公事結社しかなくなる近未来

日比谷公園

パリのよく間違えられますが、サルトルではなくクルトル先生です。今日は、パリ中心部のシャンゼリゼ通りでまたまたテロが起き、23日の大統領選挙を目前に控え、不穏な空気が流れています。

日本も「一強多弱」の「忖度」時代ですね。

外国人から見ても、権力を握った為政者がやりたい放題に見えます。

園児に教育勅語を暗唱させる森友学園の教育方針と思想信条に共鳴し、お友達の加計学園の理事長には、市有地を無償で払い下げられるように周囲に忖度させる。

時の日本の安倍首相は、戦前の暗黒時代に戻らせるかのように、「安全保障法」に続き、治安維持法を想起する「共謀罪法」まで成立させようとしています。

シクラメンなど

ところで、2006年に刊行された楠精一郎著「大政翼賛会に抗した40人 自民党の源流の代議士」(朝日選書)は、今のような不穏な時代、日本人には必読書ではないでしょうか。

楠氏は東洋英和女学院大学教授で、この本は、自民党の機関誌「自由新報」に連載した記事を加筆したものです。

東条英機の圧政の中で、当時の国会議員らがどう悪戦苦闘したのかよく分かります。こんな政治家がいたのか、と思うことでしょう。日本のテレビにチャラチャラ出てくる政治コメンテーターなんぞは、何も知りません。

例えば、大野伴睦は院外団出身ですが、同書で院外団とは何か書いてあります。つまり、国会の外でデモをしたり、示威活動をするのですが、その伝で言えば菅直人は院外団上がりの日本で最初の首相ですね。大野伴睦に比して如何に人間が小さいか。平沢貞通の無罪を主張したり、泥棒に追い銭を遣ったり、若いころの読売新聞の渡邊恒雄を手下にしたり、凄いですよ。人間味がありますね。

戦前の大悪法の「治安維持法」から、さらに「大政翼賛体制」に入り、「政党」が解散、解体されるのですが、そこで「政治結社」と「公事結社」の分類が出来るのです。

恐らく、多くの日本人は「公事結社」とは何か分からないでしょう。言うまでもなく、「政治結社」とは政党などですが、「公事結社」とは非政治の結社なのです。分かりにくいでしょう。この本に詳しく書いてありますが、当時、これについて、国会で質問された時の大臣、今でいえば、金田法相みたいな所管の平沼麒一郎内務大臣が言葉に詰まって、「まあ、清掃組合みたいなものだ」と答弁したという事実に触れています。

まあ、日本ではこれからは、「公事結社」なら許されるのでしょう。思想表現の自由の無い時代到来です。

ヒアシンス

コンピュータがいくら進化して、技術革命が進んでも、肝心の人間そのものは不変で、歴史の繰り返しです。
安倍首相は、お爺さんの「昭和の妖怪」岸信介の再現です。北朝鮮を「問題だ、問題だ」と言いますが、全ての根源に世襲があるのです。

日本は、北朝鮮を批判できません。金日成と金正日と同じです。中川政務官も二代目で親父と同じで「●●(伏字)」です。日本人は自分の足元をよく見ていないというか、メディアが真相を見せようとしないのです。産経新聞も、北朝鮮を批判するなら、なぜ「世襲制」批判をしないのか。問題点をすり替えているのです。

以上、フランス人のジャポニストの意見ですが。

内閣府の月例経済報告は、今日発表されまーす

宣伝したくないけど本日開店 銀座シックス

私も、その書き物にはいつも注目しているある著名な学者さんが「ニュースソース(情報源)の9割以上は、オープンソース(公開情報)なんですよ」と発言していたので、「へー」と驚いたことがあります。

著名学者ですから、特別なルートやコネがあって、彼しか入手できない超機密事項でもお持ちなのかと思っていましたからね。

確かに、市販されていない文献や、特殊な情報機関からの情報もあるでしょうが、それは「1割も満たない」と正直に告白してくれたわけです。

オープンソースは、日々、誰も、いとも簡単に手に入る情報源のことです。そのうちの殆どが新聞や雑誌と言ってもいいかもしれません。

これまたあまりにも有名で、テレビや新聞雑誌に出まくっている「知の巨人」とまで言われている2人の両巨頭でさえ、やはり小まめに情報をまず新聞で入手して、2人とも新聞は毎日10紙も目を通しているそうです。

全部自前で取れば、月に5万円、年に60万円近く掛かりますね(笑)。いや、今日はそんな話ではありませんでした…。
咲いた咲いた

ネット時代になって、いろいろと毀誉褒貶、善悪、良し悪しが議論されますが、公権力、と言ってはダメか、お上、これもダメ?じゃあ、官公庁による情報がネットで公開されるようになったことは、最大の収穫であり、功績ではないでしょうか。

何しろ、これまでは「特権階級」の一部マスコミ記者か、シンクタンクか総合研究所の主席研究員さん辺りしか手に入らなかった情報が、今では誰でも、ネット環境のある人なら、スマホでもいとも簡単に入手できてしまうのですからね。

その代表例が、内閣府が発表する「月例経済報告」です。月例ですから、毎月20日頃に発表されます。

例えば、【我が国経済】の項目には、「国民所得統計速報」「個人消費」「輸出・輸入・国際収支」「企業収益・業況判断」「雇用情勢」「景気動向指数」などがあり、【海外経済】の項目には、「国際金融」「主要経済指標の国際比較」などが並び、まさに至れり尽くせりです。

ハハア、偉そうな顔してテレビに出たり、有力紙誌に生意気な論文を書いている連中は、しっかり、これらの資料を引用して、喋ったり、書いたりしてたわけですねえ。

えつ?おまえ、今頃、そんなこと知ったのか?てか?

へっ、親分。じつあ、アッシも、このお上の資料から引用さしてもらつて、ぶろぐを書いてんでありんすよ。へっ、へっ、へ(笑)

ビッグデータの時代ですから、情報は洪水のように溢れています。しかし、その中の真の宝と言えるべき情報を発見したり、何を選ぶかによって、今は、その人の見識や真価が問われる時代になったと言えます。

ルペン仏大統領で、どうなるか、さっぱり分からん

煮魚定食 980円

フランス大統領選挙が23日に迫ってきました。

恐らく、第1回投票で決まらず、5月7日の決戦投票まで持ち込まれることでしょう。

私は、既に、極右政党国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン氏が、大統領になると予想していますが、そうなってしまう今のフランスが抱えている問題は深刻です。

ルペン氏が掲げている「反EU」にせよ、「移民排斥」にせよ、結局行き着くところは、雇用問題です。

政治とは、いかに国民に雇用を行き渡らさせて、富(税金)を公共福祉として分配するか、が全てだからです。

それなのに、今の左派オランド政権のフランスでは失業率が10%前後で推移しています。そして、今年2月の15~24歳の若者に限ると、それが23.6%に跳ね上がるというのですから、4人に1人が失業中という異常事態です。(ちなみに、日本の1月の失業率は、3.0%、若者は4.4%)

一方で、EUの盟主ドイツの失業率は、3.9%です。それにはカラクリがあって、ドイツでは規制緩和のお陰で、非正規雇用が増えたため、失業率は下がったものの、賃金格差が増大したというのです。

フランスでは、ドイツほど非正規雇用は多くはなく、賃金格差もドイツほどではないとも言われてます。

ルペン氏の「反EU」とは、結局、「反ドイツ」なのではないでしょうか。移民問題とは、結局、雇用問題ではないでしょうか。そう感じたフランス国民が、彼女を支持し始めたのではないかと思ってます。

しかし、ルペン氏が大統領になれば、大混乱は必至でしょう。まず、EUに離脱すれば、通貨ユーロからも離脱し、国際金融市場に異変が生じ、株価も乱高下するのでは?

世界同時多発的保護主義のぶつかり合いで、不穏な雰囲気に?

翻って、我が日本。平日だというのに、朝から銀座のパチンコ店の前で大行列。これで日本も安心?

いやはや、正直、これからどうなってしまうのかさっぱり分かりません。

誰も知らない鳥取県

IT’s展での故片岡みい子画伯の作品

昨晩は、東京・銀座の渋谷画廊で開幕した「IT’s展」のオープニングパーティーに行ってきました。

2月に亡くなった片岡みい子画伯の遺作展ともなりました。ちょうど去年の今頃、同展の定例会が開催され、まだ片岡さんもお元気で、雑談したり、写真を撮ったりしたものでした。

どういうわけか、昨年も雨で今年も雨。到着するやいなや、バス観光協会長さんがプラスチックカップに、ビールを山盛り注いで下さりました。

私はと言えば、荷物と傘を何処に置こうか、思案しているまま、ぼんやりしてカップを傾けて床にビールを零してしまいました。それを見た市瀬支配人から「なんばしょっとね!」と怒られてしまいました。コワ~

会場では、以前に片岡さんから紹介して頂いた米澤画伯と再会することが楽しみでした。立派な経歴と職歴の持ち主ですが、いつも世間を超越した仙人のような格好をして、考え方も超然としているので、お話を聞いているだけでも楽しい方です。

昨日は、米澤画伯の出身地鳥取県のお話でした。県の人口は60万人足らずで、何と日本一少ない!東京の街を歩く人でも鳥取県人を見つけることは極めて稀なわけです(笑)。何しろ、東京の世田谷区民より少ないのですから。それでいて、東京都より面積が広い!

鳥取県には四つしか市がありません。鳥取、米子、倉吉、境港です。高校も少ないので、県大会で4回勝てば甲子園に行けるそうです。

最近は、野球よりも相撲に力を入れているそうで、高校の監督、部長がモンゴルにまでスカウトに行くそうです。その代表が大関照ノ富士。県内は、ちゃんこ屋さんが溢れ、店主は相撲部の監督さんや部長さんだったりしているとか。(笑)

大変失礼ながら、鳥取県と言っても、山陰地方にあることは分かっていても、地理的に島根県との区別がつきません。恐らく、全国一知名度が低い県かもしれません。

そこで、危機感を抱いた歴代の県知事さんが、全国に鳥取県を売り込もうと考えました。

それが、漫画です。

「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげるや、、「名探偵コナン」の青山剛昌、「孤独のグルメ」の谷口ジローらが県出身ということで、今や大々的に観光資源として売り出し中です。数年前から、米子空港を「米子鬼太郎空港」に、鳥取空港を「鳥取砂丘コナン空港」にそれぞれ名称を変えたそうですね。

歴史的にもあまり英雄がおらず、知られていませんが、古代は因幡と伯耆の国で、中世、近世は代々池田家が治めていました。

今、上野の国立博物館近くに「黒門」がありますが、これは丸の内にあった池田藩上屋敷の門を移築したものです。

都内に現存する江戸時代の門として、本郷東大の「赤門」(加賀前田藩)と並ぶ国の重要文化財ですが、鳥取県人でさえ、あまり知られていないそうです(笑)。

鳥取の池田藩主は、兵庫県の姫路城藩主池田輝政の次男忠継が治めた岡山の池田藩と国替えして藩主となったそうで、血筋は同じ。同族です。そう言えば、新橋に県物産店として岡山県と鳥取県が合同になっていたので、不思議だなあと思っていましたが、ちゃんと歴史的背景があったわけですねえ。

休息のすすめ

東京スカイツリー

春先は大気が不安定で、天気の移ろいも激しい。人間も同じかもしれません。

先週は、帰宅の通勤時間帯に、人身事故が、木曜日と金曜日の二日連続起きまして、さすがにウンザリしました。

ダイヤが乱れ、時間調整のために、駅で何度も何度も停車したため、倍近く帰りの時間がかかりました。

混雑も半端ではありませんでした。
電車から駅に降りたら、人相の悪い餓鬼に小突かれて、危うく転倒しそうになりました。

民度の低い所に住んでいるので致し方ありません。

地方では過疎化、限界集落となり、商店が軒並みシャッターで閉じられてしまっているというのに、一極集中のお陰で、首都圏の過密と混雑は異様です。

新年度、新学期が始まり、五月病が増える来月は、恐らく、今以上に人身事故が増えることでしょう。

何かいい対策、解決策はないものか…。

東京日比谷

偉そうなことは言えませんが、気が重い場合、どうしようもない場合、心が風邪をひいたと悟って、思い切り休んだらどうでしょうか?

1カ月ぐらい休んでも、どうってことはないと開き直ったら如何でしょうか。

しかし、思い詰める人に限って、「自分がいないと仕事が進まない」「周囲に迷惑を掛ける」と気ばかり焦ることでしょう。

でも、「周囲に迷惑を掛ける」という気持ちが少しでもあれば、わけが分からなくなってしまう前に、思い切って休む方が得策です。

老婆心ながら、経験者は語る。

駅で小突かれて転倒しそうになった時、昔なら頭に血が上って反撃したかもしれませんが、異様に冷静で少しも腹が立ちませんでした。むしろ、可哀相にと思いました。

自分でも不思議でしたが、歳を取るのも悪くないと思いました。

自分さえ良ければ、人を押しのけてでもよいという考えの加害者にはいつか報いが来ることを経験の上で知っているからです。

祇園の秘密

さいたま市の桜

以前は、殆ど全くと言っていいくらいテレビを見なかったのですが、三途の川を渡り損ねて娑婆に戻ってきてから、よく見るようになりました。

昨日は、有料放送の映画が無料で見られるというので、チャレンジしてみましたら、「タダほど高くつくものはない」の典型で、画面の左端に御丁寧にも「無料放送中」と大きく告知表示して、うまい具合に字幕が読めないように邪魔しているのです。

「この告知を消すには、有料放送をお申込み下さい」との御案内。

さすがです。

見たかったのは、ゲーリー・クーパー、グレイス・ケリー主演の西部劇の名作「真昼の決闘」(1952年)でした。

字幕として読みづらいので、お陰様で「High noon」として、いいリスニングの勉強になりました。

裏切りやら逃亡やらで、たった1人で4人組の一味と対峙せざるを得なくなった保安官の内面がよく描かれていました。

この作品で、アカデミー賞主演男優賞を受賞した名優ゲーリー・クーパーは、この映画公開の9年後、60歳で亡くなっていたんですね。

昭島市の桜

最近よく見るのは、天下の公共放送の「ブラタモリ」です。

あれはよく出来た番組ですね。

タモリの博識ぶりが話題になりますが、事前に相当予習しているんじゃないかと勝手に思ってます(笑)。

そうでなくても、彼は特に地理や地質学には精通してます。

今週と先週は京都でしたので、力を入れて見ました。先週の特集「清水寺」は、特に聖と俗の境目に閻魔大王と小野篁を祀る六道珍皇寺を取り上げてましたが、京洛先生のお陰で何度も京都巡りをしているので、拝観したことがあるので懐かしくなりました。

昨日の特集は「祇園」でした。若い近江アナは、「お茶屋」と「置屋」と「仕出し屋」の三点セットをご存知なかったようですが、それは仕方ないことでしょう。

東京では、「待合」「置屋」「料亭」と呼ばれ、これが揃うと三業地と呼ばれます。

最も有名な花街は、新橋、赤坂、柳橋、浅草、芳町(人形町)ですが、四谷荒木町、大塚のほか、江戸時代の宿場町だった内藤新宿や千住などに面影を少し残しております。

東京・日比谷公園の桜

話は、京都に戻して、祇園にある赤穂浪士や歌舞伎の忠臣蔵でも有名な「一力茶屋」(一見さんお断り)が出てきましたが、江戸時代では、ここが花街の境目だったとはこの番組で初めて知りました。

つまり、江戸時代は、建仁寺の敷地の南側だけを花街として開放していたんですね。

その後、鴨川に堤を作って、敷地を拡大し、明治になって建仁寺の北側も花街として開拓されたようです。同時に四条通りに市電を開通させるために、道路を拡げて花街を移動させた様子もやっておりました。

建仁寺は、京洛先生の御先祖様の菩提寺でもあり、何度も参拝させて頂きましたが、祇園の発展に関わっていたとは全く知りませんでした。寺社領を開放したわけですから。

もっとも、建仁寺が建てられたのは鎌倉時代ですから、それ以前は、今の八坂神社、もともとは祇園社の全て広大な社領地だったんですね。これも知りませんでした。

番組では一言も触れていませんでしたが、前にもこの渓流斎ブログ(2016年5月24日「今来の才伎」)で取り上げましたが、京都の有名な祇園祭りは、この八坂神社(祗園社)の祭神をまつったものです。
そして、この八坂神社は、山城国愛宕郡の八坂郷のゆかりの神社で、この地域に本拠を置いた八坂造は「狛国人より出づ」(「新撰姓氏録」)ということで、高句麗系の氏族だった、というのが古代史の権威上田正昭京大名誉教授の学説です。

古代高句麗とは、今の北朝鮮です。ということは、祇園祭りとは、北朝鮮のお祭り?

今、朝鮮半島では緊張関係にあるので、番組では忖度して、あまり八坂神社の歴史を取り上げなかったのかしら?

【二都物語】京博で「海北友松展」 京都でしかやっておりません!

海北友松展 copyright par Kyoraku-sense

皆さま、こんにちは 京洛先生です。

 愚生はけふ、拙宅からほど近い京都国立博物館まで歩いて、開催中の「海北友松展」(主催・京博、毎日新聞社、NHK 5月21日まで)を覗いてきました。

 この展覧会の看板を見て、「え!ウミキタ・トモマツ」「それ、何!」「ウミトモ・キタマツ?」と言う人もいるかもしれません(笑)。

 読み方は「かいほう・ゆうしょう」ですが、この看板のような、字配りは、大衆を知らない似非インテリの「何でも大衆は知っている」という独断と偏見です(笑)。デザインなんかどうでも良いのです。縦書きにして、カッコの中に、漢字と同じように「かいほう・ゆうしょう」と平仮名で、大きく、読みやすくしないといけません。日本人は明治時代から「文盲」はいなくなり、識字率は99%で高い、と思っているのは、単純すぎます(笑)。

京博の桜 copyright par Kyoraku-sense

まあ、それはどうでも良いことですが、海北友松は、近江国浅井家の家臣海北家に生まれながら、桃山時代に狩野元信、永徳に師事して狩野派で絵を習い、その後、独自の画風を生み出した「これこそ戦国時代の巨匠」と、展覧会ではPRしています。

海北友松は、室町時代、足利12代将軍義晴の代の天文2年(1533年)に生まれ、 江戸時代の慶長19年(1615年)6月2日(この年、7月13日に元和元年と改元し、大坂夏の陣が勃発)に82歳で亡くなっていますから、当時としては長命です。

 実際に同展で、その作品を見ると、やはり、迫力がありますね。特に、「雲龍図」はどれも、龍とは、こんな凄い神獣で、人の顔にも似ていて、何とも言えない驚異を覚えました。作者の気迫ががみなぎっていて、えらい大作を描いたものだと感心して、長い時間、雲竜図を眺めておりました。

 この展覧会は、京博の「開館120周年記念イベント」です。ですから、残念ながら、東京では開催されませんが、今月23日(日)の朝9時からNHK教育テレビの「日曜美術館」(再放送は4月30日午後8時)で詳しく放送されるので、テレビで、どんな作家で、どんな作品か、ご覧になると良いでしょう。

 貴人も、海北友松の雲竜図をご覧になると「いやあ、この龍の睨み方は半端じゃありませんね」と感嘆されることでしょう。

綺麗ねえ… copyright par Kyoraku-sense

海北友松の雲龍図は、北野天満宮、建仁寺・霊洞院、勧修寺なども所蔵しており、この展覧会にもに出品されています。

 数年前、建仁寺の法堂の天井に、小泉淳作画伯が描いた「双龍」を、貴人と一緒に眺めて、貴人はかつての赴任地の帯広市の絡みもあってか、いたく感激していたのを、今も覚えています。

 しかし、それと、海北友松の雲竜図を見比べるのは酷な話ですが、分かりやすく喩えて言えば、海北友松が美空ひばりなら、小泉淳作は、島津亜矢か田川寿美みたいなものでしょう(大笑)。
 
 京博の庭の桜も満開でした。

北朝鮮一触即発? AFNで情報収集

霞神社

一触即発か!?

明日15日は、北朝鮮の金日成国家主席生誕105年ということで、盛大な式典とともに、6回目の核実験とミサイル打ち上げが計画されていると言われ、朝鮮半島は一段と緊張が高まってきました。

何しろ、相手はトランプ米大統領です。先日は、米議会も、安保理も無視して、いきなりシリアに巡航ミサイルを打ち込み、「有言実行」を全世界に見せつけましたから、もしかして、ではなく、高い確率で、北朝鮮攻撃もあり得ます。

トランプ大統領の娘婿クシュナー顧問と対立し、シリア攻撃に反対したスティーブ・バノン大統領上級顧問を重職から解任したぐらいですからね。やると言ったら、やることでしょう。本気です。

それなのに、我が国日本の緊張のなさは、一体全体どうしちまったんでしょうかね?

滝山城址

原子力空母カールビンソンもまもなく、朝鮮半島に到達するようです。当初は25日ごろと言われてましたが、明後日16日にはスタンバイできるようです。

お隣の韓国では、この「カールビンソン」が検索ランクで第1位なんだそうですね。日本の第1位は「佐々木希と渡部結婚」ですから、緊張感が全く違うということがよく分かります。

そのカールビンソン。私も検索してみました。

下院議員カール・ビンソンの名前から取ったんだそうですね。

それなら、カールビンソンではなく、カール・ビンソンの表記が正しいわけです。原子力空母ロナルドレーガンと続けて表記しないでしょ?

この原子力空母、とんでもない代物だったんですね。何しろ、乗員は6000人近く。搭載機は90機。全長は、東京タワーと同じ333メートルもあるんですからね。

中には、売店、床屋、教会まであるというのですから、いわゆる一つの町か村です。

こんなのが、と言ったら殺されるかもしれませんが、大海を悠々と泳ぎ回っているんですからね。しかも、燃料が原子力だとは。

これでは、世界一巨大の動物である鯨さんも逃げますよ。

変わった桜花?

いやはや、それにつけても、これからどんな展開になるのか。恐らく、北朝鮮最高指導者金正恩第一書記も、習近平中国国家主席も、トランプ米大統領も分からないことでしょう。

いずれも「相手の出方次第」と思っているからです。

私の予想では、15日の生誕105周年に、北朝鮮がミサイルを打ち上げても、米国は直ちに行動は起こさないと思います。なぜなら、16日にペンス米副大統領の訪韓が予定されているからです。

カール・ビンソンは16日に到着しますから、臨戦態勢に入るとしてもそれからでしょうね。

しかし、勘弁してほしいものです。

有事の際、真っ先に標的とされるのが、沖縄か、岩国か、横田か、三沢か、横須賀か在日米軍基地だからです。日本が戦争に巻き込まれるといった生易しいものではなく、自衛のための反撃として当事者にでもなりかねないかもしれません。

私は、いち早く情報を察知したいと思い、昨日は、米軍専用のラジオAFNをスマホにダウンロードしました。

以前は、FEN(極東ネットワーク)と言われており、私が初めて聴いたのは半世紀も昔の1967年です。米国の最新のヒットチャートが聴けたからです。

ドアーズの「ハートに火をつけて」、クリームの「ホワイトルーム」、ジミ・ヘンドリックスの「パープル・ヘイズ」などは、FENで日本人としてはいち早くキャッチしました。

ちょうど20年前の1997年にFENからAFNに名称が変わりましたが、日本のメディアより情報が早いことには変わりません。

いや、もともと取材力のない日本のマスコミも、学者さんも、米軍情報を翻訳して、焼き直しているに過ぎないのが実態です。

何しろ、今ではご存知の方も少なくなりましたが、そもそもインターネットというのは、軍事目的で米軍が開発したものですからね。

使い勝手がいいはずです。

かつての最新の音楽情報収集から、今回は軍事情報のキャッチに変わりました。ここ数日は、AFN情報が手離せません。

文楽~うさみ亭マツバヤ

銀座 和らん ランチ豪華天丼

もう何年も前に、大阪府知事か、大阪市長か忘れてしまいましたが、「どうせ、大阪人は、つまらない文楽など見やせんから、いらんやろ」と、大幅に助成金をカットする政策を打ち出して大騒動になったことがありました。

あれからどうなったのでしょうか?

名古屋にお住まいの海老普羅江先生は「大阪は民度が高いから、高尚な文楽なんか見やしない。簡単にチケットが手に入るので、こればかりは本当に助かってます。汽車賃かけて行く甲斐がありますよ」と仰り、昨日は、難波の国立文楽劇場まで、あづさ2号でお出掛けになったそうです。

出し物は、「菅原伝授手習鑑」桜丸切腹の段などを始め、豊竹英太夫改め六代豊竹呂太夫襲名披露 口上もあったそうです。

どちらかと言うと、呂太夫襲名を見たかったようです。

料金は、二等席で2400円。歌舞伎座の二等席は1万4000円ですから箆棒に安いですね。

それでも、劇場は空いているというのですから、やはり、現代人は進化しましたね。

えっ?皮肉に聞こえましたか?

大阪難波と言えば、法善寺横丁です。海老普羅江先生も、芝居がはねて、織田作之助の行きつけだった「正弁丹吾亭」の暖簾でも潜るのかと思ったら、何と、お隣の船場にまで足を伸ばして、入ったお店が「うさみ亭マツハ?ヤ」。

「知りませんね」と、私が正直に応えると、「駄目ですねえ、渓流斎さん。だから、駄目なんですよ、ああたは。うさみ亭は、きつねうどんの発祥地ですよ」と仰るではありませんか。

「えー!?」

これでも、渓流斎。ちょうど30年前に、3年間ほど大阪で暮らし、名のあるお店は制覇したつもりでした。

うさみ亭は、明治26年(1893年)開業。厨房の暖簾には初代の宇佐美要太郎の「要」と、二代目宇佐美辰一郎の「辰」の字が描かれております。

現在は三代目宇佐美芳宏氏。海老普羅江先生も、ヨロヨロと二階から降りて来たこの三代目と遭遇します。

三代目は「おい、誰か、日経の夕刊を買って来い」と手代に命じているのでした。

ちょうど昨日の日本経済新聞夕刊(関西版)に、この店が紹介されていたのでした。

ご興味のある方はご参照のほどを。

チケットショップ巡りのおすすめ

ということだそうで…

空前の稀勢の里ブームだそうで、五月場所の前売り券が、ネットでも1時間半で完売。国技館の窓口に早朝8時から並んだ人も売れ切れで切符を購入できなかったそうですね。

話はそれで終わっていたかと思ったら、な、な、何と!翌日には、その前売り券がチケットショップに並び、しかも、売値は5割とか10割増しの暴利価格が付けられているそうです。

これは、あくまでも想像ですが、新手の商売で、転売目的のためだけに、集団で徒党を組んでネットで買い占めている業者がいるんじゃないでしょうか?

安倍さん、これ、共謀罪にならないんすか?
桃か梅か?

そういう私も、チケットショップにはお世話になっております(苦笑)。庶民の苦肉の策ですねえ。

昨日は、久しぶりに生の歌舞伎を観に行ったことを書きましたが、恐らく、多くの読者の皆さんは、渓流斎如きが、そんな高い席を買えるわけがない。生意気だ!と声に出さずとも、心の中で思っていたことでしょう(笑)。

正解!

実は、歌舞伎座二等席1万4000円は、某チケットショップで、何と半額の7000円(と不本意なる手数料250円)で購入したのでした。

この価格なら、渓流斎如きでも行けるわけでした(笑)。

ついでながら、6500円もする「東京 吉兆」のランチを食べられるわけがなく、一個120円のコンビニおにぎりと、300円のワンカップ大吟醸で済ませました。嗚呼、ホントのことを言ってスッキリした(笑)。

で、チケットショップには、他にも様々なチケットがありました。ポール・マッカートニーやノラ・ジョーンズなどもありましたが、いずれも実売価格の2倍とか3倍も暴利を貪っているんですからね。

怒りさえ覚えましたが、需要があるからでしょう。

チケット価格は、面白いもんで、公演が近くなって、それでも売れないと、価格がグッと安くなります。

私は観る気はしませんが、プロ野球のナイターで当日も売れ残っていたら、半額以下だったりします。売る方も紙屑になるよりマシですからね。

売る側もある程度リスクを背負っているわけです。

庶民としては、できれば、毎週と言わず、毎日覗いてみると価格変動が分かり、面白いですよ。

そういえば、東京は新橋駅前ビルには10店舗ぐらいチケットショップが集中しておりますが、いつぞやか、あの調布先生とバッタリ会ったことがありました。流石です(笑)。