ミラノ
先日、テレビで、「イタリア人は、マスクをしない」といったバラエティー番組をやってましたが、イタリア人は、マスクをしないどころか、マスクそのものを知らないといった風情でした。「暑苦しい」と、イタリア人は、すぐマスクを外してしまうのです。
で、そんな中で、この間のイタリア旅行の 帰国のミラノ国際空港で、ツアーで一緒だった日本人の若い女性の殆ど全員がマスクをかけていたので、それはそれは異様な光景でした。
これは、後から聞いたら、「スッピンマスク」と言うらしいですね。詳しい事情は、以下の通り。
今回のイタリア旅行のツアーには33人が参加しました。親子3人、初老の熟年アベック(死語)、女友達同士、新婚のハネムーンカップルなどでした。
その中で一番目立っていたのが、たった一人で参加した若い女性でした。お人形さんのように可愛らしく、二十歳そこそこの学生さんに見えました。
「こんな若い女性が一人で参加して大丈夫かな?相手は世界一腰が軽いイタリア男だからなあ」と内心心配しておりました(笑)。
そのうち顔見知りになり、少し話をしたところ、見掛けとは全く違って、かなり男っぽくて、物怖じしない性格だということが分かりました。また、美大を卒業してキャラクターデザインの会社で働くデザイナーさんであることも分かりました。
で、そのお人形さんのような清楚な彼女が、帰国のミラノ空港にいないのです。添乗員さんの点呼でやっと分かったのですが、彼女はお化粧をすっかり落として、コンタクトからぶ厚い眼鏡を掛け、顔全体をマスクで覆っていたので、近くにいても分からなかったのでした。
日本とイタリアは、13時間の長期フライトです。その間、若い女性は、お肌のために化粧しっぱなしでいるわけにはいかず、スッピンになるそうですが、その顔を隠すためにマスクをしていたわけです。
こんな奥床しいことをするのは、世界は広しと言えど、大和撫子だけでしょうねえ。
でも、清楚なお人形さんの風貌が全く分からなくなってしまったことには、参った、参った。見てはいけなものを見てしまった感じです(苦笑)。