの1000円。いや、国税、地方税とで搾取されますから、手取りたったの800円程度。今、1000万円も1年間預けて、銀座でロクなランチも食べられないようでは、大いに笑ってつかわさい。

その一方、法定貸出金利は18%ですからね。100万円で18万円も取られます。森脇将光の世界です(笑)。やはり、氷貸しが一番ですよ。

過日、ネットの無料メールを使っていたら、無料ですから、うるさい広告が入ります。その広告はプロ野球チームも持つ会社の系列の広告で、貸出金利が年率17.8%なぞと法定金利を意識して設定していたので微苦笑を禁じ得ませんでした。

こんなこと、最高貸出金利が18%だという金融リテラシーがなければ、可笑しみが分からなかったことでした。

金融リテラシーは、あらまほしけれ。

気になる絵島・生島事件

森田座跡

最近、どうも正徳4年(1714年)に起きた絵島・生島事件(えじま・いくしま・じけん)が気になってしょうがありません。

ここ数年、この事件は映画やテレビドラマの「大奥」もので、必ずと言っていいくらい取り上げられますから、今では知らない人はいないかもしれません。

絵島(江島が正式の説も。1681~1741)とは、大奥女中の総頭の大年寄で、老中に匹敵する格が高い地位だったそうです。

生島とは、当時大変人気のあった歌舞伎役者生島新五郎のこと。今で言えば、片岡愛之助か尾上松也あたりか?

この2人の禁断の恋愛沙汰が発覚したことで、大事件となり、死罪や遠流となった者数知れず。しかし、実は、6代将軍家宣の正室天英院ら譜代大名・旗本ら守旧派が、7代将軍徳川家継の生母月光院(6代将軍家宣の側室左京局)派を追い落とすために図った冤罪、もしくは城内クーデターだったという説が今では有力です。

守旧派は、新参者なのに権勢をほしいままにしていた家継の側用人(そばようにん)間部詮房(まなべ・あきふさ)や儒学者新井白石らに反感を持っていたという説もあります。

私がこの事件を最初に興味を持ったのは、当時「江戸四座」の一つで、江戸最初の劇場と言われた山村座が、この事件のとばっちりを受けてお取り潰しになってしまったことでした。残る江戸三座(中村座、森田座、市村座)もこの事件がきっかけで、浅草の猿楽町に移転を余儀なくされます。

それまで、芝居小屋が何処にあったのかと探したところ、木挽町、今の東京・東銀座にあったんですね。

上の写真は、森田座(後の守田座)の跡として、昭和通り沿いにある看板を見つけました。

で、お取り潰しにあった山村座はこの森田座の目と鼻の先にあったはずですが、今では影も形もなく、看板すらありません。

ここら辺だったという今は、コートヤード・マリオット銀座東武ホテルが建っている所だったらしいので、下の写真を撮ってきました。

コートヤード・マリオット銀座東武ホテル

拷問に近い厳しい取り調べの末、評定所の判決は、絵島は死一等を減じ遠流とされ、月光院の願いによって高遠藩主内藤清枚(きよかず)・頼卿(よりのり)父子に預けられることになり、身柄は信州高遠(長野県伊那市)に移されます。
 相手の生島は三宅島に流罪。そして、不可解にも絵島の兄の白井勝昌(かつまさ)は、「監督不行き届き」ということで、死罪に処せられます。しかも、武士らしい切腹ではなく、斬首だったとか。

ほかにも旗本、奥医師や絵島を芝居小屋に案内したと言われる呉服屋、山村座の座元と役者らも連座し、その刑罰も死罪、流罪、改易、追放、閉門蟄居などに及び、大奥女中は67人が親戚に預けられたそうです。

高遠藩と言えば、江戸内藤新宿(今の新宿御苑辺り)に上屋敷がありましたね。

絵島は高遠の囲い屋敷に幽閉され、そこで27年もの歳月を過ごし、寛保1年(1741年)に61歳の生涯を閉じたそうです。

生島は翌年、江戸帰還を許されたとも、そのまま三宅島で亡くなったという説があります。

今では、週刊誌が飛び付きそうな芸能スキャンダルですが、その裏には激しい権力闘争やら派閥争いがあったようで、今でも謎は解明されていません。

そのせいか、単なる過去の出来事ではなく、現代人にも身につまされる事件として、興味が持たれているのかもしれません。はい。

石原元都知事は無実か?

バチカン市国

小生は、これでも、どういうわけか、東京都民でもないのに御縁が御座いまして、東京都主税局に毎年納税している身分(笑)ですので、「豊洲問題」については、発言する権利があるのではないか、と勝手に思っております。

3月3日の雛祭りに、石原元都知事が、東京・内幸町の日本記者クラブで、約300人の若い記者の前と老人たちの横で、連綿と釈明しておりましたが、あれは、本当に見苦しい言い逃れ、責任逃れの何ものでもなく、都民は実につまらない人間を最高権力者に選んだものだと痛感しました。

最高権力者が責任を取らなければ、責任は誰が取るのかと言えば、結局、周り廻って、石原を都知事に選んだ有権者ということになるでしょう。

バチカン市国

3日の記者会見を振り返ってみますと、元都知事石原は武士でもないのに「座して死を待つつもりはない」などと前置きが長過ぎ。報道陣から「何で土壌汚染がいっぱいの豊洲なんかに食べ物の市場を移転させなあかんねん?」なぞと質問されると、石原は「ワイ一人で決めたちゃうねん。議会も一緒に皆んなで決めたんねん。そもそも、ワイに専門的知見かてないもんねー」と関西弁でまくしたてたようにみえましたが、私の聞き間違いだったようです。

まあ、元都知事石原は、遠回しに、俺にだけ責任ねえ、と言いたかったんでしょう。

しかも、俺は忙しいんだ。豊洲のようなちいっちぇーことなんかに構っておられん。ぜーんぶ、「浜渦君(当時の浜渦武生副知事)に任せていた」と、さも当然のように、悪びれた様子もなく、いけしゃあしゃあと言い放つんですからね。

もし、専門知識がないことを理由に、部下にメクラ判を押させていたとしたら大問題ですし、そもそも最高権力者の知事なんて必要ないことになってしまいます。

 あと、本人は「裁可をした責任は私にありますよ」と、責任の「所在」だけは認めましたが、この「裁可」という言葉は都庁で普通に使われているのでしょうか?裁可とは、本来は、君主や天皇が許認可するときに使われる言葉です。

まあ、在任中の石原さんは、待遇面では君主以上でしたからね。

バチカン市国

では、元都知事石原にとって、ちっちぇー豊洲移転問題より重大な案件は何だったのか?

それは、都民の血税を使って、仲間うちで一本10万円以上するワインを飲むこと、都政とは直接関係ないガラパゴスにVIP待遇で遊興すること、とにかく、外遊しまくって、アラブの大富豪以上の豪華なスイートルームに連泊すること、「余人をもって代え難い」芸術家と称する実の息子の下手な絵を如何に何百万円かで都に買わせるか、ぐらいではなかったでしょうか?

目下、週刊文春があれだけ、石原の金権体質を批判する記事を連載しているのに、なんで、何処の記者も質問しなかったんでしょうかね?

石原さんは、庶民が汚染に晒された危険食品を喰おうが、知ったーこたあねえ、という考えなんでしょうか?分かりませんが。ただ少なくとも彼の都知事時代の振る舞いを見た限り、都庁へは週に1回か2回出勤するだけで、王侯貴族並の生活をしゃぶり尽くしたいという野心で満ち溢れていました。

同年輩の評論家の江藤淳は、石原について「無意識過剰」と評したらしいですが、うまいこと言ったなあと思います。

ネス湖のネッシー探検で石原と一緒に仕事をしたプロモーターの康芳夫氏は「石原?突拍子もない男だよ」と笑いながら言っていたことを思い出しました。

アッキード事件、欧米人の方が教育勅語に詳しい?

中国 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 日本に住んで、日々、何気なく生活していますと、世間で起きていることが極めてドメスティックなことで、異国の方とは関係がないので、外国人には興味がないだろうなあ、と思い過ごしがちです。

 でも、そんなことはないんですね。

 先週、「月末の金曜日は午後3時で帰っていいよ」(まあ、そんなことできるのは大企業だけだろうけどね)という「プレミアム・フライデー」(プレ金)なるものが初めて導入されました。

 霞ヶ関の官庁にお勤めの人まで、率先垂範して、非常にワザとらしく早めに仕事を済ませて、ビアホールに行ったり、ヨガ教室に行ったりする様子がテレビのヒマダネで取り上げられたりしていました。私なんか、見ていて白けて鳥肌が立ってきましたけどね(笑)。

 そしたら、翌日たまたまフランスの「フランス2」テレビのニュースを見ていたら、このワザとらしいプレ金が取り上げられていたので、吃驚。でも、このフランス人が取材編集したニュースでは、日本人の働き方について、昨今、大手広告会社での過労による自殺事件まで取り上げて、変革が求めれている背景があるとまで解説していたので、これまた吃驚仰天でした。

 へえ、あの独立独歩のフランス人が、遠く離れた極東の地で起きたことまで丁寧に扱っているんだなあと感心したものです。

 同時に、グローバリズムとは、当たり前のことながら、「ヒト、モノ、カネ」だけでなく、情報が瞬時に伝わるんだなあ、と今さらながら感心した次第です。(何を今さら!と「失業中」さんの声が聞こえてきました!)

 中国 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 今、日本で最も注目され、この渓流斎ブログでも、世間があまり注目していない早い段階から取り上げてきた(笑)森友学園問題ですが、今では、アッキード事件の別名もあるらしく、英国の高級紙ガーディアンは、何と既に2月24日付の時点で、ジャスティン・マッカリー東京特派員が記事を書いていたんですね。

 この方、かなりの日本通、いや、アジア通で、お隣の韓国の政変や金正男氏暗殺事件まできめ細かくフォローしており、これまた当たり前のことながら、読む限り、かなり優秀な記者です。

 Shinzo Abe and wife under pressure over ties to ultra-nationalist school ←The Guardian Fri 24 Feb 2017はこちら

ご覧の通り、マッカリー記者は、森友学園の籠池理事長が開校しようとしている「瑞穂の國小學院」のことを、ウルトラ・ナショナリスト・スクールとまで言っておりますね。

 そして、本文の中では、籠池理事長が運営する塚本幼稚園で教育勅語を暗唱する教育方針まで取り上げて、欧米人では教育勅語と言っても何のことか分からないだろうという配慮で、リンクを貼って、教育勅語がどういった内容なのか詳しく説明した文書まで添付されているのです。

 教育勅語のこと英語で、The Imperial Rescript on Education というのですね。

 皆さんもこの英文を読まれれば分かりますが、教育勅語を起草した井上毅(いのうえ・こわし)の名前まで出てくるんですからね!

 今の日本人でさえ、井上毅と言われて、すぐ分かる人は少ないでしょう。

 こうなれば、もうドメスティックなんて言ってられません。

 そこら辺のボンクラな日本人よりも、欧米人の方が遥かに教育勅語(日本語よりも英訳の方が分かりやすかったりして)のことも、井上毅のことも詳しかったりするわけです。

 中国 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 ということで、最近、こうしてiPadで、何か文字を読んでいると「読書」の仕方がすっかり変わってしまったことに気づかされました。

 特に、美術や音楽や映画など芸術関係の本を読んでいると、その登場人物の画像やプロフィールなどを知りたくなって、検索して、取り上げられた絵画や彫刻の画像や、音楽を実際に聴いてみたりしてしまうのです。

 例えば、ビートルズ(「アンナ」)やローリング・ストーンズ(「ユー・ベター・ムーブ・オン」)が好んでカバーした曲を歌ったアーサー・アレクサンダーという黒人歌手がいますが、昔なら、「そうなのか」で終わっていたのに、今では簡単にその歌手の経歴から画像まで見られ、オリジナルの原曲まで聴くことができるんですからね。

 百聞は一見に如かず、どころか、百読は一見、一聴に如かずということなのかもしれません。

 まさに、革命的ですねえ。私も、紆余曲折がありましたが、幸せな時代までよく生き延びたものです(笑)。

国有財産を食い物にする輩

雛祭り(二木屋)

大阪府豊中市の国有地超格安売却の森友学園問題は、結局、政治家による「口利き」があったことは明白なようです。

鴻池事務所の秘書が作成した「陳情整理記録書」には、森友学園との経緯が事細かく書かれていまして、当該秘書は、完璧に大阪府や財務省などに問い合わせをしており、いくら「口利きをしていない」と弁解しても、受けとめる側は「無言の政治的圧力」を感じたはずです。

そうでなければ、10億円近い土地が、「高過ぎる」(森友学園)ので、地代年間4000万円の借地となり、「それでも高い」ので、年間2000万円となり、ええい一層のこと、俺の土地じゃないから、ということで、今度は賃貸ではなく、わずか10分の1の1億円で、財務省官僚はバナナの叩き売りのように売却してしまうようなことはありえませんからね。
雛祭り(二木屋)

今回、分かったことは、国土交通省官僚様も財務省官僚様も、いとも儚く脆くも、政治家先生からの圧力に弱いということでした。

別に、政治家は官僚を接待しなくてもいい。金銭を渡さなくてもいい。恫喝しなくてもいい。「分かってるな」と確認しなくてもいい。ただ一言、「よろしく」でいいんですからね。こんな簡単な商売はないわいな。

雛祭り(二木屋)

森友学園の籠池理事長の実体もだんだん分かってきました。文部科学省も、大阪府も、よくぞ彼を教育者として塚本幼稚園の設立を認可したものです。

まだ頭が柔らかい幼稚園児に、戦前回帰の教育勅語の文言を暗記させ、ヘイトスピーチと見紛うばかりの隣国人蔑視発言を斉唱させ、「安倍首相、万歳」とまで言わせる。

それどころか、新設する小学校の名誉校長として、安倍首相の昭恵夫人を任命して、本人から快諾を得て、当事者の預かり知らぬところらしいですが、安倍首相の名前で寄付活動までする。

挙げ句の果てには、政治的圧力をチラつかせて国有地を破格的なダンピングして奪取する。しかも、分割払いとは。

超国家主義者のやる手口は、国家を食い物にすることだと疑いたくなります。

国有財産を食い物にする輩を黙って見過ごすことは、納税者として如何なものかと思い、つい檄文と相成り候。